The Game Awards(ザ・ゲームアワード、TGA)は、コンピュータゲーム業界の功績を讃える年次表彰式典。このショーの前身である「Spike Video Game Awards」に10年以上携わってきたカナダゲームジャーナリストジェフ・キーリーが制作・司会を担っている[1]。セレモニーではまた新作ゲームのプレミアや以前に発表された作品の詳細情報なども取り上げている。

The Game Awards
The Game Awards.svg
受賞対象 コンピュータゲーム業界の際立った功績
会場 マイクロソフト・シアター
アメリカ合衆国
主催者 ジェフ・キーリー
初回 2014年12月5日(5年前) (2014-12-05
最新回 2019年12月12日(9か月前) (2019-12-12
公式サイト thegameawards.com

歴史編集

1994年にジェフ・ケイリーは初のテレビ放送されたコンピュータゲームの賞「Cybermania '94: The Ultimate Gamer Awards」に関わっており、当時10代だったケイリーはウィリアム・シャトナーレスリー・ニールセンなどの有名司会者用の資料の執筆を助けるために起用されていた。祝賀よりもコメディーを志向していたこのショーは成功したとは受け止められなかったが、それがケイリーが後に彼のキャリアにおいてアカデミー賞に似たコンピュータゲーム用の何かを開発する原動力となった[2]

ケイリーはその後、2003年から2013年まで開催されていたSpike Video Game  Awards(略称VGA)に携わった。毎年の年末にSpike TVで放送されたこのショーはその年に発売されたコンピュータゲームを讃えることを意図していた。ケイリーはプロデューサーを務めておりこれらのショーの司会をすることが度々あった。2013年にSpikeは第8世代のゲーム機の登場によって到来する次世代ゲームに更に集中していきたいとの考えを反映することについて賞の名称をVGAからVGXに変更し、同様にコメディアンのジョエル・マクヘイルをケイリーとの共同司会に起用した[3]。2013年のショーは失望され、コンピュータゲームの成果を祝うのではなくより商業的なショーを志向していた[4]

ケイリーはこのショーが提供するトーンの変化に失望していた。彼はVGXへのさらなる関与をやめ、Spikeに財産の所有権を保持させた。2014年11月、Spike TVは賞を完全終了することを発表した。その代わりに、ケイリーは家庭用ゲーム機メーカーのソニー、マイクロソフト、任天堂と一部の大手パブリッシャーを含む業界内の一部組織と協力して新たな授賞式のショー「The Game awards」を制作するために財政的な支援を得てSpikeの賛同も得た[5]。ケイリーはライブイベントを主催するためのスペースを確保することができた。放送局が無くてもSpike TVの時よりもはるかに多くの視聴者にリーチできるようにケイリーと事業者は家庭用ゲーム機のネットワーク及びValve CorporationSteamサービス上でショーのライブストリーミングで合意した[6]。それ以来、ケイリーはショーのために世界の複数の配信サービスを確保することができ、ショーの開始以降のGame Awardsの一部パートナーから感謝されることになった。ケイリーは放送ネットワークからショーを放送するオファーがあったが、彼はそれらを拒否しショーの提示方法や内容に関して自由性を保った[7]

ケイリーはThe Game Awardsがゲーマーと業界の関心を好意的に提示し、コンピュータゲームに関心を示している有名人などの歓迎を目的とすることを重視していた。Game Awardsは主に表彰のショーであるが、視聴者不足が原因で失敗した表彰のみのコンピュータゲーム表彰ショーの試みを見ていたケイリーはコンテンツを拡充することの重要性を認識していた。ケイリーはアカデミー賞で使用されるエンターテイメント会場とゲーム・デベロッパーズ・チョイス・アワードで用いられる標準的な授賞式の間にThe Game Awardsを位置づけるべきだと考えており、題材のバランスを取ることを望んでいた[8]。Spike VGXからGame Awardsへと変わる際にケイリーは表彰式と同時にテーザー映像、作品のプレビューの持ち込み及びこれからのゲームの公表を行うためにデベロッパーとパブリッシャーと関わった。彼がこの手法の最高の瞬間だと考えたのは2014年のGame Awards用のゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの最初のゲームプレイ公開を確保することができたことだった[9]。ケイリーはデベロッパーとパブリッシャーに例え開発の初期段階であったとしてもわくわくすると思われるまたは興味を惹きつけ得るあらゆるゲームコンテンツを提供するように促し、その後取り上げるゲーム及び映像を選定する

賞の発表に併せて、Steam、Xbox Games Store及びPlayStation Storeなどの一部のオンラインストアはノミネートされたゲームのセールを授賞式から数日後まで行うことがある[10]。選ばれた作品に授与される小像はケイリーとWeta Workshopがコラボしてデザインしたものであり「デジタルの積み木を通って上昇していく天使としてのコンピュータゲーム媒体の進化」を表現している[11][12]

