2023年堺市長選挙(2023ねんさかいしちょうせんきょ)とは、2023年6月4日に投開票が行われた大阪府堺市の市長を選出するために執行された選挙。

2023年堺市長選挙

2019年 ←
2023年6月4日
→ 2027年

 
候補者 永藤英機 野村友昭
政党 大阪維新の会 無所属
得票数 139,295 88,077
得票率 61.26% 38.74%

選挙前市長

永藤英機
大阪維新の会

選出市長

永藤英機
大阪維新の会

選挙データ 編集

  • 選挙事由 - 現職の永藤英機の任期満了(期日:2023年6月8日)
  • 告示日 - 2023年5月21日
  • 執行日 - 2023年6月4日

立候補者 編集

(届け出順)

氏名 年齢 党派 現元新 肩書
永藤英機
(ながふじ ひでき)
46 大阪維新の会 堺市長(現職)
大阪府議会議員
野村友昭
(のむら ともあき)
49 無所属 堺市議会議員(東区選出)
自由民主党堺市議団(市民クラブ)元政務調査会長

政党の対応 編集

  • 大阪維新の会は現職の永藤を公認した。維新側は堺市長選について、4月の大阪府知事選挙大阪市長選挙と同日に行う「トリプル選」を主張していたが、2022年12月に市選管が6月の単独実施を決定。これを受け維新の堺市議の一部が永藤が統一選に合わせて辞職してトリプル選にする可能性に言及するなどし波紋を呼んだが、永藤は辞職を否定した[2]
  • 野村は政党からの推薦を受けなかったが、市議時代に所属した自由民主党の一部議員や立憲民主党日本共産党の地方組織が自主的に支持した[3][4]

タイムライン 編集

2023年
  • 2月16日 - 現職の永藤が市議会定例会で再選へ向け立候補を表明[5]
  • 3月23日 - 野村が会見で立候補を表明[6]

選挙結果 編集

投開票の結果、永藤が再選を果たした[7]。永藤は維新支持層の9割をまとめ、自民党支持層からも4割を超える支持を得た[8]。維新側は府内の議員や首長計約300人を市内7区にそれぞれ配置し、投開票日までに1人計12時間以上の駅立ちや住宅地でのビラ配りなどの応援ノルマを課す組織戦を展開した[9]。一方の野村は元自民党堺市議だが、自民党は4月の第20回統一地方選挙での大敗を受け堺市長選には静観を決めた[9]。野村は一部の自民党堺市議のほか、立憲民主党と共産党の自主的支援を受け、非維新支持層の取り込みを図ったが、応援に回った堺市議は15人程度で、維新のような組織戦を展開できなかった[9]。無党派層からは永藤を上回る6割の得票を得た[8]ものの、投票率が低迷したこともあり、票が伸びなかった[10]

※当日有権者数:674,511人 最終投票率:34.12%(前回比:−6.71pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
永藤英機46大阪維新の会139,295票61.26%
野村友昭49無所属88,077票38.74%
区別開票結果
永藤英機 野村友昭
得票 % 得票 %
合計 139,295 61.26% 88,077 38.74%
堺区 23,430 57.36% 17,415 42.64%
中区 17,811 62.90% 10,507 37.10%
東区 15,862 60.73% 10,258 39.27%
西区 22,907 63.95% 12,915 36.05%
南区 26,054 62.77% 15,454 37.23%
北区 26,988 59.50% 18,367 40.50%
美原区 6,243 66.39% 3,161 33.61%

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ 井石栄司、菅原普、寺沢知海 (2022年12月10日). “堺市長選は6月に単独で それでも残る大阪「トリプル選」の可能性”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASQDB62ZLQDBPPTB001.html 2023年5月11日閲覧。 
  2. ^ “堺市長「大阪トリプル選」実現のための辞職「考えていない」”. 毎日新聞. (2022年12月20日). https://mainichi.jp/articles/20221220/k00/00m/010/363000c 2023年6月8日閲覧。 
  3. ^ 井石栄司 (2023年5月20日). “維新市政の継続か刷新か 21日告示の堺市長選、一騎打ちの見通し”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASR5M7715R5MPPTB001.html 2023年6月6日閲覧。 
  4. ^ “堺市長選 維新、相次ぐ不祥事「影響は未知数」 非維新は統一選大敗で自民静観”. 産経新聞. (2023年5月21日). https://www.sankei.com/article/20230521-XHXUON2TJJPW5I4D5F2UJ3T66U/ 2023年6月6日閲覧。 
  5. ^ 井石栄司 (2023年2月16日). “6月の堺市長選、現職の永藤氏が再選めざし立候補を表明”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASR2J63XVR2JPPTB001.html 2023年5月11日閲覧。 
  6. ^ “6月の堺市長選挙に元堺市議、野村氏出馬へ”. 日本経済新聞. (2023年3月24日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2473O0U3A320C2000000/ 2023年5月11日閲覧。 
  7. ^ “大阪 堺市長選挙 維新 現職の永藤英機氏 2回目の当選確実”. NHKニュース. (2023年6月4日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230604/k10014089431000.html 2023年6月4日閲覧。 
  8. ^ a b “堺市長選出口調査 現職の永藤英機氏がすべての年代でリード”. 朝日新聞. (2023年6月4日). https://www.asahi.com/articles/ASR646VSZR64OXIE01G.html 2023年6月8日閲覧。 
  9. ^ a b c “「大阪ダブル選」の勢い続く、堺市長選も維新の勝利…議員ら300人動員「活動量で圧倒」”. 読売新聞. (2023年6月5日). https://www.yomiuri.co.jp/election/local/20230605-OYT1T50171/2/ 2023年6月8日閲覧。 
  10. ^ “堺市長選挙、維新現職の永藤英機氏が再選”. 日本経済新聞. (2023年6月4日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF267T50W3A520C2000000/ 2023年6月8日閲覧。 

関連項目 編集