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2019年ブラジルグランプリ

2019年ブラジルグランプリ2019 Brazilian Grand Prix)は、2019年のF1世界選手権第20戦として、2019年11月17日インテルラゴス・サーキットで開催された。

ブラジルの旗 2019年ブラジルグランプリ
レース詳細
Autódromo José Carlos Pace (AKA Interlagos) track map.svg
日程 2019年シーズン第20戦
決勝開催日 11月17日
開催地 インテルラゴス・サーキット
ブラジルの旗 ブラジル サンパウロ
コース 恒久的レース施設
コース長 4.309km
レース距離 71周 (305.909km)
決勝日天候 晴(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:07.508
ファステストラップ
ドライバー フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス
タイム 1:10.698 (43周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「Formula 1 Heineken Grande Prêmio do Brasil 2019[1]

背景編集

タイヤ
本レースでピレリが用意するドライタイヤのコンパウンドは、ハード(白):C1、ミディアム(黄):C2、ソフト(赤):C3の硬い組み合わせ[2]
シャルル・ルクレールのドライバーズランキング3位確定の条件
パワーユニット(PU)
  • フェラーリは、前戦アメリカGPのFP3でトラブルに見舞われたルクレールのPUを新しいものに交換する[3]。4基目のエンジン(ICE)のみ投入するため10グリッド降格となるが、レース期間中に別途交換が必要となった場合は後方グリッドへ降格する[4][注 1]
  • FIA11月13日、エンジン冷却システムにおける可燃性液体の利用について、パフォーマンス向上のため燃焼に活用することはできないという技術指令書を発行した。また、オイルを燃焼室に混入させて燃焼してパワー向上を図ることを禁止する技術規則にも言及し[5]、エンジンオイルの仕様や量などの詳細を提出するよう全チームに要求した[6]
2020年シーズンの動向
その他

エントリー編集

レギュラーシートは前戦アメリカGPから変更なし。ウィリアムズは前戦に引き続き、ニコラス・ラティフィを金曜午前のFP1に出走させる[10]

フリー走行編集

FP1(金曜午前)[12]
朝から降り出した雨によりウエットコンディション、気温17、路面温度21度でセッションが始まった[13]。積極的な走行を行ったドライバーはほとんどおらず、35分までタイムを記録したのはカルロス・サインツJr.のみであった。シャルル・ルクレールがウエットタイヤでタイムを記録していくと、他のドライバーも徐々にインターミディエイトタイヤでコースインしていった。残り20分を切ったところでアレクサンダー・アルボンが1分16秒142のトップタイムを記録したが、セッション終盤にスリックタイヤで走行した際にクラッシュし、赤旗終了となった。マックス・フェルスタッペンルイス・ハミルトンロマン・グロージャンセルジオ・ペレスは最後までタイムを記録しなかった。
FP2(金曜午後)[14]
雨は止み、気温20度、路面温度24度[15]、路面もわずかにウエットパッチが残るもののドライコンディションでセッションが始まった。開始から6分にロバート・クビサがコース上の濡れた箇所に足を取られてクラッシュし、6分間の赤旗中断となる。25分頃から弱い雨が落ち始め、多くのドライバーがピットへ戻ったが、雨が止むと再び各車とも走行を再開した。ソフトタイヤでルクレールが1分09秒238でトップタイムをマークしたが、セバスチャン・ベッテルが同じくソフトタイヤで1分09秒217に更新した。しかし、ベッテルはロングランのペースに不満を持ち、決勝で苦戦するだろうと述べた[16]。残り30分を切ったところでピエール・ガスリーのマシンから白煙が上がりストップし、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、残り5分にはチームメイトのダニール・クビアトがコースアウトしてクラッシュし、マシンから白煙が上がった。これにより赤旗が出されてセッションはそのまま終了した。トロ・ロッソ勢のトラブルについてはガスリーはPU、クビアトはマシンの電源がシャットダウンしたためであった。なお、PUについては両者とも金曜日用のものであるため以後のセッションには影響なく、グリッド降格ペナルティも受けない[17]
FP3(土曜午前)[18]
曇り空が広がり、気温18度、路面温度29度のドライコンディションで始まった。前日のFP1はニコラス・ラティフィにシートを譲り、FP2の序盤にクラッシュを喫したためほとんど走行できなかったクビサが真っ先にタイム計測を行った。10分過ぎにカルロス・サインツJr.がタイム計測を行うとコースインするドライバーが増えていく。セッション後半は予選シミュレーションを行い、ハミルトンが1分08秒320でトップタイムを記録し、0.026秒差でフェルスタッペンが肉薄、フェラーリ勢はルクレール3番手、ベッテル4番手で、予選での三つ巴の戦いを予感させた。3強以外のチームも7番手のクビアトから16番手のグロージャンまで0.383秒差の大混戦であった。

