NHK時計(エヌエイチケイとけい、エヌエイチケイどけい)は、

  1. 日本放送協会(NHK)のテレビ総合教育)において放送されていたアナログ時計表示形式の時報放送。NHKのラジオ・FM放送でも音声で放送されている。
  2. 1.の際に表示されている報時用の時計。テレビ画面時計ともいう[1]
  3. 2.を模したブログパーツアプリ、壁掛け時計。

本項ではこれらを包括して記述する。

概要編集

 
NHK放送博物館にて展示されている時計(青版)
 
NHK放送博物館にて展示されている時計(木目版)

NHKテレビによる時報放送は1950年代後半より放送され、デザイン変更、ニュースオープニングCGとの一体化、NHKのCI変更に伴うロゴ変更などを経て、地上アナログ放送においては正午の教育テレビにおいてアナログ放送終了前日の2011年7月23日岩手県宮城県福島県では終了日の2012年3月31日)まで放送されていた。

様々なデザインがあるが、最も広く知られているのは、1968年頃から1991年頃まで使用されていた[1]、画面中央の楕円形の盤面の中に黒地の真円のアナログ時計が描かれ、右下にNHKのロゴが描かれたデザインのものである。以下の2種類が存在し、季節に応じ半期ごとに交互使用されていた。

  • 青版 - 背景が濃淡青の縦縞で楕円形の盤面が青みがかったグレー
  • 木目版 - 背景が木目で楕円形の盤面が明るいブラウン

この時計は、名刺より二回りほど大きい程度の実物の時計[1]をテレビカメラで接写して放送していた。

いずれの時計も、現在はNHK放送博物館に所蔵されている。長らく同館3階にて展示されていたのは青版であり、木目版は行方不明となっていたが、2006年10月17日NHK放送センター内のTOC(テクニカルオペレーションセンター、放送を最終的に送出する部署。主調整室)の奥の棚にて発見され[2]、後に放送博物館の展示品も木目版に入れ替えられている。

時報放送は毎日午前7時・正午・午後7時の3回放送され、映像はNHK総合ではおよそ10秒前から開始、これに対しNHK教育では当初は30秒前だったが、後に5秒前から始まった(時期不明)。NHK総合の時報は、CG化後にNHKニュースおはよう日本・(正午の)NHKニュースNHKニュース7のオープニングに内包される形となり単独の放送はなくなった[3]が、NHK教育では末期まで単独で放送されていた[4]。総合・教育の地上波のほか、BSアナログ放送のBS1BS2でも1991年3月まで流れていた。

NHKの時報音は3秒前から440Hz(実音でラ/Aの音)のトーンパルスを毎秒あたり0.1秒ずつ計3回鳴らし(この3打音を「予報音」と呼ぶ[5])、最後に正時に880Hz(前述の音の1オクターブ上)で約2秒間減衰しながら続くトーンパルス(「正報音」と呼ぶ)を鳴らすというものである(これは現在も行われているラジオの時報音も同じ)[5]。この信号音を利用して、一部の家庭用ビデオデッキやHDD・DVDレコーダーなどでは、時報音が内蔵時計の時刻調整に活用されていた。待機状態のときに地上アナログ放送の教育テレビを正午直前から受信し、時報音を用いて内蔵時計を較正する。そのためこの機能を利用する場合は、普段教育テレビを録画しなくともその受信チャンネルを地域に合わせて初期設定しておく必要があった。

そのほか、カラフルなデザイン調のもの(BS2で1993年~1994年まで専用)、CGを用いたもの(1991年頃 - アナログ放送終了まで)もある。教育テレビでの最終デザインは、背景は青空に浮かぶ雲で輪が虹色のものであった[6]地上デジタル放送開始では送出情報の「圧縮」と「解凍」のタイムラグが生じ、地域・受信機によって遅延時間が異なることから正確なタイミングで時報を放送できなくなったため、デジタル放送では時報放送は行われなくなった[7]日本の地上デジタルテレビ放送#時報の扱いも参照)が、アナログ放送終了後も業務用標準時計の子時計としても使われており、NHK放送センター内のテレビスタジオや副調整室のモニターに映し出されており、NHKスタジオパークの公開スタジオCT-450でも見ることができる。2019年現在は、アナログ末期に使用されていたものから再度デザイン変更され、後述のアプリケーション版で使用されている青版をベースにした新しいCG版が用いられており、時計上部に別途デジタル表記の時刻が表示されたバージョンが使われている。また、引き続きアナログ波を使用しているラジオ放送では音声による時報放送が行われている。

