NHK鳥取放送局

鳥取県のNHK放送局

NHK鳥取放送局(エヌエイチケイとっとりほうそうきょく)は、鳥取県放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局である。テレビラジオ県域放送を行っている。

NHK鳥取放送局
NHK鳥取放送局局舎
放送対象地域 鳥取県
所在地 680-8701
鳥取市寺町100
北緯35度29分49.7秒 東経134度13分58.7秒 / 北緯35.497139度 東経134.232972度 / 35.497139; 134.232972座標: 北緯35度29分49.7秒 東経134度13分58.7秒 / 北緯35.497139度 東経134.232972度 / 35.497139; 134.232972
総合テレビ
開局日 1959年3月3日
コールサイン JOLG-DTV
親局 鳥取 29ch (キーID 3)
Eテレ
コールサイン JOLC-DTV
親局 鳥取 20ch (キーID 2)
ラジオ第1
開局日 1936年12月14日
コールサイン JOLG
親局 鳥取 1368kHz
ラジオ第2
コールサイン JOLC
親局 鳥取 1125kHz
FM
コールサイン JOLG-FM
親局 85.8MHz
主な中継局
アナログテレビ
米子:総合32ch、日野:総合2ch
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沿革

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  • 1936年昭和11年)12月14日 - 中波ラジオ放送(現ラジオ第1放送)開始。出力500W。
  • 1950年(昭和25年)4月 - ラジオ第2放送開始。出力500W。
  • 1959年(昭和34年)3月3日 - 標準テレビジョン放送(現総合テレビ)開始。
  • 1962年(昭和37年)
  • 1964年(昭和39年)12月24日 - ラジオFM放送の実用化試験放送・ステレオ放送実験が開始(ステレオ放送は、松江局からの放送波中継で放送[注 1][2]
  • 1966年(昭和41年)3月20日 - 総合・教育両テレビのカラー放送を開始[3]
  • 1969年(昭和44年)3月1日 - 全国NHK一斉にFMラジオ本放送開始。
  • 1971年(昭和46年)10月初めまで - 鳥取のローカルニュースがカラー化。これに伴い、カラーフィルムによる報道取材を開始[4]
  • 1972年(昭和47年)頃 - 鳥取のローカル番組が全面カラー化。これに伴い、鳥取ローカルを含め、総合テレビが全面カラー化(全国放送は前年10月10日に全面カラー化)。
  • 1977年(昭和52年) - FM放送、ローカル放送でのステレオ化工事が完了、鳥取ローカルのステレオ放送を開始[5]
  • 1978年(昭和53年)11月23日 - 国際電気通信連合による中波ラジオ放送全世界一斉周波数変更の取り決めに従い、ラジオ第1・第2放送の周波数が10kHz間隔から9kHz間隔に一斉変更。
    • これに伴い鳥取本局は、ラジオ第1が1368kHzに、ラジオ第2が1125kHzに変更。同ラジオ中継局もそれぞれ変更された。
  • 1985年(昭和60年)
    • 12月 - 智頭ラジオ中継放送所開局。
    • FMステレオ放送用のPCMデジタル音声回線が導入。これに伴い、ローカル以外でのステレオ放送に於ける松江からの放送波中継を廃止[注 2][7]
  • 1986年(昭和61年)8月8日 - 総合テレビの音声多重放送開始[8]
  • 1991年平成3年)3月21日 - 教育テレビの音声多重放送開始[9]
  • 1998年平成10年)11月26日 - 島根県松江市枕木山に、総合テレビ米子中継局開局。
    • 旧米子中継局の移転扱いで開局した、本州で最初の域外中継局
    • 旧米子中継局は、米子市内の複数のミニサテ局(小規模中継局・ミニサテライト中継局)の一つであった。
  • 2005年(平成17年)3月30日 - 若桜ラジオ中継放送所開局。
  • 2006年(平成18年)10月1日 - 総合・教育両テレビの地上デジタル放送開始。
  • 2011年(平成23年)7月24日 - 正午、総合・教育両テレビの地上アナログ放送が終了。24時をもって完全停波。
  • 2018年(平成30年) - 4月改編より週末・祝日(年末年始も含む)のニュース・気象情報はテレビ・ラジオともに終日広島からの中国地方向け放送に変更(原則として選挙及び災害等を除く)となったが、鳥取県の気象情報のみをテレビ(総合テレビ)で18:55 - 18:59に放送していた。
  • 2022年令和4年)
    • 4月改編より週末・祝日のテレビの夕方ニュース・気象情報を、鳥取局と松江局の2局ネットに変更。ただし、ラジオは原則として従来通り全時間帯で広島発となっている。
  • 2023年(令和5年)
    • 4月1日 - 令和改革により、部制(放送部・営業推進部等)からセンター制に見直され、コンテンツセンター、経営管理企画センターへ再編された。
    • 5月22日 - NHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始[10]

