サンナクチ

「生きたタコ」を意味する韓国料理

サンナクチ: 산낙지: sannakji)もしくはサンナクチフェ(산낙지회 / 산낙지膾)とは「生きたタコ」(サン「生きた」+ナクチ「テナガダコ」(+フェ刺身」)[1][2]を意味する朝鮮料理のひとつ。文字通りテナガダコを生きたままぶつ切りにした上でに盛り、を混ぜた胡麻油チョコチュジャン入りのコチュジャン)を和えて食する[2][3]

サンナクチ
各種表記
ハングル 산낙지
산낙지회
漢字 산낙지
산낙지膾
発音
チフェ
RR式 sannakji
sannakji-hoe
MR式 sannakchi
sannakchi-hoe
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概要 編集

大韓民国では「タコ1匹が(高麗)人参1盛り」というがあり、タコは美容食や強壮食として全国的な知名度を誇る食品である[4]炒め物に使われる他、サンナクチのように生で食べるのも人気が高い[4]

テナガダコは特に全羅南道木浦が産地として知られ、サンナクチも郷土料理として有名である[1]。成長する前の足の細いテナガダコはセバルナクチと呼ばれ珍重、木浦ではこのセバルナクチを生きたまま割り箸に巻きつけ、チョコチュジャンをつけてかぶりついて食べる[1]

生きた状態で食するため、の中でタコの吸盤が吸い付く力が極めて強いものの[3]咀嚼を繰り返すことで新鮮なタコの歯応えを楽しめ、甘味が口に広がる[2]。食べるのに慣れなければにまでタコの吸盤が吸い付いた挙句、窒息死寸前にまで至る場合があるので注意を要する[4]

世界的な知名度 編集

イギリス日刊紙サン」は2012年8月16日、サンナクチを「世界の危険な食べ物8つ」の1つとして紹介(その他に紹介されているのは、日本のフグウシガエルベトナムキングコブラで作ったカクテルジャマイカアキーの実、赤貝イタリアカース・マルツゥホットドッグ[4]

またロイターによると、オーストラリア旅行専門ウェブサイト「バーチャルツーリスト」が「世界10大珍料理」の1つに選んでおり(その他に選ばれているのは、台湾ケーキ米血糕)、ウガンダバッタフランスハトマレーシアドリアンノルウェールートフィスク、オーストラリアのイモムシ、ベトナムのヘビイタリアロバ南アフリカダチョウ[5]ゲテモノの類としての色合いが強い。なおバーチャルツーリストは、サンナクチについて「死んでいるのに生きているように動いており、素早く食べなくてはならない」と食べ方も紹介した[5]

関連項目 編集

脚注 編集