マジックリンク英語: Magic link)とは、マークアップをしなくとも特定の識別子にリンクを付与する仕組みです。2003年にISBNに対するマジックリンクが実装され[1]、2017年現在はISBN・PMID・RFCへの自動リンクができます。

テンプレートやパーサー関数で代用すべき機能であること、テンプレートのほうが多彩な機能が実装可能である[2]ことなどが主張され、2016年9月にコメント依頼が提出されました。依頼者は、監視のための追跡カテゴリの追加やデフォルトでの無効化、将来的な機能廃止などを提言し、最後の「将来的な機能廃止」以外については実行に移されました。ただし、マジックリンクの有効・無効を制御するパラメータが、ウィキペディアではtrueのため、今のところはマジックリンクを引き続き利用できます。機能廃止については、過去版の可読性悪化懸念などにより、デフォルトでの無効化の反応を見て再度検討することとなりました。

ISBN は、商業出版された書籍に付与される一意的識別子です。特別:文献資料へのリンクが自動で付与されます。次の書式が許容されます。

  • 10桁もしくは13桁
  • ハイフンおよびスペース区切り
  • 1文字のチェック文字
マークアップ 描画
ISBN 978-0-306-40615-7 
ISBN 978-0-306-40615-7
ISBN 1413304540 
ISBN 1413304540

2016年9月のコメント依頼を受けて、ISBNのマジックリンク機能を使ったページは、Category:ISBNマジックリンクを使用しているページに収録されるようになりました。対応するテンプレートには{{ISBN2}}や{{ISBNT}}があります。

PMID (PubMed identifier or PubMed unique identifier) とは、PubMed に収録されたエントリに付与される識別子です。

マークアップ 描画
PMID 11209037 
PMID 11209037

2016年9月のコメント依頼を受けて、PMIDのマジックリンク機能を使ったページは、Category:PMIDマジックリンクを使用しているページに収録されるようになりました。対応するテンプレートには{{PMID}}があります。

Request for Comments (RFC) とは、Internet Engineering Task Force (IETF) が発行する文書です。

マークアップ 描画
RFC 5620 
RFC 5620

2016年9月のコメント依頼を受けて、RFCのマジックリンク機能を使ったページは、Category:RFCマジックリンクを使用しているページに収録されるようになりました。対応するテンプレートには{{IETF RFC}}があります。

リンクの抑制 編集

リンクを自動生成されたくない場合は、<nowiki /> を識別子と値の間に挿入してください。

マークアップ 描画
ISBN <nowiki />978-0-306-40615-7 
ISBN 978-0-306-40615-7

技術的情報 編集

マジックリンクは parser.php により生成されています。PMID および RFC へのリンクはそれぞれ次の MediaWiki インターフェースページから生成されています。

脚注 編集

  1. ^ Erik Moeller, (Mon May 19 21:12:00 UTC 2003), "[Wikitech-l] Support for booksources page added". - 本機能追加の告知。Erik Moeller, (Wed Jun 11 14:50:00 UTC 2003), "[WikiEN-l] Please edit [[Wikipedia:Book sources]]". - 英語版コミュニティーへの告知。
  2. ^ 例えば英語版ウィキペディアのTemplate:ISBNでは、正しくないISBNを検出すると、使われたページをCategory:Pages with ISBN errors(正しくないISBNがあるページ)に振り分ける機能が実装されています。