ENDLESS RAIN」(エンドレス・レイン)は、X(後のX JAPAN)が1989年12月1日にリリースした4作目(メジャー2作目)のシングル。 X初のバラード曲である。

ENDLESS RAIN
Xシングル
初出アルバム『BLUE BLOOD
リリース
規格 CD
録音 Sony Shinanomachi Studio
Sound City Studio
Sony Roppongi Studio
ジャンル ロックバラード
時間
レーベル SIREN SONG
プロデュース X
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間3位(オリコン
  • 1990年度年間21位(オリコン)
  • X シングル 年表

    (1989年)
    ENDLESS RAIN
    (1989年)
    WEEK END
    (1990年)
    ミュージックビデオ
    「ENDLESS RAIN」 - YouTube
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    解説編集

    前作「」に続き、メジャー・デビュー・アルバム『BLUE BLOOD』からのリカット・シングルで、X初のメジャーバラードである。初回限定盤はジャケットが横開きのブックレット形式になっており、歌詞とメンバーのプロフィールが掲載されている。

    当時Xのディレクターを務めていたSonyMusic津田直士は、デビュー当時からYOSHIKIの才能は世界中で100年聴かれる音楽を作れると信じてXのメンバーたちとアルバム制作をしていた[1]。津田は、YOSHIKIは作曲家自身の心の震えをメロディにして人を感動させるという選ばれた才能があるとYOSHIKI本人に日頃言い聞かせていた[1]。メジャーキーの美しいバラードの曲作りを津田からYOSHIKIに持ち掛けて誕生した曲が「ENDLESS RAIN」である[1]。YOSHIKIから新曲が出来たと聴かされたピアノ演奏に、津田は衝撃を受け、シンプルに展開するサビは「こんなにシンプルで人の心を打つメロディを生めるのは、ベートーベンやバッハ、チャイコフスキーと同じ領域」であり、大ヒットを確信した[2]。津田は、「YOSHIKIの心の震えや感情が、そのまま音になっている」から「ENDLESS RAIN」は感動的な名曲なのであると解説している[1]

    ギターソロは、HIDEが作曲した。後年、早くに他界したHIDEとTAIJIに捧げて演奏されることがあった[3]

    初期にNHKの番組でこの楽曲を披露する際、「眠りは麻薬」の「麻薬」の部分は放送禁止用語にあたるため、「眠りは深く」と歌われていた。[4]

    ライブではほぼ必ず演奏され、ファンとの合唱が行われる。『ローリング・ストーン』誌によると、ライブにおける荘厳に訴えかけるバンドの叫びは、QUEENさながらの堂々たる煌びやかな長編であり、ガンズ・アンド・ローゼズの「November Rain」よりも純粋な詩である[5]。YOSHIKIは、ある時のライブの合い間に丁度ピアノが置いてあったのでチャイコフスキーを弾いて、Sony関係者たちからバラードが作れるのか問われたことがあった[5]。尖った髪のヘヴィメタドラマーのYOSHIKIはその時、作りたいわけではないけれど作ることはできると答えたという[5]

    2017年にYOSHIKIは「カーネギー・ホール」で公演を行い、最終曲は「ENDLESS RAIN」であった。2014年のX JAPANの「マディソン・スクエア・ガーデン」公演と併せ[注釈 1]、アジア人として初めてクラシックとロックの二大殿堂公演を成し遂げた[6]

    歴史上の問題から反日感情の根強い韓国で日本の大衆文化が禁止されていた1990年前後、海賊版カセットテープ販売の露天商たちは「ギルボード・チャート」[注釈 2]と呼ばれる音楽の流行を生み出していた[7]。露天商たちは一般市民の要求に即座に反応して最も売れている人気曲をオーディオ機器から流し、「ENDLESS RAIN」を道端でしつこく流していた[7]。歩いていてもバスを待っていても街中で常に聴くことができた「ENDLESS RAIN」は、1990年代のギルボード・チャートを席巻していた[7]。韓国の政府とマスコミは現実を直視しなかったが、一般市民のX JAPAN旋風が現実であった[7]