予選編集

2019年11月16日 15:00 BRST(UTC-2)[19]

  • 気温20、路面温度36度のドライコンディションで行われた。

レッドブルホンダマックス・フェルスタッペンがQ1からQ3までの全セッションでトップタイムを記録し、今季2度目のポールポジション[注 2]を獲得した。フェルスタッペンはこの日46歳の誕生日を迎えたチーム代表のクリスチャン・ホーナーにバースデープレゼントを、ホンダに1991年アイルトン・セナ以来28年ぶりとなるブラジルGPでのポールポジションをもたらした[20]。以下6番手までセバスチャン・ベッテルルイス・ハミルトンシャルル・ルクレールバルテリ・ボッタスアレクサンダー・アルボンと3強チームがひしめき合ったが、ルクレールはグリッド降格により14番グリッドからスタートする。ベスト・オブ・レストはトロ・ロッソピエール・ガスリーで、不振が続くハース勢とキミ・ライコネンアルファロメオ)がQ3に進出する一方、好調だったマクラーレンルノーがQ2までに敗退、ガスリーのチームメイトであるダニール・クビアトがQ1で敗退を喫するなど、中団グループの僅差の戦いが白熱した。カルロス・サインツJr.(マクラーレン)はQ1でイグニッションの配線トラブルに見舞われてタイムを計測できなかった[21]

またこの時点で、ルクレールの今シーズン最多ポールポジション記録保持者が決定し[注 3]2014年レギュレーション変更でエンジンから「パワーユニット」になって以来初めてメルセデス勢以外のドライバーがシーズン最多ポールポジション記録保持者となった。

予選結果編集

順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 1:08.242 1:07.503 1:07.508 1
2 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:08.556 1:08.050 1:07.631 2
3 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:08.614 1:08.088 1:07.699 3
4 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 1:08.496 1:07.888 1:07.728 14 1
5 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 1:08.545 1:08.232 1:07.874 4
6 23   アレクサンダー・アルボン レッドブル-ホンダ 1:08.503 1:08.117 1:07.935 5
7 10   ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 1:08.909 1:08.770 1:08.837 6
8 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:09.197 1:08.705 1:08.854 7
9 7   キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 1:09.276 1:08.858 1:08.984 8
10 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:08.875 1:08.803 1:09.037 9
11 4   ランド・ノリス マクラーレン-ルノー 1:08.891 1:08.868 10
12 3   ダニエル・リカルド ルノー 1:09.086 1:08.903 11
13 99   アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 1:09.175 1:08.919 12
14 27   ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:09.050 1:08.921 13
15 11   セルジオ・ペレス レーシング・ポイント-BWTメルセデス 1:09.288 1:09.035 15
16 26   ダニール・クビアト トロ・ロッソ-ホンダ 1:09.320 16
17 18   ランス・ストロール レーシング・ポイント-BWTメルセデス 1:09.536 17
18 63   ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 1:10.126 18
19 88   ロバート・クビサ ウィリアムズ-メルセデス 1:10.614 19
107% time: 1:13.018
NC 55   カルロス・サインツ マクラーレン-ルノー No Time 20 2
ソース:[22][23]
追記
  • ^1 - ルクレールはFP1で年間最大基数を超えるパワーユニット交換(4基目のエンジン(ICE))を行ったため10グリッド降格[3][4][24]
  • ^2 - サインツはQ1でタイムを記録できなかったが、スチュワードの判断により決勝への出走が許可された[25]

決勝編集

2019年11月17日 14:10 BRST(UTC-2)[26][27]

