1885年ウィンブルドン選手権
1885年 ウィンブルドン選手権(1885ねんウィンブルドンせんしゅけん、The Championships, Wimbledon 1885)に関する記事。イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」にて開催。
大会の流れ
編集- 男子シングルスは、1878年の第2回大会から「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)で優勝を決定する方式になった。大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- 女子シングルスの第2回大会ではチャレンジ・ラウンドを実施せず、大会前年度優勝者も通常の勝ち抜き戦に参加した。文献に掲載されている記録は、準々決勝以後になる。女子シングルスでは、チャレンジ・ラウンドは1886年から導入された。
- この大会から、抽選表の割り振りが現在の方式に近づいた。1回戦から2回戦へと進む段階で、選手の数を2の倍数に絞り込む。(例:45名の選手が出場した場合、2回戦の抽選を2の5乗=32名に絞るため、13名の選手を1回戦で落とす必要がある。したがって、1回戦として13試合を実施し、19名の選手は1回戦を免除する。)
- 初期のウィンブルドン選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元イギリス人選手の国旗表示を省略する。
大会前年度優勝者
編集- 男子シングルス:ウィリアム・レンショー (オールカマーズ・ファイナル出場)
- 女子シングルス:モード・ワトソン (通常の勝ち抜き戦)
- 男子ダブルス:ウィリアム・レンショー&アーネスト・レンショー (通常の勝ち抜き戦)
男子シングルス
編集チャレンジラウンド
編集準々決勝
- アーネスト・レンショー vs. ハーバート・チップ 6-4, 6-4, 7-5
- アーネスト・ブラウン・デ・シリー vs. M・G・マクナマラ 6-1, 7-5, 6-2
- ジェームズ・ドワイト vs. アーサー・スタンレー 6-3, 6-3, 6-4
- ハーバート・ローフォード vs. パトリック・バウズ・リオン 6-3, 7-5, 6-3
準決勝
決勝
- ハーバート・ローフォード vs. アーネスト・レンショー 5-7, 6-1, 0-6, 6-2, 6-4
オールカマーズ決勝
編集- ウィリアム・レンショー vs. ハーバート・ローフォード 7-5, 6-2, 4-6, 7-5 (W・レンショーが本大会の優勝者になる。大会5連覇)
女子シングルス
編集準々決勝
- ブランチ・ビングリー vs. ドランスフィールド夫人 不戦勝
- E・ガーニー vs. J・メイクル 7-5, 6-4
- E・F・ハドソン vs. ブライアン 6-3, 6-0
- モード・ワトソン vs. メイ・ラングリッシュ 6-0, 6-2
準決勝
- ブランチ・ビングリー vs. E・ガーニー 6-1, 6-2
- モード・ワトソン vs. E・F・ハドソン 6-0, 6-1
決勝
- モード・ワトソン vs. ブランチ・ビングリー 6-1, 7-5 [大会2連覇]
決勝戦の結果
編集- 男子シングルス
- ウィリアム・レンショー vs. ハーバート・ローフォード 7-5, 6-2, 4-6, 7-5 [オールカマーズ決勝]
- 女子シングルス
- モード・ワトソン vs. ブランチ・ビングリー 6-1, 7-5
- 男子ダブルス
- ウィリアム・レンショー&アーネスト・レンショー vs. クロード・ファラー&アーサー・スタンレー 6-3, 6-3, 10-8
外部リンク
編集参考文献
編集- Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon” (ウィンブルドンの100年史) Guinness Superlatives Ltd., London (1977) ISBN 0-900424-71-0 大会の様子については26-27・40ページ、男子シングルス試合結果は134ページ、女子シングルス試合結果は150ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3 選手のフルネームについて、本書から補足した。
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