NBAオールスターゲーム

NBAオールスターから転送)

NBAオールスターゲームは、北米のプロバスケットボールリーグNBAで毎年2月に開催されるエキシビションゲームで、イースタン・カンファレンスウェスタン・カンファレンスからそれぞれファン投票により選ばれたスター選手と、ヘッドコーチの推薦により選ばれた選手で行われる[1]

NBAオールスターゲーム
頻度 年間
初回開催 1951年
最終開催 2023年 (ソルトレイクシティ)
前回 2022年 (クリーブランド)
次回 2024年 (インディアナポリス)
参加者 イースタン・カンファレンス & ウェスタン・カンファレンスのオールスター選手
主催 全米バスケットボール協会

概要 編集

ファン投票で、それぞれのカンファレンスで、スターターは、ガード2名、フロントコートプレーヤー3名の5名が選ばれ[2]、ヘッドコーチ推薦でリザーブのガード2名、フロントコートプレーヤー2名、ワイルドカード2名の計7名が選ばれる。ゲームは通常のNBAのルールによって行われるが、厳しいディフェンスは行われず、ダンクや、アリウープなど派手なプレーの応酬になることが多く、得点も通常のゲームよりは多くなる傾向にある。またハーフタイムは通常のルールより長く取られ、その間に有名アーティストによるハーフタイムショーが催される。ゲーム終了後にオールスターMVPが選ばれるが、2020年からはコービー・ブライアントの名を冠したNBA All-Star Game Kobe Bryant Most Valuable Playerという名称に変更された。 同大会は、開催週の週末にオールスターウィークエンドとも呼ばれている。金曜日のライジング・スターズ・チャレンジ、土曜日のスラムダンクコンテストスリーポイントコンテストスキルチャレンジなどが行われ、日曜日に本試合が行われる。

東西カンファレンス対抗形式で長年開催されてきたが、2018年からは、両カンファレンスの最多得票を集めた選手がチームキャプテンとなり、選ばれたその他のスターターとヘッドコーチ投票で決まるリザーブ選手をドラフト指名してチームを構成する。キャプテンは、1巡目で自分たちを除く8名のスターターから、2巡目でヘッドコーチ投票により選ばれる14名のリザーブから、カンファレンス不問で選手をドラフト指名する[3]ボストン・ガーデンで1951年3月2日に第1回大会が行われて以来、毎年(1999年はロックアウトのため中止)開催されている。それぞれのカンファレンスで最高勝率を残しているヘッドコーチが、カンファレンスヘッドコーチを務める。ただし2シーズン続けては務められない[1]。次に成績のよいヘッドコーチが務める。1980年代にパット・ライリーが続いたため設けられたもので“ライリールール”と呼ばれる。

