Tkは、GUIを開発するための、オープンソースの、クロスプラットフォームウィジェット・ツールキットである。デスクトップ・アプリケーションを開発するために通常必要な、ボタン、メニュー、テキスト、フレーム、ラベルなどのウィジェットを提供する。カリフォルニア大学バークレー校のジョン・オースターハウトによって、スクリプト言語 Tclの拡張として開発された。Tk は "Tool Kit" の略である。Unix系OS、MacintoshMicrosoft Windowsなどに移植されている。

Tk
開発元 ジョン・オースターハウト
Tclコアチーム
最新版
9.0.1 / 2024年12月20日 (6か月前) (2024-12-20)
リポジトリ ウィキデータを編集
対応OS クロスプラットフォーム
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 ウィジェット・ツールキット
ライセンス Tcl/Tk License[1]
公式サイト www.tcl-lang.org
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機能

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もともとのTkでは、各プラットフォームの標準的なものとは異なるルック・ アンド・フィールであったが、Tk 8からは、ネイティブなルック・アンド・フィールを提供するようになった(例えば、メニューとボタンはそのプラットフォームの「ネイティブな」ソフトウェアの作法で表示される)。さらに、外部とのドラッグ・アンド・ドロップ、非長方形のウィンドウ、ネイティブのウィジェットなどのいくつかの拡張が提供された。Tk 8.5 からは、Tk 8.4で試験的に提供されていた、Tk Tile と呼ばれる新しいテーマ・エンジンが、リリースに取り込まれた。これは、Ttk Widget と呼ばれるもので、テーマを変更しGUIの見栄えを切り替えることができる。 Tk は、Unicode基本多言語面 (BMP) をサポートするが、32-bitの Unicode を扱うための拡張はまだされていない。Unix系のシステムでは、Tk 8.4以前は、ビットマップフォントを使用していたが、Tk 8.5では、アンチエイリアスフォントを使用することができる。

Tclでは、Tcl Shell (tclsh) というコマンドライン・インタプリタを使用するが、Tk は wish (Windowing Shell) というコマンドライン・インタプリタから簡単に呼び出すことができる。

Tcl以外の言語バインディング

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Ada(TASH[2] と呼ばれる)、PerlPythonRuby および Common Lisp を含むいくつかのほかの言語バインディングが存在する。

Perlから、Tkを動かす方法はいくつかある。Tcl::TkとTkxのPerlモジュール、これらは両方とも、Tclを用いてTkにアクセスするためのブリッジである。Perl/Tk は、PerlからのネイティブなTkの機構へのアクセスを提供する。PythonとRubyは、Tkへのブリッジとして、Tclを使うバインディングを使用する。

脚注

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  1. ^ Tcl/Tk Licensing Terms”. Tcl Developer Xchange. 2025年2月7日閲覧。
  2. ^ TASH

参考文献

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外部リンク

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関連項目

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