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HMOS(えいちもす)は、ディプリーション負荷NMOS論理方式(depletion-load NMOS logic)の一種で、「High density, short channel MOS」あるいは「High-performance n-channel MOS」の略としてIntelが自社の方式の名称として使ったものである。Intelの8085の頃から後のいくつかの製品と、Motorolaにもライセンスされ68000などにも使われた。その後、CMOSが一般的になると、急速にそちらに置き換わった。

ディプリーション負荷NMOS論理方式編集

電源側とグランド側の両方に対称にスイッチング素子があるCMOS型は単電源[注釈 1]で扱いやすいが、1970年代前半の半導体素子テクノロジであった単純なNMOSでは、片側だけであるため、複数電源を必要とする[注釈 2]か、何らかの工夫が必要となっていた。1970年代後半に、集積回路中の狙ったMOSFETだけを、エンハンスメントモード動作のノーマリーオフ素子からディプリーションモード動作のノーマリーオン素子にすることができる技術が開発・実用化されたため、それを利用して、NMOSながら、扱いやすい単電源の集積回路が作れるようになった。それがディプリーション負荷NMOS論理方式である。Z80のオリジナルなどがこの方式であった。この方式は従来のNMOSでは一定だった電源電圧からの抵抗をデプレッションNMOSに置き換え、これにより接地からの電流が出力に入ると電源電圧からの電流が抑制されるため、L出力における定常電流が削減されている。

注釈編集

  1. ^ 接地はカウントされない。
  2. ^ プルアップ抵抗を常時スイッチをONにしたNMOSで代用したため、抵抗値を適切にコントロールするにはそのNMOSのゲートの電圧(Vgg)がVccとは別に必要になった