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R136a1は、大マゼラン雲に存在するかじき座30星雲(通称タランチュラ星雲)の中心近くにある超星団R136」に属する恒星である。天文観測史上最大の質量を持つ。

星座 かじき座
視等級 (V) 12.77[1]
11.913[2]
分類 ウォルフ・ライエ星[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 05h 38m 42.43s[1]
赤緯 (Dec, δ) -69° 06′ 02.2″[1]
物理的性質
半径 35.4+4.0
−3.6
R[3]
質量 265+80
−35
M[3]
スペクトル分類 WN5h [1]
光度 ≈ (8.7)×106 L[3]
表面温度 53,000 ± 3,000 K[3]
色指数 (B-V) +0.468[2]
色指数 (U-B) -2.275[2]
別名称
Template (ノート 解説) ■Project

概要編集

R136a1は観測史上最大の質量を持つ青色超巨星(ウォルフ・ライエ星)で、その質量は太陽の約265倍という大きさ(265太陽質量)の恒星である[3]。このR136a1の質量は、イギリスシェフィールド大学の天文学者らによって、チリにあるヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTを用いて観測された。またこの星の明るさは、最も明るいときで太陽の約870万倍の光度を持っている[3]

R136a1はエディントン限界を超える他の超巨星同様に吹き飛ぶガスなどを重力で保持することができず、自身の質量の大半をはじき飛ばしてしまっている。誕生時には太陽の約320倍の質量(320太陽質量)を持っていたと見られるが、およそ数100万年毎に太陽の50倍の質量(50太陽質量)を徐々に失っていると見積もられている[3]

R136a1は、他の大質量星同様、極めて寿命が短いと予想されているが、その最後は、極めて大質量であるため、極超新星、とりわけ、SN 2006gyや、SN 2007bi等で観測された、対生成型超新星爆発となる候補と考えられ、ブラックホールすら残さず吹き飛ばされるのではないかと考えられている[4][5]

出典編集

  1. ^ a b c d e f Results for BAT99 108”. SIMBAD Astronomical Database. 2019年1月10日閲覧。
  2. ^ a b c Parker, Joel Wm. (1992). “30 Doradus in the Large Magellanic Cloud: The Stellar Content and Initial Mass Function”. Publications of the Astronomical Society of the Pacific 104: 1107. Bibcode1992PASP..104.1107P. doi:10.1086/133097. ISSN 0004-6280. http://vizier.u-strasbg.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ5c36a36f39fc&-out.add=.&-source=II/187A/photo&recno=954. 
  3. ^ a b c d e f g Kassim, Hasan Abu et al. (2010-10-21). “The R136 star cluster hosts several stars whose individual masses greatly exceed the accepted 150 M⊙ stellar mass limit”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 408 (2): 731-751. Bibcode2010MNRAS.408..731C. doi:10.1111/j.1365-2966.2010.17167.x. ISSN 0035-8711. https://academic.oup.com/mnras/article/408/2/731/1024495. 
  4. ^ “観測史上最大の大質量星を発見”. 日経ナショナルジオグラフィック. (2010年7月22日). https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/2921/ 2019年1月10日閲覧。 
  5. ^ “A 300 Solar Mass Star Uncovered” (プレスリリース), ヨーロッパ南天天文台, (2010年7月21日), http://www.eso.org/public/news/eso1030/ 2010年7月29日閲覧。 

関連項目編集