1982年の全日本F3選手権
前年: 1981 翌年: 1983

1982年の全日本F3選手権(1982ねんのぜんにほんF3せんしゅけん)は、1982年昭和57年)3月13日 - 14日鈴鹿サーキットで開幕し、同年11月6日 - 7日に鈴鹿サーキットで閉幕した全9戦による1982年シーズンの全日本F3選手権である。

シリーズチャンピオンは中本憲吾ラルトトヨタ)が獲得した。

概要

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前年チャンピオン争いを演じた中子修[1]萩原光は、JAFが振興に力を入れていたフォーミュラ・パシフィックへとステップアップ。この年はすでにF3でのキャリアを積んでいた中本憲吾が悪天の開幕戦で優勝、第2戦筑波では茂木和男が優勝し、まずはこの2人がシリーズをけん引した。ここにFJ1300ハヤシカーズのマシンで活きのいい走りを見せていたF3ルーキー・高橋徹が第2戦筑波で初表彰台、高橋のホームコースでの開催となった第3戦西日本大会では早くもF3初優勝を挙げファステストラップも記録するなど、中本と茂木のポイント争いに加わった。高橋と同じくハヤシカーズより参戦する鈴木亜久里も優勝こそなかったが表彰台圏内でのフィニッシュを続けてポイント争いで接近し、チャンピオン争いは終盤戦までもつれた[2]

この中で前半戦に5連続ポールポジション獲得の中本は、第5戦までは速いがリタイヤ3回とノーポイントが多かったが、第6戦西日本以降の4戦で3勝・2位1回と決勝レースでの強さを発揮して高橋・茂木を引き離し、シリーズチャンピオンに輝いた[2]。ルーキーの高橋はハヤシ製シャシーでラルトに乗る中本に次ぐ速さを見せていたが、第7戦鈴鹿でのノーポイントが響きランキング3位となった。ハヤシ製マシンでは高橋の他にも鈴木亜久里がランキング4位、小河等も開幕戦鈴鹿でのクラッシュによる負傷によって数戦欠場がありながらランキング6位を獲得するなど、ラルトやマーチに匹敵する性能を披露したシーズンだった。

同年の課題として、F3でもグラウンド・エフェクト・カー(ウイングカー)の導入が進行し、参戦者が各コンストラクターによる新車を購入する必要が高まったこともあり参戦費用が上昇し、日本でのF3シリーズ開催4年目にして初の参加台数が減少に転じる問題に直面した。参戦コスト上昇による台数減少は翌1983年に一層強まることとなる[2]

エントリーリスト

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スケジュールおよび勝者

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決勝日 開催サーキット 勝者 ポールポジション ファステストラップ
第1戦 3月14日 鈴鹿サーキット 中本憲吾 茂木和男 中本憲吾
第2戦 4月11日 富士スピードウェイ 茂木和男 中本憲吾 茂木和男
第3戦 5月16日 西日本サーキット 高橋徹 中本憲吾 高橋徹
第4戦 5月30日 鈴鹿サーキット 中本憲吾 中本憲吾 中本憲吾
第5戦 6月27日 SUGOインターナショナルレーシングコース 茂木和男 中本憲吾 茂木和男
第6戦 9月5日 西日本サーキット 中本憲吾 中本憲吾 中本憲吾
第7戦 9月26日 鈴鹿サーキット 中本憲吾 高橋徹 中本憲吾
第8戦 10月10日 筑波サーキット 高橋徹 高橋徹 高橋徹
第9戦 11月7日 鈴鹿サーキット 中本憲吾 中本憲吾 中本憲吾

シリーズポイントランキング

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ポイントシステム:
順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
ポイント 20 15 12 10 8 6 4 3 2 1

※予選参戦台数が10台以下の場合、ポイント獲得は6位まで。(第3戦・6戦西日本大会で適用・1位から15-12-10-8-6-4ポイント)

ランキング 車番 ドライバー エントラント SUZ FSW NIS SUZ SUG NIS SUZ TSU SUZ ポイント
1 1   中本憲吾 ギャロップホイールRT-3 1 Ret Ret 1 Ret 1 1 2 1 110
2 10・50   茂木和男 三益建設ADVANマーチ DSQ 1 5 3 1 3 3 6 3 98
3 7   高橋徹 テクノファントム ハヤシ320 Ret 3 1 2 Ret 2 Ret 1 2 93
4 5   鈴木亜久里 ハヤシカーズ 2 2 2 Ret 3 5 4 3 4 92
5 20   舘善泰 WORKエクイップ オスカーT3C DSQ 4 3 7 2 6 5 10 7 56
6 6   小河等 Turbo疾風(ハヤテ) ハヤシカーズ Ret Ret Ret 4 2 5 5 39
7 31   加瀬和英 AMEゴーイング 4 Ret 10 7 5 4 6 35
8 9・8   小幡栄 マーチ793 GPA 4 4 4 28
9 11   篠田康雄 RSオリジナルホイールファルコン 6 5 6 18
10 15   久徳一徳 三益建設 マーチ793 3 12
11 88   伊谷謙治 スーパースターSPL ハヤシ320 5 7 12
12 9   ダニエル・ラツール マーチ793 5 8 11
13 77   江見和男 三益建設興和モータース 6 8 9
14 12   相川宏光 東京タイヤBP 6 DNS 9 8
15 18   森谷幸雄 ADVAN RAPID Ret 7 9 Ret 6
16 11   小倉次晃 ロッシュニオール 10 7 5
17 28   吉川とみ子 SHASTA RT-1
UNICON マーチ783
Ret Ret 8 8 9 Ret 5
18 15   金子健一 東京マッハ7松戸 & ニシヤ 8 3
19 38・8   川部厚司 マーチ783 Ret 8 3
- 2   福山英朗 GALLOPホイール
三益レーシング
DSQ Ret 0
- 3   永川鉉植 東名阪783 DNS Ret 0
- 15   近藤芳光 ラルトRT3
オートバックス・マーチ
Ret Ret 0
- 8   岩田英嗣 ハヤシ320 DSQ 0
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
周回数不足 (NC)
リタイヤ (Ret)
予選不通過 (DNQ)
予備予選不通過 (DNPQ)
失格 (DSQ)
スタートせず (DNS)
エントリーせず (WD)
レースキャンセル (C)
空欄 欠場
出場停止処分 (EX)

※第1戦に発生した失格者は黄旗無視によるもの。

脚注

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  1. ^ ヒストリー・レーシングカー製造部門、鈴鹿へ ハヤシレーシング
  2. ^ a b c 国内F3選手権の歴史 1982登竜門としての確立 オートスポーツ No.709 12-16頁 三栄書房 1996年9月1日発行

参考文献

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外部リンク

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