ライフ (漫画)

日本の漫画シリーズ

ライフ』は、すえのぶけいこによる日本漫画作品。2006年講談社漫画賞少女漫画部門を受賞。2016年4月時点で、累計発行部数は1000万部を突破している[1]

ライフ
ジャンル ヒューマン漫画学園青春
漫画
作者 すえのぶけいこ
出版社 講談社
掲載誌 別冊フレンド
レーベル 講談社コミックスフレンドB
発表号 2002年5月号 - 2009年3月号
巻数 全20巻
話数 全80話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

2007年フジテレビ系列で『ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜』としてテレビドラマ化された(詳細は#テレビドラマを参照)。

すえのぶの他作品である『ライフ2 ギバーテイカー』とは関連性がない。

あらすじ 編集

椎葉歩は中学3年生の時、親友・篠塚夕子の志望校・西館高校に共に通う事を約束していた。しかし高校受験では歩一人が合格してしまい、夕子に絶交を言い渡される。永遠と思っていた友情の崩壊に大きなショックを受けた歩はリストカットを覚え、内向的な性格になり、入学した西舘高校でも周囲と馴染めず、新しい人間関係を築くことを諦めていた。

そんな中、クラスメイトの安西愛海を中心とした数名に迎えられた歩は彼女達と仲良くなり、再び前向きになっていく。ある時、歩は愛海が自殺を図ろうとしているところを目撃、彼女を必死に引き止める。愛海が恋人の佐古克己に別れを告げられ、そのショックから自殺を図った事を知った歩は彼女のために佐古の家へ向かったが、そこで彼の秘密を偶然見てしまったために佐古に監禁暴行され、自分の秘密を明かせばリストカット癖や監禁の際に撮った写真をばらまくと脅迫されてしまう。更に、愛海はその後起こったある出来事から歩が佐古を奪おうとしていると誤解し、歩は愛海を中心とする女子達のグループから恐ろしいいじめを受けるようになる。

だが歩は目を覆いたくなるような残酷ないじめを受けながらも、クラスメイトの羽鳥未来と真の友情を築き、やがて自分に味方してくれた未来に支えられながら、いじめに立ち向かっていく勇気と強さを身につけていく。

