D型小惑星(D-type asteroid)は、非常に低いアルベドと特徴がなく赤っぽい電磁スペクトルをもつ小惑星である。D型小惑星の名称の由来は、暗い(Dark)ことから来ている[1]有機化合物の多いケイ酸塩炭素、無水ケイ酸塩で構成され、内部にはを含むかもしれないと推定されている。D型小惑星は、アタライダルゴのように小惑星帯の外側で見られる他、木星のトロヤ群のほとんどがそうである。

火星の衛星のフォボスとダイモスの反射スペクトルはD型小惑星と類似しており、衛星の起源との関連性が指摘されている[2]

ニースモデルでは、D型小惑星は、エッジワース・カイパーベルトが起源であるとされる[3]

タギシュ・レイク隕石のスペクトルは、D型小惑星のそれと類似している[4]

関連項目 編集

出典 編集

  1. ^ コズミックフロントNext 2017年4月20日
  2. ^ Rosenblatt, P. (2011), "The origin of Martian moons revisited", Astron. Astrophys. Rev. (2011) 19:44.
  3. ^ William B. McKinnon, 2008, "On The Possibility Of Large KBOs Being Injected Into The Outer Asteroid Belt". American Astronomical Society, DPS meeting #40, #38.03 [1]
  4. ^ 渡部 潤一・井田 茂・佐々木 晶 『シリーズ 現代の天文学 第9巻 太陽系と惑星』(日本評論社、2008年)