「NHKオンラインLabブログ」では、2006年10月6日から2017年4月28日まで青版、2006年10月20日から2017年4月28日まで木目版のデザインを模したブログパーツが配布されており[1]、その他にWindows デスクトップ ガジェット版やAdobe AIR版 、Yahoo!ウィジェット版、iPhone・Androidアプリも配布されていたが、2013年3月の「NHKオンラインLabブログ」終了にともない、すべて配布を終了している。

2008年1月には、NHK時計を模した壁掛け時計がNHKエンタープライズから発売された。大きさは26×30.5×4.5cmで、実物よりも大きい。セイコークロック製造。こちらも盤面は青版と木目版の2種類がある。

NHK時計アプリ編集

  • パソコン用
    • Windows Vista版 - Windows Vista用ガジェットツール。
    • Mac OS X版 - Mac OS X用Dashboardウィジェットツール。
    • Yahoo!ウィジェット版 - Yahoo!ウィジェットエンジンが必要。
    • AIR版 - Adobe AIRが必要。

その他編集

1989年1月7日昭和天皇崩御当日)の午後7時の『NHKニュース』では、直前に時報のみ流し時計の表示は実施しなかった。一方で、7日から8日にかけて(=元号昭和から平成に変わる瞬間)は、このNHK時計と時報が流れた。なお、FNNでも同様の対応を採ったが、こちらはNTT電話による時報音を放送したものだった[8]

それから30年後、2019年4月30日から5月1日にかけて総合テレビで放送された改元特別番組『ゆく時代くる時代〜平成最後の日スペシャル〜』では、スタジオに「青版」時計を模したセットがおかれたが、文字盤上側に「平成も残り」の文字、下は時・分と3部のみ秒を加え構成されたデジタル時計に変更された。

脚注編集

  1. ^ a b c d ブログツール「NHK時計」 - NHKオンライン「ラボブログ」2006年10月6日
  2. ^ 緊急特報!! 木目調版「NHK時計」見つかる! - NHKオンライン「ラボブログ」 2006年10月18日
  3. ^ オープニングの変更により時計のデザインも変わったため、総合テレビの時計はさまざまなバージョンが存在する。なお、2004年3月末に時報音が無くなり、その後のオープニングの変更などにより、2019年現在は正午のNHKニュースのみが時計の表示を行なっている。
  4. ^ 但しアナログの末期は朝7時の時報は1998年4月6日に、夜7時=19時の時報は1999年4月11日に(NHK公式サイトの番組タイムマシーンより、いずれも末期は日曜日のみ放送)、その時間をまたぐ番組が発生したため実質廃止になり、高校野球期間を除き正午のみ行われていた
  5. ^ a b NHKの時報について - エコー計測器株式会社2003年8月1日
  6. ^ NHK-Eテレ仙台 2012/3/31正午 アナログ放送終了 - YouTube
  7. ^ 地上デジタル放送の時報は、なぜなくなったのか - NHKオンライン「よくある質問集」
  8. ^ Changed at the Heisei era 平成改元の瞬間Ⅰ - YouTubeフジテレビDATE LINE」1989年(昭和64年→平成元年)1月7日~8日放送)

関連項目編集

  • 時報
  • 松本人志のコントMHK - 番組冒頭でこの時計のパロディがあった。盤面は内幸町時代からで「青」時代のものを使用。
  • あした会おうね - 映像で、電気屋のテレビに「青・木目調」時代の時計が映されていた。しかし映像では午後6時になっていた(実際は午後6時は時計は出ない)。

外部リンク編集