K-1完全再使用型2段式ロケット、およびその宇宙船。民間のロケットプレーン・キスラーにより開発されていた。

K-1の打上げ(イメージ図)

概要 編集

K-1ロケットはアポロ計画で活躍したマネージャーチームによって開発され、当初はイリジウム衛星中軌道に打ち上げる設計だった[1]

ロケットの全長は36.9m、直径6.7m、離陸時の質量は382,300 kg[1]。最大ペイロード能力は高度200km・軌道傾斜角45°の軌道に4500kg、900km/60°の軌道に2000kg[1]エンジンは旧ソ連N-1F用に開発したNK-33NK-43を使用し、100回の再利用が可能な設計であった[1]

 
ISSへ接近するK-1(イメージ図)

2006年8月18日、NASAは国際宇宙ステーションへの物資供給とクルー輸送を行う民間企業として、ドラゴンの開発を行うSpaceXと共にロケットプレーン・キスラーをCOTS計画に選定した[2]

しかしキスラー社はその後の資金調達に失敗し、NASAは2007年10月18日にキスラーとの契約を打ち切ることを発表した[3]。キスラー社には2億680万ドルの予算が割り当てられており、そのうち3210万ドルが既に支払われていた[3]。同社は2010年Chapter 7の適用を受け倒産した。

K-1は広範囲のミッションに対応できるよう設計されていた。例えば、低軌道へのペイロード輸送、K-1アクティブ・ディスペンサーを使用した高エネルギー軌道へのペイロード輸送、技術実証飛行、微小重力ミッション、商業物資輸送・補給、ISSのリブースト・サービスなどである。

関連項目 編集

参考文献 編集

  1. ^ a b c d Kistler K-1”. Encyclopedia Astronautica. 2010年8月4日閲覧。
  2. ^ NASA、民間企業を2社選定”. sorae.jp. 2010年8月4日閲覧。
  3. ^ a b Rpkと契約終了、再度企業選定を”. sorae.jp. 2010年8月4日閲覧。