CM/TV』(シーエム・スラッシュ・ティーヴィー)は2002年10月23日に同時発売された坂本龍一ベスト・アルバム3作のひとつ(他は『US』『UF』)。ジャケットは黄。発売元はワーナーミュージック・ジャパン

CM/TV
坂本龍一ベスト・アルバム
リリース
ジャンル J-POP
時間
レーベル ワーナーミュージック・ジャパン
プロデュース 坂本龍一
チャート最高順位
坂本龍一 アルバム 年表
ELEPHANTISM
2002年
US
UF
CM/TV
(2002年)
FEMME FATALE
(2002年)
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解説 編集

タイトルのとおり、坂本が制作したコマーシャル用音楽・テレビ番組用テーマ曲などを収録。大半の楽曲が本作で初音源化された。制作年は1980年〜1985年のものを中心に収録されている。

初回プレス特典として『US』『UF』『CM/TV』にある応募券3枚を集めレコード会社に郵送すると、坂本のお宝音源を収録したCD『GEM』が進呈された。

初回プレスでは「ジャケット表記の7曲目と13曲目が逆転する」誤植ミスが発生。発売元のワーナーに送付すると、正規盤に交換の上、返送。

同年発売『WorksI CM』,『Works II TV/Inst』にも、『CM/TV』収録曲を一部含んでいるが『Works』シリーズでも初音源化されたものが大半となっている。

