WPPグループ
WPPグループ(英: WPP plc)は、イギリスのロンドンに本拠地を置く世界最大の広告代理店グループ。
世界最古の広告代理店とされているジェイ・ウォルター・トンプソン(JWT)、NYを拠点とする英国の代理店オグルヴィ(Ogilvy、旧称:オグルヴィ・アンド・メイザー, Ogilvy & Mather)、グレイ・グループ、グループエム (GroupM, 傘下にWavemakerなど)、ヤング・アンド・ルビカム、カンター・グループなどを傘下に置く。JWTは2019年2月、ヤング・アンド・ルビカム・グループ傘下のワンダーマンと経営統合し、ワンダーマン・トンプソン (Wunderman Thompson) となった。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | WPP |
本社所在地 |
イギリス ロンドン、ウェストミンスター区メイフェア→サザーク区サウス・バンク [注釈 1]※ |
設立 | 1985年 |
業種 | 情報通信業 |
事業内容 | 広告代理店 |
代表者 | マーク・リード(Mark Read, CEO [注釈 2]) |
従業員数 | 100,000人(グループ計) |
関係する人物 | マーティン・ソレル(グループ創業者、2018年までCEO) |
外部リンク | https://www.wpp.com |
特記事項:※登記上の本社はアイルランドのダブリン |
概要
編集税務上の理由から、登記上はアイルランドのダブリンに本社を置いている。世界最大の広告代理店(2010年現在)、107カ国に進出。グループ全体で2,400のオフィス、162,000人の従業員を擁する。2016年現在、日本最大の広告代理店グループである電通グループの約3倍の規模を持つ[2]。
歴史
編集1971年に、ワイヤー&プラスチック社(Wire & Plastic Products Plc)設立、ワイヤー製買い物籠の製造を始めた[3]。WPPの名称は、当時の社名の略称からきている。1985年、広告代理店サーチ&サーチの財務担当者だったマーティン・ソレルは、国際マーケティング企業を構築するため676,000ドルで同社の30%の経営権を取得。
1986年にソレルが最高責任者に就任、社名をWPPに改めた[3]。その頃からM&A(敵対的買収)を積極的に進め、WPPは1987年にJWTやヒル・アンド・ノウルトン、MRB Groupを傘下に持つジェイ・ウォルター・トンプソン(JWT)グループを5億6600万ドルで買収。1988年にNASDAQに上場。翌1989年にはオグルヴィ・アンド・メイザー・ワールドワイド(傘下日本法人にオグルヴィ・ジャパン)を買収した。
1998年には日本の大手広告代理店のアサツー ディ・ケイと資本・業務提携した。2000年には、最初のカラーテレビCMを作ったことで有名で、1975年に全米1位(2016年時点では単体で世界10位)となった老舗広告代理店ヤング・アンド・ルビカムを買収した。
グループ企業
編集広告代理店のジェイ・ウォルター・トンプソン(JWT)、オグルヴィ・アンド・メイザー・ワールドワイド、GREY group、ヤング・アンド・ルビカム、およびPR会社のヒル・アンド・ノウルトン、オグルヴィ・パブリックリレーションズ、バーソン・コーン&ウルフ、企業ブランディング・デザインのランドーアソシエイツ、マーケティングリサーチのKantar Group、またメディアプランニング会社Mindshare、Mediacom等の持株会社であるGroupMを傘下に持つ。
広告関連以外の事業では、台所用品の製造を行うDelfinware Domestic Wireware社を子会社に持つ。1986年に、ノーサンプトンに本社を置きティーポットなどの製造を行うPicquotware社を傘下に収めたが翌1987年に火災により工場を焼失。スタッフォードシャーに移転して生産を再開した。2004年に工場を閉鎖、事業を売却した。
日本におけるヤング・アンド・ルビカムは、電通グループとの合弁会社電通ヤング・アンド・ルビカムとして展開していた。なお、同社におけるWPP(ヤング・アンド・ルビカム)の株式保有率は49%。
日本での事業
編集1998年にアサツー ディ・ケイ(現ADKホールディングス)と資本・業務提携。長らくWPPが株式の約24%を所有、筆頭株主となっていたが、2017年12月に資本・業務提携を解消。 2002年にプラップジャパンと資本・業務提携。関連会社を通じて、20.3%の株式を所有する。
脚注
編集注釈
編集- ^ 傘下にしたJ・ウォルター・トンプソン U.Kの本社機能が置かれていたメイフェア、ファーム・ストリート (27 Farm Street) に30年来本社機能を置いていた。2018年、2016年2月以来オグルヴィ (Ogilvy U.K)などWWPグループ傘下各社が入居していたロンドン、シティのテムズ川対岸のサウスバンク地区ザ・シー・コンテイナーズ・ハウス (the Sea Containers House) に主要な本社機能を移転した[1]。
- ^ 2018年9月からグループ創業者マーティン・ソレルが突如辞任した後を継いでCEO就任。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ出身。
出典
編集- ^ "WPP to quit London headquarters in break with past after Sorrell departure" Reuters.
Retrieved on March 29, 2021.
"WPP commits to London headquarters despite plans to slash office space" CityA.M. . Retrieved on March 29, 2021. - ^ “ビジネス+IT”. 2017年3月10日閲覧。
- ^ a b “World Economic Forum”. 2024年1月21日閲覧。