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墓地の画像の法的問題について 編集

墓地の画像の法的問題について 編集

「Wikipedia:メインページ新着投票所」にて、墓石を撮影した画像が投票にかけられています。みたところ、墓石を中心に撮影されており、背景をみる限り明らかに墓地に立ち入って撮影したとしか思えない状況です。この場合、法的問題はないのでしょうか?

墓地については、条例などで撮影が禁じられていることがよくあります。政令指定都市でいうと、たとえば「横浜市墓地及び霊堂に関する条例」では、第18条第1項にて「墓地又は霊堂において、次に掲げる行為をしようとする者は、規則で定めるところにより、市長の許可を受けなければならない(中略)業として広告写真又は映画の撮影その他これらに類する行為をすること」と定めており、もしこれに違反した場合は、第23条にて「五万円以下の過料に処する」と定められています。つまり、「業として」撮影するなら市長の許可がいる、許可を取らないのは条例違反だ、というわけです。要は非営利限定(Non Commercial)なら無許可でよいが、営利目的の撮影は許可必須ということです。Non Commercial指定ということは、横浜市内の墓地の画像はウィキペディアやコモンズでは受け入れられない法的問題ある画像ということです。

かつて、某検索エンジンを運営する米国企業が「●●●●マップ」(名は伏せます)という、地図に街中の写真が表示されるサービスを開始したところ、横浜市内の墓地が写っていたため大問題になったという騒動がありました。この「●●●●マップ」は、利用者からお金を徴収するわけではありませんが、営利企業がサービスを提供しているため物言いがついたといことです。この騒動はここでは直接関係ないので、詳細はググっていただければと思います。

ですが、このような指摘を受ける可能性は横浜以外でも当然あるでしょう。また、仮に条例が制定されていなかったとしても、心情的に嫌だと思う人が出てくるかもしれません。たとえば、勝手に私の家の墓石がアップで撮影されている、墓石に刻まれた戒名や俗名、没年月日まで読み取れる、となれば嫌がる人が出てくるかもしれませんよね。あるいは、公営墓地といえども宗教的な施設ですし、まして寺院や教会の私有地内に併設されている墓地ならなおのこと宗教色の強い施設ですから、宗教的な理由から批判されるかもしれません。また、可能性は低いと思いますが、あまりにも極端なむちゃくちゃな写真の撮影を試みた場合(たとえば墓石を踏んづけて写真を撮るなど)、刑法の礼拝所不敬罪が発動される可能性があろうかと思います。

そのようなちょっと法律上、条例上、心情上、あるいは宗教上問題になりそうな墓地の写真がアップロードされた場合、どういう扱いになるんでしょうか。コモンズやウィキペディアでは明確に禁止されていますか? それとも、アップロードし放題なのでしょうか?--以上の署名のないコメントは、111.188.3.216会話/Whois)さんが 2012年11月5日 (月) 08:21 に投稿したものです。

