4D技術(フォーディーぎじゅつ)とは、現在の時空間などの3次元次元定義に対し、それとは異なる新しい次元定義を行った技術を指す。デジタルコンテンツの中で、デジタル以外のリアルな要素を取り入れた作品を提示する際に、用いられることが多い。

2012年現在では、嗅覚味覚への方向で技術革新が行われていることが多い。

4D技術の例 編集

空間
0次元:点。1次元:線。2次元:平面。3次元:空間。4次元:空間以外の新しい次元定義。
五感
1次元:視覚。2次元:聴覚。3次元:触覚。4次元:嗅覚。
モバイル技術
1次元:通話。2次元:メール。3次元:デジタルコンテンツ(画像・映像・動画)。4次元:香り。
コミュニケーション形態
1次元:通話。2次元:メール。3次元:表情・感情表現(絵文字・着メロ)。4次元:香り(コミュニケーションと記憶の結び付け)。

商品 編集

  • MX4D - 映画館向けの4D技術で、映画に駆動する座席、雨、霧、光、香りを付加する技術。アメリカのメディアメーション社が販売。
  • 4DX - 映画館向けの4D技術で、映画に駆動する座席、雨、霧、光、香りを付加する技術。韓国のCJグループが販売。
  • D-BOX - 映画館向けの4D技術で、シート(座席)が上下・左右に動いたり振動したりする技術。カナダのD-BOX社が開発

4D技術を使った作品 編集

一般劇場用作品 編集

スパイキッズ4D:ワールドタイム・ミッション
2011年のアメリカのスパイアクション映画。本作は3D映画であるが、これに「匂い」を加えた「4D映画」と宣伝された。これはスクリーン上に1 - 8の番号が表示された際、映画館入場時配布のカードの番号部分をこすることでその場面の「匂い」を再現するというものである。
貞子4D
2012年5月12日公開の日本映画『貞子3D』が、ヒットを記念して2012年6月7日限定で『貞子4D』として4D上映をおこなった[1]

4D専用劇場用作品 編集

星の見える丘シリーズ:マルスの赤いスカーフ
日本のショート3DCGアニメーションである本作は、内側全周囲がスクリーンで構成されている円筒形状の空間内で投影される全方向の3D映像に加え、ストーリーに合わせたギミック(エアーや振動)でアニメーションの世界やストーリーを「体現」できるというものである。
雨女
2016年6月4日公開の日本映画。4DXシアター専用に製作された。監督は清水崇。上映時間は35分。
戦車ライド
2016年9月2日公開の日本映画。MX4Dシアター専用に製作された。吉田凜音主演。上映時間は10分。
MX4D カゲロウデイズ in a days
2016年11月4日公開の日本のアニメーション。日本初のMX4Dシアター専用アニメーション。上映時間は20分。

一般映画の4D版 編集

2010年代に多くのシネマコンプレックス内に4D専用劇場が設けられ、一般映画の4D版が毎年40本前後上映されるようになった。

アトラクション用作品 編集

キャプテンEO
1986年にディズニーのテーマパークに登場。フランシス・フォード・コッポラ監督、マイケル・ジャクソン主演。17分間の3D映像に、レーザー光線やスモークなどの演出が加えられた。
夢のタイムマシン
1990年に4D技術を使用したシステムがサンリオピューロランドのアトラクション「夢のタイムマシン」で導入された[2]。3D映像に加え、映像に連動して動く可動式座席や、レーザー光線による光の演出と香りの演出が盛り込まれていた。ハーモニーランドでも1991年より同名同様のアトラクションが導入されていた。
ミクロアドベンチャー!
1994年にディズニーのテーマパークに登場。 1989年の映画『ミクロキッズ』シリーズのスピンオフ作品。3D映像に加え、座席が振動したり空気や霧が吹き出すなどの演出が加わる。
ストームライダー
2001年に東京ディズニーシーに登場したアトラクション。映像に合わせてフライトシミュレーターのように動く座席に水やスモークの演出が加わる。
セサミストリート 4-D ムービーマジック
2003年に登場したユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクション。セサミストリートの3Dムービーに、座席が動いたり、雨の滴が落ちてきたり、クッキーの匂いが漂ったりといった、驚きの新次元効果を加えた。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには、他にも、スパイダーマン、エヴァンゲリオン(エヴァンゲリオンは2016/1/10 - 6/26)等の4Dアトラクションがある。
ミッキーのフィルハーマジック
2003年にディズニーのテーマパークに登場したアトラクション。東京ディズニーランドには2011年登場。3D映像に、シナモンの香り、水、風などが加わる。

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集