メインメニューを開く

S&W M500:Smith&Wesson Model.500)は、アメリカS&W社が2003年に開発した超大型回転式拳銃。「.454カスール弾を超える弾薬を撃つことのできるリボルバー」として開発されており、一般市場に流通する商品としての拳銃では世界最強の威力を持つ拳銃用弾薬、.500S&Wマグナム弾に対応している[1]

S&W M500
S&W500.jpg
S&W M500 8.375インチモデル
概要
種類 回転式拳銃
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計・製造 S&W
性能
口径 .50口径(約12.7mm)
銃身長 4インチ
8.375インチ
10.5インチ
ライフリング 6条右回り
使用弾薬 .500S&Wマグナム弾
.500S&Wスペシャル弾
装弾数 5発
作動方式 ダブルアクション
シングルアクション
全長 381mm
重量 2,055g
銃口初速 506.9m/s (1,663f/s)
テンプレートを表示

目次

概要編集

2000年代頃、当時のS&W社はイギリスの多国籍エンジニアリング企業であるトムキンス公開有限会社の傘下を経て、アメリカ資本に復帰した(1965年にバンゴール・プンタ社に売却されたS&W社は、そのブランドネームだけを当てに海外資本を渡り歩くように、売却・買収を繰り返していた)ものの、かつてのグロック17デッドコピー品であるS&W SIGMA(シグマ)の製品化などによってブランド力は著しく低下していた。そこで、同社がかつて発売したS&W M29が起こした、当時としては世界一ハイパワーな拳銃弾である.44マグナム弾を使用できる拳銃によるブームにあやかり、新たな世界一強力な拳銃弾を使用できるリボルバーの販売によるブランド力の回復を臨み、本銃は開発された。

本銃は拳銃としての実用性は高くなかったが、同社の歴史に残るヒットを呼び、S&W社を再びトップブランドのメーカーに押し上げた。この成功をきっかけに、S&W社はアメリカを代表する最大級の銃器メーカーへの復活を遂げることとなる[2][3]

特徴編集

銃身長は4インチと8.375インチ、「ハンターモデル」と呼ばれるカスタム部門であるパフォーマンスセンターより発売された10.5インチのものがあり、使用する50口径マグナム弾である.500S&Wマグナム弾.44マグナム弾の約3倍の威力を誇るといわれる。そのため、フレームには同社のリボルバーフレーム規格の中ではエクストラ・ラージサイズであるX-フレーム(ステンレス製)を使用した。

S&Wリボルバーの構造上、装弾数を6発にするとシリンダーを停止させるシリンダーストップノッチがシリンダーホールと重なって肉厚を確保できなくなるため、M500は装弾数を5発としてシリンダーの強度を確保しており、固定用のラッチはフレーム側にあり、それによってヨークを直接固定する形となる。サイトはフロントが垂直に立つ角張った形状から光を反射しにくく、精密射撃に適したパートリッジタイプ(ハンターモデル、4インチモデルは斜体形状のランプタイプ)で、リアは上下左右の調整が可能なアジャスタブルサイト。

グリップは握りやすさを重視して銃全体の割にはやや小さいラップアラウンドタイプの黒いラバーグリップ、トリガーは連射に向いた細身のフラットトリガーとなっている。サムピースは後方が斜めになった形状で、セーフティに関しては、ハンマーブロックによるインターナルセーフティに加え、サムピース上方には専用のキーでトリガーをロックするキーロックセーフティも備わっている。

バレルはフルラグタイプで[4]それ自体がバレルシュラウドに覆われた2ピースの二重構造で、バレルを前後2点で固定するため、1点で固定するよりも曲げに強い状態で固定が出来、更に先端に設けられた特殊なナットがバレルにテンションをかけるため命中精度が向上する。しかし、このタイプのバレルは連続して射撃を行うと熱膨張によってナットが緩む問題点があるが、M500では先端に3ポーテッド・タイプのコンペイセイターが差し込まれ、[5]物理的にナットが緩む事がなくなっている。

4インチモデルにはサイドフォータイプのコンペンセイターこそ装備されているものの、銃身が短い分軽量であるため他のモデルより体感反動も大きい。銃自体もやや小さくなっている。また、「M500ES」と言われる2-3/4インチの短銃身モデルや「M500HI-VIZ ファイバーオプティック」という3.5インチバレル、ファイバータイプフロントサイト、ノンフルーテッドシリンダーを備えたモデルが発売されている。

画像編集

登場作品編集

脚注編集

[ヘルプ]
  1. ^ ただし、ハンドメイドの受注生産品という不定期で生産されているものも含めれば、ライフル用弾薬である.600NE弾を使用するPfeifer Zeliskaが、個人で製作されたものも含めれば、ポーランド人ガンスミスのリシャルト・トビスが製作した、レミントン社のパーカッションリボルバー、M1859のスケールアップモデルであるトビー・レミントンが世界最強の拳銃となる。
  2. ^ 『リボルバーマニアックス』株式会社ホビージャパン、2016年、36頁。ISBN 978-4-7986-1320-8
  3. ^ 『マスターピースピストル』株式会社ホビージャパン、2017年、163頁。ISBN 978-4-7986-1587-5
  4. ^ SKU 163565のバージョンでのアンダーラグは、通常の長さとなっている。
  5. ^ SKU 163501のバージョンではコンペイセイターはサイドフォータイプとなっている。

関連項目編集

外部リンク編集