登場人物 編集

主要キャラクター 編集

椎葉 歩(しいば あゆむ)
本作の主人公。西舘高校1年2組所属。愛称は「アユム」。
中学時代から勉強が苦手な劣等生。優等生であった親友の夕子に依存した結果、夕子は不合格で自分だけ志望校の西舘高校に合格したことで友情が崩壊し、そのことがトラウマとなりリストカットをした過去を持つ。
それゆえに性格も人間不信かつ内向的で、高校入学直後はクラス内でも目立たず、友達も居場所もない孤独な生活を送っていたが、愛海に声をかけられたことを機に徐々に明るさを取り戻し始めた。しかしその直後、佐古から別れ話を切り出されて自殺を図った愛海を助けようとして、偶然佐古の異常な性的嗜好を知ってしまう。それが原因で彼に脅迫され暴行を受けた上、愛海には佐古を略奪したと誤解されてしまう。
愛海だけでなく他のクラスメイト全員から冷たい目で見られ、一時は自殺を考えるほど追い詰められたものの、唯一の味方となった未来に支えられ、徐々に希望を見出すとともに精神的な強さも身につけていく。その後、愛海の差金による不良たちからの襲撃や愛海の父親からの要求で退学処分にされかけるといった暴虐に耐えていくうちに、未来とは真の親友関係になったほか、薗田を始めとする一部のクラスメイトとも良い関係になりつつあり、未来と親しくなる中でリストカット癖も克服する。未来と親しくなった際に、ヘアサロンに一緒に行き髪をショートカットにした。
のちに起きたカンニング偽装事件で、愛海のいじめに打ち勝つが、翌日の愛海への土下座要求騒動の際に「望んでいたのはこんなことじゃない」と呆然となり、彼女が学校から逃げる所を目撃し、未来の制止を振り払って愛海の本心を知るため彼女の後を追い駆け、佐古の家へ辿り着く。そこで強い憎悪の念にかられていた愛海に強引に家の中へ引きずり込まれ、包丁で切りつけられ重傷を負いながらも奮闘し、最後には愛海と和解する。その後は駆け着けた薗田の通報により病院に運ばれて治療を受け、入院中に母・文子とも和解する。
退院直後、未来が父の手術のためこの地を去ることを知る。後日姿を消した未来を捜していた際に病院から抜け出した愛海と再会し、彼女から自分を警察に告訴して欲しいと言われ、悩んだ末に愛海を警察に告訴するが、これが西舘高校関係者が自らの過ちに気付くきっかけともなる。
駅で引っ越すため列車に乗り込む未来を笑顔と涙で送り出し、漠然とではあるが今まで全く考えていなかった進路を見い出したことを薗田に告げ、数日後、復学する。そこでクラスメイト達から笑顔で迎えられ、自分はここで生きていくと力強く決心する。
安西 愛海(あんざい まなみ)
西舘高校1年2組所属。一人称及び愛称は「マナ」。
いつも化粧をしており、セミロングの巻き髪と若干小柄な体格が特徴の、一見すると純粋無垢で可愛らしい容姿[注 1]の持ち主で、明るく社交的な性格でクラスの人気者に見えるが、その実態は思いこみが激しく、徐々に友人をも恐怖で支配するようになっていく。学校外で取り巻きを連れて飲酒・喫煙、薬物に興じている描写もあり、素行も良いとは言えない。
彼氏だった佐古には、最初から「性悪女」と本性を見透かされており、表面的な優しさだけしか向けられず、セックスはおろかキスすら拒まれていた。
歩に近づいたのも自分の引き立て役として利用するためであり、夕子やクラスメイトの三人組(後述)を「ダサい」と馬鹿にしたり、未来へのいじめに参加しなかった歩を殴るなど、当初から本性を露呈していた。
廣瀬の情報による「歩が佐古を奪おうとしている」という誤解から、自らが率いるグループの女子と共に歩をいじめ始める。一方、別れ話を切り出されて自殺未遂を図るほどべた惚れだった佐古への感情は、中盤時点ですっかり冷め切っており、以降はアリバイ作りのために彼をも駒として利用した。その後、中学時代の先輩である凶悪な不良・アキラや、絶大な権力を誇る県会議員の父・富美男などあらゆる人物を利用して歩を追い詰めたが、いずれも失敗に終わる。
アキラとは体の関係に至っており、アキラと関係を持つ以前にも佐古以外の男性と体の関係を持ったことを自供している。
目的のためなら手段を選ばない狡猾さを持つ一方で、廃墟の事件の顛末をニュースで知ったり、父・富美男が学校に警察を呼ぼうとしたりした際には一転して恐れる様子を見せている(特に前者に関しては両親と朝食を食べている時で、直後にアキラから電話が来たこともあり普段の様子からは考えられないくらいに慌ててトイレに駆け込んだ為、母親に心配された)。
歩に対して「オモチャ」と人間扱いしない発言までする卑劣さを持つ反面、一見人気者でも彼女の本心を理解し、向き合ってくれる人間が一人もいないため、実際は愛海自身が孤独に弱く愛に飢えている[注 2]。自分を溺愛する富美男ですら自分の意思に構うことはなく、勝手に物事を決めて進めるため、愛海の本性を知ることはなかった。
そのため他人から拒絶され愛されなくなると情緒不安定になり、それが数々の奇行や自暴自棄な行動として現れることもある。作中で、クラスメイト全員に本性が知られ、見向きもされなくなった際、「いじめてもいいから」自分を見てと訴えている描写がある。
そんな中、自分の本性と事件の真相を知った廣瀬がグループから離れようとしていることを知り、今度は彼女のことをいじめ始めるが、廣瀬が自殺を図った為にクラスメイトにいじめの首謀者は愛海ではないかと疑われ始め、クラス内における歩との立場も徐々に逆転し始める。その後、廣瀬を脅迫して嘘の告白をさせたり、富美男を利用していじめの真相を突き止めた平岡を強引に異動させたりと様々な手段でいじめの真相を隠そうとしたが、担任の戸田を利用してカンニング偽装事件を起こした際、戸田が墓穴を掘ったことで今までの悪事がクラスに露見。ついにチカとエミにも見放され、完全に孤立してしまった。
翌日には、教師の不手際から自らの行いが学校中に知れ渡ってしまい、全校生徒に敵対され、戸田の退職が知らされたことを機に生徒から「戸田を退職させたのも愛海ではないか」と疑われ、遂に追い詰められて土下座を要求される。その際、現場にいた佐古が突発的に非常ボタンを押したため逃げるチャンスが生まれ、彼が「守ってくれた」と勘違いし、学校を抜け出して佐古宅に向かう[注 3]
その後、佐古宅でかつての彼や友人たちとの思い出に浸っていると、後を追ってきた歩に対して憎悪が再燃し、彼女を殺害しようと包丁で切りつけ大けがを負わせ、佐古の部屋で歩を追い詰めるが、その際に偶然緊縛写真の収められたアルバムを発見する。
