Amazon Cloud Drive(アマゾン・クラウド・ドライブ)は、2011年3月29日にAmazonが公開したオンラインストレージサービスである[1]

2023年12月31日、サービス終了予定[2][3]、Amazon Photosに統合される予定[4]

使用者に標準として無料で5GBのストレージ容量を提供し、8台までの端末(最初に使用した8台)でアクセスできる。GB単位の年払いで容量を増やせる有料コースも有る。2011年末までにAmazonでMP3アルバムを購入したユーザーは自動的に1年間20GBまで使用出来るようになっていた[注釈 1]。JPEGやRAWなどの画像はプライム会員のみ保存容量が無制限となる。8台のデバイスには携帯端末、違うコンピュータ、同一コンピュータ上の違うブラウザが含まれる。デバイス制限はウェブブラウザのクッキーが保存されていないか削除された場合に発動される[5]

楽曲ストレージ

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ユーザーは購入した楽曲をAmazon Cloud Driveに保存するためにウェブサイトかAndroid(バージョン2.0以降)対応のAmazon MP3アプリケーションのいずれかでアクセスしたAmazon MP3ストアでの購入を通してオプトインすることができる。Amazon Cloud Driveのアカウントを取得したら無料で5GBのストレージ容量を得ることができるが、Amazon MP3で買った楽曲は容量制限が適用されない[6]。Amazon Cloud Driveに1度保存された楽曲はAmazon MP3アプリケーションをインストールしたAndroid端末かAmazon MP3 Downloaderを使用しているコンピュータにダウンロードすることができる。 [注釈 1]

Cloud Player

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Cloud Playerと呼ばれるCloud Driveにバンドルされた楽曲ストリーミングアプリケーションはCloud Driveに保存された楽曲をAndroid端末においてインターネットアクセスを使って再生できる。タイトル、アルバム、アーティスト、ジャンル(ウェブサイトのみ)、プレイリストでのブラウズに対応している。[7]

Amazon Driveデスクトップアプリ

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WindowsやOSXで利用できるデスクトップアプリも存在するが、手動でアップロードしたりダウンロードするためのアプリである。この操作は、デスクトップアプリをインストールしなくてもブラウザから可能である。DropboxやOneDriveなどと違い、自動でのファイルやフォルダの同期はできない。

評価

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Amazonはレコード会社との承認無しサービスを開始したことでCloud Playerに対しては合法性に関して多くのコメントが寄せられている。Amazonは「Cloud Playerはユーザーが自身の楽曲を管理して再生出来るようにするアプリケーションである。これは既存の数あるメディア管理アプリケーションと同種だ。我々はCloud Playerを利用可能にするためのライセンスは必要としない。」と公式に表明している[8]。テクノロジーウェブサイトのArs Technicaは次のように述べている。“ユーザーは自身の所有する楽曲をアップロードして聴いているため、これは「一見理論的」であるように見える、従ってユーザーが楽曲購入によりオリジナルの販売元から獲得したライセンスは、外部ハードディスクドライブやデジタルオーディオプレーヤーに楽曲を転送して聴く場合と同じ原理でCloud Playerに対しても適用される”[8]TechdirtはCloud Playerに関して「既に持っている楽曲ファイルを手に入れ、インターネット上で保存しストリーミング出来るようになっている。なぜ既に持っている曲を聴くのに追加のライセンスが必要なのか?」と述べている[9]

レコード会社はCloud Playerの立ちあげに衝撃を受け[10]、この手のサービスにはライセンスが必要だと主張した。

知的財産専門の弁護士であるデニス・ホーウェルは「既購入物に対するクラウドストレージやリモートアクセスが合法であるという考えは直感的には理に適っている」と述べたが、オンラインミュージックサービスに対するレコード会社の反応や法的措置に関する過去の判例を踏まえた上で、問題解決のために「明確かつ厳しい司法見解」が示される可能性があると警告した[10]

Photos

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携帯端末で撮影した写真データ(カメラロール)を自動的にアップロードする機能を備えたアプリ Amazon Cloud Drive Photos が2013年5月に公開された[11]。このアプリでは手元にある携帯端末のカメラロールとクラウド(Amazon Cloud Drive)にアップロードした両方の写真を閲覧することができる。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b アメリカ合衆国内でのサービス内容。日本国内でのサービス(Amazon.co.jp)では内容が異なる。

出典

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  1. ^ Couts, Andrew (2011-03-29), “Amazon launches Cloud Drive 'digital locker,' Cloud Player”, Digital Trends, http://www.digitaltrends.com/mobile/amazon-launches-cloud-drive-digital-locker-cloud-player/ 
  2. ^ Amazon Driveが2023年限りで提供終了。Photosは継続”. 2022年8月19日閲覧。
  3. ^ Amazon Driveが2023年12月31日に終了、11年の歴史に幕”. 2022年8月19日閲覧。
  4. ^ クラウドストレージ「Amazon Drive」が2023年12月31日にシャットダウン”. Impress. 2022年12月30日閲覧。
  5. ^ Amazon: Troubleshooting Your Cloud Drive”. 2012年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月24日閲覧。
  6. ^ Amazon.com Getting Started: MP3 Store and Cloud Player for Web”. Amazon.com. 2013年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月23日閲覧。
  7. ^ はじめてのAmazon MP3とCloud Player Amazon MP3ストアで購入した楽曲を、クラウドからいつでもどこでも楽しもう。”. 2013年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月24日閲覧。
  8. ^ a b Cheng, Jacqui (29 March 2011), “Amazon on Cloud Player: we don't need no stinkin' licenses”, Ars Technica (Condé Nast Digital), http://arstechnica.com/media/news/2011/03/amazon-on-cloud-player-we-dont-need-no-stinkin-licenses.ars 
  9. ^ Masnick, Mike (April 13, 2011), “Amazon Insists No Licenses Needed For Cloud Player, Google Thinking Of Skipping Licenses As Well”, Techdirt (Floor64), http://www.techdirt.com/articles/20110412/12450913873/ 
  10. ^ a b Cheng, Jacqui (31 March 2011), “Music industry will force licenses on Amazon Cloud Player—or else”, Ars Technica (Condé Nast Digital), http://arstechnica.com/media/news/2011/03/music-industry-will-force-licenses-on-amazon-cloud-playeror-else.ars 
  11. ^ Amazon、iOS版「Amazon Cloud Drive Photos」アプリを公開” (2013年5月12日). 2013年5月24日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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