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株式会社リソー教育(リソーきょういく、: Riso Kyoiku Co., Ltd.)は、首都圏を中心に事業展開をしている学習塾トーマスなどを運営する企業である。

株式会社リソー教育
Riso Kyoiku Co., Ltd.
種類 株式会社
市場情報
東証1部 4714
2001年3月9日上場
本社所在地 日本の旗 日本
171-0031
東京都豊島区目白三丁目1番40号
設立 1985年昭和60年)7月6日
(株式会社日本教育公社)
業種 サービス業
法人番号 2013301009186
事業内容 学習塾
代表者 代表取締役社長 天坊真彦
資本金 28億9041万円
(2016年5月25日現在)
発行済株式総数 52,069,943株
(2018年5月28日現在)[1]
売上高 連結:225億8451万1000円
(2018年2月期)
営業利益 連結:21億5821万7000円
(2018年2月期)
純利益 連結:13億8164万6000円
(2018年2月期)
純資産 連結:62億7331万3000円
(2018年2月28日現在)
総資産 連結:117億2411万3000円
(2018年2月28日現在)
従業員数 263名
(2018年2月28日現在)
決算期 2月末日
会計監査人 誠栄監査法人[1]
主要株主 岩佐実次 26.97%
日本道路興運(株) 6.92%
日本トラスティ・サービス信託銀行(株)(信託口) 6.54%
(2018年2月28日現在)[1]
主要子会社 (株)伸芽会 100%
(株)名門会 100%
(株)スクールTOMAS 100%
外部リンク https://www.riso-kyoikugroup.com/
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歴史編集

1985年昭和60年)7月に、「1クラス6名を限度として100%正社員講師による責任ある指導体制」を目指し、東京都新宿区に設立された「株式会社日本教育公社(にほんきょういくこうしゃ)」が前身である[2]

「理想教育研究所(理想研)」という名の塾の経営を行っていた。1989年平成元年)4月に、本社を東京都豊島区に移転し、翌5月には「名門会家庭教師センター」を設立し家庭教師部門へ進出するとともに、「プロの教師集団による個人指導」をスタートさせる。1990年(平成2年)3月には、その「個人指導」体制である、「完全個室(全室黒板付)の1:1の個人教授システム」を開発し、塾名称を「東京マンツーマンスクール」と改称する。

なお、現在の正式名称である「トーマス(TOMAS<英語名の「TOKYO Man to Man School」から由来>)」は、1997年(平成9年)1月に決定した「愛称」で、それまで通塾生からは、「マンツー」などとよばれていた。2000年3月に、塾名称を「トーマス」に変更した。

1998年(平成10年)10月、社名を現在の「株式会社リソー教育」へ改称している。

2000年(平成12年)7月には、インターネットを利用した完全個別指導を目的として、子会社「株式会社日本エデュネット」を設立する。その後、「株式会社スクールツアーシップ」(現、株式会社リソー教育企画)設立。 2003年(平成15年)1月、「株式会社名門会」の分社化、「株式会社伸芽会」の子会社化[2][3]2003年(平成15年)1月、「株式会社インターTOMAS」・「株式会社プラスワン教育」の分社化 など、事業拡張[4]や、株式分割も盛んである。

不祥事編集

2013年11月に不適切な会計処理をした疑いにより証券取引等監視委員会から任意調査を受け、12月16日に外部の専門家から構成される第三者委員会を設置[5][6]2014年2月10日に調査結果を公表した[7]。要約すると同社は岩佐実次会長の売上至上主義が蔓延し、人事部が存在せず会長と幹部は売上への貢献度によって昇給、減給、昇格、降格を繰り返し行っていた。その結果、監理、監査部門が機能しなくなり、営業部門は競って不正な売上計上をするようになる。

不正な売上計上として未消化コマ(授業料は支払われているが生徒が来なかった場合)で本来返金すべき授業料を当日欠席扱い(返金しなくてよい規定になっている)にして売上に計上したり社員授業(本来の講師ではなく社員が行う授業。講師に授業料の支払いが発生しない)、ご祝儀(志望校に合格した子に残存のコマがある場合、明示、暗示によって返還を放棄させる)等の方法で売上の水増をはかり、リソーグループ全体で83億にのぼる巨額なものになった。これは累計売上高から見れば6.8%の水増に過ぎないが、本来返還すべき利益を引当金として差し引くと、経常利益で-44.5%、当期純利益で-79.9%と巨大な粉飾決算となる。