その直後、帰宅してきた佐古を問い詰めた結果、遂に本性を露わにした彼に「お前の友達(歩以外)は、お前のことを裏切って喜んで写真に撮られていた。この中(アルバム)に、お前の友達なんているのか?」と嘲笑され、さらに「お前のことなんか、最初から好きじゃなかった」と突きつけられ、自分には最初から何もなかったことを悟り、絶望に駆られて佐古の背を包丁で切りつけ、彼にも重傷を負わせる[注 4]
自分には最初から何もなかった絶望に駆られた末に大粒の涙をこぼしながら、自身も割腹自殺を図るが歩に「生きて」と一喝されて止められ、本心を語り合い和解。その後、駆け着けた薗田の通報で歩とは別の病院に運ばれた。
入院して意識を回復し、見舞いに来た富美男に自分がいじめを行っていたことを打ち明けた[注 5]
その後は入院生活を続けていたが、病室でとあるニュースを目にしたことがきっかけで病院を抜け出し歩と再会。父が権力で罪を揉み消すことを予測し、「自分のことは自分で決めたい」と伝え、自身を警察に告訴するよう依頼し、罪を償うことを選ぶ。
最終回では、歩の告訴により少年院に送致され更生プログラムを受けている。農業実習などが行われる収容生活に思わず音を上げてしまうが、歩の言葉を思い出し、前向きに生きていく姿が見られた。
羽鳥 未来(はとり みき)
歩の同級生。西舘高校1年2組所属。歩からは「ミキ」と呼ばれている。
長身痩躯のモデル体型に腰まで届くロングヘアが魅力的な美人。目立つ存在だが、当初は誰とも馴染まずクラスでも孤立しており、愛海たちからいじめを受けていた。
年齢を偽って夜間にアルバイトをするなど、校則をあまり守っていない一方、成績はトップクラスを誇る努力家[2]。アルバイトの目的も病気がちな父親の治療費[注 6]を稼ぐためである。また、当初は喫煙している描写があった(歩と友人関係になってからは、一度も吸わなくなった)。食べることが好きでよく食べる。酒癖が悪い。容姿が大人びており、クールで冷たい印象を与えるが、中身は明るい年相応の少女。
幼い頃に両親が離婚し、田舎に住む花火師の祖父の元で育った。夏休みに歩を田舎に連れて行き、祖父達に紹介する。祖父の下で働く好い仲の幼馴染がいる[注 7]。将来の夢は母親と父親と3人でまた一緒に暮らすこと。
歩が愛海のいじめに耐えかねて学校を逃げ出した際、偶然にも彼女と会い味方になると言って励ます。その後はクラス内でただ一人歩の味方となり、後に歩がいじめられるのを止めた薗田と共に歩を支える友人となった。後に愛海の父・富美男が愛海の嘘に利用されて歩や自分を退学させようと学校に乗り込んで来た騒動の際、歩を責めるクラスメイト達に対し「歩は嘘をつかない」と発言する。
また、平岡が左遷させられた際には、偶然自身がアルバイトをしている水商売の店にやってきた富美男が「平岡を飛ばして(異動して)やった」と話しているところを目撃し、歩と共に制裁を加えた。
その後の中間テストの際に愛海の脅迫による戸田の陰謀によってカンニング疑惑をかけられ退学の危機に遭うが、戸田が墓穴を掘ったことにより免れた。翌日、愛海が学校から逃げ出した際は彼女の後を追おうとする歩の身を懸念し、必死で引き止めるが失敗。その後、薗田と共に歩を捜し、歩と愛海の和解後に佐古宅に辿り着き、負傷した歩を発見。その後は入院中の歩に付き添っていたが、父親の主治医から父親の手術の為[注 8]に歩と離れなければならないことを知らされ、歩の退院日にそのことを告白した。その後はしばらくの間姿を見せなかったが、愛海が警察に告訴された数日後に薗田と共に未来の家を訪れた歩と再会し、3人で楽しい時間を過ごした。翌日1人で町を去ろうとしたが、後を追って来た歩と駅で会い、以前彼女に贈ったリストバンドを返され、歩と固い友情を誓い抱擁を交わすと、涙を流して別れを惜しみながら、列車に乗って引越先の町に向かった。
佐古 克己(さこ かつみ)
愛海の彼氏であったが、後に破局する。西舘高校1年4組所属。
表向きは品行方正で爽やかな学年首席の優等生。同級生や教師からも非常に評判が良く、さらに眉目秀麗で[注 9]女子からの人気も高い(歩も最初のうちは好印象を抱いていた)。
普段こそ完璧な優等生を演じているが、実は裏で自分に好意を抱いてくれた女子を緊縛し、その苦しむ様子を写真に収めて性的快感を得るサディストである[注 10]。その反面、自身も家では父親に虐待されており、アキラたちから一方的に暴行を浴びるなど、腕力に関しては非力な描写が多く、すぐに屈服する気弱で臆病者である。
当初こそ愛海の恋人であったが、実際は父親に強制されて付き合わされていただけで、本心では彼女を激しく嫌悪していた。
物語序盤で愛海に別れを告げたが、のちに父にそのことに加えて愛海以外の女性(歩)に手を出していたことを知られて暴力を振るわれ、愛海に謝罪して再び付き合うことになる。その直前、愛海を振ったことを知った歩が家を訪れた際に緊縛写真を貼っていたアルバムを彼女に見られたため、本性を露にすると歩を緊縛し監禁、携帯電話のカメラで撮った緊縛写真を使って彼女を脅迫する。その後も家庭教師として歩の家に入りこみ、歩の母親にも取り入って「おまえの言うことを信じるやつはいない」と歩を脅し、愛海とは別に歩を精神的に追い詰めていった。
中盤、愛海の差し金でアキラたちからカツアゲ及び暴行を受け、さらに失禁したところを写真に取られて脅され、かつて自分が歩に行ったことと同じような境遇に陥ったが、アキラたちが逮捕されたことで難を逃れる。
事件後、徐々に愛海への疑いの眼差しが向けられるようになり、自分にまで悪影響が及ぶことを恐れ、歩の担任である戸田の信用を得るため、彼女と関係を持つようになる。しかし、そのことが愛海に知られてしまい、彼女との冷めきった関係に終止符が打たれた[注 11]
愛海の悪事が学校中に知れ渡った翌日の土下座騒ぎの際、突発的に非常ベルを押してしまい、愛海が学校から逃げ出すきっかけを作る。その後、帰宅際に自室で歩と愛海に遭遇し、緊縛写真を突きつけられたことで上記の本音を吐露し[注 12]、絶望した愛海に包丁で背を切り付けられ重傷を負う。
歩と愛海の和解後、駆け着けた薗田の通報により歩とは別の病院に運ばれ、入院することとなる。入院中、病室で父親に緊縛写真のことや愛海を守らなかったことなどを責められ、自身の負傷をまるで心配する様子のない父親に対し、ついに怒りが爆発。自らの本心をぶちまけて反撃に出た。
その後もしばらく情緒不安定な日々を送っていたが、最終回でクラスメイトからの寄せ書きによる励ましで自らの行いを反省する兆しが見られた。

