G級フリゲートトルコ語: G sınıfı fırkateyn, Gabya sınıfı fırkateyn)は、トルコ海軍フリゲートである。旧アメリカ海軍オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲートを基に、兵装の近代化と最適化が図られている。

G級フリゲート
F490 ガズィアンテプ(2007年4月17日)
F490 ガズィアンテプ(2007年4月17日)
基本情報
艦種 ミサイルフリゲート(FFG)
運用者  トルコ海軍
就役期間 1997年 - 就役中
同型艦 8隻
原型艦 アメリカ合衆国の旗オリバー・ハザード・ペリー級
要目
満載排水量 4,166トン
全長 135.6 m
最大幅 13.7 m
吃水 6.7 m
機関方式 COGAG方式
主機 LM2500-30ガスタービンエンジン×2基
推進器
出力 41,000馬力 (31 MW)
最大速力 30ノット
航続距離 5,000海里 (18ノット巡航時)
乗員 222名(士官19名、水兵・下士官203名)
兵装
搭載機 S-70B-2 または AB-212ヘリコプター×1機
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近代化改修 編集

近代化改修後のF 497 ギョクス
対空捜索レーダーがSMART-S Mk.2に換装されている。
近代化改修前のF 494 ギョクチェアダ。

G級フリゲートは、GENESIS(Gemi Entegre Savaş İdare Sistemi[1])と呼ばれるトルコ製のデジタル式戦闘マネージメントシステム改造を含む、大規模改修を受けている。

GENESISは、トルコ海軍とトルコのソフトウェア会社HAVELSANが共同開発したもので、2007年から2011年にかけてGENESISソフトウェアのアップデートが行われる予定である[2][3][4]

GENESISは先進的な戦闘マネージメントシステムであり、以下のような特性を有する。

  • 現代的かつ信頼性が高い。
  • 高パフォーマンス
  • オープン・アーキテクチャ
  • 1,000以上の戦術目標を追尾可能な能力。
  • 現代的なデジタルセンサーのデータ統合能力。
  • 目標の脅威度の自動評価能力。
  • 兵装交戦機会選定。
  • リンク 16及びリンク 22システムの一体化。

この他にも、以下の要素が改修計画に盛り込まれている。

Mk 41 VLSは、オーストラリア海軍アデレード級フリゲートと同様、Mk 13 単装ミサイルランチャーの前部に搭載される。最初にMk 41 VLSが設置されたのは、F-495 ゲティズ(旧FFG-19 ジョン・A・ムーア)である[10]

また、G級フリゲートはペリー級の中でも前期型に相当するショートハル(短船体)型であるため、艦載機の運用能力向上を目的にAircraft Ship Integrated Secure and Traverse(ASIST)を装着する改修が、イスタンブール海軍工廠にて行われた。この改修により、G級フリゲートは従来のアグスタ-ベル 212ASWの他にS-70Bシーホークの運用が可能となった。

一覧 編集

G級フリゲートとしてトルコ海軍に納入された8隻は、いずれもアメリカ海軍から引き渡された中古艦である。

  トルコ海軍   アメリカ海軍時代
# 艦名 # 艦名 建造所 起工 就役 退役 リンク
F 490 ガズィアンテプ
(TCG Gaziantep)
FFG-16 クリフトン・スプレイグ
(USS Clifton Sprague)
バス鉄工所 1979年
7月
1981年
3月
1995年
6月
[3]
F 491 ギレスン
(TCG Giresun)
FFG-20 アントリム
(USS Antrim)
トッド造船所,
シアトル
1978年
6月
1981年
9月
1996年
5月
[4]
F 492 ゲムリク
(TCG Gemlik)
FFG-21 フラットレイ
(USS Flatley)
バス鉄工所 1979年
11月
1981年
6月
[5]
F 493 ゲリボル
(TCG Gelibolu)
FFG-30 リード
(USS Reid)
トッド造船所,
サンペドロ
1980年
10月
1983年
2月
1998年
9月
[6]
F 494 ギョクチェアダ
(TCG Gokceada)
FFG-27 マーロン・S・ティスデイル
(USS Mahlon S. Tisdale, )
1980年
3月
1982年
11月
1996年
9月
[7]
F 495 ゲティズ
(TCG Gediz)
FFG-19 ジョン・A・ムーア
(USS John A. Moore)
1978年
12月
1981年
11月
2000年
9月
[8]
F 496 ゴコーヴァ
(TCG Gokova)
FFG-13 サミュエル・エリオット・モリソン
(USS Samuel Eliot Morison)
バス鉄工所 1978年
12月
1980年
10月
2002年
4月
[9]
F 497 ギョクス
(TCG Göksu)
FFG-15 エストシン
(USS Estocin)
1979年
4月
1981年
1月
2003年
4月
[10]

脚注 編集

関連項目 編集