歴代大会一覧 編集

イースト (38勝) ウエスト (29勝)
勝利チーム スコア 開催地 MVP
1951 イースト 111-94 ボストン・ガーデン (ボストン) エド・マコーレー
1952 イースト 108-91 ボストン・ガーデン (ボストン) ポール・アリジン
1953 ウエスト 79-75 アレン・ウォー・メモリアル・コロシアム (フォートウェイン) ジョージ・マイカン
1954 イースト 98-93
(OT)
マディソン・スクエア・ガーデン (ニューヨーク) ボブ・クージー
1955 イースト 100-91 マディソン・スクエア・ガーデン (ニューヨーク) ビル・シャーマン
1956 ウエスト 108-94 ロチェスター・ウォー・メモリアル・コロシアム (ロチェスター) ボブ・ペティット
1957 イースト 109-97 ボストン・ガーデン (ボストン) ボブ・クージー (2)
1958 イースト 130-118 キール・オーディトリアム (セントルイス) ボブ・ペティット (2)
1959 ウエスト 124-108 オリンピア・スタジアム (デトロイト) ボブ・ペティット (3)
エルジン・ベイラー
1960 イースト 125-115 コンベンション・ホール (フィラデルフィア) ウィルト・チェンバレン
1961 ウエスト 153-131 オノンダガ・ウォー・メモリアル・コロシアム (シラキュース) オスカー・ロバートソン
1962 ウエスト 150-130 セントルイス・アリーナ (セントルイス) ボブ・ペティット (4)
1963 イースト 115-108 ロサンゼルス・メモリアル・スポーツ・アリーナ (ロサンゼルス) ビル・ラッセル
1964 イースト 111-107 ボストン・ガーデン (ボストン) オスカー・ロバートソン (2)
1965 イースト 124-123 セントルイス・アリーナ (セントルイス) ジェリー・ルーカス
1966 イースト 137-94 シンシナティ・ガーデンズ (シンシナティ) エイドリアン・スミス
1967 ウエスト 135-120 カウ・パレス (サンフランシスコ) リック・バリー
1968 イースト 144-124 マディソン・スクエア・ガーデン (ニューヨーク) ハル・グリア
1969 イースト 123-112 ボルティモア・シビック・センター (ボルティモア) オスカー・ロバートソン (3)
1970 イースト 142-135 スペクトラム (フィラデルフィア) ウィリス・リード
1971 ウエスト 108-107 サンディエゴ・スポーツ・アリーナ (サンディエゴ) レニー・ウィルケンズ
1972 ウエスト 112-110 ザ・フォーラム (イングルウッド) ジェリー・ウェスト
1973 イースト 104-84 シカゴ・スタジアム (シカゴ) デイブ・コーウェンス
1974 ウエスト 134-123 シアトル・センター・コロシアム (シアトル) ボブ・レイニア
1975 イースト 108-102 アリゾナ・ベテランズ・メモリアル・コロシアム (フェニックス) ウォルト・フレイジャー
1976 イースト 123-109 スペクトラム (フィラデルフィア) デイブ・ビン
1977 ウエスト 125-124 ミルウォーキー・アリーナ (ミルウォーキー) ジュリアス・アービング
1978 イースト 133-125 オムニ・コロシアム (アトランタ) ランディ・スミス
1979 ウエスト 134-129 ポンティアック・シルバードーム (デトロイト) デイヴィッド・トンプソン
1980 イースト 144-136
(OT)
キャピタル・センター (ランドーヴァー) ジョージ・ガービン
1981 イースト 123-120 リッチフィールド・コロシアム (リッチフィールド) ネイト・アーチボルド
1982 イースト 120-118 ブレンダン・バーン・アリーナ (イーストラザフォード) ラリー・バード
1983 イースト 132-123 ザ・フォーラム (イングルウッド) ジュリアス・アービング (2)
1984 イースト 154-145
(OT)
マクニコルズ・スポーツ・アリーナ (デンバー) アイザイア・トーマス
1985 ウエスト 140-129 フージャー・ドーム (インディアナポリス) ラルフ・サンプソン
1986 イースト 139-132 リユニオン・アリーナ (ダラス) アイザイア・トーマス (2)
1987 ウエスト 154-149
(OT)
キングドーム (シアトル) トム・チェンバース
1988 イースト 138-133 シカゴ・スタジアム (シカゴ) マイケル・ジョーダン
1989 ウエスト 143-134 アストロドーム (ヒューストン) カール・マローン
1990 イースト 130-113 マイアミ・アリーナ (マイアミ) マジック・ジョンソン
1991 イースト 116-114 シャーロット・コロシアム (シャーロット) チャールズ・バークレー
1992 ウエスト 153-113 オーランド・アリーナ (オーランド) マジック・ジョンソン (2)
1993 ウエスト 135-132
(OT)
デルタ・センター (ソルトレイクシティ) ジョン・ストックトン
カール・マローン (2)
1994 イースト 127-118 ターゲット・センター (ミネアポリス) スコッティ・ピッペン
1995 ウエスト 139-112 アメリカ・ウェスト・アリーナ (フェニックス) ミッチ・リッチモンド
1996 イースト 129-118 アラモドーム (サンアントニオ) マイケル・ジョーダン (2)
1997 イースト 132-120 ガンド・アリーナ (クリーブランド) グレン・ライス
1998 イースト 135-114 マディソン・スクエア・ガーデン (ニューヨーク) マイケル・ジョーダン (3)
1999 ロックアウトにより中止
2000 ウエスト 137-126 オークランド・アリーナ (オークランド) シャキール・オニール
ティム・ダンカン
2001 イースト 111-110 MCIセンター (ワシントンD.C.) アレン・アイバーソン
2002 ウエスト 135-120 ファースト・ユニオン・センター (フィラデルフィア) コービー・ブライアント
2003 ウエスト 155-145
(2OT)
フィリップス・アリーナ (アトランタ) ケビン・ガーネット
2004 ウエスト 136-132 ステイプルズ・センター (ロサンゼルス) シャキール・オニール (2)
2005 イースト 125-115 ペプシ・センター (デンバー) アレン・アイバーソン (2)
2006 イースト 122-120 トヨタ・センター (ヒューストン) レブロン・ジェームズ
2007 ウエスト 153-132 トーマス&マック・センター (パラダイス) コービー・ブライアント (2)
2008 イースト 134-128 ニューオーリンズ・アリーナ (ニューオーリンズ) レブロン・ジェームズ (2)
2009 ウエスト 146-119 USエアウァイズ・センター (フェニックス) シャキール・オニール (3)
コービー・ブライアント (3)
2010 イースト 141-139 カウボーイズ・スタジアム (アーリントン) ドウェイン・ウェイド
2011 ウエスト 148-143 ステイプルズ・センター (ロサンゼルス) コービー・ブライアント (4)
2012 ウエスト 152-149 アムウェイ・センター (オーランド) ケビン・デュラント
2013 ウエスト 143-138 トヨタ・センター (ヒューストン) クリス・ポール
2014 イースト 163-155 スムージー・キング・センター (ニューオーリンズ) カイリー・アービング
2015 ウエスト 163-158 マディソン・スクエア・ガーデン (ニューヨーク) ラッセル・ウェストブルック
2016 ウエスト 196-173 エア・カナダ・センター (トロント) ラッセル・ウェストブルック (2)
2017 ウエスト 192-182 スムージー・キング・センター (ニューオーリンズ) アンソニー・デイビス
2018 チーム・レブロン 148-145 ステイプルズ・センター (ロサンゼルス) レブロン・ジェームズ (3)
2019 チーム・レブロン 178-164 スペクトラム・センター (シャーロット) ケビン・デュラント (2)
2020 チーム・レブロン 157-155 ユナイテッド・センター (シカゴ) カワイ・レナード
2021 チーム・レブロン 170-150 ステートファーム・アリーナ (アトランタ) ヤニス・アデトクンボ
2022 チーム・レブロン 163-160 ロケット・モーゲージ・フィールドハウス (クリーブランド) ステフィン・カリー
2023 チーム・ヤニス 184-175 ビビント・アリーナ (ソルトレイクシティ) ジェイソン・テイタム
2024 イースト 211-186 バンカーズ・ライフ・フィールドハウス (インディアナポリス) デイミアン・リラード
2025 チェイス・センター (サンフランシスコ)
2026 インテュイット・ドーム (ロサンゼルス)