歩の友人 編集

薗田 優樹(そのだ ゆうき)
歩の同級生。西舘高校1年2組所属。
黒縁眼鏡を着用している。中学時代、同級生のアキラにいじめられたことから不登校になり、1年留年した。他のクラスメイト達より1歳年上である。
非常に怖がりだが、いざとなったら勇気を振り絞り、歩達に活路を与える。
のちに歩の味方となり、廃墟事件の際も歩と未来が監禁された廃墟に駆け着け、2人を危機から救い出した。
夏休みに歩を誘い、美術館でデートした。絵画が好きで将来の進路に学芸員になることを考えている。将来のことをまだ考えていないと言う歩に「きっと椎葉さんにしかできないことがある」と励ます。
愛海が学校を逃げ出した後は、未来と共に愛海の後を追った歩を捜していたが、佐古宅で負傷した歩と愛海、佐古を見付け、救急車を呼んで3人を病院へ搬送。歩らの入院中も学校に通っており、エミの告白を歩に伝えた。また歩が愛海を警察に告訴した数日後、歩に未来と離れなければならないことを知らされ、歩とともに未来の家を訪れ3人で楽しい時間を過ごした。
薗田の友人(仮称)
薗田の友人であり、歩のクラスメイトである2人の男子。ドラマ版では石井知典と遠藤晃一の2人に相当する。
名前などは詳しく挙げられていないが、当初から愛海グループによるいじめに否定的であり、クラスでは歩の味方である。歩、未来、薗田と行動をともにすることが多く、廃墟事件の真相を知る数少ない人物である。カンニング偽装が行われた際には偽装を見破ったり、クラスメイトにテストの放棄を促したりと活躍したが、土下座要求騒動が起こった際はさすがに唖然としていた。
エイコ
歩のクラスメイトの女子。横でツインテールにした短めの髪型が特徴。ドラマ版では門倉雪乃に相当する。
いじめに否定的で、歩が愛海グループによるいじめを受けていたことに気付いていたが、自身もいじめられることを恐れ、歩を助けられなかったことに心を痛めていた[注 13]。廣瀬の自殺未遂の際に他のクラスメイト達と共に愛海によるいじめの実態を平岡に報告し、その際、戸田は信用できないとも話している。後に未来のカンニング偽装が行われた際に教壇に詰め寄り「先生もイジメの加害者です!」と言って戸田を糾弾した事がクラス内の空気を一変させ、歩と未来を救うきっかけとなった。カンニング偽装の騒動後、いじめを報告した他のクラスメイトと共に歩と仲睦まじい関係になる。「エイコ」という名前は単行本16巻の登場人物紹介で明かされている。

