Baton (寺岡呼人のアルバム)

寺岡呼人のアルバム (2014)

Baton』(バトン)は、日本シンガーソングライター寺岡呼人の11枚目のオリジナルアルバム。2014年9月23日にTOWER RECORDSより発売された[1]

Baton
寺岡呼人スタジオ・アルバム
リリース
録音 STUDIO CRY BABY
ジャンル
時間
レーベル TOWER RECORDS
プロデュース 寺岡呼人
チャート最高順位
寺岡呼人 アルバム 年表
MASTER PIECE
(2013年)
Baton
(2014年)
COLOR
(2016年)
EANコード
EAN 4997184945721
(初回限定盤、TRJC-1036)
EAN 4997184945738
(通常盤、TRJC-1037)
『Baton』収録のシングル
  1. 「スマイル」
    リリース: 2012年3月30日 (CD)
  2. バトン
    リリース: 2014年5月10日 (CD)
ミュージックビデオ
「BLOOD, SWEAT & LOVE」 (WEB限定ver.)
- YouTube
寺岡呼人プレミアムプライベートライブ
「バックミラー」
「天職」
- YouTube
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制作・音楽性 編集

会場限定シングルとしてリリースされた「スマイル」「バトン」を含む全11曲を収録。本作について、寺岡呼人は「自分の『今』を切り取る。それこそが『作品』だと思うし、『ロック』だと思う。ムードやスタイルではなく、なるべく素直にミーハーに、やりたい事を即実行に移せる間は創造力があると最近は特に思う」「寺岡呼人の『今』を実感してもらえる傑作が生まれたと思う」とコメントしている[1]。また、本作では「ミュージシャンもスタッフも『シンガーソングライター』という言葉に流され、歌詞などをなおざりにしてる気がする」[1]「僕は日本の音楽は歌詞が一番大事だと思っていて、ほかのアーティストや作家とのコラボでよりいいものがスムーズにできるんならどんどんやったほうがいい」[2]という理由から、SING LIKE TALKING佐藤竹善多保孝一といった寺岡と親交のあるミュージシャンに楽曲提供を依頼した。

ベスト・アルバムMASTER PIECE』に続きボーカル・ディレクションは山田ひろしが担当[1]。「流星」「BLOOD, SWEAT & LOVE」「バトン」ではMr.Children鈴木英哉ドラムで参加している。鈴木のドラムについて、寺岡は「バンドマンシップといか、やっぱりバンドマンが叩く音の、血が通う感じがあります」と語っている[3]

リリース 編集

初回限定盤と通常盤の2形態で発売。初回限定盤はCD+DVD、通常盤はCDのみ。紙ジャケット仕様になっている。タワーレコードでの購入特典として、「寺岡呼人直筆お手紙 ~今君に渡したいバトンがある~」が抽選でプレゼントされた[4]

オリジナルアルバムとしては『独立猿人』以来約4年ぶりとなる。

アートワーク 編集

本作のアートディレクター信藤三雄が担当[5]寺岡呼人曰く、「この世にいるような、いないような感じの道化や大道芸人が、バトンを持って常に旅をしているようなイメージ」が元になっている[6]

プロモーション 編集

本作発売に伴い、寺岡呼人初となるインストアイベントタワーレコード3店舗で開催。2014年9月24日にはタワーレコード新宿店、9月26日には大阪のタワーレコードNU茶屋町店、10月4日にはタワーレコード渋谷店で実施され、それぞれトークやライブ、特典会(握手会、サイン会)が行なわれた。また、新宿店では本作に楽曲提供しているSING LIKE TALKING佐藤竹善がゲストとして出演した[4]ほか、NU茶屋町店ではさだまさしがゲストとして出演し、自身がレギュラーを務めるFM COCOLOの番組『CIRCLE OF MUSIC』の公開収録が行なわれた[7]。渋谷店では、寺岡にとって初となるチェキ会も実施された[8]

