KPMGは、1870年にイギリスで設立されたWilliam Barclay Peat&Co.をはじめに、世界154カ国に約20万人の専門家を持ち、会計監査や税務、経営コンサルティングを主力とする多国籍企業[1]であり、世界4大会計事務所(Big4)の一角を占める。

KPMG International Limited
KPMGのロゴ
KPMG HQ Amstelveen Netherlands.jpg
種類 非公開会社
本社所在地 イギリスの旗 イギリスオランダの旗 オランダ
イギリスの旗 イギリスロンドン(法律上)
オランダの旗 オランダアムステルフェーン(事実上)
業種 サービス業
売上高 321億米ドル (2021年)
従業員数 236,000人 (2021年)
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概要編集

KPMGは1870年にイギリスで設立されたWilliam Barclay Peat&Co.をはじめに、現在では146の国と地域に進出し、約23万人の従業員を擁し、総売上高は321億米ドル(約4兆4000億円)の会計経営コンサルティングを主力とする多国籍企業である[2]

プライスウォーターハウスクーパースアーンスト・アンド・ヤングデロイト トウシュ トーマツと並び、世界4大会計事務所 (Big 4)の一角を占める。イギリスで設立された非公開会社で法律上の本部はロンドンだが[3]、実際の本部はオランダアムステルフェーンにある。各国にあるKPMGの会員各社(メンバーファーム)はそれぞれ独立した法人であり、スイス及びイギリスに拠点を置くKPMGインターナショナルに加盟している。KPMGには、監査、税務およびアドバイザリーサービス(M&Aなど、企業による大型取引の判断や過程をサポートする)の3つのサービスがある。2010年のリーグテーブルではBig4系の財務アドバイザリーファーム中で最大の取引金額を誇り、業界での知名度・評価も高い。

ランキング編集

Universumが調査した「世界で最も魅力的な企業」ランキングでは2010年、2011年、2012年と3年連続で2位に選ばれた。ブランドファイナンスの企業のブランド価値ランキングトップ500(2022)では、KPMGは世界154位にランクしており、日本企業と比較すると163位JR・183位MUFJ、206位日本郵政、226位パナソニックを上回る水準である[4]

 
法律上の本部であるKPMG英国本社ビル

日本との関係性編集

日本においては、1949年に当時のPMM(ピート・マーウィック・ミッチェル)が国際会計事務所としてはじめて日本進出を果たした。現在では、次の法人がメンバーファームとなっている。

  • 有限責任 あずさ監査法人
  • KPMG税理士法人
  • KPMGコンサルティング
  • KPMG FAS
  • KPMGあずさサステナビリティ
  • KPMGヘルスケアジャパン
  • KPMG社会保険労務士法人
  • KPMG Ignition Tokyo(デジタルテクノロジープラットフォーム)
 
日本の有限責任あずさ監査法人の本社ビル

名称編集

KPMGという名は略称ではなく、KPMGへと合併した会計事務所を創業したり在籍したりした4人のパートナーの名の頭文字から取られている。“クリンヴェルド、ピート、マーウィック&ゲルデラー”の意。

  • K
ピエト・クリンヴェルド(Piet Klynveld)のK1917年アムステルダムでヤープ・クラーエンホフと組んで会計事務所クリンヴェルド・クラーエンホフ・カンパニーを設立した人物。
  • P
ウィリアム・バークレイ・ピート(William Barclay Peat)のP1870年ロンドンで会計事務所ウィリアム・バークレイ・ピート・カンパニーを設立した人物。
  • M
ジェームズ・マーウィック(James Marwick)のM1897年にロジャー・ミッチェルと組んでニューヨークで会計事務所マーウィック・ミッチェル・カンパニーを設立した人物。
  • G
ラインハルト・ゲルデラー博士(Dr. Reinhard Goerdeler)のG。反ナチスの政治家カール・ゲルデラーの子息。長年、会計事務所ドイッチェ・トロイハント・ゲゼルシャフト(DTG)の会長を務め、後にKMG会長・KPMG会長となった。KPMGの合併の基礎を作った人物として社名に残されている。

沿革編集

  • 1870年 ウィリアム・バークレイ・ピートがロンドンに事務所設立。
  • 1877年 トムソン・マクリントック(Thomson McLintock)がグラスゴーに設立される。
  • 1890年 ドイツ初の監査事務所、ドイッチェ=アメリカニッシェ=トロイハント=ゲゼルシャフト(Deutsch-Amerikanische-Treuhand-Gesellschaft)が設立される。1892年にはドイッチェ・トロイハント=ゲゼルシャフト(Deutsche Treuhand-Gesellschaft、DTG)となる。
  • 1897年 マーウィック・ミッチェル&カンパニーがニューヨークで設立。
  • 1899年 フェルディナンド・ウィリアム・ラフレンツがアメリカン・オーディット・カンパニー(American Audit Company)をニューヨークに設立。1923年にFWラフレンツ&カンパニー(FW LaFrentz & Co.)に改名。
  • 1913年頃 フランク・ウィルバー・メインがピッツバーグにメイン&カンパニー(Main & Co.)を設立。
  • 1917年 アムステルダムにクリンヴェルド・クラーエンホフ&カンパニー(Klynveld Kraayenhof & Co.、KKC)設立。欧州と南アフリカに強いファームとなる。
  • 1925年 ウィリアム・バークレイ・ピート&カンパニーとマーウィック・ミッチェル&カンパニーが大西洋を越えた合併を行う。これが後にアメリカの大手ファーム、ピート・マーウィック・ミッチェル(Peat Marwick Mitchell、PMM)となる。
  • 1963年 メイン&カンパニーとFWラフレンツ&カンパニーが合併し、メイン・ラフレンツ(Main LaFrentz & Co.)となる。
  • 1969年 トムソン・マクリントックはアメリカのメイン・ラフレンツと合併しマクリントック・メイン・ラフレンツ(McLintock Main Lafrentz)になる。
  • 1979年 オランダのKKCはドイツのDTG、英国とアメリカのマクリントック・メイン・ラフレンツと合併し、欧州を拠点とする大手ファームKMG(クリンヴェルド・メイン・ゲルデラー、Klynveld Main Goerdeler)となる。
  • 1987年 欧州のKMGと米国のPMMは合併、現在のKPMGが成立した。大手ファーム同士の最初の大型合併となり、以後大手ファーム同士の合併が加速する。
  • 1997年 プライス・ウォーターハウスとクーパース&ライブランドが合併を発表した影響で、KPMGもアーンスト・アンド・ヤングとの合併を発表。世界最大のファームができるはずだったが、競争法に抵触するなどの制約のため取り止めに。
  • 2000年 アメリカのコンサルティング部門をKPMGコンサルティングとして分社化。翌2001年にはナスダックに上場し株式公開により分離した。KPMGコンサルティングは2002年ベリングポイント(BearingPoint, Inc.)と名を変えた。
  • 2003年 法務部門をクリーガル(Klegal)として分社化。

出身者編集

脚注編集

  1. ^ デービッド・マイスター『プロフェッショナル・サービス・ファーム』による定義
  2. ^ https://home.kpmg/xx/en/home/media/press-releases/2021/12/kpmg-reports-global-revenues-of-usd-32-billion-for-fy21.html
  3. ^ Governance(KPMG)
  4. ^ Brand Finance Global 500 2022

外部リンク編集