去年のブラジルGPでエステバン・オコンの接触の影響で優勝を逃し、体重測定でオコンの胸ぐらを突き飛ばすという暴力的な行為を行ったことに対し、社会奉仕2日間のペナルティを受けたレッドブルホンダマックス・フェルスタッペンが大波乱のレースを制し、今季3勝目を初のポール・トゥ・ウィンで達成した。2位には混乱をかいくぐったピエール・ガスリートロ・ロッソ)が入り、ホンダ製パワーユニット勢によるワンツーフィニッシュとなった。

展開編集

 
優勝トロフィーを掲げるマックス・フェルスタッペン
  • 気温20、路面温度49度、晴天、ドライコンディション[28]

シャルル・ルクレール(フェラーリ)はエンジン(ICE)交換分のグリッド降格ペナルティにより、14番グリッドからスタート。また、予選Q1のトラブルによりノータイムとなったカルロス・サインツJr.(マクラーレン)は最後尾スタートとなったため、PU一式を新品に交換したが、最後尾が確定しているため順位変動はない。スタートタイヤに関しては、上位10台が全てソフトタイヤを選択。11番手以下はルノー、ウィリアムズの2台、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)がミディアムタイヤでのスタートを選んだ。ルクレールは予選に関する規定に従い[注 4]、Q2突破で使用したミディアムタイヤでスタートする。

オープニングラップでは、フェルスタッペンが先頭で1コーナーを抜け、スタートの蹴り出しを決めたルイス・ハミルトン(メルセデス)がベッテルを交わして2番手に浮上した。その後方では、14番グリッドからスタートしたルクレール、、17番手のランス・ストロール(レーシングポイント)、最後尾のサインツらがそれぞれ3つ順位を上げる好スタートを決めた。

8周目のダニエル・リカルド(ルノー)とケビン・マグヌッセン(ハース)がターン4で接触した一件のように中団以下の順位変動は激しかったが、ルクレールが10周目に6番手となってからは、上位陣はこう着状態となり、トップ3はファステストラップを記録しつつ逃げの体制に入ったフェルスタッペンとそれを追うハミルトンという構図となり、3位ベッテルもそれに何とか食らいつく展開となった。また、20周目の暫定順位は、フェルスタッペンーハミルトンーベッテルーバルテリ・ボッタス(メルセデス)ーアレクサンダー・アルボン(レッドブル)ールクレールとなった。

そんな中、21周目にハミルトンが動いた。上位陣では真っ先にピットインし、ソフトタイヤに交換。これにより、2ストップ戦略が確定。それに反応するように、首位のフェルスタッペンも翌22周目にピットへ。同じくソフトタイヤを履いてピットアウトしたが、その際にピットレーンでロバート・クビサ(ウィリアムズ)に引っかかってしまったこと、そしてハミルトンがアウトラップを猛ペースで飛ばしたこともあり、順位が入れ替わることとなった。 しかし、フェルスタッペンは猛追し、23周目、ホームストレートでハミルトンを捉えると、ターン1の飛び込みでオーバーテイクし順位を取り戻した。

他の上位勢はタイヤ戦略が分かれた。ベッテルとアルボンはミディアム、ボッタスはハードを選択し、1ストップ戦略を候補に入れた。ステイアウトしていたルクレールも30周目にピットインしてハードに交換。6番手で戦列に復帰した。だが、ハードタイヤ組はトップ2に追いつくことはできず、事実上、フェルスタッペンとハミルトンの一騎打ちとなった。

42周目にはボッタスが2度目のピットイン。ハードからミディアムにスイッチした。翌周にはハミルトンもピットインし、ソフトからミディアムに交換。フレッシュタイヤを履いたボッタスは早速ファステストラップを更新。フェルスタッペンも45周目にピットへ入り、ミディアムを履いてハミルトンの前でコースに戻ることに成功した。

52周目、上位を目指していた6番手のボッタスがまさかのスローダウン、リアから白煙を吐きターン4でマシンストップ。今季初となるリタイアを喫してしまった。これによりセーフティーカーが導入。暫定首位のフェルスタッペンは、果敢にもこのタイミングでピットストップを敢行、2番手に後退した。一方のハミルトンはフェルスタッペンの動きを見て、ステイアウトを選択した。長きに渡るセーフティカーランの後、レースは60周目に再開。リスタートと同時に、再びターン1でアウト側からハミルトンに仕掛けオーバーテイク。そしてアルボンもベッテルを交わして3番手へ浮上。フェルスタッペンは逃げの体制、アルボンはベッテルからの追撃を受けるが、巧みにディフェンスして前を行かせず、レースの主導権はレッドブルが握った。

