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解説編集

“凍結”と銘打った歌手活動休止の期間突入直後の作品で、デビューした1981年から1987年の間に発表された楽曲を収録した2枚組のベスト・アルバム。収録曲全20曲のうち、完全リテイクなど15曲がニュー・ヴァージョン、初CD化の9曲を収録。

本作品の制作は、1993年1月の日本武道館公演を最後に“凍結”した後にまずはファンクラブ向け販売用(後に一般にも販売)にその日本武道館公演のライブビデオの編集を終えてから同年4月より始まる。そしておよそ3か月をかけて完成。それまでのオリジナル・アルバム制作に等しい手間暇を掛けたと伝えられる。表向きには歌手活動休止宣言をしたものの、音楽活動自体は以前と同様に続けられていたことになる。凍結というスタンスは、自らの曲の表現活動(つまり、シンガーソングライター)をこれ以上続けられなくてそれを休止させていたことであって、それ以外のサウンド・プロデュース業の仕事や、本作品発表の後に誕生することになるアガルタなどの音楽活動は継続させる。また、凍結に至る1990年前後の事柄と理由とがあった期間以前に当たる1987年より前に制作した自作曲は、自身にとっては凍結と切り離して捉えていた(だから、本作の収録曲の範囲はその期間のものに限られることになった)。そのため、活動休止を宣言したとはいえ引き続き音楽業界で活動していく角松にとって、「凍結と関係ない部分の角松敏生」をプロデュースすることについては何の障害もなかったことから、本作品は制作されることになった。当初は音楽業界から完全引退して飲食業に転職することも考えていたが、当時の所属事務所・マーマレードの説得で、最終的に歌手活動以外の音楽活動という形で業界に残ることを決断したいきさつが、書籍『角松敏生81-01……Thousand day of yesterdays』 のインタビューで語られている。

本作品はベスト・アルバムという体裁をとりつつも、それとは一線を画すものとなったことには、もちろん理由がある。それは角松敏生が機会を得たことである。デビュー初期に、技術的にも、立場的にも、自分の思う通りのサウンド作りが行えず長年悔やんでいたことをアーティストとしてもプロデューサーとしても成長したデビュー13年目の1993年の段階において、ようやく思う通りに全う出来るようになっていた。そして角松は不満足だった出来映えの過去の曲に対して“1993年型”のカドマツ・サウンドへのリメイクを披露できることになった。角松はこの後もサウンド・プロデュース業や“長万部太郎”なる変名を使ってライブステージに立っていくが、結局は凍結期間中に発表した角松敏生名義の新作アルバムは本作品のみとなった。

ブックレットにはディスコグラフィのほか平山雄一によるライナー・ノーツ、角松自身による解説および曲目解説を収載、ジャケットには角松の肖像画がレイアウトされている。

収録曲編集

DISC 1編集

  1. YOKOHAMA TWILIGHT TIME  – (5:33)
    作詞・作曲 : 角松敏生、編曲 : 角松敏生・志熊研三
    1stシングル。オリジナル・トラックをベースにボーカルのリテイクや一部演奏楽器の差し替えが行われている。
  2. SUMMER MOMENTS  – (3:34)
    作詞・作曲 : 角松敏生、編曲 : 角松敏生・松原正樹
    1stシングルのカップリング曲。初CD化。こちらもボーカルの録り直しや楽器の差し替えがされている。
  3. I'LL CALL YOU  – (4:54)
    作詞・作曲 : 角松敏生、編曲 : 角松敏生・TOM TOM 84
    2ndシングル「FRIDAY TO SUNDAY」カップリング。初CD化。リテイク・ヴァージョンだが女性コーラスとホーンセクション、間奏部の語りはオリジナル・トラックのものをそのまま残している。
  4. I'LL NEVER LET YOU GO  – (6:26)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    2ndアルバム『WEEKEND FLY TO THE SUN』収録曲。セルフアレンジによる完全リテイク・ヴァージョン。
  5. TAKE YOU TO THE SKY HIGH  – (5:58)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    3rdシングル。歌のリテイクや打ち込みの追加、エディットなどがされている。
  6. LONELY GOOFEY  – (4:54)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    3rdシングルのカップリング曲。初CD化。ボーカルの録り直しや角松自身によるドラムへの差し替え、ピアノのリテイクが行われた。
  7. TAKE ME FAR AWAY  – (6:50)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    3rdアルバム『ON THE CITY SHORE』収録曲。歌と一部の楽器をリテイクした上で、エディットにより演奏時間が長くなっているロング・ヴァージョン。
  8. AIRPORT LADY  – (6:42)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    4thアルバム『AFTER 5 CLASH』収録曲。完全リテイク・ヴァージョン。
  9. YOU'RE NOT MY GIRL  – (5:04)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    7thシングル「NO END SUMMER」のカップリング曲。初CD化。リテイク・ヴァージョンだが間奏のシンセソロは「THE BEST OF LOVE」B面収録の“POWERFUL REMIX”の友成好宏によるものを使用している。
  10. I NEED YOU  – (7:39)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生、ストリングス・アレンジ : 小林信吾
    4thアルバム『AFTER 5 CLASH』収録曲。完全リテイク・ヴァージョン。

