Show Me Love (Not A Dream)
「Show Me Love (Not A Dream)」(ショー・ミー・ラブ (ノット・ア・ドリーム))は、日本のシンガーソングライター宇多田ヒカルの楽曲。ベストアルバム『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』からの先行デジタルシングルとして2010年11月17日に配信された[1]。
「Show Me Love (Not A Dream)」 | ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
宇多田ヒカルの配信限定シングル | ||||||||||||||||
収録アルバム | 『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』 | |||||||||||||||
リリース | 2010年11月17日 | |||||||||||||||
規格 | デジタル・ダウンロード | |||||||||||||||
ジャンル | J-POP、ロック | |||||||||||||||
時間 | 4分17秒 | |||||||||||||||
レーベル | EMIミュージック・ジャパン | |||||||||||||||
作詞者 | 宇多田ヒカル | |||||||||||||||
作曲者 | 宇多田ヒカル | |||||||||||||||
プロデュース | 宇多田ヒカル | |||||||||||||||
チャート順位 | ||||||||||||||||
| ||||||||||||||||
|
背景 編集
2010年8月9日、宇多田ヒカルは、自身のブログで、2011年以降アーティスト活動を一時休止することを発表した。同時に、2010年秋、シングル・コレクション『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』をリリースすることも発表された[2]。10月5日には、11月24日に発売される同アルバムの収録内容が発表され、本楽曲がDISC2の新曲5曲のうちに含まれていることも明らかになった[3]。アルバムリリースが1週間前に迫った11月7日、本楽曲が、2011年2月11日公開に公開される東宝配給映画『あしたのジョー』の主題歌として起用されていることが発表された。映画関係者によると、"夢じゃなくて、愛を見せてよ”というストレートかつ力強い世界観に共感し、今回の起用が決定したという。本楽曲は、同日17時よりレコチョクにて着うた(R)、着うたフル(R)、RBTの先行配信がスタートした[4]。
制作 編集
『タワーレコード』のインタビューによると、本作は『VOL.2』に収録された同じく新曲の「嵐の女神」と共に、2008年頃にデモのレコーディングが行われ、一応完成していた[5]。なお、当時の仮タイトルは「PURPLE」だった[6]。しかし、宇多田は歌詞に満足していなかった。また、発表する時期も逃し、未発表のままになっていたという。そして、『VOL.2』の制作に入り、新曲を収録する事になった際に、「あの未消化だった2曲と向き合わなきゃと」と思った宇多田は歌詞を全て書き直し、発表した。宇多田は歌詞を書き直す作業について、「すんごく難しくて苦しかったけど、あの時向き合えなかったことと向き合えて、ホントに書き直して良かったと思った」と述べている[5]。
音楽性 編集
「Show Me Love (Not A Dream)」は、宇多田ヒカルの楽曲の中でも珍しい、ロック色の濃いナンバー[7]。力強いバンドサウンドと、意思のある宇多田の歌声も印象的である[6]。
宇多田はインタビューで、歌詞の一節〈 紫の信号が光って 〉について、「青信号の『行け』っていうのと、赤信号の『止まれ』っていうのが重複した気持ち」を表わしていると語った。また、現代社会に生きる人々が抱える「混乱」や、「泣くこと」の重要性などを指摘し、「自分の中の矛盾」が心を疲弊させ、エネルギーを奪っていくのだということを伝えたかったと語った[6]。
批評家の反応 編集
『タワーレコード』の松浦靖恵は、本楽曲について、「活動一時休止という大きな決断をするまでの彼女の心境が感じ取れる」といい、また「ひとつひとつの言葉に決意が見える歌詞は、まさに<これが今の私です!>と言っているかのようだ。」と語った[5]。『WHAT's IN?』の柳沢幹夫は『VOL.2』のレビューの中で、本作は同アルバムに収録された新曲5曲の中で特に際立った曲で、「痛々しいまでの爆発には産毛が逆立つ」と批評した[8]。
プロモーション 編集
「Show Me Love (Not A Dream)」は、アルバムのプロモーションの為に放送されたレコチョクのコマーシャルに起用された[9]。また、2011年公開の山下智久主演映画『あしたのジョー』の主題歌としても起用された[10]。
ライブでは、2010年12月8日・9日に行われた宇多田の活動休止前の最後のコンサート「WILD LIFE」の12曲目に披露された[11]。また、2011年1月15日にNHK総合で放送されたドキュメンタリー番組『宇多田ヒカル〜今のわたし〜』の、オープニングでも歌唱した[12]。
収録曲 編集
作詞:宇多田ヒカル
作曲:宇多田ヒカル
編曲:宇多田ヒカル、Matt Rohde
- Show Me Love (Not A Dream)
チャート 編集
チャート (2010年) | 最高 順位 |
---|---|
RIAJ有料音楽配信チャート[13] | 21 |
チャート(2011年) | 最高 順位 |
ビルボード Japan Adult Contemporary Airplay[14] | 20 |
ビルボード Japan Hot 100[15] | 27 |
RIAJ有料音楽配信チャート[16] | 33 |
発売日一覧 編集
地域 | 情報 | 規格 |
---|---|---|
日本 | 2010年11月17日[1] | 携帯端末向けフル配信、着信音 |
2010年11月24日[1] | PC配信 |
脚注 編集
- ^ a b c “New Release” (日本語). EMI. 2010年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年11月26日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル、「“人間活動”に専念しようと思います」”. BARKS (2010年8月10日). 2020年11月4日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル最新アルバム、詳細発表”. BARKS (2010年10月5日). 2020年11月4日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカルの新曲が山P主演『あしたのジョー』主題歌に決定”. BARKS (2010年11月17日). 2020年11月4日閲覧。
- ^ a b c “宇多田ヒカル 『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』” (日本語). Tower Records (2010年11月19日). 2010年11月20日閲覧。
- ^ a b c “宇多田ヒカル ベストアルバム『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2』インタビュー(トップ)”. excite.news (2010年). 2020年11月4日閲覧。
- ^ “UTADA HIKARU / UTADA HIKARU SINGLE COLLECTION VOL.2 [紙ジャケット仕様 [2CD]]”. CD Journal. 2020年11月4日閲覧。
- ^ 柳沢幹夫 (2010年). “DISC REVIEW Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2” (日本語). WHAT's IN?. ソニー・マガジンズ. 2010年11月30日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル Show Me Love (Not A Dream)” (Japanese). Recochoku. 2010年11月22日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル新曲が映画「あしたのジョー」主題歌に決定” (Japanese). Natalie (2010年11月17日). 2010年11月18日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル一時休止前ラスト公演で感涙&Ust新記録樹立” (Japanese). Natalie (2010年12月13日). 2010年12月17日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル〜今のわたし〜” (日本語). NHK (2011年1月15日). 2011年1月15日閲覧。
- ^ “レコード協会調べ 2010年11月17日〜2010年11月23日<略称:レコ協チャート(「着うたフル(R)」)>” (日本語). 日本レコード協会 (2010年11月23日). 2010年11月26日閲覧。
- ^ “Adult Contemporary Airplay” (Japanese). Billboard (2011年2月16日). 2011年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月17日閲覧。
- ^ “Japan Billboard Hot 100”. Billboard Japan (2011年2月16日). 2011年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月17日閲覧。
- ^ “レコード協会調べ 2011年02月09日~2011年02月15日<略称:レコ協チャート(「着うたフル(R)」)>”. 日本レコード協会 (2011年2月18日). 2011年2月18日閲覧。