Wikipedia:外来語表記法/マレー語・インドネシア語

このページでは、マレー語、およびその方言として位置づけられるインドネシア語に由来する地名・人名などの固有名詞をカタカナで表記する際のオーソドックスな転写規則を紹介しています。ウィキペディア日本語版内の表記をこの規則に従って統一することは想定されていません(Wikipedia:外来語表記法#原則)。記事名をつける際に、迷ったときの参考資料の1つと位置づけられます。また、日本語として定着しているものがある場合はそちらを優先させてください。

マレー語は、マレーシアシンガポール等で使用されるマレーシア語インドネシアの公用語であるインドネシア語等のベースである以上に、マレー半島およびその周辺地域での交易語(リンガ・フランカ)として、多く使用されています。インドネシアでは、1928年(昭和3年)の「青年の誓い」以降、インドネシア語が統一的公用語として制定されていますが、ジャワ語等の多言語国家でもあり、とくに人名は「インドネシア人 = インドネシア語表記」という等式は必ずしも成立しませんので、その人名に対する調査が必要です。タイの南部で使用されるジャウィ語もマレー語の方言とされていますが、ジャウィ文字を使用するためここでは割愛します。加えて、現代のマレー語、インドネシア語の使用地域にあたる近代以前の地名・人名についても、かならずしもこの規則に当てはまらないことを明言しておきます。

この転写規則は、他の目的、たとえば、語学学習や、記事の中で現地音を解説する場合などに「マレー語、インドネシア語の発音をできるだけ正確にカタカナで表記しよう」とする目的には使えませんので注意してください。

母音編集

短母音編集

5つの綴り字と6つ短母音は下記のようにカタカナに転写される。

綴り カナ
a Aceh アチェ
o kopitiam コピティアム (外来語)
u Ujung Kulon ウジュン・クロン
e アクセントがあるとき等 Edhi エディ アクセント記号 é が付されることもある
アクセントがないとき rendang ルンダン 原音は曖昧音
i Indonesia インドネシア

二重母音編集

二重母音は極めて少なく、3つの二重母音は下記のようにカタカナに転写される。kopitiam コピティアム のような外来語はその限りではない。

綴り カナ
ai アイ Waingapu ワインガプ
au アウ Mau Hau マウハウ
oi オイ インドネシア語にはみられない

子音編集

子音は下記のようにカタカナに転写される。一部を除き、日本語のローマ字転写と同様である。

綴り カナ
b, bh バ行 batik バティック
c チャ、チ、チュ、チェ、チョ kroncong クロンチョン ca, cu, coイタリア語や日本語のローマ字と異なる点に注意
d, dh ダ、ディ、ドゥ、デ、ド Denpasar デンパサール
f ファ、フィ、フ、フェ、フォ Safitri サフィトリ 原音では下唇を噛む音、あるいはパ行
g 母音の前 ガ行 gamelan ガムラン
語末 無視 あるいは ク、ッ Gudeg グドゥッ 原音ではほぼ消滅する
h 語頭 ハ行 Hendlawan ヘンドラワン
それ以外 無視 Sukaesih スカエシ 原音では消滅する
j ジャ、ジ、ジュ、ジェ、ジョ Jakarta ジャカルタ
k, kh 母音の前 カ行 Kuching クチン
語末 無視 あるいは ク、ッ kecak ケチャ 原音ではほぼ消滅する
l ラ行 Labuan ラブアン
m マ行 Megawati メガワティ
n ナ行 nasi goreng ナシゴレン
ng 母音の前 ンガ、ンギ、ング、ンゲ、ンゴ Ngurah Rai ングラライ
子音の前、語尾 ング あるいは ン migoreng ミーゴレン
ny ニャ、ニ、ニュ、ニェ、ニョ Nyoman ニョマン
p パ行 pesantren プサントレン
r ラ行 Rupiah ルピア 原音は巻き舌音
s サ行 Sukarno スカルノ
sy シャ、シ、シュ、シェ、ショ
t 母音の前 タ、ティ、トゥ、テ、ト tempe テンペ
語末 無視 あるいは ト、ッ kulit クリ 原音ではほぼ消滅する
v ファ、フィ、フ、フェ、フォ Elvy エルフィ 原音では下唇を噛む音、あるいはパ行
w ワ、ウィ、ウ、ウェ、ウォ wayang kulit ワヤン・クリ
y ヤ、イ、ユ、イェ、ヨ Yayuk ヤユク

関連事項編集

外部リンク編集

インドネシア語とは