ジャパン・オータムインターナショナル ロンジン賞 第38回ジャパンカップ(ジャパン・オータムインターナショナル ロンジンしょう だい38かいジャパンカップ、38th JAPAN CUP)は、2018年11月25日東京競馬場で行われた競馬競走である。アーモンドアイが当時の芝の2400mの世界レコードを大きく上回るタイムでの優勝を成し遂げた。

第38回ジャパンカップ
優勝したアーモンドアイ
開催国 日本の旗日本
主催者 日本中央競馬会 (JRA)
競馬場 東京競馬場
施行年 2018年
施行日 11月25日
距離 芝2400 m
格付け GI
賞金 1着賞金300,000,000円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(指定)
負担重量 定量
出典 [1]
天候
馬場状態
優勝馬 アーモンドアイ
優勝騎手 クリストフ・ルメール
優勝調教師 国枝栄美浦
優勝馬主 (有)シルクレーシング
優勝生産者 ノーザンファーム安平町
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映像外部リンク
2018 ジャパンカップ
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画

レース施行前の状況 編集

中央競馬からは、この年の秋華賞を制し、牝馬三冠を成し遂げ、牝馬路線のエリザベス女王杯を見送り古馬との初対決となったアーモンドアイ、同年の大阪杯を制し、同条件の東京優駿(日本ダービー)で2着の実績のスワーヴリチャード、2016年の菊花賞有馬記念を優勝し、前走京都大賞典で久々の勝利を挙げたサトノダイヤモンド、2017年菊花賞の勝ち馬キセキ、2017年のジャパンカップ勝ち馬シュヴァルグランなど、重賞優勝馬9頭、GI優勝馬6頭が参戦した。

地方競馬からは、ホッカイドウ競馬所属で巴賞4着の実績があるハッピーグリンが2009年コスモバルク(12着)以来9年ぶりとなる参戦。

海外からは、アイルランドからアイリッシュダービーイギリスセントレジャーステークスの勝ち馬カプリ。イギリスからは前走カナディアンインターナショナル2着のサンダリングブルーが参戦した。

パドック 編集

出走馬と枠順 編集

2018年11月25日 第5回東京競馬第8日目 第11競走 天気:晴、馬場状態:良、発走時刻:15時40分

枠番 馬番 競走馬名 斤量 騎手 調教師 オッズ(人気) レーティング
1 1  アーモンドアイ 牝3 53 C.ルメール 国枝栄 1.4(1人) 115M,I,L
2 2  ハッピーグリン 牡3 55 服部茂史 田中淳司 341.2(14人) 103I
3 3  サトノダイヤモンド 牡5 57 J.モレイラ 池江泰寿 7.1(3人) 117L
4  サトノクラウン 牡6 57 W.ビュイック 堀宣行 87.4(9人) --
4 5  ミッキースワロー 牡4 57 横山典弘 菊沢隆徳 62.6(8人) 114I
6   サンダリングブルー セン5 57 F.ベリー D.ムニュイジエ 52.0(7人) 119I
5 7  サウンズオブアース 牡7 57 田辺裕信 藤岡健一 246.5(13人) 114I
8  キセキ 牡4 57 川田将雅 中竹和也 9.2(4人) 119I
6 9  シュヴァルグラン 牡6 57 C.デムーロ 友道康夫 12.9(5人) 117E
10  ガンコ 牡5 57 蛯名正義 松元茂樹 218.7(11人) 114L
7 11  スワーヴリチャード 牡4 57 M.デムーロ 庄野靖志 6.5(2人) 121I
12  カプリ 牡4 57 R.ムーア A.オブライエン 31.8(6人) 118L
8 13  ノーブルマーズ 牡5 57 高倉稜 宮本博 241.9(12人) 114L
14  ウインテンダネス 牡5 57 内田博幸 杉山晴紀 89.3(10人) 106L