DISC 2編集

  1. GIRL IN THE BOX  – (4:56)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    5thシングル。『T's 12 INCHES』にクラブ・ミックスで収録されていたが、シングル・バージョンは初CD化となる。
  2. GET DOWN  – (3:32)
    作詞・作曲 : GILBERT O'SULLIVAN、編曲 : 角松敏生
    5thシングルのカップリング曲でギルバート・オサリバンのカバー。初CD化。
  3. MERMAID PRINCESS  – (4:24)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生、ブラス・アレンジ : 数原晋
    5thアルバム『GOLD DIGGER〜with true love〜』収録曲。ボーカルとコーラスをリテイク。
  4. NO END SUMMER  – (4:56)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    7thシングル。完全リテイク・アコースティックアフリカングルーブヴァージョン。
  5. ドアの向こう  – (4:56)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生、ブラス・アレンジ : 数原晋、ストリングス・アレンジ : 大谷和夫
    10thシングル。初CD化。
  6. WE CAN DANCE  – (5:06)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生、ブラス・アレンジ : 数原晋
    10thシングルのカップリング曲。初CD化。
  7. THIS IS MY TRUTH  – (4:48)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    11thシングル。初CD化。
  8. SHE'S MY LADY  – (4:18)
    作詞 : SHERRY MICHAEL、作曲・編曲 : 角松敏生
    12インチ・シングル第7作。初CD化。
  9. RAMP IN  – (5:50)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生、ストリングス・アレンジ : 小林信吾
    1stバラード・ベスト『T's BALLAD』収録曲。オリジナル・アレンジによる完全リテイク。
  10. STILL I'M IN LOVE WITH YOU  – (6:52)
    作詞・作曲・編曲 : 角松敏生
    1stアルバム『SEA BREEZE』収録曲。アコースティックアレンジのリテイク・ヴァージョン。

クレジット編集

スタッフ編集

  • EXECUTIVE PRODUCER: TOSHIKI KADOMATSU
  • PRODUCED BY TOSHIKI KADOMATSU
  • EXECUTIVE SUPERVISOR : MASARU KAJIOKA (MARMALADE)
  • ALL SONGS COMPOSED BY TOSHIKI KADOMATSU
  • ALL SONGS ARRANGED BY TOSHIKI KADOMATSU


  • RECORDING & ARTIST MANAGEMENT: TETSUO KOKUBU (MARMALADE), HIDETOSHI KOBAYASHI (MARMALADE)
  • A&R: KIYOSHI TERANISHI (BMG VICTOR), HIROMI YOSHIZAWA (BMG VICTOR)
  • RECORDING ENGINEERS: EIJI UCHINUMA (MIXER'S LAB), TADAHARU SATOH (MIXER'S LAB), TETSUO SEKINE (MIXER'S LAB), TAKAHIRO NOCHIMURA (MIXER'S LAB)
  • ASSISTANT ENGINEERS: TOSHIHIRO “KIM” MASUDA (MIXER'S LAB), NORIHIKO EBIHARA (MIXER'S LAB), YASUYUKI HARA (MIXER'S LAB), JUNICHI HOHRIN (SOUND INN), TETSUO KATOH (HEART BEAT)
  • MIXED BY EIJI UCHINUMA (MIXER'S LAB)
  • MASTERING ENGINEER: MITSUHARU KOBAYASHI
  • STUDIO COORDINATOR: YUKO SASAKI (BMG VICTOR)
  • ARTIST ASSISTANT: OSAMU SAWANO (MARMALADE)
  • RECORDING STUDIOS: WEST SIDE STUDIO, NICHION STUDIO, SOUND INN, HEART BEAT


  • ART DIRECTION & DESIGN: KENICHIRO TSURUHARA
  • DESIGN: IZUMI KUBO
  • ILLUSTRATOR: RICHARD DUARDO (FUTURE PERFECT)
  • FLOWERPHOTO: YOSHIE TOMINAGA

外部リンク編集

SonyMusic

角松敏生 OFFICIAL SITE