JBCレディスクラシック
JBCレディスクラシック(ジェイビーシーレディスクラシック)は、日本のJBC実行委員会と施行競馬場を管轄する地方競馬主催者が、各地の競馬場で持ち回り開催する重賞競走(JpnI)である。農林水産省より賞の寄贈を受けており、正式名称は「農林水産大臣賞典 JBCレディスクラシック」と表記される(2018年のみJRA京都競馬場開催のため、「農林水産省賞典 JBCレディスクラシック」として施行)。
JBCレディスクラシック | |
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![]() 2018年JBCレディスクラシック (勝馬:アンジュデジール<内>) | |
開催国 |
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主催者 | 持ち回り |
競馬場 | 持ち回り |
創設 | 2011年11月3日 |
2019年の情報 | |
距離 | ダート・浦和競馬場1400m |
格付け | JpnI |
賞金 |
1着賞金4100万円 |
出走条件 | サラ系3歳以上牝馬(国際)(指定) |
負担重量 | 定量(#負担重量を参照) |
出典 | [1][2] |
概要編集
アメリカのブリーダーズカップに範をとりながら、将来的にダートの各カテゴリー(年齢・性別・距離など)におけるチャンピオン決定戦とすべく、生産者が主導して実施する「JBC競走」のひとつとして、2011年に創設された[3]。2001年より施行しているJBCクラシック・JBCスプリントとともに、2017年現在は3つのJpnI競走が同一日に同一の競馬場で施行される[4]。開催地は固定されておらず、各地の競馬場が持ち回りで施行している。
日本グレード格付け管理委員会の取り決め規定[注 1]により、創設から2年間はダートグレード競走としての格付けはされず、2011年は「(南関東)S1」、2012年は「重賞」として施行された。2013年より日本グレード格付け管理委員会によって、JpnIに新規格付けされた[5]。
施行距離はダート1800mを原則としているが、施行場の距離設定の都合により前後する場合がある[注 2]。
競走条件・賞金編集
以下の内容は、2017年の開催概要[4]に基づく。
競走条件編集
- 施行場・距離
- 大井競馬場ダート1800m
- 出走資格
- サラブレッド系3歳以上の地方競馬および中央競馬選定馬(牝馬限定)
- 出走可能頭数:16頭
- 出走枠
- 地方競馬所属馬:9頭
- 中央競馬所属馬:7頭
- 父馬が、一般社団法人ジャパンブリーダーズカップ協会(JBC協会)に当該馬の生産年度に有効な種牡馬登録されている馬[4]
- 以下のトライアル競走を優勝し、優先出走権を付与された[6]馬
- その他の馬は、JBC出走馬選定委員会により選定
父馬がJBC協会に種牡馬登録されていない馬は、当該馬の馬主がJBC協会の定める「追加登録料(1着賞金の2%相当額)」をJBC協会に支払えば、当該年、当該馬に係る同種牡馬登録がなされたものとして出走が可能(当該馬について過去に支払われた追加登録料は、本年も有効とする。ただし、本来支払うべき追加登録料が過去に支払われた追加登録料を超える場合は、その差額を支払うものとする)[4]。
トライアル競走編集
競走名 | 格 | 競馬場 | 距離 |
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レディスプレリュード | JpnII | 大井競馬場 | ダート1800m |
上記のほか、各地区地方競馬で施行される一部の重賞競走が「JBC指定競走」として、JBC出走馬選定要領により定められている。優先出走権の付与はないが、選定にあたってその成績が重要視される[6]。
負担重量編集
定量。3歳53kg、4歳以上55kg(南半球産3歳2kg減)[1]
賞金編集
2017年の賞金額は、1着4100万円、2着1435万円、3着820万円、4着410万円、5着205万円[1]、着外手当30万円[7]。
1着賞金は創設から2012年まで4000万円だったが、2013年から4100万円に増額された[8]。地方競馬の主催者によって賞金の配分が異なるため1着賞金に変更がなくても2着以下の賞金が増減することがある[注 3]。
歴史編集
歴代優勝馬編集
すべてダートコースで施行。
回 | 施行日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第1回 | 2011年11月3日 | 大井 | 1800m | ミラクルレジェンド | 牝4 | JRA | 1:49.6 | 岩田康誠 | 藤原英昭 | 吉田照哉 |
第2回 | 2012年11月5日 | 川崎 | 1600m | ミラクルレジェンド | 牝5 | JRA | 1:40.7 | 岩田康誠 | 藤原英昭 | 吉田照哉 |
第3回 | 2013年11月4日 | 金沢 | 1500m | メーデイア | 牝5 | JRA | 1.33.3 | 浜中俊 | 笹田和秀 | (有)社台レースホース |
第4回 | 2014年11月3日 | 盛岡 | 1800m | サンビスタ | 牝5 | JRA | 1:49.3 | 岩田康誠 | 角居勝彦 | (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン |
第5回 | 2015年11月3日 | 大井 | 1800m | ホワイトフーガ | 牝3 | JRA | 1:51.5 | 大野拓弥 | 高木登 | 西森鶴 |
第6回 | 2016年11月3日 | 川崎 | 1600m | ホワイトフーガ | 牝4 | JRA | 1:41.3 | 蛯名正義 | 高木登 | 西森鶴 |
第7回 | 2017年11月3日 | 大井 | 1800m | ララベル | 牝5 | 大井 | 1:54.2 | 真島大輔 | 荒山勝徳 | 吉田照哉 |
第8回 | 2018年11月4日 | JRA京都 | 1800m | アンジュデジール | 牝4 | JRA | 1:50.4 | 横山典弘 | 昆貢 | 安原浩司 |
第9回 | 2019年11月4日 | 浦和 | 1400m | ヤマニンアンプリメ | 牝5 | JRA | 1:24.5 | 武豊 | 長谷川浩大 | 土井肇 |
参考文献編集
脚注・出典編集
注釈編集
出典編集
- ^ a b c “平成29年度 第13回大井競馬競走番組表(決定) (PDF)”. 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2017年11月2日閲覧。
- ^ 平成30年度開催重賞一覧(関西)日本中央競馬会、2018年1月3日閲覧
- ^ “JBC特設サイト2015”. 地方競馬全国協会. 2015年9月17日閲覧。
- ^ a b c d “第16回JBC 開催概要”. 地方競馬全国協会. 2017年11月2日閲覧。
- ^ “2013年ダート交流重賞の新規格付けについて〜我が国初のダート牝馬JpnI競走誕生!〜”. 地方競馬全国協会. 2015年9月17日閲覧。
- ^ a b “Road to JBC レース紹介”. 地方競馬全国協会. 2017年11月2日閲覧。
- ^ “平成29年度大井競馬番組 (PDF)”. 特別区競馬組合. p. 28. 2017年11月1日閲覧。
- ^ “JBCレディスクラシック 歴代優勝馬”. 地方競馬全国協会. 2015年9月17日閲覧。
各回競走結果の出典編集
- “JBCレディスクラシック 歴代優勝馬”. 地方競馬全国協会. 2015年9月17日閲覧。
- “JBCレディスクラシック競走優勝馬”. 南関東4競馬場. 2016年11月1日閲覧。
- 馬主名義
- JBISサーチより(最終閲覧日:2015年11月4日)
外部リンク編集
- JBC特設サイト2017
- TCK公式サイト「レースと日程」より(2017年版)
- データ分析:第8回JBCレディスクラシック 今週の注目レース - 日本中央競馬会(2018年・第8回開催時)