愛海の取り巻き 編集

最初は団結して歩を積極的にいじめていたが、廣瀬が廃墟事件の真相を知ってからは次第に崩壊していく。

深沢 エミ(ふかさわ エミ)
歩のクラスメイトの女子。長身で、黒髪のポニーテールと大きなクロスのピアスが特徴。眼鏡を着用している描写がある。
詳しくは#新グループ参照。
チカ
歩のクラスメイトの女子。エミと同じく長身で、ウェーブのかかったロングの金髪とたらこ唇が特徴。
詳しくは#新グループ参照。
廣瀬 和華(ひろせ のどか)
歩のクラスメイトの女子。通称「ヒロ」(ドラマ版では和華から倫子に変更された)。
明るい色のツインテールが特徴だが、後の事情により髪を切りショートヘアにした。佐古が愛海の別宅に歩が入っていく所を目撃したことから「歩が克己を奪おうとしている」と誤解してそれを愛海に知らせ、歩がいじめられる原因を作る。その後は愛海と共に歩を積極的にいじめていたが、廃墟事件後に愛海の本性と事件の真相を偶然知ってしまい、彼女に不信感を抱きグループを抜けようとした。しかし、そのために愛海から裏切り者と見なされて新たないじめのターゲットにされてしまう。
やがて愛海を恐れるあまり精神的に追い詰められていき、後に学年主任がいじめ隠蔽のために夏休み返上で夏期講習を行うと宣言した際に「夏休みになっても愛海のいじめから逃れられない」ことを知ってパニックを起こし、投身自殺を図るが足を骨折しただけで一命を取り留め、見舞いに来た歩と未来に「いじめられて初めて歩の苦しみがわかった」と告白し、歩に今までいじめてきたことを謝罪した。しかし、愛海の脅迫により夏休み明けに「自分が歩いじめの主犯」という嘘の告白をさせられ、謹慎処分を受けることになってしまう。
その後は自責の念からしばらく引き篭もっていたが、佐古宅で起きた騒動を受けたエミの発言から、夏休み明けの告白が嘘だったことが教師らに知らされ、謹慎を解かれる。最終回で復学した際、いじめに立ち向かうことができなかったことをずっと後悔していたと告白し、その直後に学校に戻ってきた歩と、後悔と謝罪の涙を流しながら再会した。
岩本 咲(いわもと さき)
歩のクラスメイトの女子。通称「イワちゃん」(ドラマ版では信川美紗に相当する)。ボブカットが特徴。
廣瀬と同様、当初は愛海と共に積極的に歩をいじめていたが、愛海が仲間であった廣瀬をいじめ始めた事から愛海に恐怖心を抱く。後に廣瀬の自殺未遂を知った際に彼女が自殺を図った事に責任を感じると同時に、廣瀬を追い詰めたにも関わらず平然と通学する愛海の姿を見て愛海についていけなくなる。更に自身もいじめに加担した事で人生が崩壊する事を恐れ、これ以上愛海と関わりたくないとチカとエミに打ち明けた。その後、夏休みの愛海グループでの旅行を拒否したが、その際エミとの通話で「今あいつの顔だけは見たくない」、「マナと旅行なんて死んでも嫌」と発言した所を愛海に聞かれてしまい、最後はいじめられる事を恐れてか、新学期前に逃げるように九州の学校へと転校した。転校したことはエミには知らせていたようだが、チカはエミから聞くまでそのことを知らなかった。その後は愛海たちの回想シーンでしか登場しなかった為、転校後どうなったかは不明。