支局

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支局

主なチャンネル・周波数

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太字は親局、それ以外はすべて中継局。コールサインは総合系統がJOLG、教育系統がJOLC

テレビ

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総合テレビ・教育テレビ鳥取局は鳥取県鳥取市(毛無山)にある。なお、倉吉局(栗尾山)と鉢伏局(鉢伏山)は鳥取県東伯郡湯梨浜町にある。

  • ch番号の前にVが付いた局は垂直偏波
 
NHK総合のリモコンキーID

総合テレビ リモコンキーID:3

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論理チャンネル
  • 03* - NHK総合*・鳥取(1,2)
  • 631 - NHK携帯G・鳥取
  • 放送事業者 - NHK総合・鳥取
送信所・中継局

教育テレビ リモコンキーID:2

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論理チャンネル
  • 02* - NHKEテレ*鳥取(1,2,3)
  • 621 - NHK携帯2
  • 放送事業者 - NHKEテレ鳥取
送信所・中継局

米子中継局

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総合テレビ・教育テレビ米子局は、民放テレビ局が鳥取・島根の相互乗り入れをしている関係で、島根県松江市内の枕木山からの域外送信である[注 3]

NHK鳥取放送局は1980年代末期まで、県西部向けの総合テレビ・教育テレビの中継局を、境港市内や米子市内などの県内に複数設置していたが、アンテナの向きから良好に受信できる世帯が少なかった。むしろ、容易に松江からの電波が届く典型的なスピルオーバー地帯である県西部では島根県向けの総合テレビ松江局(6ch)を受信している世帯の方が多く、教育テレビに至っては松江局(12ch)のみだった。

そこで、当時NHK米子ラジオ送信所内から42chで送信していた旧米子局を、近郷の中継局ともども枕木山に移し、本州では初となる域外送信を実施することになり、6chの総合テレビ松江局、12chの教育テレビ松江局、32chの総合テレビ新米子局、という構図が完成した。総合テレビ旧米子局の実際の停波は、経過措置後の1999年1月であった。

デジタルの松江局は澄水山に設置され、枕木山の米子局共々スピルオーバー対策は実施されたものの、県西部では相変わらず1本のUHFアンテナで鳥取・松江の両局の総合テレビとEテレという計2局4波が受信可能となっている[注 4]。また、鳥取県の中海テレビ放送伯耆町有線テレビ放送のエリアも含む)と島根県の山陰ケーブルビジョン[注 5]で、鳥取・松江の両局の総合テレビを同時にパススルー再放送している[注 6]

なお、地上デジタル放送の域外送信はそのほかに、広島県江田島市野登呂山山口県岩国市向けのNHK山口放送局と山口県の民放3局・2006年10月1日開局)、岡山県玉野市金甲山・香川県北部向けのNHK高松放送局・2006年12月1日開局)、北海道室蘭市測量山・渡島地方北部向けのNHK函館放送局〈総合テレビのみ〉・2007年10月1日開局)などにも存在する。

ラジオ

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※ラジオ第2放送は、兵庫県北西部(新温泉町など)も放送エリアとしている。

ラジオ第1放送

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ラジオ第2放送

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  • 鳥取 1125kHz JOLC 1kW
  • 倉吉 1359kHz 100W
  • 米子 1521kHz 1kW