第三者委員会は岩佐実次会長の関与についても徹底的な調査を行ったが、岩佐実次会長は完全に関与を否定した。これに対して第三者委員会は、会長が監査法人等から不適切な会計を指摘されて数億円をかけて監理システムを導入している事、これだけ大規模な不正であるにもかかわらず痕跡が全く見当たらない事、などを理由に、会長の関与は認め難いとしている。

これまで発覚が遅れた理由として、外部の監査法人の追求を巧みに誤魔化してきた「Mシステム」と呼ばれる未消化コマを正確に把握するシステムの存在がある。管理部門の責任者のみが特殊フラグを閲覧する事で、未消化コマの実態を把握するものだが、監査法人にすら知らせず社内秘とされていた。前の新日本監査法人は平成19年に改善の見込みが不明として監査契約を断続せず、新たに九段監査法人[8]が引き継ぎ、より強力な改善提言を続けたが「利益率のぶれが無い」ため最後まで売上の不正計上を把握できなかった[9]

14日に提出した訂正報告書によると2013年2月期の連結純利益は修正前の15億円から2億2100万円に減少し、純資産も56億円から7億9100万円に減少した。更に2013年3月から11月期までの修正後の連結決算は、売上高が138億円、最終損益が2億5600万円の赤字だった事が明らかになっている[10]

これら不祥事から2013年9月に社長に昇格したAが[11]2014年2月14日付で辞任。岩佐実次会長が社長を兼務すると発表した[12]

東京証券取引所は、内部管理体制等が不十分として、2014年3月11日にリソー教育株式を有価証券上場規程第501条第1項第2号a(上場会社が有価証券報告書等に虚偽記載を行った場合であって、当該上場会社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められたため)により特設注意市場銘柄に指定し、同時に1000万円の上場契約違約金を納付するよう命じられた[13][14]。同年4月21日に、証券取引等監視委員会の勧告に基づき[15]金融庁から4億1477万円の課徴金を納付するよう命じられた[16]。同年5月23日には会計監査人を九段監査法人から誠栄監査法人へ変更した[17]

リソー教育は2015年3月11日に東京証券取引所に1回目の内部管理体制確認書を提出した他、同年5月8日にAリソー教育元社長、Bリソー教育元常務取締役、およびC名門会元社長に対し、損害賠償を請求する訴訟を東京地方裁判所に提起した[18]

東京証券取引所は、1回目の内部管理体制確認書を審査した結果、2015年9月8日にコーポレート・ガバナンスが不十分として特設注意市場銘柄指定を継続することを決定。指定継続決定は指定解除(上場維持)もしくは上場廃止のいずれかを決定する1回目の最終期限であるわずか3日前のことだった(同年9月11日までに、上場会社の内部管理体制等について改善がなされなかったと取引所が認める場合は上場廃止となる)[19]。同年9月11日にコーポレート・ガバナンスなどの改善が見られない場合は上場廃止となる監理銘柄(審査中)に指定され、リソー教育は同日に2回目の内部管理体制確認書を提出。代表取締役会長兼社長であった岩佐実次も、同年10月1日付で取締役相談役に退き、後任の社長には代表取締役専務を務めていた天坊真彦が昇格した[20][21]。東京証券取引所は同年10月31日に、コーポレート・ガバナンスなどが改善されたとして、特設注意市場銘柄並びに監理銘柄(審査中)の指定を解除し、東京証券取引所一部上場が維持されることになった[22]

2016年3月頃、Aリソー教育元社長、Bリソー教育元常務取締役、およびC名門会元社長は、リソー教育からの損害賠償請求を認諾し,訴訟は終了した。[23]

