HiTBiT

かつてのソニーのパソコンのブランド
HITBITから転送)

HitBit(ヒットビット)は、ソニーが1980年代に使用していたパソコンおよびその周辺機器・対応ソフトのブランド名。同社MSX HB-55やSMC-777シリーズに使われた[1]。それ以前の、SMC-70には用いられていない。また姉妹機としてワープロ専用機の「HiTBiT Word」も存在していた。

由来は「ヒット」するように + コンピュータの記憶単位である「ビット」、および誰にでも簡単に使えるパーソナルコンピュータとしてという意味で「人々」[1]。テレビCMや雑誌広告でのキャッチコピーは「ひとびとの、ヒットビット」。イメージキャラクターに松田聖子を起用した。

ソフトウェア (MSX) 編集

ライバルの松下電器は自社レーベル「パナソフト」で発売されたソフトは「アシュギーネ」などわずかだったのに対し、ソニーはHiTBiTレーベルでのソフトのラインナップを強化した。

独自ソフトも多いほか、アスキーコナミHAL研究所等の他社製のMSXソフトにこのブランドを冠した物も売られた。これは、一般の家電・オーディオビジュアル機器の流通でパソコンソフトを販売する都合によるもの。これらは他の流通のものとゲーム内容は同一だが、パッケージイラストが異なっていた。

主なタイトル 編集

脚注 編集

  1. ^ a b ASCII 1983年12月号, p. 146.

書籍・雑誌 編集

  • 聖子のMSX入門編 ISBN 4-7897-0141-7 (1985年5月初版発行)
  • 聖子のMSX応用編 ISBN 4-7897-0142-5 (1985年5月初版発行)
  • 聖子のMSX文法書 ISBN 4-7897-0155-7 (1985年9月初版発行)
    発行はいずれもCBSソニー出版。著者は服部康夫と石崎陽子であり、松田聖子本人ではない。主にBASICの解説書。
    応用編にはサンプルとして「天使VS悪魔」というスプライト処理によるシューティングゲームのプログラムを掲載。敵機がサインカーブを描いて下りてくるところはギャラクシアンの動きを髣髴とさせる。
  • Oh! HiTBiT
    日本ソフトバンク発行の季刊誌1984年から1987年にかけて全12冊発行された。ソニー独自のマシンであるSMC-70・SMC-777と、他社も互換機を発売していたMSXとの情報が、1冊の中に混在していた。初期のライターに、後にBeepに参加する鶴見六百がいる。
  • 「ASCII 1983年12月号」第7巻第12号、株式会社アスキー出版、1983年12月1日。 

関連項目 編集

  • VAIO - ソニーが販売するパソコンおよびその周辺機器のブランド名。
  • NEWS - ソニーが開発・販売したワークステーションの名称。