FM放送

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アナログテレビ放送概要

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2011年7月24日の12時で終了した時点のもの。鳥取県東伯郡湯梨浜町(鉢伏山)にあった(FM放送は現存)。

  • ch番号の前にVが付いた局は垂直偏波

総合テレビ

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教育テレビ

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※松江の教育テレビはNHK松江放送局の電波である(原因は前述)が、全国放送である教育テレビではローカル放送は基本的に実施されない[注 7]ため、米子中継局は結局アナログ停波まで設置されずに終わった。

鳥取放送局制作の主な番組

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現在

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2024年4月現在[11]

総合テレビ

太字NHKプラスの「ご当地プラス」において見逃し配信を実施している番組。

  • おはよう山陰(松江局と隔週交代で制作、平日 7:45 - 8:00[注 8]
    • 大型連休・お盆などは休止し「おはようちゅうごく」を臨時フルネットで放送。
  • ニュース(鳥取)(平日 12:15 - 12:20)
  • いろ★ドリ(平日 18:10 - 18:59)
    • 大型連休・お盆などは休止し、代わりに「鳥取県のニュース・気象情報」(18:45 - 18:59)を放送
  • とっとりNEWS845(平日 20:45 - 21:00)
    • 祝日は休止し、20:55 - 21:00に「ニュース・気象情報(中国地方)」を広島から5分間放送。
    • 大型連休・お盆などは「中国地方のニュース・気象情報」を放送するため休止。
  • さんいんスペシャル(不定期金曜日 19:30 - 19:55、再放送:不定期土曜日 7:30 - 7:55または10:55 - 11:20) - 松江局との交互制作。内容により島根県・鳥取県の2県放送とどちらか1県のみの放送の場合あり。不定期で広島局(広島県ローカルまたは鳥取局・松江局を含む中国ブロックネットのいずれか)[注 9]でも遅れ放送する他、BS1の『中国地方推し!』や総合テレビの『NHK地域局発』で全国放送の場合あり
  • さんいんNEWS645(日曜は鳥取局が、土曜は松江局がそれぞれ制作。祝日は松江局と輪番で制作。土曜・日曜・祝日 18:45 - 19:00[注 10]
    • 大型連休・お盆は「ニュースちゅうごく645」(広島発)を放送するため休止。
    • 年末年始は18:50 - 19:00に「ニュース・気象情報(中国地方)」(広島発)を放送。
  • コネクト(不定期金曜日 19:30 - 19:55、再放送:不定期土曜日 7:30 - 7:55または10:55 - 11:20) - 広島局制作が多いが、企画により鳥取局制作の場合あり[注 9]
ラジオ第1放送・FM放送
斜字はFMサイマル放送
  • ニュース・気象情報など
    • 9:55 - 10:00
    • 12:15 - 12:20
    • 13:55 - 14:00
    • 18:50 - 19:00
  • とっとりラジオハイスクール!(ラジオ第1放送、不定期金曜日 17:05 - 17:55、中国地方向け放送)
※土日・祝日・年末年始は、終日中国地方向け放送(広島発)のため鳥取県向け放送はなし。

過去

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総合テレビ
  • とっとり情報スポット
  • とっとり情報プラザ
  • いちおし情報便(平日 11:40 - 12:00)
  • とっとり640→とっとり630→イブニングネットワークとっとり→ニュースネットワークとっとり→とっとり情報スタジオ610(1997年4月 - 1998年3月)→とっとりまるごと600(1998年4月 - 2000年3月)→とっとりまるごとテレビ(2000年4月 - 2004年3月)→まるごとワイドとっとり(2004年4月 - 2007年3月)→いちおしNEWSとっとり(2007年4月 - 2018年3月)
  • とっとりニュース645(土日祝 18:45 - 18:59)( - 2018年3月)
  • √るーと
  • ちょっとは、ダラズに。
  • のんのんばあとオレ→続・のんのんばあとオレ(「ドラマ愛の詩」枠)
FM
  • 鳥取文芸館