グループ企業編集

  • 株式会社名門会
  • 株式会社伸芽会
  • 株式会社スクールTOMAS
  • 株式会社TOMAS企画
  • 株式会社インターTOMAS
  • 株式会社プラスワン教育
  • 株式会社リソーウェルフェア

関連項目編集

(上記2クラブはユニフォーム袖部分のスポンサー企業。「TOMAS」のロゴを入れる、FC東京はクラブスポンサー)

脚注編集

  1. ^ a b c 平成30年2月期有価証券報告書 (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2018年5月28日). 2018年9月22日閲覧。
  2. ^ a b “行列ができるリソー教育の「200万円託児所」逆風なのに26年連続増収の学習塾”. 日経ビジネスオンライン. (2012年6月19日). http://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20120615/233403/?ST=pc 2014年2月11日閲覧。 
  3. ^ “学習塾、少子化でも最高益ラッシュのなぜ 静かに進む優勝劣敗”. 東洋経済オンライン. (2013年2月25日). http://toyokeizai.net/articles/-/13024 2014年2月12日閲覧。 
  4. ^ “プレミアム保育――キャンセル待ち! 有名幼児教室の先生がついて月額15万円”. プレジデントオンライン. (2013年11月23日). http://president.jp/articles/-/11284 2014年2月11日閲覧。 
  5. ^ 不適切な会計処理の疑義に関する調査のための第三者委員会設置に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2013年12月16日). 2014年2月11日閲覧。
  6. ^ “リソー教育、第三者委設置 不適切な会計処理の疑義で”. 日本経済新聞. (2013年12月16日). http://www.nikkei.com/article/DGXNZO64179220W3A211C1DT0000/ 2014年2月11日閲覧。 
  7. ^ “リソー教育、売上高83億円を水増し 07年度から”. 日本経済新聞. (2014年2月10日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD100WX_Q4A210C1TJ2000/ 2014年2月11日閲覧。 
  8. ^ 公認会計士等の異動に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2007年4月26日). 2014年2月11日閲覧。
  9. ^ 第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2014年2月10日). 2014年2月11日閲覧。
  10. ^ リソー教育、過年度の有報訂正 不適切な売上高計上で”. 日本経済新聞 (2014年2月14日). 2014年2月16日閲覧。
  11. ^ “人事、リソー教育”. 日本経済新聞. (2013年9月2日). http://www.nikkei.com/article/DGXNMSJJ30801_S3A900C1000000/ 2014年2月14日閲覧。 
  12. ^ “リソー教育社長が引責辞任 水増し会計で会長が兼務”. 共同通信. (2014年2月14日). http://www.47news.jp/CN/201402/CN2014021401002712.html 2014年2月14日閲覧。 
  13. ^ 特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求について (PDF)”. 東京証券取引所 (2014年3月10日). 2018年9月22日閲覧。
  14. ^ 特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求についてのお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2014年3月10日). 2018年8月31日閲覧。
  15. ^ “株式会社リソー教育に係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について”. 証券取引等監視委員会. (2014年3月7日). http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2014/2014/20140307-1.htm 2014年7月9日閲覧。 
  16. ^ “リソー教育に課徴金納付命令 金融庁、売上高水増しで”. 日本経済新聞. (2014年4月21日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC21016_R20C14A4EE8000/ 2014年7月9日閲覧。 
  17. ^ 会計監査人の異動に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2014年4月21日). 2018年9月22日閲覧。
  18. ^ 当社元取締役等に対する損害賠償請求の提起に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2015年5月8日). 2018年9月22日閲覧。
  19. ^ 当社株式の特設注意市場銘柄の継続に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2015年9月8日). 2018年8月31日閲覧。
  20. ^ 代表取締役の異動(辞任)に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2015年9月17日). 2018年9月22日閲覧。
  21. ^ 代表取締役の異動(社長人事)に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2015年9月18日). 2018年9月22日閲覧。
  22. ^ 当社株式の特設注意市場銘柄および監理銘柄(審査中)の指定解除に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2015年10月30日). 2018年8月31日閲覧。
  23. ^ 当社元取締役等に対する損害賠償請求訴訟の終了に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社リソー教育 (2016年4月1日). 2018年9月22日閲覧。

外部リンク編集