2 cm Flak 30 (Fliegerabwehrkanone 30) は、1934年ナチス・ドイツで採用された57口径20 mm 対空機関砲である。

2 cm FlaK 30
ロンドン帝国戦争博物館に展示されている2 cm FlaK 30
種類 高射砲
原開発国 ナチス・ドイツの旗 ドイツ国
運用史
配備期間 1934年4月 – 1945年
配備先 ナチス・ドイツの旗 ドイツ国
関連戦争・紛争 第二次世界大戦
開発史
製造業者 ラインメタル,
モーゼル
製造期間 1934年 -
派生型 FlaK 30
FlaK 38
諸元
重量 450 kg (992 lbs)
全長 4.08 m (13.38 ft)
銃身 1.3 m (4.26 ft) (L/65)
全幅 1.81 m (6 ft)
全高 1.6 m (5.24 ft)
要員数 7

砲弾 20×138mmB弾
口径 20 mm (.78 in)
仰角 -12° - +90°
旋回角 360°
発射速度 280 - 450 rpm (最高値)
120 - 180 rpm (実用値)
初速 900 m/s (2,953 ft/s)
有効射程 2,200 m (2,406 yds)
装填方式 20発ボックスマガジン
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概要 編集

 
車載型のKwK 30

低空で来襲する敵戦闘機爆撃機に対する迎撃用として、大口径対戦車ライフルであるゾロターン S-18/1100をフルオート化する形で開発された。これはヴェルサイユ条約で国内開発ができなかったものを、ラインメタル・ボルジーク社がスイスにある子会社であるゾロターン社に作らせたものであった。

Y字型の砲架に載せられ手動での全周旋回、-12度から+90までの砲身の俯仰が可能、移動には2輪型のゾンダーアンヘンガー51(51式特殊トレーラー)が用いられた。この砲は俯仰手、測距手×2、装填手、弾薬運搬手の5名で運用されるが、1940年から照準器の改良により測距手が1名のみとなった。

2cm Flak30は陸軍海軍空軍武装SSの各軍で運用され、要塞や対空陣地、各種車輌や列車・艦艇に搭載され幅広く用いられた。また対空任務だけでなく、地上目標に対する制圧・支援射撃用としても威力を発揮している。

この砲は高い精度で作られ頑丈であったが、しかし日々高速化する敵機に対し発射速度が遅い(実用発射速度120発/分)ことが問題となり、モーゼル社の開発した2 cm Flak 38に主力の座を譲ることとなった。とはいえ本砲も終戦まで使われ続け、オランダおよび中華民国フィンランドに輸出もされている。また本砲を元に戦車装甲車の主砲用に改造された2cm Kwk30も生産され、II号戦車装輪装甲車に搭載された。

登場作品 編集

ゲーム 編集

R.U.S.E.
ドイツ対空機関砲として登場。
WarThunder
ドイツ軽戦車II号戦車C型主砲として登場。
Enlisted
軍事行動:ノルマンディー上陸作戦にてアメリカ軍ドイツ軍の双方の工兵部隊が4連装Flak30を建設可能

関連項目 編集