G20

経済規模の大きな20の国・地域からなるグループ
  G20の参加国
  一国ではなく欧州連合(EU)としての参加国
  2016年G20サミットにおけるゲスト国

G20(ジートゥエンティ)は、"Group of Twenty"の略で、主要国首脳会議(G7)に参加する7か国、EUロシア、および新興国11か国の計20か国・地域からなるグループである。

構成国・地域は、アメリカイギリスフランスドイツ日本イタリアカナダEUロシア中国インドブラジルメキシコ南アフリカオーストラリア韓国インドネシアサウジアラビアトルコアルゼンチンである。20か国・地域首脳会合(G20首脳会合)および20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議(G20財務相・中央銀行総裁会議)を開催している。主要20か国・地域[1][2]ともいい、NHKでは先進国会合であるG7と区別して先進国に新興国を加えた主要20か国[3]と表現している。

目次

概要編集

 
第11回G20財務大臣・中央銀行総裁会議

アメリカイギリスフランスドイツ日本イタリアカナダEUは、G7として定期的に財務大臣・中央銀行総裁会議を開催していたが、この先進7か国・1地域に主要国首脳会議(G8)参加国のロシアと新興国11か国(中国インドブラジルメキシコ南アフリカオーストラリア韓国インドネシアサウジアラビアトルコアルゼンチン)が加わり、1999年より20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議(G20 Finance Ministers and Central Bank Governors)を開催している。この会議には、国際通貨基金世界銀行国際エネルギー機関欧州中央銀行など、関係する国際機関も参加している。

世界金融危機の深刻化を受けて、2008年からは20か国・地域首脳会合(G20 Summit)も開催されている。正式名称は「金融・世界経済に関する首脳会合」(Summit on Financial Markets and the World Economy)であるが、金融サミットとも呼ばれる。議長は各国持ち回りで担当し、任期中は議長国が事務局機能を果たすため、恒久的な事務局や常勤職員などは存在しない[4]

G20の20か国・地域(EU加盟国を含む)の国内総生産(GDP)を合計すると、世界のGDPの90%ほどを占め、貿易総額は世界の80%である。また加盟国の総人口は世界の3分の2ほどになる[5]。欧州連合は団体としてG20に参加しており、欧州連合加盟国は、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアを除き個々の国としてG20には参加していない。ただ、スペインオランダのように、G20に参加していない国が必要に応じて、会合に臨時出席する場合もある[6]

2009年に米国で開催されたG20は「G20を国際経済協力の第一の協議体」とすることで合意した。2010年6月に開催された4回目となるG20サミットは、カナダのトロント主要国首脳会議(G8サミット)に連続して開催され、その最大目的は、欧米諸国の財政・金融政策の健全化をどう達成するかであり、途上国の開発援助・地球温暖化の問題などが焦点となった。また、中国やインド、ブラジル、南アフリカ共和国などが国際経済で果たす役割が増す中で開かれた。

参加国・地域編集

大陸 国家・地域 貿易規模
百万ドル
(2014)
GDP(名目)
百万ドル
(2014)
GDP(PPP)
百万ドル
(2014)
一人当GDP
(名目)ドル
(2014)
一人当GDP
(PPP)ドル
(2014)
HDI
(2015)
人口 P5 G8 BRICS DAC OECD IMFの分類
東アジア   日本 1,522,400 4,602,367 4,767,157 36,222 37,519 0.891 127,061,000 × × 先進国
東アジア   韓国 1,170,900 1,410,383 1,783,950 27,970 35,379 0.898 50,437,000 × × × 先進国
東アジア   中国 4,201,000 10,356,508 18,088,054 7,572 13,224 0.727 1,367,520,000 × × × 開発途上国
東南アジア   インドネシア 346,100 888,648 2,685,893 3,524 10,651 0.684 251,490,000 × × × × × 開発途上国
南アジア   インド 850,600 2,051,228 7,411,093 1,608 5,808 0.609 1,259,695,000 × × × × 開発途上国
中東   サウジアラビア 521,600 746,248 1,609,628 24,252 52,311 0.837 30,624,000 × × × × × 開発途上国
ヨーロッパ   欧州連合 4,485,000 18,527,116 18,640,411 36,645 36,869 0.876 505,570,700            
ヨーロッパ   フランス 1,212,300 2,833,867 2,591,170 44,332 40,538 0.884 63,951,000 × 先進国
ヨーロッパ   ドイツ 2,866,600 3,874,437 3,748,094 47,774 46,216 0.916 80,940,000 × × 先進国
ヨーロッパ   イタリア 948,600 2,147,744 2,135,359 35,335 35,131 0.873 59,960,000 × × 先進国
ヨーロッパ   イギリス 1,189,400 2,950,039 2,569,218 45,729 39,826 0.907 64,511,000 × 先進国
北アメリカ   カナダ 947,200 1,785,387 1,595,975 50,304 44,967 0.913 35,467,000 × × 先進国
北アメリカ   メキシコ 813,500 1,291,062 2,148,884 10,784 17,950 0.756 119,581,789 × × × × 開発途上国
北アメリカ   アメリカ合衆国 3,944,000 17,348,075 17,348,075 54,370 54,370 0.915 318,523,000 × 先進国
南アメリカ   アルゼンチン 142,370 543,061 951,001 12,735 22,302 0.836 42,961,000 × × × × × 開発途上国
南アメリカ   ブラジル 484,600 2,346,583 3,275,779 11,573 16,155 0.755 202,768,000 × × × × 開発途上国
ヨーロッパ   ロシア 844,200 1,860,598 3,576,841 12,718 24,449 0.798 146,300,000 × × 開発途上国
ヨーロッパ、中東   トルコ 417,000 798,332 1,514,859 10,381 19,698 0.761 77,324,000 × × × × 開発途上国
アフリカ   南アフリカ共和国 200,100 350,082 707,097 6,483 13,094 0.666 53,699,000 × × × × 開発途上国
オセアニア   オーストラリア 496,700 1,442,722 1,099,771 61,066 46,550 0.935 23,599,000 × × × 先進国

