AIZUマウントエクスプレス
AIZUマウントエクスプレス(あいづマウントエクスプレス)は、会津鉄道が保有する優等列車用の車内設備を備えた気動車の愛称、およびこの気動車を使用した快速列車の愛称である。
AIZUマウントエクスプレス | |
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![]() AT-750形+AT-700形によるAIZUマウントエクスプレス | |
概要 | |
国 |
![]() |
種類 | 快速列車 |
現況 | 運行中 |
地域 |
福島県 栃木県日光市 |
運行開始 | 2002年(平成14年)3月23日 |
運営者 |
会津鉄道 野岩鉄道 東武鉄道 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
路線 | |
起点 | 喜多方駅・会津若松駅 |
終点 | 鬼怒川温泉駅・東武日光駅 |
営業距離 | 131.1 km(喜多方‐東武日光間) |
運行間隔 | 3往復 |
使用路線 | JR東日本:磐越西線・只見線・会津鉄道:会津線・野岩鉄道:野岩鉄道会津鬼怒川線・東武鉄道:東武鬼怒川線・東武日光線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
技術 | |
車両 |
AT-700形・AT-750形 AT-600形・AT-650形 |
軌間 | 1,067 mm |
電化 |
直流1,500 V(東武日光 - 会津田島間)[注 1] 非電化(会津田島 - 会津若松間) |
最高速度 | 85 km/h |
本項では、同様に会津鉄道の気動車の愛称として用いられ、2013年3月までは列車の愛称としても用いられていたAIZU尾瀬エクスプレス(あいづおぜエクスプレス)についても記述する。
沿革編集
- 2002年(平成14年)3月23日 - 快速「AIZUマウントエクスプレス」が会津若松駅 - 会津田島駅間で運行開始[1]。元々特急「北アルプス」として使用されていたキハ8500系気動車を使用し、当初は全列車が会津線内全区間にて快速運転を行っていた。
- 2003年(平成15年)10月4日 - 土休日の喜多方駅への延長運転を開始[2]。
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)3月18日 - ダイヤ改正で快速「AIZU尾瀬エクスプレス」運行開始[1][3]。これにより1日3往復となる。
- 2010年(平成22年)5月30日 - 「AIZUマウントエクスプレス」がAT-700形・AT-750形に置き換え。キハ8500系はこの日限りで運転終了[4]。
- 2012年(平成24年)3月17日 - 1往復を増発し、東武日光駅まで乗り入れ開始[5]。1日4往復となる。
- 2013年(平成25年)3月16日 - ダイヤ改正で快速「AIZU尾瀬エクスプレス」廃止[6]。1日3往復となる。
- 2017年(平成29年)
- 4月21日 - ダイヤ改正で鬼怒川温泉発着のうち1往復を東武日光発着に変更[7]。
- 7月22日 - 東武鬼怒川線に東武ワールドスクウェア駅が開業し、停車駅となる[8]。
- 2021年(令和3年)3月13日 - ダイヤ改正で東武日光発着のうち1往復を会津田島発着の普通列車に変更(予定)。
車両編集
AIZUマウントエクスプレス・AIZU尾瀬エクスプレスは、元来は下記の車両に与えられた愛称である[9]。使用車両の愛称をそのまま列車名としていたが、2013年3月17日のダイヤ改正以降、AIZU尾瀬エクスプレスの愛称があるAT-600形もAIZUマウントエクスプレスとして運行されている[5]。
- AIZUマウントエクスプレス
- AIZU尾瀬エクスプレス
列車としての運行形態編集
列車としては、会津若松 - 鬼怒川温泉駅間をJR東日本只見線・会津線・野岩鉄道会津鬼怒川線・東武鬼怒川線を経由して、AIZUマウントエクスプレスが1日3往復運行されている。うち2往復は鬼怒川温泉駅をまたいで東武日光線東武日光駅まで運行されている(なお3号と4号は会津田島駅~東武日光駅間が運休となっているため、2020年12月現在、東武日光駅へ乗り入れるのは1往復のみとなっている)。同列車は下今市駅でスイッチバックを行う[12]。また、土休日は1往復がJR磐越西線喜多方駅まで延長運転している[注 2][13]。
全車両普通車自由席で運行されている。鬼怒川温泉駅で東武特急スペーシア「きぬ」・「(スペーシア)きぬがわ」に接続する(「きぬ」は浅草発着、「(スペーシア)きぬがわ」はJR東北本線(宇都宮線)・湘南新宿ライン直通新宿発着)[12]。
2015年3月のダイヤ改正より号数が付与されている。東武鉄道の特急列車と同様に会津若松方面が下りを表す奇数、鬼怒川温泉方面が上りを表す偶数となっている[12]。
2021年3月13日のダイヤ改正をもって、東武日光駅発着のAIZUマウントエクスプレス3・4号は、会津田島駅発着の普通列車と、同列車から連絡する会津田島駅発の新藤原駅行き区間快速(片道のみ運転)へ変更される予定(2020年12月現在、同列車は東武日光駅~会津田島駅間で運休中)。
