F・シオニル・ホセ

フィリピンの小説家

F・シオニル・ホセ(Francisco Sionil José、1924年12月3日 - 2022年1月6日[1])は、フィリピン小説家英語で執筆しているフィリピン作家としては最も読まれている。F・ショニール・ホセとも。

F・シオニル・ホセ

人物・経歴 編集

フィリピンのパンガシナン州ロサレス生まれ、イロカノ族英語版聖トマス大学を卒業している。第二次世界大戦中にマニラでジャーナリズムに飛び込み、その後の数年間で、彼はさまざまな文学ジャーナリズムの出版物を編集する出版社を始め、更に国際ペンクラブのフィリピン支部を設立。彼はそれらを含む文学の仕事により、数々の賞を受けた。

彼の長編/短編小説の多くは、長く植民地であったフィリピン社会の中における、階級闘争を描写する。ホセの作品は英語で書かれていることもあり、日本語韓国語インドネシア語チェコ語ロシア語ラトビア語ウクライナ語オランダ語を含め、22の言語に翻訳されている[2]。しかし反エリート的な内容の彼の作品は、国際的な評価にも拘らず、フィリピン文壇では過小評価されることもある。

受賞歴 編集

  • 2004: Pablo Neruda Centennial Award
  • 2001: 勲三等瑞宝章[3]
  • 2001: National Artist for Literature, Philippines[4]
  • 2000: フランス芸術文化勲章(シュヴァリエ)
  • 1999: Cultural Center of the Philippines Centennial Award
  • 1989: Cultural Center of the Philippines Award (Gawad para sa Sining) for Literature
  • 1988: Outstanding Fulbrighters Award for Literature
  • 1981: First Prize, Palanca Memorial Award for Novel in English
  • 1980: マグサイサイ賞
  • 1979: City of Manila Award for Literature

日本語訳作品 編集

単行本 編集

  • 『F・ショニール・ホセ選集1 -仮面の群れ』山本まつよ訳、めこん1984年4月
  • 『F・ショニール・ホセ選集2 -民衆 (上)』 山本まつよ訳、めこん、1991年12月
  • 『F・ショニール・ホセ選集3 -民衆 (下)』 山本まつよ訳、めこん、1991年12月

雑誌掲載作品 編集

  • 「森」(山本まつよ訳) - 『新日本文学』1981年11月号(新日本文学会)掲載
  • 「歴史はくり返すのか?」 - 『シャンティ』1995増刊冬(シャンティ国際ボランティア会)掲載

特集雑誌 編集

  • 海燕』1992年3月号(福武書店)「フランシスコ・ショニール・ホセ フィリピン文学の連続と非連続」

脚注 編集

  1. ^ “National Artist F Sionil Jose dies at 97” (英語). Rappler. (2022年1月6日). https://www.rappler.com/life-and-style/literature/national-artist-f-sionil-jose-dies/ 2022年1月8日閲覧。 
  2. ^ Garcia, Cathy Rose. (2007年4月27日). “Author F. Sionil Jose’s Insight on Philippines”. BookAsia.org (Korean website). 2014年12月31日閲覧。
  3. ^ 「2001年秋の叙勲 勲三等以上と在外邦人、外国人叙勲の受章者一覧」『読売新聞』2001年11月3日朝刊
  4. ^ Culture Profile: F. Sionil José”. About Culture and Arts. National Commission for Culture and Arts (2002年). 2014年12月31日閲覧。

外部リンク 編集