2016年5月28(土)-29日(日)にかけて新宿工学院大学で行われる日本科学史学会大会にて、ウィキペディアのセッションを組織することになりました。プログラムはこちらから見ることができます。

セッションタイトル:「ラウンドテーブル:ウィキペディアと科学史――知識とコミュニケーションを考える」

  • 日時
2016年5月29日(日) 13:00-15:30
工学院大学(新宿) G会場 1114
※非学会員の方は参加料が1000円かかります。


  • 登壇者
北村紗衣(利用者:さえぼー)
日下九八(利用者:Ks aka 98)
利用者:さかおり
利用者:のりまき
吉本秀之(東京外国語大学)
藤本大士(東京大学)


  • 企画趣旨
本ラウンドテーブルセッションにおいては、フリーのオンライン百科事典ウィキペディア(Wikipedia)における科学史に関する情報発信について考える。科学史分野の記事を手がかりにアカデミアとウィキペディアの間の交流をはかることで、科学コミュニケーションや歴史コミュニケーションのあり方を考えていきたい。具体的には、科学史分野の研究者と科学史関連記事を執筆しているウィキペディアンによる情報交換と議論を実施する。
ウィキペディアは2016年をもって創立15周年を迎えた。創立15周年に近いタイミングで日本語版ウィキペディアの項目数も100万記事を越え、ウェブユーザの間でウィキペディアは調べ物をするためのインフラとして定着しつつある。科学技術や科学史についても、ウィキペディアは児童生徒を含む一般市民が知識を得るための最初の入り口となっている。
しかしながら、学術情報を生産している研究者からなるアカデミアのコミュニティと、ウィキペディアを執筆しているウィキペディアンと呼ばれる編集者たちのコミュニティの関係はいささか複雑である。自らウィキペディアンとして記事を執筆している研究者がいる一方、ウィキペディアを信憑性のないものとして疑問視する研究者もいる。ウィキペディアンのコミュニティにおいて学術論文や学術書の情報はしばしば重用されているが、アカデミアの慣習とは全く異なる記述上の慣習が存在することもあり、ウィキペディアと学術情報との関係は一筋縄ではいかないものがある。こうした中、アカデミアの研究者とアカデミア外のウィキペディアンの意見交換を実施することで、双方が通常どのように情報の生産・流通を行っているのか理解しあい、資料収集の方法や情報発信のあり方などについて互いに有意義な知識提供を行うことができるのではないかと考える。


  • プログラム
導入 組織者及び司会である北村紗衣より、企画趣旨等の説明(5分程度)
発表(1) 管理者である日下九八が、ウィキペディアの科学及び科学史記事の概要について説明(20分程度)
発表(2) 利用者:さかおりが、地方病 (日本住血吸虫症)の執筆について発表(20分程度)
発表(3) 利用者:のりまきが、日立鉱山関連記事の執筆について発表(20分程度)
コメント コメンテイターである吉本秀之及び藤本大士によるコメントと質疑応答(20分程度)
質疑応答 フロアからの質問受付と応答


参考リンク