4番手となったベッテルは逆にルクレールからの攻撃を受けることとなった。そして66周目、バックストレートで両者は接触。ルクレールの右フロント、ベッテルの左リヤが壊れてしまい、共にリタイア。フェラーリは衝撃的な同士討ちでレースを終えた。

これで2度目のセーフティカーが出動。ハミルトンは最終盤の逆転に賭け、タイヤ交換を行う。これでフェルスタッペンーアルボンーガスリーーハミルトンという順位となり、ホンダ製パワーユニット勢が暫定のトップ3を独占する状況となった。 レースは残り2周で再開。ハミルトンはガスリーをあっさりと交わすと、ターン10でアルボンに仕掛けたが接触。アルボンはスピンして大きく後退し、ハミルトンのマシンはフロントウイングの翼端板にダメージを負い、体勢を立て直すため減速した。4番手にいたガスリーはハミルトンをパス。2台の接触の瞬間は黄旗が出ていなかったこともあり2番手へ浮上。そして、レースはファイナルラップへ突入する。

まず、フェルスタッペンがトップでチェッカー。今季3勝目を自身初となるポール・トゥ・ウィンで達成した。 そして2番手争いは最後までもつれた。手負いのハミルトンはセクター2でガスリーの背後に迫りプレッシャーをかけるが、ガスリーも一歩も引かない。セクター3ではホイール・トゥ・ホイールの状況となり、最終ストレートは横並びの加速勝負となる。その結果、0.062秒差でガスリーに軍配が上がった。ガスリーにとってはキャリア初の表彰台。レッドブルでは適応に苦労した彼が、劇的な形で初めてのポディウムに登った。一方でアルボンは初表彰台が見えていたが、接触により14位と悔しい結果に終わった。

3位にはフェルスタッペンと真っ向勝負を挑んだうえ、ガスリーとの競い合いに負け3位で終わったハミルトン。4位以下は中団チームが続いた。4位サインツ、5位キミ・ライコネン(アルファロメオ)、6位アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、7位リカルド、8位ノリス、9位セルジオ・ペレス(レーシングポイント)、10位はクビアトとなった。ただし、ハミルトンはアルボンとの接触について一件や入賞圏内のドライバーも含め、複数名がボッタスのストップを受け黄旗が出された前後にDRSを起動させた疑いがあり、該当者は規定違反[29]となるため、複数名が審議対象となったことから、この順位は暫定結果となった。 ただ、審議を反映する余裕がなく(他にも暫定4位のサインツもDRSの件の対象者でもあったため、大幅な順位変動が起きる可能性があった)、一旦チェッカーフラッグを受けた順番に基づいて進行。暫定3位としてハミルトンがルーベンス・バリチェロによるインタビューと表彰式に参加した。最終的には表彰式後(正確にはトップ3による記者会見後)に、ハミルトンに対し5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2点加算処分が科されて3位から7位に降格。これによりハミルトンどころか、メルセデス勢が表彰台を失う結果となった。

そのほか、ボッタスは当レースのファステストラップを記録するも唯一の未完走でのリタイアとなり、それ以降もファステストラップを更新した者がいなかったため、ファステストラップボーナスポイントは未入賞者により該当なしとなった。またフェラーリ勢は66周目の同士討ちにより両者リタイア(両者とも完走扱い)となり[30]、2度目のセーフティカー出動の要因となった。フェラーリ勢はその後スチュワードに呼び出されたが、両者ともお咎めなしとなった。また2年連続の全戦入賞を逃したものの、全戦完走記録は継続しているものの(今回は完走扱いなため、純粋な全戦完走記録が継続しているわけではない)、ベッテルとルクレールの関係は更に緊張が高まっていることが示唆された[31]

その他編集

今回のレースでいくつかの記録が生まれたほか、ランキング面では大きな影響があった。

ホンダにとっては1991年アイルトン・セナ以来28年ぶりとなるブラジルGP制覇と、同年の日本GPゲルハルト・ベルガーとセナ)以来28年ぶりとなる1-2フィニッシュ達成を、創業者の本田宗一郎の誕生日に成し遂げた。また現行パワーユニット規定下でトップ3チーム以外の2位は2014年アブダビGPフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)以来5年ぶりとなった。