レース結果 編集

レース展開[1] 編集

 
世界レコードを示すロンジンの時計

全頭五分のスタートの中、キセキがハナを切りと3馬身差で逃げ。第1コーナーでは2番手にノーブルマーズ、インコースに3番手アーモンドアイ、スワーヴリチャードが4番手で、サトノダイヤモンドは中団のやや後ろで、向こう正面に入った。

1000m通過は59秒9と平均的なペースとなり、第3コーナーに入ってもキセキは後ろと3馬身差を保って逃げ、後続ではサトノダイヤモンド、サウンズオブアースなど多数の馬が仕掛け始めた。第4コーナーに入り、残り600mになり、先頭キセキが仕掛け始め、2番手にいたアーモンドアイは残り400mまで騎手が手綱を持ったまま楽な手応えで坂を上がり、残り200mで逃げるキセキを捉え先頭に立つと、後続との差をさらに広げそのままゴールした[1]

レース着順[2] 編集

着順 枠番 馬番 競走馬名 タイム 着差 上がり3ハロン
1着 1 1 アーモンドアイ 2:20.6 34.1
2着 5 8 キセキ 2:20.9 1馬身3/4 34.7
3着 7 11 スワーヴリチャード 2:21.5 3馬身1/2 34.7
4着 6 9 シュヴァルグラン 2:21.5 クビ 34.5
5着 4 5 ミッキースワロー 2:21.9 2馬身 33.9
6着 3 3 サトノダイヤモンド 2:21.9 クビ 34.7
7着 2 2 ハッピーグリン 2:22.2 1馬身3/4 34.9
8着 8 14 ウインテンダネス 2:22.3 クビ 35.3
9着 3 4 サトノクラウン 2:22.6 2馬身 35.1
10着 4 6 サンダリングブルー 2:23.4 5馬身 35.0
11着 7 12 カプリ 2:23.7 1馬身3/4 36.0
12着 6 10 ガンコ 2:24.3 3馬身1/2 37.4
13着 8 13 ノーブルマーズ 2:24.8 3馬身 38.2
14着 5 7 サウンズオブアース 2:25.2 2馬身1/2 38.0
1000m通過タイム 59.9秒(キセキ)
上がり4ハロン 45.8秒
上がり3ハロン 34.4秒
優勝馬上がり3ハロン 34.1秒


払戻[1] 編集

単勝 1 140円
複勝 1 110円
8 160円
11 150円
枠連 1-5 600円
馬連 1-8 590円
馬単 1-8 700円
3連複 1-8-11 700円
3連単 1-8-11 2,690円
ワイド 1-8 230円
1-11 240円
8-11 470円

達成された記録 編集

  • 勝ちタイムは2005年のアルカセットが記録した、芝2400mのJRAレコードでもある2:22.1を1.5秒更新するレースレコード (6着のサトノダイヤモンドまでがアルカセットの記録を上回った。)で1999年にアルゼンチンのアシデロが記録した、2:21.98を更新する芝2400mの世界レコード(世界レコードは公式では記録されていない。)でもあった。
  • 3歳馬によるジャパンカップ優勝はジェンティルドンナ以来6年ぶり7頭目
    • 3歳牝馬によるジャパンカップ優勝はジェンティルドンナ以来で6年ぶり2頭目
    • 3歳馬によるジャパンカップのレコード勝ちはルグロリュー以来31年ぶり2頭目
  • 牝馬の年間GⅠ4勝はジェンティルドンナ(2012年に牝馬三冠とジャパンカップを制覇)に並ぶJRA最多タイ記録
  • キャリア7戦目での制覇は1998年のエルコンドルパサーに並ぶ最少タイ記録。

テレビ・ラジオ放送 編集

本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c 2018年ジャパンカップ”. 日本中央競馬会. 2019年5月15日閲覧。
  2. ^ ジャパンC (G1) レース結果 | 2018/11/25 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba.com”. race.netkeiba.com. 2019年8月28日閲覧。
  3. ^ 競馬「第38回ジャパンカップ」 - NHKクロニクル 2018年11月25日