収録曲 編集

全作曲:坂本龍一

  1. 丸井のメガネ/1977
    坂本が初めて手掛けたCM音楽。
  2. 日立CI『伝統美』/1978
    シーケンサーが使われているが、当時シーケンサーは珍しく坂本も持っていなかったため、持っている人を探し出したという。
  3. キヤノンNP5500『キャリアガール』/1978
  4. バルバローゼン『カプセル』/1978
  5. PARCO-フェイ・ダナウェイ『アニマル』 /1979
    「ゴリラがバナナをくれる日」というタイトルでアルバム『1996』ではトリオ編成版が収録されている。アルバム『メディア・バーン・ライヴ』ではピアノソロ版がある。
  6. PARCO-フェイ・ダナウェイ『卵』/1979
    このアルバムを編纂したときに曲の良さを再認識し、アルバム『/04』に「Tamago 2004」として再録音されている。
  7. 西武スペシャル『ゴーマンミチコ』/1979
    が曲の所々で聞かれる。これはクライアントからの注文で入れたが、坂本は入れたくなかった様である。
  8. トヨタCI『燃える大地』/1979
  9. EDWIN/1979
    坂本含む、渡辺香津美らによるバンド『KYLYN』が演奏。
    メンバーはレコーディング時、ほろ酔い状態だった。
  10. パイロット『ジャスタス』
    1983年に原田知世が出演したパイロットのボールペン「ハイテックポイント」のCMでこの曲が使われている。
  11. XEROX 3500 ベビーライオン Part3/1980
  12. オリンパスOM-10『夏』/1980
  13. 西武スペシャル B-3/1981
    • 後にロビン・スコットと坂本によるコラボレーション・アルバム「アレンジメント」にボーカルパートを入れ収録。ドラムは坂本。
  14. 明星 中華三昧『黄金の都』/1981
    のちにこの曲を気に入った高橋幸宏が坂本に頼み込み了解を取り、高橋が作詞・補作曲をした上でソロ・アルバム『WHAT, ME WORRY?〜ボク、大丈夫〜』(1982年発売)に「回想/FLASHBACK」として収録。
  15. 新潮社 新潮文庫キャンペーン/1982
    • CMに坂本が出演。坂本にとって初のCM出演。
  16. FM東京 サウンドロゴ Type C/1982
  17. 日本生命CM『きみについて』/1983
    日本生命のキャンペーン『Life In Japan』というタイトルの非売品レコードに収録。CMに坂本も出演。髭剃りパターンではヴォーカルなしヴァージョン、布団を敷いているパターンでは本ヴァージョンが使われた。
  18. サントリー・ウィスキー『オールド』「DEAR LIZ-Strings Version」/1983
    曲のマスターテープが存在していない為、CM映像からオーディオ・トラックを抜き出した。アルバム『メディア・バーン・ライヴ』と『/04』ではピアノ・ソロ・ヴァージョンが収録。
    他に3つほどヴァージョンがある。
  19. 資生堂 エリクシール『Ms.ニッポン』/1983
  20. 資生堂 エリクシール'84/1984
  21. NTT『ハウディ』/1984
  22. サントリー 『SASUKE/1984
  23. 日立マクセル「SOFT MACHINE」/1984
  24. 資生堂 リバイタル'85「リバイタル」/1984
  25. 日産 セドリック『プール編』「Floating Along」/1988
    • 坂本がCMに出演したが、当時の映像では眉毛が異常に濃いと自身は語っている。「ベリー・ベスト・オブ・グート」、アルバム『1996』用に録音されたテイクが収録されている。
  26. 野村證券『Portfolio』/1988
  27. NEC C-LIFEフェア「Strong Relax」/1990
  28. 鹿島建設株式会社・イメージソング「The Echoing Blue」/1990
    鹿島建設の社長に頼まれて制作。この曲は坂本の記憶違いが原因なのか曲を間違えており、本当は「トキオ・クマガイ」非売品CDの収録曲。本来の「The Echoing Blue」にはエスペラントの「A Wongga Dance Song」や、クラフトワークのアルバム人間解体の「The Robots」の効果音がサンプリングとして使われている。
  29. 武田薬品アリナミンA』「Nutrition」/1990
  30. VIVRE「Lost in a maze」/1992
  31. Toshiba BS-ARENA 「Ominous Adolescence」/1992
  32. キャセイパシフィック航空「The Heart of Asia(reprise)/1994
    • キャセイパシフィックの搭乗者に配布された非売品CD収録曲。
  33. アウディ A6「Whispering Green」/1997
  34. マイクロソフト(不採用作品) I.E. 4.0 Theme 1/1998
    マイクロソフト社のウェブブラウザInternet Explorer 4」のサウンドロゴとして制作したもの。坂本は以前Macintoshを使っていたが、坂本を含む多くのマックユーザーはマイクロソフトのことを「悪の帝国」と思っていた。ところが、当時の日本マイクロソフトの社長である成毛眞が直接坂本に会いに行ったことをきっかけに坂本がWindowsユーザーに転身、周囲から「裏切り者」呼ばわりされた。結局、別アーティストの楽曲がベータ版CD-ROMのオートラン再生時の音楽に採用され、不採用となった。その後、坂本はMacユーザーに戻っている。
  35. マイクロソフト(不採用作品) I.E. 4.0 サウンドロゴ 1-1/1998
  36. マイクロソフト(不採用作品) I.E. 4.0 サウンドロゴ 1-2/1998
  37. マイクロソフト(不採用作品) I.E. 4.0 サウンドロゴ 2/1998
  38. マイクロソフト(不採用作品) I.E. 4.0 サウンドロゴ 3/1998
  39. SEGA ドリームキャスト サウンドロゴ/1998
    セガのテレビゲーム機・ドリームキャストを立ち上げた際、テレビ画面にロゴが現れる際の音。
  40. バドワイザー「Beyond」/1998
    坂本がCMに出演。
  41. 三共リゲインEB錠』「energy flow」/1999
    テレビCMで実際に使われた音源。大ヒットシングル『ウラBTTB』収録曲よりも短い。
  42. キヤノン e-Magic 「Out of the Cradle」/2000
    坂本が現地で録音したマサイ族の歌を使っている。
  43. サントリー・ウィスキー『山崎』「YAMAZAKI 2002」/2002
    アルバム『/04』で再録音。本CDのセルフ・ライナー・ノーツで「『energy flow』がヒットしたのに、これがヒットしないのが分からない。」と言っている。
  44. ランコム/[制作年次不明]
    フランスのテレビCMで使われた。
  45. NHKNHKニュースワイド/1980
    録音はNHK509スタジオで行われた。途中でフェイドアウトしている。
    エンディングで流れたヴァージョンもあるが、未収録。
  46. NHK『NHK教育 YOU オープニング』/1982
    後に素人の若者が合唱したバージョンが放送で使われた。ドラムは坂本。
  47. NHK『NHK教育 YOU エンディング』/1982
  48. 日本テレビNTT DATA スペシャル「海からの贈りもの」クジラ・ヒト・地球の未来』「WHALES」/1990
    クジラの鳴き声が使われ、クジラと共演をしている。
  49. TBS筑紫哲也 NEWS23 オープニング』「put your hands up」/1997
    シングル『ウラBTTB』にピアノ・ヴァージョンが収録されている。
  50. TBS『筑紫哲也 NEWS23 エンディング』「put your hands up」/1997

関連項目 編集

外部リンク 編集