アナウンサー・キャスター

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  • *は過去にも鳥取局勤務の経験があることを表す。前任地が太字の人はその局が初任地。
氏名 前任地 担当番組 備考
アナウンサー
杉岡英樹 松山 アナウンスグループ統括
鳥取県のニュース
後藤康之 静岡 いろ★ドリ
(メインキャスター)
村上真吾* 広島 鳥取県のニュース
保田一成 佐賀
久保田拓人 広島
市来しゅう 初任地 あさイチ
(本部制作・山陰地域中継リポーター)
鳥取県のニュース
鳥取市出身
契約キャスター
山田奈穂 山口 いろ★ドリ
(米子支局駐在キャスター)
甲斐涼香 いろ★ドリ
(メインキャスター・隔週交代)
さんいんNEWS645
鈴木佑菜
気象予報士
木下和花 いろ★ドリ
(気象キャスター)
南気象予報士事務所

その他著名な職員

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  • 児玉隆(副局長。アナウンサー時代にも在籍経験あり)

脚注

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注釈

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  1. ^ 当初ステレオ放送は、松江局にもパッケージテープを送って放送していたが、翌1965年4月5日に、大阪局→岡山局→岩桶山固定局→松江局の放送波中継に変更。鳥取局は引き続き松江局から放送波中継してステレオ放送を行っていた。
  2. ^ ちなみに松江局は1980年に同回線が導入され[6]、ステレオ番組に於ける大阪発の放送波中継を廃止している。
  3. ^ アナログ放送は1998年11月26日開局。デジタル放送は2006年10月1日、鳥取親局と同時開局。
  4. ^ デジタル総合テレビの場合は「031」「032」のあとに枝番が付く。相手県の総合テレビのチャンネルポジションは往々にして日本海テレビが1chのため空いた日本テレビ系列の「4」に割り当てられるのが常である(ケーブルテレビの場合はこの限りではない)。
  5. ^ 安来市の「やすぎどじょっこテレビ」サービスのみ。松江市の「マーブル」サービスでは送信なし。
  6. ^ 基本的に区域外再放送を禁止する民放連の方針とは異なり、NHKの場合、地上デジタル放送であっても、放送対象地域外の地方放送局から送出される総合テレビ・教育テレビの区域外再放送を禁止する方針は一切出されていない。放送内容の相違は18時台などの地域情報番組が異なる点に限られ、全体の約9割強は同じ放送内容である。
  7. ^ 高校野球の県大会やNHK全国学校音楽コンクールが放送される程度で、これは松江・鳥取のみならず全国の教育テレビにあてはまる。
  8. ^ ただし、山陰ローカルパートは7:51までで、7:51以降は広島局から『NHKニュースおはようちゅうごく』を同時ネット。
  9. ^ a b 番組送出は広島局で実施のため松江局にはない『NHK G』のチャンネルロゴ表示あり(鳥取局は2022年4月18日発動)。
  10. ^ 18:53 - 18:55は東京・放送センターから全国の気象情報を同時ネット。

出典

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  1. ^ 日本民間放送連盟『民間放送十年史』1961年 pp.544-545
  2. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'65』日本放送出版協会、1965年、228頁。 
  3. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'66』日本放送出版協会、1966年、50頁。 
  4. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'72』日本放送出版協会、1972年、294~5, 302頁。 
  5. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'78』日本放送出版協会、1978年、170頁。 
  6. ^ FM fan 編集部(編集人:松村達郎)『FM fan 創刊15周年記念 臨時増刊・保存版』共同通信社、1981年6月1日、194頁。 
  7. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'86』日本放送出版協会、1986年、300~301, 315頁。 
  8. ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'87』日本放送出版協会、1987年、67頁。 
  9. ^ 日本放送協会放送文化研究所放送情報調査部『NHK年鑑'91』日本放送出版協会、1991年、284頁。 
  10. ^ NHKプラスで地域のニュース配信を拡大”. NHK広報局 (2023年4月6日). 2023年5月6日閲覧。
  11. ^ NHKオンライン 2024年度前半期 定時番組の部門種別(各地域) (PDF)

外部リンク

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