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HD 149026は、ヘルクレス座の方角に約257光年の位置にある黄色準巨星である。太陽よりも重く、大きく、明るいと考えられている。2005年時点で、周囲を公転する太陽系外惑星の存在が明らかになっている。この恒星の名前はヘンリー・ドレイパーカタログの識別番号である[1]

HD 149026[1]
仮符号・別名 Ogma[2]
星座 ヘルクレス座
視等級 (V) 8.14[1]
分類 黄色準巨星
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 16h 30m 29.61972s[1]
赤緯 (Dec, δ) +38° 20′ 50.3118″[1]
赤方偏移 -0.00006[1]
視線速度 (Rv) -18.02 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -76.27 ミリ秒/[1]
赤緯: 53.07 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 12.59 ± 0.70ミリ秒[1]
(誤差5.6%)
距離 260 ± 10 光年[注 1]
(79 ± 4 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 3.65 ± 0.12[3]
軌道要素と性質
惑星の数 1
物理的性質
半径 1.541+0.046
−0.042
R[3]
質量 1.345 ± 0.020 M[3]
表面重力 4.189+0.020
−0.021
(log g)[3]
自転速度 6.0 ± 0.5 km/s[4]
スペクトル分類 G0IV[1]
光度 3.03+0.20
−0.18
L[3]
表面温度 6,147 ± 50 K[4]
色指数 (B-V) 0.61[1]
金属量[Fe/H] 0.36 ± 0.05[4]
年齢 26+3
−2
億年[3]
別名称
別名称
BD+38 2787[1]
GSC 03063-01587[1]
HIP 80838[1], SAO 65349[1]
TYC 3063-1587-1[1]
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恒星編集

大きさの比較
太陽 HD 149026
   

HD 149026は太陽の1.345倍の質量と1.541倍の半径を持つ準巨星である。その大きな質量から、約20億歳と比較的若いにも関わらず、既に太陽よりも進化の段階を経ていると考えられる。核内での水素の融合は終わりを迎えつつあり、赤色巨星への進化を始めている。HD 149026は約260光年離れた位置にあり、裸眼では見えないが、双眼鏡や小さな望遠鏡を用いると容易に観測することができる[4]

この恒星に含まれるヘリウムより重い元素の割合は、太陽の2倍以上である。この事実とこの恒星が比較的明るいことから、この特異な組成は単なる表面の汚染なのか、それとも重元素に富んだ惑星を飲み込んだものなのか、N2Kコンソーシアムの天文学者のグループはこの恒星の研究を始めている[5]

惑星系編集

2005年、この恒星を公転する異常な太陽系外惑星が発見された。HD 149026 bと名付けられたこの惑星はトランジット法で検出されたためその直径が測定され、既知のトランジット惑星の中では最も小さいことが明らかとなった。これは、親星近傍を公転する木星型惑星としては異常に密度が大きいことを意味する[4]。表面温度は約2040℃と計算され、多量の赤外線を放出している。この惑星はほぼ全ての日射を吸収し、熱として宇宙空間に放出していると考えられている[6]

HD 149026の惑星[7]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 0.357+0.0135
−0.0114
 MJ
0.04288±0.00033 2.8758916±1.4e-06 0 85.3± 0.8° 0.356+0.013
−0.011
 RJ

名称編集

2015年国際天文学連合によって太陽系外惑星系の名前の公募と投票が行われた際にHD 149026系も募集の対象となった。2015年12月15日、国際天文学連合より、主星HD 149026にOgma(ケルト神話の戦いの神オグマに由来する)、惑星HD 149026 bにSmertrios(ガリア神話の戦いの神スメルトリオスに由来する)という名前を選定したことが発表された[2]

関連項目編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r SIMBAD query result: HIP 80838 -- Star”. SIMBAD. Centre de Donnees astronomiques de Strasbourg. 2009年5月20日閲覧。
  2. ^ a b NameExoWorlds”. 国際天文学連合 (2015年12月15日). 2016年3月15日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Carter, Joshua A.; Winn, Joshua N.; Gilliland, Ronald; Holman, Matthew J. (2009). “Near-Infrared Transit Photometry of the Exoplanet HD 149026b”. The Astrophysical Journal 696 (1): 241–253. arXiv:0902.1542. Bibcode2009ApJ...696..241C. doi:10.1088/0004-637X/696/1/241. http://iopscience.iop.org/0004-637X/696/1/241/fulltext/. 
  4. ^ a b c d e Sato et al. (2005). “The N2K Consortium. II. A Transiting Hot Saturn around HD 149026 with a Large Dense Core”. The Astrophysical Journal 633 (1): 465-473. doi:10.1086/449306. http://www.iop.org/EJ/article/0004-637X/633/1/465/62878.html. 
  5. ^ S.-L. Li, D. N. C. Lin, and X.-W. Liu (2008年). “Extent of pollution in planet-bearing stars”. arXiv:0802.2359v1 [astro-ph]. 
  6. ^ Imaginova, Sizzling Hot Planet Makes Some Stars Look Cool (5/9/07).
  7. ^ Planet HD 149026 b”. The Extrasolar Planet Encyclopaedia. 2016年12月25日閲覧。

外部リンク編集

座標:   16h 30m 29.619s, +38° 20′ 50.31″