黔州(けんしゅう)は、中国にかつて存在した南北朝時代から宋代にかけて、現在の重慶市彭水県および貴州省務川県沿河県一帯に設置された。

概要 編集

564年保定4年)、北周により設置された奉州を前身とする。574年建徳3年)、奉州は黔州と改称された。

開皇末年、黔州は彭水・涪川の2県を管轄した。607年大業3年)に州が廃止されて郡が置かれると、黔州は黔安郡と改称された[1]

618年武徳元年)、により黔安郡は黔州と改められた。742年天宝元年)、黔州は黔中郡と改称された。758年乾元元年)、黔中郡は黔州の称にもどされた。黔州は江南西道に属し、彭水・洋水黔江洪杜信寧都濡の6県を管轄した[2]

1228年紹定元年)、南宋により黔州は紹慶府に昇格した。紹慶府は夔州路に属し、彭水・黔江の2県と56羈縻州を管轄した[3]

のとき、紹慶府は四川等処行中書省に属し、彭水・黔江の2県を管轄した[4]

1371年洪武4年)、により紹慶府は廃止された[5]

脚注 編集

  1. ^ 隋書』地理志上
  2. ^ 旧唐書』地理志三
  3. ^ 宋史』地理志五
  4. ^ 元史』地理志三
  5. ^ 明史』地理志四