HVARは、第二次世界大戦朝鮮戦争アメリカ合衆国が、第一次インドシナ戦争フランスが運用した空対地ロケット弾である。

HVAR
ヒル空軍基地博物館英語版にて展示される、B-26の主翼下に搭載されたHVAR(右側の先端部が尖った2発は、RAM対戦車ロケット弾英語版
HVAR
種類 ロケット弾
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
仕様
口径 127mm(5in
全長 1.82m(6ft
重量 63.4kg(140Ib
銃口初速 1,529km/h(950ml
有効射程 4.83km(3ml)
歴史 
設計年 1944年
製造期間 1944年 - 1955年
製造数 100万発以上
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名称のHVARは高速航空ロケット(High Velocity Aircraft Rocket)の略で、愛称はHoly Moses

概要 編集

推力不足で低速だった5インチ FFAR(Forward Firing Aircraft Rocket)ロケット弾の改良型として開発された。また、大型版としてタイニー・ティムロケット弾が製造された。主に戦車列車バンカーに対して用いられた。

第二次世界大戦中には二つの異なるバージョンが製造された。一方は弾底信管と先端信管を備えた多目的弾で、もう一方は先端信管だけの半徹甲弾である。第二次大戦後は近接信管成型炸薬弾頭を備えた対戦車用の新型が開発された。

直径は127mm、21kgの高性能炸薬弾頭を内蔵していた。最高速度は秒速425mで射程は約4.83km。

合計で100万発以上ものHVARが生産された。生産終了は1955年