    収録曲編集

    1. ENDLESS RAIN - 6:35
      (作詞・作曲:YOSHIKI 編曲:X)
    2. X (Live Version) - 9:40
      (作詞・作曲:YOSHIKI 編曲:X)

    パーソネル編集

    • ミキシング・エンジニア:
    松本元成
    • レコーディング・エンジニア:
    グレムリン、宮島哲博、阿部充泰
    • アシスタント・エンジニア:
    オオクボタカシ、フジシマ、山田直樹、中村昭子、
    香椎茂樹、イ・チュンフィン、岩田光正
    • オーケストラ・アレンジ:
    斎藤ネコ

    収録アルバム編集

    カバー編集

    日本のシンガーソングライター・アンジェラ・アキや、香港の歌手アーロン・クォック、韓国の歌手キム・ジョングクのコンサートでカバーされた。

    2007年、ガンズ・アンド・ローゼズの来日公演にて、ギタリストリチャード・フォータスが、ソロ・コーナーでサビを演奏した。

    2008年、中村あゆみがアルバム『VOICE』でカバーした。

    2020年の『第71回NHK紅白歌合戦』では、YOSHIKIのピアノと世界各国をリモートで中継する形でサラ・ブライトマンQUEENブライアン・メイロジャー・テイラー)、国内の複数の歌手[注釈 3]とのコラボレーションの形で演奏された。またこの模様はNHKの了承を得て、2021年1月2日にQUEENの公式YouTubeチャンネルで配信された[8]

    タイアップ編集

    「ENDLESS RAIN」は、映画『ZIPANG』のテーマソングに起用された後、OVA乙姫CONNECTION』の挿入歌としても使用された。

    脚注編集

    [脚注の使い方]

    注釈編集

    1. ^ マディソン・スクエア・ガーデンでは、ダブルアンコール1曲目に「ENDLESS RAIN」を演奏した。
    2. ^ ビルボード・チャートをもじった造語。韓国語では「道」を「ギル」(길 / gil)という。「ギルボード・チャート」はマスコミからも注目されていた[7]
    3. ^ SixTONESBABYMETALLiSAMiletが参加。

    出典編集

    1. ^ a b c d 津田直士 (2014年12月26日). “津田直士「名曲の理由」File01. X JAPAN「ENDLESS RAIN」前編”. mora. https://mora.jp/topics/rensai/tsuda-naoshi-02/ 
    2. ^ 真紀和泉 (2018年4月1日). “YOSHIKIを動かす“命がけのエネルギー” 津田直士が見た胸の「鮮血」”. テックインサイト. https://japan.techinsight.jp/2018/04/maki03311634.html/2 
    3. ^ “X JAPAN、1年越しで成功させたイギリス・ウェンブリー公演”. 音楽ナタリー. (2017年3月6日). https://natalie.mu/music/news/223389 
    4. ^ 1990年1月13日放送「ジャストポップアップ」。
    5. ^ a b c Charles Aaron (2014年10月10日). “X Japan’s Incredible Ride: Meet Rock’s Most Flamboyant Survivors”. ローリング・ストーン. https://www.rollingstone.com/music/music-news/x-japans-incredible-ride-meet-rocks-most-flamboyant-survivors-58969/ 
    6. ^ “YOSHIKIがカーネギーホール公演を開催、アジア人として初めて米2大殿堂を制覇”. Billboard JAPAN. (2017年1月15日). https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/46342/2 
    7. ^ a b c d e 崔碩栄 (2019年4月21日). “90年代韓国でX JAPAN大流行、「日本文化禁止」との関係 ※崔碩栄・著『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館)より一部抜粋”. NEWSポストセブン. https://www.news-postseven.com/archives/20190421_1355805.html?DETAIL 
    8. ^ Brian and Roger mark New Year’s Eve with Sarah Brightman and Yoshiki - YouTube Queen Official 2021年1月2日配信

    外部リンク編集