会合・会議の一覧編集

首脳会合編集

日程 開催地
1 2008年11月14日 - 15日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[1]
2 2009年4月2日   イギリス ロンドン[2]
3 2009年9月24日 - 25日   アメリカ合衆国 ピッツバーグ[3]
4 2010年6月26日 - 27日   カナダ トロント[4]
5 2010年11月11日 - 12日   韓国 ソウル[5]
6 2011年11月3日 - 4日   フランス カンヌ[6]
7 2012年6月18日 - 19日   メキシコ ロス・カボス[7]
8 2013年9月5日 - 6日   ロシア サンクトペテルブルク[8]
9 2014年11月15日 - 16日   オーストラリア ブリスベン[9]
10 2015年11月15日 - 16日   トルコ アンタルヤ[10]
11 2016年9月4日 - 5日   中国 杭州
12 2017年7月7日 - 8日   ドイツ ハンブルク
13 2018年   アルゼンチン ブエノスアイレス
14 2019年   日本 未定
15 2020年   サウジアラビア 未定

財務大臣・中央銀行総裁会議編集

日程 開催地
1 1999年12月15日 - 16日   ドイツ ベルリン[11]
2 2000年10月24日 - 25日   カナダ モントリオール[12]
3 2001年11月16日 - 17日   カナダ オタワ[13]
4 2002年11月23日   インド ニューデリー[14]
5 2003年10月27日   メキシコ モレリア[15]
6 2004年11月21日   ドイツ ベルリン[16]
7 2005年10月15日 - 16日   中国 河北省香河[17]
8 2006年11月18日 - 19日   オーストラリア メルボルン[18]
9 2007年11月17日 - 18日   南アフリカ共和国 クレインモンド[19]
10 2008年10月11日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[20]
11 2008年11月8日 - 9日   ブラジル サンパウロ[21]
12 2009年3月14日   イギリス ロンドン[22]
13 2009年9月5日   イギリス ロンドン[23]
14 2009年11月6日 - 7日   イギリス セントアンドリュース[24]
15 2010年4月23日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[25]
16 2010年6月5日   韓国 釜山[26]
17 2010年10月23日   韓国 慶州[27]
18 2011年2月18日 - 19日   フランス パリ[28]
19 2011年4月14日 - 15日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[29]
20 2011年9月22日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[30]
21 2011年10月14日 - 15日   フランス パリ[31]
22 2012年2月25日 - 26日   メキシコ メキシコシティ[32]
23 2012年4月19日 - 20日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[33]
24 2012年11月4日 - 5日   メキシコ メキシコシティ[34]
25 2013年2月15日 - 16日   ロシア モスクワ[35]
26 2013年4月18日 - 19日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[36]
27 2013年7月19日 - 20日   ロシア モスクワ[37]
28 2013年10月10日 - 11日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[38]
29 2014年2月22日 - 23日   オーストラリア シドニー[39]
30 2014年4月10日 - 11日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[40]
31 2014年9月20日 - 21日   オーストラリア ケアンズ[41]
32 2015年2月9日 - 10日   トルコ イスタンブール[42]
33 2015年4月16日 - 17日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[43]
34 2015年9月4日 - 5日   トルコ アンカラ[44]
35 2016年2月26日 - 27日   中国 上海[45]
36 2016年4月14日 - 15日   アメリカ合衆国 ワシントンD.C.[46]
37 2017年3月17日 - 18日   ドイツ バーデン=バーデン[47]

第10回は金融市場危機および市場への影響を議論するために臨時でワシントンD.C.にあるIMF本部にて開催された。

脚注編集

  1. ^ G20、経済立て直しの緊急性忘れるべきでない=カナダ首相 朝日新聞デジタル(2010年4月30日)
  2. ^ G20、不均衡問題に注意を払いながら取り組むべき=独財務相 ロイター日本語ニュース(2010年2月3日)
  3. ^ “G20 首脳宣言採択し閉幕”. NHK NEWS WEB (日本放送協会). (2014年11月16日). オリジナル2014年11月18日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/20141118003936/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141116/t10013242291000.html 
  4. ^ "Chair", What is the G-20, HM Treasury, 2009.
  5. ^ Michael Elliott, "The G-20 Summit: Can This Group Save the World Economy?", The G-20 Summit: Can This Group Save the World Economy? - TIME, TIME, March 31, 2009.
  6. ^ "General questions about the London Summit", The London Summit: Who will attend the London Summit?, Foreign and Commonwealth Office, 2009.

関連項目編集

外部リンク編集