パンク侍、斬られて候』(読み:パンクざむらい、きられてそうろう)は、町田康による小説作品、および小説を原作とした2018年6月30日公開の映画。

パンク侍、斬られて候
著者 町田康
発行日 2004年
発行元 KADOKAWA
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 映画
ページ数 368
コード ISBN 4838714904
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あらすじ 編集

舞台は江戸時代浪人・掛十之進は、仕官の職と報酬欲しさに、恐るべき災いを引き起こすとされる新興宗教団体「腹ふり党」の討伐を説く。黒和藩(くろあえはん)重臣・内藤帯刀はこれを利用して自分と対立する重臣の失脚を目論むが、教祖が捕縛された腹ふり党は既に解散しており、存在しないことを知る。内藤は偽の腹ふり党をねつ造する計画を企てるが、その結果、黒和藩に阿鼻叫喚の大惨事が訪れる。

登場人物 編集

※名前の読みは角川文庫版に基づく。

掛十之進(かかりじゅうのしん)
浪人。超人的剣客。腹ふり党対策の専門家を自称して黒和藩に入り込む。
映画では名字の読みは「かけ」に変更されている。
長岡主馬(ながおかしゅめ)
黒和藩の藩士。掛を内藤に引き合わせる。
内藤帯刀(ないとうたてわき)
黒和藩の出頭家老。腹ふり党対策に乗じて大浦の失脚を目論む。
大浦主膳(おおうらしゅぜん)
黒和藩の次席家老。内藤とは少年時代から反目しあっている。
黒和直仁(くろあえなおひと)
黒和藩の藩主。度を越して真面目で融通の利かない人物。
幕暮孫兵衛(まくぼまごべえ)
大浦の用人。都合が悪くなると気絶する癖がある。
真鍋五千郎(まなべごせんろう)
超人的剣客。元は黒和藩の首切り役人で、現在も罪人の斬首や暗殺などを請け負っている。幕暮を通じて大浦に掛の暗殺を依頼される。
江下レの魂次(えげれのこんじ)
内藤に召し使われている密偵。腹ふり党の情報を集めるために黒和藩の隣の牛逐藩(うしちくはん)へ派遣される。
オサム
牛逐藩で雑傭仕事をしていた男。魂次の密書を内藤へ届けた。物を宙に浮かせたり燃やしたりする力を持つ。
茶山半郎(ちゃやまはんろう)
腹ふり党の元大幹部。現在は牛逐藩で暮らしている。顔面に珍妙な刺青をしている。
ろん
茶山の身のまわりの世話をしている美少女。
大臼延珍(でうすのぶうず)
黒和藩の「さるまわ奉行所」に居着いた猿。人語を解する。

舞台 編集

2006年11月に初演が公演された[1]。再演が2009年1月20日から2月1日まで本多劇場で、2月6日から8日までサンケイホールブリーゼで、2月14日から15日に北九州芸術劇場で[2]山内圭哉の脚本・演出・主演により公演された[1]

再演キャスト

ほか

映画 編集

パンク侍、斬られて候
監督 石井岳龍
脚本 宮藤官九郎
原作 町田康「パンク侍、斬られて候」
製作 伊藤和宏(企画・プロデュース)
湊谷恭史(プロデューサー)
製作総指揮 西澤力
笹岡敦
ナレーター 永瀬正敏
出演者 綾野剛
北川景子
東出昌大
染谷将太
浅野忠信
永瀬正敏
村上淳
若葉竜也
近藤公園
渋川清彦
國村隼
豊川悦司
音楽 森俊之
主題歌 セックス・ピストルズアナーキー・イン・ザ・U.K.
感覚ピエロ「夜のスピード」
撮影 松本ヨシユキ
編集 武田峻彦
制作会社 ザフール
dTV(企画制作)
製作会社 エイベックス通信放送
配給 東映
公開 2018年6月30日
製作国   日本
言語 日本語
興行収入 3億円[3]
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2018年6月30日公開[4][5]2019年1月19日にはTwitterdTVの公式アカウントで無料ライブ配信という初の試みが行われた[6]

キャスト 編集

スタッフ 編集

脚注 編集

  1. ^ a b wat mayhem 『パンク侍、斬られて候』”. シアターBRAVA!. 2024年1月29日閲覧。
  2. ^ ナンセンスにはナンセンスで! 荒唐無稽な町田康の時代小説を舞台化”. チケットぴあ (2009年1月21日). 2024年1月29日閲覧。
  3. ^ 『キネマ旬報』2019年3月下旬特別号 p.40
  4. ^ 綾野剛×石井岳龍×宮藤官九郎で「パンク侍、斬られて候」実写化 映画ナタリー(2018年2月8日)
  5. ^ 綾野剛「パンク侍」に北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、村上淳ら10人 映画ナタリー(2018年3月21日)
  6. ^ “綾野剛『パンク侍、斬られて候』Twitterで全編無料配信!”. 映画.com (株式会社シネマトゥデイ). (2019年1月18日). https://www.cinematoday.jp/news/N0106246 2019年2月14日閲覧。 
  7. ^ a b “「パンク侍、斬られて候」主題歌はセックス・ピストルズ! “猿将軍”の正体は永瀬正敏”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2018年5月9日). https://eiga.com/news/20180509/2/ 2018年5月10日閲覧。 

外部リンク 編集