1983年の映画(1983ねんのえいが)では、1983年(昭和58年)の映画分野の動向についてまとめる。

目次

できごと編集

日本の映画興行編集

配給会社別年間配給収入
配給会社 配給本数 年間配給収入 前年対比 概要
新作 再映 洋画
松竹 19 062億0613万円 088.0% 正月の『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(15.5億円[7][注 1])はシリーズ最高〔の配給収入〕だったが、夏の『男はつらいよ 旅と女と寅次郎』(10.2億円)は伸び悩み。アンコール上映の角川映画蒲田行進曲』は、松竹製作の『時代屋の女房』との2本立てで配給収入9億円を稼いだ。『この子を残して』(4.3億円)や『迷走地図』(4.8億円)は伸びず、『きつね』や『海嶺』は極端な不振。
15 4 0
東宝 29 083億4119万円 083.1% 4年連続年間配給収入100億円突破は成らなかった。『影武者』の持つ日本映画配収記録(27億円)を大幅に更新した『南極物語』(59億円[7][注 2])は、共同配給の日本ヘラルド映画に計上されている。近藤真彦の『嵐を呼ぶ男』(8.5億円)が大きく期待を裏切ったのに対し、『プルメリアの伝説 天国のキッス』/『刑事物語2 りんごの詩』(12億円)は好稼動。『ウィーン物語 ジェミニ・YとS』など(11億円)と『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』など(10億円)の2番組も配給収入10億円の大台を突破した。『細雪』(9.5億円)は健闘、『居酒屋兆治』は安定した成績。

東宝東和配給の『プロ野球を10倍楽しく見る方法』(10.8億円)、角川映画『幻魔大戦』(10.6億円)も大台を突破した。

23 1 5
東映 29 127億1428万円 115.5% 2年連続で年間配給収入100億円を突破した。角川映画『探偵物語』/『時をかける少女』(28億円)も『影武者』の持つ日本映画配収記録(27億円)を更新している。角川映画『汚れた英雄』/『伊賀忍法帖』(16億円)、カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した『楢山節考』(10.5億円)、『伊賀野カバ丸』など(10.4億円)、『宇宙戦艦ヤマト 完結編』(10.1億円)の4番組も配給収入10億円の大台をクリアした。『陽暉楼』(8.5億円)は、同じ宮尾登美子原作の『鬼龍院花子の生涯』(11億円[10])には及ばないものの堅実な稼動。ヌードの話題先行の『白蛇抄』は成果を挙げず、『日本海大海戦 海ゆかば』は期待を裏切る結果に終わる。
23 1 5
にっかつ 55 033億8008万円 086.5% アダルトビデオソフトの隆盛を前に12年目の日活ロマンポルノは苦戦。美保純のような人気女優が現れなかったのも一因。文芸ポルノ『ダブルベッド』、演歌ポルノ『ブルーレイン大阪』・『3年目の浮気』などの新しい試みは不発。従来、3本立てのうち1本は他社製作映画を利用していたが、3本全てを自社製作映画に変更。
55 0 0
出典:「1983年度日本映画・外国映画業界総決算 日本映画」、『キネマ旬報1984年昭和59年)2月下旬号、キネマ旬報社1984年、 110 - 116頁。

各国ランキング編集

日本配給収入ランキング編集

1983年日本配給収入トップ10
順位 題名 製作国 配給 配給収入
1. E.T.   ユニバーサル/CIC ¥9,620,000,000
2. 南極物語   ヘラルド ¥5,900,000,000
3. スター・ウォーズ ジェダイの復讐   20世紀FOX ¥3,720,000,000
4. フラッシュダンス   パラマウント/CIC ¥3,400,000,000
5. 探偵物語
時をかける少女
  東映 ¥2,800,000,000
6. 007 オクトパシー    CIC ¥1,920,000,000
7. 汚れた英雄
伊賀忍法帖
  東映 ¥1,600,000,000
8. 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
次郎長青春篇 つっぱり清水港
  松竹 ¥1,550,000,000
9. プルメリアの伝説 天国のキッス
刑事物語2 りんごの詩
  東宝 ¥1,200,000,000
9. ランボー   東宝東和 ¥1,200,000,000
出典:1983年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟

北米興行収入ランキング編集

1983年北米興行収入トップ10
順位 題名 スタジオ 興行収入
1. スター・ウォーズ ジェダイの復讐 20世紀FOX $252,583,617
2. 愛と追憶の日々 パラマウント $108,423,489
3. フラッシュダンス パラマウント $92,921,203
4. 大逆転 パラマウント $90,404,800
5. ウォー・ゲーム MGM $79,567,667
6. 007 オクトパシー MGM $67,893,619
7. ダーティハリー4 ワーナー・ブラザース $67,642,693
8. ステイン・アライブ パラマウント $64,892,670
9. ミスター・マム 20世紀FOX $64,783,827
10. 卒業白書 ワーナー・ブラザース $63,541,777
出典: 1983 Domestic Yearly Box Office Results”. Box Office Mojo. 2015年12月23日閲覧。

日本公開映画編集

受賞編集

  • 第33回ベルリン国際映画祭
    • 金熊賞 - 『Ascendancy』 (エドワード・ベネット、イギリス)、『The Beehive』(マリオ・カムス、スペイン)

誕生編集

死去編集

日付 名前 国籍 年齢 職業
1月 24日 ジョージ・キューカー   83 映画監督
27日 ルイ・ド・フュネス   68 コメディアン
2月 20日 河津清三郎   74 俳優
25日 テネシー・ウィリアムズ   71 劇作家
26日 石井長四郎   64 照明技師
3月 14日 モーリス・ロネ   55 俳優
31日 片岡千恵蔵   80 俳優
4月 4日 グロリア・スワンソン   84 女優
23日 バスター・クラブ   75 俳優
5月 4日 寺山修司   47 作家・映画監督
23日 ジョージ・ブランズ   68 作曲家
6月 12日 ノーマ・シアラー    80 女優
28日 沖雅也   31 俳優
7月 29日 デヴィッド・ニーヴン   73 俳優
レイモンド・マッセイ   86 俳優
ルイス・ブニュエル   83 映画監督
8月 3日 キャロリン・ジョーンズ   53 女優
9日 市村俊幸   62 俳優
11日 山本薩夫   73 映画監督
10月 10日 ラルフ・リチャードソン   80 俳優
15日 パット・オブライエン   83 俳優
11月 12日 ウィリアム・ホールデン   63 俳優
25日 ロッテ・アイスナー   87 批評家
28日 クリストファー・ジョージ   52 俳優
12月 5日 ロバート・アルドリッチ   65 映画監督
8日 スリム・ピケンズ   64 俳優
28日 ウィリアム・デマレスト   91 俳優

脚注編集

[ヘルプ]

注釈編集

  1. ^ キネマ旬報では15.4億円となっている[8]
  2. ^ キネマ旬報では56.0億円となっている[9]

出典編集

  1. ^ 斉藤 2009, p. 97.
  2. ^ 第30作 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年8月5日閲覧。
  3. ^ 第31作 男はつらいよ 旅と女と寅次郎”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年8月5日閲覧。
  4. ^ 小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  5. ^ 主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年) (Excel)”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  6. ^ a b 過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
  7. ^ a b 1983年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  8. ^ 「1983年邦画4社<封切配収ベスト作品>」、『キネマ旬報1984年昭和59年)2月下旬号、キネマ旬報社1984年、 116頁。
  9. ^ 「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」、『キネマ旬報1984年昭和59年)2月下旬号、キネマ旬報社1984年、 115頁。
  10. ^ 1982年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟

参考文献編集