株式会社SPACE WALKER: SPACE WALKER Inc.)は、日本の航空宇宙企業である。

株式会社SPACE WALKER
SPACE WALKER, Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
105-0004
東京都港区新橋3-16-12
第一横山ビル3F
設立 2017年12月25日
業種 輸送用機器
法人番号 2010401135813 ウィキデータを編集
事業内容 再使用型有翼式サブオービタルスペースプレーンの設計、製造、運航サービス、および周辺部分品の設計・製造及び販売,宇宙関連イベントの企画・提案,その他関連事業
代表者 代表取締役CEO 眞鍋顕秀
資本金 100万円(2022年6月30日現在)[1]
純利益 △3億6221万8000円
(2022年6月期)[1]
総資産 2億4365万3000円
(2022年6月30日現在)[1]
決算期 6月30日
外部リンク www.space-walker.co.jp
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概要 編集

2017年12月起業。日本発の有人宇宙飛行を目指して2029年の打ち上げを目標にLNGロケットエンジンを搭載する弾道飛行用の再使用型有翼宇宙船(スペースプレーン)の開発を進める[2]。有人機の前段階として無人機の開発も予定しており、スペースプレーンに小型ロケットを搭載しての小型衛星打ち上げも計画している[3]

宇宙開発事業団などが1993年から2005年まで研究した「HOPE-X」などで蓄積した技術を活用するほか[4]2005年から続く九州工業大学有翼ロケットプロジェクト英語版をルーツとしている。現在も同大学と共同で研究開発を進めている他、米本浩一(九州工業大学名誉教授、東京理科大学教授)が同社のファウンダーに就任している[2][5]。その他、留目一英(国際宇宙ステーションの「きぼう」モジュール運用などを行う有人宇宙システム株式会社(JAMSS)の元社長)、浅田正一郎(三菱重工元執行役員・日本ロケット協会元会長・一般財団法人日本宇宙フォーラム元常務理事)がファウンダーを務めるなど、「盤石の布陣[4]」とされる。

設立当初の2018年の計画では、宇宙空間への初飛行を2021年にも行うと発表していたが[5]、その後計画は大幅に遅延。2022年現在では2027年の初飛行が予定されている[6]

スペースプレーン 編集

2022年現在、以下の3種類の機体の開発計画を公表している[6]。いずれの機体も、一般的な飛行機同様に滑走路から水平に離陸して、水平に着陸するいわゆるスペースプレーン(ロケットプレーン)である[7]2018年当時の計画では、最初に全長9.5mの小型の機体を開発して、次いでより大型の機体の開発に入るとされていたが[5]、2022年にリソース集中とコスト削減のため全機を全長17.5mの共通の機体とする計画に改められている[6]

風神
高度150kmの宇宙空間への弾道飛行を行う無人スペースプレーン。外部キャリアに100kgの科学機器を搭載可能。全長17.5m、重量47.5tで、7基のエンジンを用いる。2027年初飛行予定とされている。[6]
雷神
風神の外部キャリアの代わりに小型ロケットを搭載するバージョン。スペースプレーンを1段目、使い捨て小型ロケットを2段目として用いる2段式の衛星打ち上げシステムである。総重量は54tとなり、高度700kmの太陽同期軌道 (SSO) に200kgの打ち上げ能力(ペイロード)を持つ。同じく2027年初飛行予定とされている。[6]
長友
風神を元に有人宇宙飛行に対応したバージョン。総重量36.2tでエンジンは5基、乗員2名と乗客6名が搭乗可能となる。2029年初飛行予定とされている。[6]

また、試験機として九州工業大学と共同でWIRES #15の開発を進めている。WIRES #15は全長4.6m、重量1tで、試験機として初めてLNGエンジンを使用する。当初2020年の飛行を予定していたが[5]、2022年現在は2025年の飛行予定となっている。

脚注 編集

  1. ^ a b c 株式会社SPACE WALKER 第5期決算公告
  2. ^ a b あと9年で僕たちは宇宙に行けるかもしれないーー民間による有人宇宙飛行を目指すSPACE WALKER発足”. TechCrunch (2018年8月1日). 2022年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月5日閲覧。
  3. ^ 公式サイト”. SPACE WALKER. 2021年3月18日閲覧。
  4. ^ a b 渡辺豪「2時間弾丸旅行が2000万円台」『AERA』第32巻第2号、朝日新聞出版、2019年1月14日、35-39頁。 
  5. ^ a b c d 宇宙ベンチャーSPACE WALKERが発足 - 有翼機による宇宙旅行を2027年に実現”. マイナビ (2018年8月3日). 2018年8月5日閲覧。
  6. ^ a b c d e f SPACE WALKERが最新ロードマップを公開、スペースプレーンは設計を共通化へ”. マイナビ (2022年9月30日). 2022年10月2日閲覧。
  7. ^ 日本初の有人宇宙飛行、気軽に宇宙に行ける未来を目指す--「SPACE WALKER」始動”. CNET (2018年8月1日). 2018年8月5日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集