Innovative Optical and Wireless Network

NTTが2019年に提唱した、次世代の情報ネットワークに関する構想
IOWNから転送)

Innovative Optical and Wireless Networkは、NTT2019年令和元年)に提唱した、次世代の情報ネットワークに関する構想である。IOWN構想(アイオンこうそう)またはIOWN(アイオン)とも略される。

沿革 編集

  • 2019年令和元年)
    • 5月9日 - IOWN構想に関する最初の公開文書である「NTT Technology Report for Smart World:What's IOWN?」を発表[1]
    • 10月31日 - NTT、インテルソニーの3社により、業界フォーラム「Innovative Optical and Wireless Network(IOWN) Global Forum」が設立される[2]
  • 2023年(令和5年)
    • 3月16日 - 初の商用サービスとして専用通信回線の提供を開始[3]
    • 9月15日 - 秘密計算技術の標準規格「ISO/IEC 4922-1:2023」が国際標準化機構(ISO)から発行されたことを発表[4]

構成技術 編集

IOWNは、「オールフォトニクス・ネットワーク(APN)」「デジタルツインコンピューティング(DTC)」「コグニティブ・ファウンデーション(CF)」の3つの主要技術分野から構成される。

オールフォトニクス・ネットワーク 編集

ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入するという技術構想。具体的には伝送媒体として光ファイバーケーブルを用いてネットワークから端末までを可能なかぎり光のままで伝送する技術や、情報処理基盤には光電融合素子という新しいデバイスの導入が検討されている[5]

NTTは、オールフォトニクス・ネットワークにより、現在のエレクトロニクス(電子)ベースの技術では困難なレベルの圧倒的な低消費電力、高品質・大容量、低遅延の伝送が実現できるとしている。

2020年令和2年)11月時点では、オールフォトニクス・ネットワークの性能について、以下の目標が掲げられている[6]

  • 電力効率を100倍に
  • 伝送容量を125倍に
  • エンド・ツー・エンド遅延を200分の1に

デジタルツインコンピューティング 編集

コグニティブ・ファウンデーション 編集

利用分野 編集

ユースケースとして低遅延を生かした分野がある。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ 「NTT Technology Report for Smart World:What's IOWN?」の発表について”. 日本電信電話株式会社. 2020年11月26日閲覧。
  2. ^ NTT、インテル、ソニーがコミュニケーションの未来をめざして国際的なフォーラム「Innovative Optical and Wireless Network(IOWN) Global Forum」を設立”. 日本電信電話株式会社. 2020年11月26日閲覧。
  3. ^ 読売新聞 2023年3月3日 8面
  4. ^ NTTが主導する「秘密計算」ISO国際標準が発行、IOWNへの実装も|BUSINESS NETWORK”. BUSINESS NETWORK. (株)リックテレコム (2023年9月15日). 2024年4月19日閲覧。
  5. ^ オールフォトニクス・ネットワークとはなにか”. NTT. 2021年11月17日閲覧。
  6. ^ オールフォトニクス・ネットワークとはなにか”. IOWN - NTT R&D. 日本電信電話株式会社. 2020年11月26日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集