ツアー 編集

2014年11月1日から12月20日まで、13会場13公演に渡るライブツアー『Yohito Teraoka tour 2014 「Baton」』を開催。本ツアーは『Yohito Teraoka tour 2014 「Baton」 バンド編』4公演と『Yohito Teraoka tour 2014 「Baton」 弾き語り編 徒然道草 ~第十幕~』9公演の2本立てとなった[9]

収録曲 編集

CD 編集

  1. 流星 [5:06]
    本アルバムの中で最後に出来た楽曲[10]
  2. BLOOD, SWEAT & LOVE [5:14]
    • 作詞:寺岡呼人・山田ひろし / 作曲・編曲:寺岡呼人
    TBS系情報番組『エン活!』2014年10月度オープニングテーマ[11]
    ライブツアー『Yohito Teraoka tour 2014 「BLOOD, SWEAT & LOVE」』のタイトルソング。同ライブで初披露された。本アルバムのタイトル候補でもあったという[3]
    寺岡がサザンオールスターズのライブを観たことから影響を受け制作された楽曲[12]
    ミュージック・ビデオが制作されており、本作の初回限定盤に収録されている。監督はクリエイターチーム・映像家族yuccaの牧田裕也が務めた。また、このミュージック・ビデオとは異なる「WEB限定ver.」がタワーレコードの公式YouTubeチャンネルで公開されている。監督は同じく映像家族yuccaが務め、男女の恋愛を描いたストーリー調の映像と寺岡のライブ映像で構成されている[13]
    ベスト・アルバム『MASTER PIECE -maverick- Best of 30 Years』にも収録された。
  3. バックミラー [5:00]
    • 作詞・作曲・編曲:寺岡呼人
    ベスト・アルバム『MASTER PIECE -maverick- Best of 30 Years』にも収録された。
  4. バトン [6:06]
    • 作詞:寺岡呼人・桜井和寿 / 作曲・編曲:寺岡呼人
    ライブ会場限定シングル。
    読売テレビ日本テレビバラエティ番組カミングアウトバラエティ!! 秘密のケンミンSHOW』エンディングテーマ[14]
    本アルバムのタイトルソング。
  5. Departure [5:01]
    寺岡曰く、「王道の"AOR"」[15]
  6. Japan As No.1!! [4:38]
  7. 青山通り [5:50]
    2013年に発売されたJUN SKY WALKER(S)のアルバム『FLAGSHIP』に収録されていた楽曲。
    本楽曲について、寺岡は「こういう80'sな感じって、ちょっと前ならかっこ悪いなぁって感じたと思うんですが、いまこれがツボにハマるんじゃないかなって。これがカッコいい時代になってくるんじゃないかっていう、自分の中での実験も含めてやってみたんです」と語っている[16]
  8. Gear ~歯車~ [4:45]
    • 作詞:寺岡呼人・山田ひろし / 作曲:寺岡呼人 / 編曲:寺岡呼人・PABLO
  9. 天職 [2:56]
    • 作詞・作曲・編曲:寺岡呼人
    寺岡は「僕はもともと飽きっぽい性格で、なにをやっても長続きしない人間だったんですけど、唯一、音楽だけが続いているし、続けたいと思ってきた。今は昔に比べると、会社でも何でも辞めやすいし、社会を諦めがちになっている。そんな時代になってしまったけれど、辞めないことや続けることは、以前よりも大切になってきたのかもしれないなっていう思いが、『天職』という曲に繋がっていったのかなと思います」と語っている[6]
  10. スマイル [4:53]
    • 作詞・作曲・編曲:寺岡呼人
    ライブ会場限定シングル。
  11. ご贔屓に [6:08]
    • 作詞・作曲・編曲:寺岡呼人
    ファンに向け感謝の想いを込めて書かれた楽曲。2013年に寺岡が主催した音楽イベント『Golden Circle Vol.18 ~Yohito Teraoka 20th Anniversary Special~』で初披露された[17]
    ベスト・アルバム『MASTER PIECE -maverick- Best of 30 Years』にも収録された。