また、ハミルトンのペナルティにより3位に繰り上がったのはマクラーレンカルロス・サインツJr.で、予選を走行できず最後尾グリッドからのスタートから追い上げチェッカー時には4位まで挽回。最終的にはハミルトンのペナルティの認定は表彰式後に確定したため、式典でのシャンパンファイトには参加できなかったものの、初の表彰台を獲得した(結果が確定した後、サインツは表彰台に上がり祝福され、シャンパンファイトの代わりにチームメイトとスタッフと共に表彰台での記念撮影が行われた[32])。また、マクラーレンの表彰台は2014年開幕戦オーストラリアGP以来5年ぶりであった[33]。また、サインツが3位となったことで表彰台に上がったドライバーの平均年齢が23歳8ヶ月23日となり、11年前のイタリアGPで樹立された平均年齢23歳11ヵ月16日の記録を上回る史上最年少ポディウム記録を更新した事が明らかとなった[34]

記録面ではレッドブルが21周目に行ったフェルスタッペンのピットストップにおいて1.82秒で完了させ世界最速記録を樹立[35]。そのうえ、レッドブルは2018年までの最速記録となるウィリアムズの1.92秒を今季のイギリスGPで1.91秒に更新して、久々に新たな世界最速記録を樹立。更にドイツGPで1.88秒を記録して自らの手で最速記録を更新。今回更に記録を更新する結果となった。

今シーズンも残るは最終戦アブダビGPのみとなり、ランキングでは今回の結果によりマクラーレンがコンストラクターズ4位の座を確定させた。結果、その下のコンストラクターズ争いが急に激化し、5位から7位は混戦模様となった。ドライバーズランキングも5位セバスチャン・ベッテルは条件付きで4位へ浮上できる可能性はあるが、少なくとも4位以下となることは確定。3位の座はフェルスタッペンとシャルル・ルクレールの一騎打ちとなり、その下6位の座をめぐり3名(ガスリー、サインツ、アルボン)が争う展開となった。それらの条件の詳細は次戦アブダビGPに譲る。他にもハミルトンはアブダビGPで3位以上か4位以上かつファステストラップボーナスを獲得で2年連続の400ポイント達成にかけて挑む。

レース結果編集

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 71 1:33:14.678 1 25
2 10   ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 71 +6.077 6 18
3 55   カルロス・サインツ マクラーレン-ルノー 71 +8.896 20 15
4 7   キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 71 +9.452 8 12
5 99   アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 71 +10.201 12 10
6 3   ダニエル・リカルド 1 ルノー 71 +10.541 11 8
7 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 71 +11.139 2 3 6
8 4   ランド・ノリス マクラーレン-ルノー 71 +11.204 10 4
9 11   セルジオ・ペレス レーシング・ポイント-BWTメルセデス 71 +11.529 15 2
10 26   ダニール・クビアト トロ・ロッソ-ホンダ 71 +11.931 16 1
11 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 71 +12.732 9
12 63   ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 71 +13.599 18
13 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 71 +14.247 7
14 23   アレクサンダー・アルボン レッドブル-ホンダ 71 +14.927 5
15 27   ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 71 +18.059 3 13
16 88   ロバート・クビサ 4 ウィリアムズ-メルセデス 70 +1 Lap 19
17 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 65 接触 2
18 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 65 接触 14
19 18   ランス・ストロール レーシング・ポイント-BWTメルセデス 65 サスペンション 17
Ret 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 56 ハイドロリクス 4
ソース:[36]
ファステストラップ[37]
ラップリーダー[39][40]
太字は最多ラップリーダー
追記
  • ^1 - リカルドは8周目のターン4でマグヌッセンと接触した責任を問われ、5秒のタイムペナルティ(ピットインで消化)とペナルティポイント2点(合計7点)が科された[41]
  • ^2 - ハミルトンは3位でフィニッシュしたが、70周目のターン10でアルボンと接触した責任を問われ、レース後に5秒のタイム加算ペナルティとペナルティポイント2点(合計4点)が科されて7位に降格した[42]
  • ^3 - ヒュルケンベルグは12位でフィニッシュしたが、セーフティカー走行中にマグヌッセンを追い越したため、レース後に5秒のタイム加算ペナルティとペナルティポイント1点(合計1点)が科されて15位に降格した[43]
  • ^4 - クビサはアンセーフリリースでフェルスタッペンを妨害したため、5秒のタイムペナルティ(ピットインで消化)とペナルティポイント2点(合計2点)が科された[44]
  • - リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い