歴代キャプテン 編集

2018年のNBAオールスターゲームより、各カンファレンスの最多得票者がキャプテンとなり、チーム編成をキャプテンがドラフト形式で決定することとなった。

開催年 イースタン・カンファレンス ウェスタン・カンファレンス
2018年 レブロン・ジェームズ クリーブランド・キャバリアーズ ステフィン・カリー ゴールデンステート・ウォリアーズ
2019年 ヤニス・アデトクンボ ミルウォーキー・バックス レブロン・ジェームズ ロサンゼルス・レイカーズ
2020年 ヤニス・アデトクンボ ミルウォーキー・バックス レブロン・ジェームズ ロサンゼルス・レイカーズ
2021年 ケビン・デュラント ブルックリン・ネッツ レブロン・ジェームズ ロサンゼルス・レイカーズ

記録 編集

2023年終了時点

脚注 編集

  1. ^ a b “Anthony snubbed when All-Star reserves announced”. Associated Press. espn.com. (2007年2月1日). http://sports.espn.go.com/espn/print?id=2751331&type=story 2007年2月2日閲覧。 
  2. ^ Beck, Howard (2012年10月24日). “The All-Star Center is Officially Extinct”. New York Times. http://offthedribble.blogs.nytimes.com/2012/10/24/the-all-star-center-is-officially-extinct/ 2012年10月24日閲覧. "The N.B.A., bowing to new realities in a multi-positional era, has eliminated "center" from its All-Star ballots for the 2012-13 season. Instead, fans will vote for three frontcourt players and two guards." 
  3. ^ Team LeBron vs. Team Stephen for 2018 NBA All-Star Game” (英語). nba.com (2018年1月25日). 2019年2月9日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集