すみません、上の「ググっていただければ」のところは「●●っていただければ」に読み替えてください。--以上の署名のないコメントは、111.188.3.216会話/Whois)さんが 2012年11月5日 (月) 08:35 に投稿したものです。
すみません、上の「●●●●マップ」のところは「●●●●ストリートビュー」に読み替えてください。
  コメント ウィキペディアでは明確に禁止されていません。コモンズでもそうだと思います。一律に禁止しなければならない根拠となる法や条例はないんじゃないかな。それがあるならご指摘ください。ただし、アップロードし放題ということでもないです。
横浜の条例については、制定過程や立法主旨はわかりませんが、業としてではなく撮影の後、広告写真に用いられるのであれば、「業として広告写真又は映画の撮影その他これらに類する行為」には該当しないと思います。つまり、この条例は、文面だけからだと、その墓石の写真が使われることに対する規制ではなく、撮影することに対する規制であり、映画や広告写真の撮影は、複数の人が集まり、大掛かりな機材を持ち込むことがありますから、それによって墓地内の物品を破損したり、他のおまいりしに来ている人たちの邪魔になることを避けるためと考えられます。
撮影禁止の場所なんかはあるでしょうし、むちゃな撮影をしていれば問題となるでしょう。墓石をひっくり返しているような写真だとか、撮影禁止であると分かっている場所で許諾を取った様子もなければ、不適切に撮影されたものとして削除やブロックの措置がとられることもあると思います。それは撮影者の問題ですね。
写真としては、戒名や俗名などの問題は生じることがあると思います。これはプライバシーの問題で、たとえば墓所の写真であるなら、それらが写らないように配慮する。一般の人の墓石であれば問題になりやすいですけれど、ウィキペディアでは形に特徴があるというようなことでなければそのような写真は使い道がないですし、著名人の墓石であれば、裏面などにあるかもしれない詳細な個人情報が写らないように配慮する。生きた時代や立場、墓石の場所や様態にもよりますが、写っていれば削除されることもあるでしょう。
百閒の墓は院による案内板もありhttp://www2a.biglobe.ne.jp/%257emarusan/utidahyakkenboti.html]、句碑も建てられている[1]ので、ひとまずはそのままでいいのではないかと思います。
あとは、横浜市から削除依頼があったり、遺族の方から削除依頼があったりしたときに、対応を考えていくということに鳴るのかなと思います。--Ks aka 98会話2012年11月5日 (月) 12:36 (UTC)[返信]
  コメント 例示された横浜市の条例は、条例名が示す通り「横浜市墓地」つまり「横浜市内の墓地」全てではなく、11の横浜市営墓地についての条例です。墓地に限らず横浜市が管理する場所での撮影については当然横浜市の条例で規制されるもので、例えば横浜市の公園については横浜市公園条例第6条で「業として広告写真又は映画の撮影その他これらに類する行為をすること」には市長の許可を得なければならないとなっています。要するにIP氏の論調は不正確ではないものの、ミスリードにつながる提示であり、実際には墓地に限らず公有地での広告写真撮影は管理者の許可が必要であるといっているにすぎません。さらに言えば、公有地以外での広告写真撮影は当然ながらその土地の管理者の許可が必要でしょうから、ことさら墓地だけを取り上げるのは議論としてフェアではないでしょう。
なお、墓地にしろ公園にしろ、その施設内の写真撮影は規制されることがありますが、公道から写真撮影することについては規制されることはまずありません。
もちろん私がここで書いたのは、あくまで条例上の話であり、心情的あるいは宗教的な面については全く別の話です。--アルビレオ会話2012年11月5日 (月) 13:12 (UTC)[返信]
  コメント公道から写真撮影することについては規制されることはまずありません」とのことですが、横浜市は公道からの撮影した墓地の画像についても削除依頼を提出しています。その理由について、横浜市環境施設課では「事前に配慮してほしいですね。画像削除は強制できませんが、お墓の存在が知られて嫌な思いをする人もいる」と指摘しています。公式サイトの説明では「公道部分の公開につきましては特に問題ないと考えます。ただし、墓地区画の墓碑に刻んである家名が読み取れるものについては、個人情報として適切に対処するよう申し入れを行いました」とのことです。要は、施設内通路からの撮影は、墓地の敷地内(私道扱い)なので条例上もアウトのため削除依頼を出した。それに対して、公道からの撮影は、条例上規制していないものの、個人情報の保護および遺族の心情を鑑みて削除をお願いした、というところでしょう。なお、横浜市の事例では、戒名や俗名だけでなく「家名が読み取れるもの」レベルであっても問題視されたようです。
  コメントことさら墓地だけを取り上げるのは議論としてフェアではない」とのことですが、法律上の問題だけでなく、宗教上の問題も絡む題材として墓地を取り上げています。別に「寺院の秘仏を勝手に撮影した」でも「撮影禁止の神社の御神体を勝手に撮影した」でも、題材はなんでもよいのですが…もちろん教会なんかだと、たとえば日本国外の教会の場合、観光名所化している大教会以外は基本的に撮影禁止です。撮影禁止と看板等で明確に書かれていなくとも礼拝の場での撮影はマナー違反とされるのが一般的であり、昔は日本人観光客が教会内でパシャパシャ撮って現地でトラブルになったという話もよく聞きますよね(最近は添乗員も注意しますし、ガイドブックにも注意書きが書かれていることも多く、そんなトラブルもほとんどないだろうと思いますが)。ただ、下記のような理由から墓地を取り上げました。
  • 墓地の画像が実際にアップロードされ、たまたま審査されていたので。
  • 秘仏や御神体と異なり、墓地は撮影を明文規定として明確に禁ずる条例などが存在したので。
  • 既に地方公共団体当局が問題視して、●●●●社とトラブルとなった前例があるので。
  • 秘仏や御神体の場合、怒るのは神社仏閣だけかもしれませんが、墓地の場合、管理者だけでなく遺族にも影響がある虞があるので。
以上の理由から墓地を取り上げたのですが・・・。
  コメント この条例は、たしかにおっしゃるとおり市営墓地だけに適用される条例です。日本の場合、墓地には公営の墓地だけでなく、寺院や教会など宗教関連団体が管理する墓地、さらに一般個人の私有地の墓地(お寺ではなく、一族の本家の私有地内にお墓がまとめられているような場合。地方だと旧家なんかでよく見かけますよね)があるでしょうが、寺院や教会、一般人が管理してる墓地は条例制定するまでもなく無許可撮影が禁止なのは当たり前でしょう。市営墓地の場合は、市の施設でありパブリックな場ではあるものの、あえて撮影を規制する必要があるため、わざわざ条例であえて禁止していると思われます。また、「墓地に限らず公有地での広告写真撮影は管理者の許可が必要であるといっているにすぎません」とのことですが、市営墓地の場合は勝手に撮影すると「五万円以下の過料」が科せられるところが大きく異なります。市役所の駐車場で庁舎ビルを勝手に撮影しても過料まではないでしょうが、市営墓地の場合は過料まで命ぜられるわけですから、禁止の度合いは他の公有地とは段違いです。——以上の署名の無いコメントは、114.48.177.3(ノート履歴)さんによるものです。--Bugandhoney会話2012年11月6日 (火) 15:12 (UTC)[返信]
  コメント なんで宗教上の問題がありそうな写真にこだわるかというと、宗教上禁忌とされるような画像が投稿された場合、重大な問題を引き起こす可能性があるからです。2012年アメリカ在外公館襲撃事件の例を挙げるまでもなく、宗教上問題視されそうなものをアップロードした結果、極めて甚大な問題が発生する事態が近年続発しています。日本ではそのような例は恥ずかしながらあまり思いつきませんが、地方公共団体当局と●●●●社とのトラブルという事例があったためお伺いした次第です。——以上の署名の無いコメントは、114.48.177.3(ノート履歴)さんによるものです。--Bugandhoney会話2012年11月6日 (火) 15:12 (UTC)[返信]