第20戦終了時点のランキング編集

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ もう1つのエレメントが交換された時点で降格グリッド数が15を超え、最後尾グリッドに降格するため。
  2. ^ 予選トップは今季3回目だが、メキシコGPは黄旗無視によりグリッド降格ペナルティを受けたため、ポールポジション獲得回数は1回少なくなっている。
  3. ^ 1位のルクレールが7回、2位のボッタスが5回であり、ルクレールを上回るドライバーがいなくなったため。
  4. ^ Q3に進出したドライバーは、Q2でベストタイムを出したタイヤで決勝をスタートする。

出典編集

  1. ^ Brazilian Grand Prix 2019 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2019年11月14日閲覧。
  2. ^ F1ブラジルGPのタイヤ選択が明らかに。レッドブル・ホンダとフェラーリは4台が同じ選択”. autosport web (2019年11月6日). 2019年11月14日閲覧。
  3. ^ a b ルクレール、F1ブラジルGPでパワーユニット交換。10グリッド以上の降格へ”. motorsport.com (2019年11月13日). 2019年11月14日閲覧。
  4. ^ a b ルクレール、ブラジルで投入の新PUは従来仕様。ICE交換のみに留める予定”. motorsport.com (2019年11月15日). 2019年11月15日閲覧。
  5. ^ FIAが再び技術指令書を発行、F1エンジン規則のグレーゾーンを排除。注目されるフェラーリのパフォーマンス”. autosport web (2019年11月15日). 2019年11月14日閲覧。
  6. ^ エンジンオイル不正燃焼への取り締まり強化続く。FIAが新たな技術指令を発行”. motorsport.com (2019年11月15日). 2019年11月15日閲覧。
  7. ^ ジョビナッツィが来季も残留”. ESPN F1 (2019年11月5日). 2019年11月14日閲覧。
  8. ^ レッドブル・ホンダ、アルボンの2020年起用を発表。トロロッソF1もガスリー&クビアトの継続決定”. autosport web (2019年11月12日). 2019年11月14日閲覧。
  9. ^ メルセデスのウルフ代表、ブラジルGPを“欠席”へ。2013年の就任以来初”. motorsport.com (2019年11月12日). 2019年11月14日閲覧。
  10. ^ ウイリアムズF1、2020年ドライバー候補のラティフィを3戦連続FP1で起用”. autosport web (2019年10月23日). 2019年10月31日閲覧。
  11. ^ Entry List”. FIA (2019年11月14日). 2019年11月15日閲覧。
  12. ^ 特記のない場合、F1ブラジルFP1:アルボン首位もクラッシュ。フェルスタッペンはタイム計測なし”. motorsport.com (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  13. ^ F1ブラジルGP FP1:ウエット路面でレッドブル・ホンダのアルボンがトップタイム記録も終盤にクラッシュ”. autosport web (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  14. ^ 特記のない場合、F1ブラジルFP2:ワンツーのフェラーリにフェルスタッペンが続く。トロロッソは受難”. motorsport.com (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  15. ^ F1ブラジルGP FP2:フェラーリ勢が初日ワンツー、フェルスタッペンは3番手。トロロッソ・ホンダは2台にトラブル発生”. autosport web (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  16. ^ ベッテル初日最速「ロングランペースがよくない。このままでは決勝で苦労する」:フェラーリ F1ブラジルGP”. autosport web (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  17. ^ トロロッソ2台にトラブルも、グリッド降格なし。ホンダ田辺TD「金曜PUだった」”. motorsport.com (2019年11月16日). 2019年11月17日閲覧。
  18. ^ 特記のない場合、F1ブラジルFP3:ハミルトンが首位。フェルスタッペン肉薄、0.026秒差の2番手”. motorsport.com (2019年11月17日). 2019年11月17日閲覧。
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前戦
2019年アメリカグランプリ
FIA F1世界選手権
2019年シーズン
次戦
2019年アブダビグランプリ
前回開催
2018年ブラジルグランプリ
  ブラジルグランプリ次回開催
2020年ブラジルグランプリ