プロセス編集

The Game Awardsはハードウェアメーカーのマイクロソフト、ソニー、任天堂、AMDとソフトウェアパブリッシャーのエレクトロニック・アーツ、アクティビジョン、ロックスター・ゲームス、Ubisoft、Valve、Warner Bros.Interactive Entertainmentからの代表者を含む諮問委員会を設置している。この委員会はノミネートとその後のいくつかの部門におけるコンピュータゲームへの投票が可能な約30の影響力のあるコンピュータゲームのニュースメディアを選定する。諮問委員会自体はノミネーションや投票プロセスに参加しない。ノミネーション期間では各ニュースメディアはいくつかの部門におけるゲームのリストを提供する。eスポーツ関連部門のゲームはこれらのメディアの専門部門が選ぶ。委員会はノミネーションをまとめてこれらの同じメディアからの投票による最多ノミネーション作品を選定する[13]。2017年より前には受賞作品を選定する28の業界の専門家と代表者がいたが、2017年以降の賞ではそのような専門家は50人以上いる[14]

式典と受賞作品編集

各回の式典の詳細とGame of the Year部門以外の受賞作品については式典欄のリンク先(英語版wikipedia)を参照のこと

式典 開催日 Game of the Year 開催地 視聴者数
(百万単位)
2014英語版 2014年12月5日 ドラゴンエイジ:インクイジション ネバダ州ラスベガス The AXIS 1.9[15]
2015英語版 2015年12月3日 ウィッチャー3 ワイルドハント カリフォルニア州ロサンゼルス マイクロソフト・シアター 2.3[15]
2016英語版 2016年12月1日 オーバーウォッチ 3.8[16]
2017英語版 2017年12月7日 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 11.5[17]
2018英語版 2018年12月6日 ゴッド・オブ・ウォー 26.2[18]
2019英語版 2019年12月12日 SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE 45.2[19]

脚注編集

  1. ^ Geoff Keighley unveils The Game Awards 2014 to replace the VGAs”. Venture Beat. 2014年11月29日閲覧。
  2. ^ Martens, Todd (2017年12月6日). “Geoff Keighley's lifelong obsession to create a video game Oscars”. Los Angeles Times. 2017年12月6日閲覧。
  3. ^ Sarkar, Samit (2013年11月15日). “Spike Video Game Awards renamed VGX, set for Dec. 7”. Polygon. 2016年12月6日閲覧。
  4. ^ Good, Owen (2013年12月8日). “Gamers Care More About the VGX Than the Show Did. That's the Problem.”. Kotaku. 2016年12月6日閲覧。
  5. ^ Schreier, Jason (2014年11月10日). “There's A Big New Game Award Show Happening This December”. Kotaku. 2014年12月6日閲覧。
  6. ^ Graser, Marc (2014年11月10日). “Videogame Industry Rallies Around First ‘Game Awards’”. Variety. 2016年12月2日閲覧。
  7. ^ Valentine, Rebekah (2018年12月6日). “Seeing the past and future of gaming through The Game Awards”. GamesIndustry.biz. 2018年12月6日閲覧。
  8. ^ Takahashi, Dean (2017年12月6日). “The Game Awards balances revelations, gamer culture, and celebrities”. Venture Beat. 2017年12月6日閲覧。
  9. ^ Schreier, Jason (2017年11月30日). “How Video Games' Biggest Award Show Comes Together”. Kotaku. 2017年11月30日閲覧。
  10. ^ Saed, Sherif (2017年12月7日). “Xbox One stealth sale has great prices on FIFA 18, Call of Duty: WW2, Shadow of War, much more”. VG247. 2017年12月7日閲覧。
  11. ^ About the Game Awards”. The Game Awards. 2017年12月3日閲覧。
  12. ^ The Game Awards 2016 - Behind the Scenes at WETA!. The Game Awards.. (2016年11月20日). https://www.youtube.com/watch?v=hVqvAd7Ykw4 2017年12月3日閲覧。 
  13. ^ The Game Awards – Rules and Voting”. The Game Awards. 2016年12月1日閲覧。
  14. ^ Spangler, Todd (2017年11月10日). “2017 Game Awards Expands Distribution, Adds Fan Voting via Google Search, Twitter, Facebook”. Variety. 2017年11月10日閲覧。
  15. ^ a b Crecente, Brian (2016年12月6日). “The Game Awards audience up 65 percent to 3.8M”. Polygon. 2017年12月13日閲覧。
  16. ^ Crecente, Brian (2016年12月6日). “The Game Awards audience up 65 percent to 3.8M”. Polygon. 2016年12月6日閲覧。
  17. ^ Crecente, Brian (2017年12月12日). “The Game Awards Audience Triples to 11.5 Million Livestreams in 2017”. Glixel. 2017年12月12日閲覧。
  18. ^ Takahashi, Dean (2018年12月12日). “The Game Awards doubles viewership to 26 million livestreams”. Venture Beat. 2018年12月12日閲覧。
  19. ^ Game Awards 2019」の累計視聴者数が約4500万人を記録、昨年比で70%以上の増加。750万人以上が同時にリアルタイムで視聴し時間を共有した.電ファミニコゲーマー(2019年12月19日).2019年12月20日閲覧

外部リンク編集