La Muse en Circuit(ラ・ミューズ・アン・シルキュイ)はフランス国内に6カ所設立されているフランス国立音楽創作センターフランス語版のひとつ。1982年フランス作曲家リュック・フェラーリにより設立された。訳語として「回路の詩神」協会があてられている[1]

沿革と歴史 編集

1982年リュック・フェラーリによってパリ郊外のヴァンヴに創設。 創設にあたってはジャック・ラング文化相の文化担当補佐官で芸術評論家でもあったモーリス・フルレフランス語版 の後押しがあった。

1992年には文化省の支援を得てヴァンヴからアルフォールヴィルに移転し、内部に3つのメインスタジオを構える。

1994年にリュック・フェラーリが会長(Président)を辞任し[2][3]、その後1999年に創設時からのメンバーであり、作曲家ダヴィッド・ジスフランス語版 がディレクターに就任するまでの5年間は構造的に不安定な時期であった [4]

2006年フランス国立音楽創作センターとなる。

2013年にダヴィッド・ジスがディレクターを引退、文化相によりディレクターにヴィルフリード・ヴェンツレンが任命された。

2015年に録音専用スタジオであったスタジオ・ジョン・ケージが改装され、コンサートホールとしての機能を併せ持つものとなった。

活動内容 編集

“La Muse en Circuit”(「回路の詩神」協会)の活動内容は以下のものを含んでいる。

プロデュース 編集

創設時よりフランス国内を中心として、西欧でミュージックシアターラジオアートコンサート、音盤などを企画プロデュース、共同制作している。また2001年からは毎年、パリを中心として、コンサート、シンポジウム、講演、展示などで構成される芸術祭『EXTENSION』を開催し、またラジオ・アートのコンクールとして” CONCOURS INTERNATIONAL D'ART RADIOPHONIQUE POUR SONS FIXES ET VOIX ” ( Concours Luc Ferrari とも)を開催している。

スタジオ運営 編集

ヴァンヴ時代は2つ、アルフォールビルに移転後は3つのスタジオにおいて電子音響音楽実験音楽をメインとしつつもそれにとらわれない幅広い音楽制作、レコーディングなどを行っている。

逸話 編集

“La Muse en Circuit”の名称はリュック・フェラーリ夫人であり、創設メンバーの一人でもあるブリュンヒルド・フェラーリによってつけられた。初代のロゴはジャック・ブリソにより制作され、ルーヴル美術館所蔵の「ガブリエル・デストレとその妹」からとられている。

脚注 編集

  1. ^ https://association-presquerien.hatenablog.com/entry/2013/09/24/201932
  2. ^ 1996年まで在籍していた
  3. ^ この辞任を元にリュック・フェラーリが作曲した作品が「灰皿と辞任の物語」である
  4. ^ La Muse en Circuit

関連項目 編集

外部リンク 編集