停車駅編集
東武日光駅 - 【この区間は各駅停車】 - 鬼怒川温泉駅 - 【この区間は各駅停車】 - 上三依塩原温泉口駅 - 会津高原尾瀬口駅 - 【この区間の各駅は5・6号のみ停車】 - 会津田島駅 - 【この区間は各駅停車】 - 会津若松駅
- 1・2号は鬼怒川温泉駅 - 会津若松駅間、3・4号は会津田島駅 - 会津若松駅間、5・6号は東武日光駅 - 会津若松駅間の運転
- 1・6号は、土休日等に磐越西線会津若松駅 - 喜多方駅間で延長運転を実施。同区間は途中塩川駅にのみ停車する。
過去の停車駅編集
2016年3月26日改正ダイヤの、現在(2019年3月16日改正ダイヤ)との相違点は以下のとおり。
車内サービス編集
- 2010年(平成22年)5月30日より、2名のアテンダントが乗務し沿線の観光案内と車内販売を開始。
- 2011年(平成23年)6月1日より、車内Wi-Fiの無料サービス「列車でNet」を「AIZUマウントエクスプレス」の上下4列車(2往復)で開始[14]。2012年(平成24年)3月17日からはWi-Fiが利用できる列車が朝の会津高原尾瀬口発会津若松行き普通列車1本 (2104D) の会津田島→会津若松間、「AIZUマウントエクスプレス」のうち東武日光発着1往復、「AIZU尾瀬エクスプレス」1往復に変更され[15]、2013年(平成25年)3月16日からは「AIZU尾瀬エクスプレス」の廃止に伴い、朝の普通列車1本 (2104D) の会津田島→会津若松間と東武日光発着の「AIZUマウントエクスプレス」1往復となっている[16]。
- 2012年(平成24年)3月17日より9月16日まで、快速「AIZUマウントエクスプレス」東武日光行きの車内販売で、「AIZUマウントエクスプレス号 東武日光線直通運転記念乗車券」が販売された。
- 2018年3月31日をもってアテンダント乗務及び車内販売を終了。
脚注編集
出典編集
- ^ a b c d “会津鉄道 会社概要”. 会津鉄道. 2013年2月21日閲覧。
- ^ “JR喜多方駅まで直通運転開始”. 会津鉄道. 2003年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月20日閲覧。
- ^ a b c “「首都圏と直結したより快適な列車の旅」3月18日 会津鉄道でダイヤ改正を実施 (PDF)”. 会津鉄道 (2005年12月22日). 2006年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月23日閲覧。
- ^ a b c “『AIZUマウントエクスプレス新旧交代セレモニー』が行われる”. 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース (2010年5月31日). 2013年3月5日閲覧。
- ^ a b ““AIZUマウントエクスプレス”,東武日光への乗入れ開始”. 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース (2012年3月19日). 2012年3月27日閲覧。
- ^ “会津鉄道会津線ダイヤ改正のお知らせ (PDF)”. 会津鉄道 (2013年2月20日). 2013年2月21日閲覧。
- ^ “2017年4月21日(金)ダイヤ改正を実施!【特急リバティ会津の運転概要が決定】”. 会津鉄道 (2017年1月19日). 2017年1月22日閲覧。
- ^ “東武鬼怒川線 新駅「東武ワールドスクウェア」の開業日を7月22日(土)に決定しました! (PDF)”. 東武鉄道 (2017年2月28日). 2017年2月28日閲覧。
- ^ “車輌のご紹介”. 会津鉄道. 2013年2月21日閲覧。
- ^ “新AIZUマウントエクスプレス登場!”. 会津鉄道 (2010年). 2013年2月23日閲覧。
- ^ “AT-600形の愛称名募集について”. 会津鉄道. 2006年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月23日閲覧。
- ^ a b c “AIZUマウントエクスプレス │ 会津鉄道-会津鉄道で行く、会津の列車たび” (日本語). 2019年11月22日閲覧。
- ^ 2019年度AIZUマウントエクスプレス号JR喜多方乗り入れ日のお知らせ (PDF)
- ^ 会津あかべぇ通信 Vol.64 (PDF) (2011年5月31日発行) - 会津鉄道
- ^ “3/17から 列車でNet Wi-Fi指定列車が変更となりました!”. 会津鉄道 (2011年). 2012年3月28日閲覧。
- ^ “列車でNet Wi-Fi指定列車が可能です!”. 会津鉄道 (2011年). 2013年3月20日閲覧。
関連項目編集
外部リンク編集
- AIZUマウントエクスプレス - 会津鉄道公式サイト