初回限定盤付属DVD 編集

Music Video 編集

  1.   バトン
  2. BLOOD, SWEAT & LOVE

2014.2.8 「MASTER PIECE」@赤坂BLITZ 編集

  1. ブランニュージェネレーション
  2. 競争はしる為にだけ生まれてきた訳じゃねぇ
  3. スマイル
  4. バトン
  5. スーパースター

参加ミュージシャン 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d 寺岡呼人、桜井和寿&JENら迎え4年ぶりソロ作”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年7月5日). 2020年10月22日閲覧。
  2. ^ 辻敦志 (2014年9月22日). “寺岡呼人「Baton」発売記念特集 寺岡呼人×桜井和寿(Mr.Children)対談 (3/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2024年1月19日閲覧。
  3. ^ a b 辻敦志 (2014年9月22日). “寺岡呼人 インタビュー”. LMusic. 2024年1月19日閲覧。
  4. ^ a b 寺岡呼人インストアで竹善と共演、チェキ会も”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年9月1日). 2024年1月19日閲覧。
  5. ^ 寺岡呼人 Baton | WORK”. 信藤三雄事務所. 2024年1月19日閲覧。
  6. ^ a b 松浦靖恵 (2014年9月22日). “【インタビュー】寺岡呼人 音楽愛に満ち溢れた今の想い 繋ぎ繋がれていく“バトン”の温もり”. rankingbox. 2014年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月1日閲覧。
  7. ^ 寺岡呼人×さだまさし、タワレコでトーク炸裂”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年9月27日). 2024年1月19日閲覧。
  8. ^ 寺岡呼人、渋谷でハニカミライブ&チェキ会”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年10月4日). 2024年1月19日閲覧。
  9. ^ 寺岡呼人、4年ぶりアルバム携え2本立てツアー”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年8月7日). 2024年1月19日閲覧。
  10. ^ 寺岡呼人 2014, p. 3.
  11. ^ 寺岡呼人 (2014年10月6日). “「Blood,Sweat&Love」オープンニングテーマ決定!”. 寺岡呼人 オフィシャルブログ 「LONG GOOD-BYE」. サイバーエージェント. 2024年1月19日閲覧。
  12. ^ 奥“ボウイ”昌史 (2014年11月20日). “好奇心と錆びない想いを礎に。ミスチル桜井和寿&鈴木英哉、佐藤竹善、多保孝一らとの4年ぶりのアルバム『Baton』の制作裏話にジュンスカ、ゆずとの秘蔵エピソードまでを語る!寺岡呼人インタビュー&動画コメント”. ぴあ関西版WEB. ぴあ. 2024年1月19日閲覧。
  13. ^ 寺岡呼人、新作「Baton」から“WEB限定”PV”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年9月30日). 2024年1月19日閲覧。
  14. ^ 寺岡呼人、初のインストアイベント開催&“バトン”のMV公開”. rockin'on.com. ロッキング・オン (2014年9月1日). 2024年1月30日閲覧。
  15. ^ 辻敦志 (2014年9月22日). “寺岡呼人 インタビュー - パート 2”. LMusic. 2024年1月19日閲覧。
  16. ^ 大橋美貴子 (2014年9月22日). “【インタビュー】寺岡呼人「オリジナル・アルバムはワールドカップごとにという感じなんです(笑)」(2ページ目)”. BARKS. 2024年1月19日閲覧。
  17. ^ 【イベントレポート】ミスチルならぬミステラ登場、<Golden Circle Vo.18>は怒濤のメガ・ヒット曲の応酬”. BARKS (2013年11月15日). 2024年1月19日閲覧。

参考文献 編集

  • 寺岡呼人「Yohito Teraoka Voice」『Baton』TOWER RECORDS、2014年9月23日、3 - 14頁。

外部リンク 編集