  コメント「削除依頼」というのはグーグルに対するものですよね。ウィキペディアに対するものではなくて。

それで、墓地の写真に関しては、jawpにアップロードされていた場合、Wikipedia:画像利用の方針#他人の施設内で撮影された写真で対応できると思います。問題のある写真に関しては、1)それが他人の施設で撮影されていること、2)その施設では撮影が禁止されていること、を第三者も簡単に確認できるような形で説明した上で削除依頼に出せば、おそらく簡単に通るのではないでしょうか。コモンズでは人の写真の場合、被写体から削除依頼が出されたらたいていの場合削除されますから、お墓の写真に関しても遺族から依頼が出された場合はおそらく尊重されるのではないかと思います。--Bugandhoney会話2012年11月6日 (火) 15:12 (UTC)[返信]

  コメント IP氏は『市営墓地の場合は勝手に撮影すると「五万円以下の過料」が科せられるところが大きく異なります。』と書いています。これだけを読むと、市営墓地だけが特殊であるかのように思ってしまいます。しかし実際には横浜市公園の場合も条例第26条で市営墓地と同様に『勝手に撮影すると「五万円以下の過料」が科せられる』となっており、市営墓地だけが特殊なケースではないことは、すこし調べればわかることです。--アルビレオ会話2012年11月6日 (火) 21:15 (UTC)[返信]

意図が良く分からないので一つお聞きしたいのですが、あなたは一つだけなら特殊なケースで二つ有ったら特殊なケースでないよと言いたいのでしょうか?それともこのようなケースは他にも山ほど有るから特殊なケースでないと言いたいのでしょうか?それとももっと別の意図が有るのでしょうか?--219.40.151.3 2012年11月8日 (木) 15:26 (UTC)[返信]
「このようなケースは他にも複数有るから特殊なケースではない」です。少し調べれば、他にも「横浜市港湾施設使用条例」、「横浜市 環境創造局 環境活動支援センター ご利用ガイド』(これには過料の記載はありません)があることは横浜市の公式サイトで検索できます。--アルビレオ会話2012年11月9日 (金) 14:24 (UTC)[返信]
なるほど、アルビレオさんが一生懸命になって調べた結果によると、勝手に撮影して過料が科せられるのは横浜市公園、横浜市港湾施設、そして市営墓地といった場所なのですね。ということであれば、横浜市の所有する広大な公有地のなかにおいて、公園、港湾施設、市営墓地の3つは特殊なケースといえますね。市の所有するほとんどの公有地で過料が科せられるのならともかく、公園、港湾施設、市営墓地といった限定された一部の公有地のみなのですから。

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