新グループ 編集

カンニング偽装で愛海から離れたチカとエミのグループ。ドラマに登場する新グループとは異なり愛海をいじめている訳では無いが、徹底的に無視している。しかし、このグループも歩に演技で謝るか謝らないかで内戦を起こし、崩壊した。その後、愛海が佐古宅で自殺を図った事件を知り、自責の念に駆られた。

深沢 エミ(ふかさわ エミ)
歩のクラスメイトの女子。通称「エミ」(ドラマ版では岩本みどりに相当する。)
最初は愛海とともに歩をいじめていたが、愛海が廣瀬をいじめ始めたことをきっかけで、愛海に恐怖心を抱くようになるが、それでも彼女について行き続けた。
戸田のカンニング偽装の一件でチカが愛海から離れた後、今後どうするか迷っている最中に愛海とチカたち新グループ双方から誘われ、迷いながらも孤立を避けるため新グループを選び、とうとう愛海から離れた。チカが歩に演技で謝ろうとした際、「自分のやったことなのに、今さら謝ることはできない、先に廣瀬に謝るべき」と主張し謝らなかった。また、本心では愛海を慕っていたらしく、学校中の生徒が愛海に土下座を要求した騒ぎの際は複雑な様子を見せていた。
土下座騒動の翌日に愛海が自殺を図ったことを知り、「自分達がいじめを止めなかったせいでこうなったのではないか」と自責の念に駆られ、職員室を訪れて愛海や自らのグループがいじめを行っていたことや愛海を無視したことを告白。富美男や教員に号泣しながら謝罪し、自らに厳しい処分を求めた。最終回で教師の発言からその後、何かしらの処分を受けたと思われる。
チカ
歩のクラスメイトの女子(ドラマ版では宇田里絵に相当する。)
廣瀬や咲と同様、愛海と共に歩をいじめていたが、愛海が仲間であるはずの廣瀬をいじめ始めたことから愛海に恐怖心を抱くようになり、廣瀬の自殺未遂や咲の転校などの事件を経て、「廣瀬の次は自分達の誰かがいじめられる」と愛海を警戒し始める。夏休みの愛海グループでの旅行からの帰った際、エミとの会話で学校生活における保身目的で愛海と友達になったことを話している。
のちに戸田のカンニング偽装の一件で愛海から離反、女子生徒3人組やエミと共に新しいグループを結成し、一転して愛海を嘲笑するようになる。翌日、学校からの処分を恐れて歩いじめに参加していた女子生徒3人組と共に演技で歩に謝ろうとするが、本心からの謝罪ではないことを見抜かれて失敗した。学校中の生徒が愛海に土下座を要求した騒ぎの際には多くの生徒と共に愛海を嘲笑したが、翌日愛海の自殺未遂の一件を知り自責の念に駆られた。最終回で教師の発言からその後、何かしらの処分を受けたと思われる。
愛海グループの中では唯一最後まで苗字が不明だったが、2020年に作者のTwitterで「佐原千夏」と明かされた[注 14]
女子生徒3人組(仮称)
歩のクラスメイトの女子達。メガネ(メガネの子はドラマ版では佐藤礼奈に相当する。)、おかっぱ、ボブカットの3人組。
物語序盤で歩と仲良くなるが、暗いという理由で愛海から敬遠され、当時愛海との良い仲を保とうとした歩にも意図的ではないながら冷たくされる。そのため歩へのいじめが始まった後、彼女に地味な嫌がらせをしていた。
カンニング偽装が起きた後、愛海グループを離れたチカ、エミと行動を共にし、愛海を無視するだけでなく彼女を嘲笑うようになる。後にチカと共に歩に演技で謝ろうとするが失敗。チカ同様、愛海の自殺未遂を知って自責の念に駆られた。

西舘高校の関係者 編集

戸田 和佳絵(とだ わかえ)
西舘高校1年2組の担任。長身にショートヘアが特徴。年齢は推定30歳前後。
新人教師時代は真っ当な性格であったが、生徒のいじめを解決しようと介入するも失敗し、それ以降は態度を一変して事なかれ主義を貫く典型的なOL教師。後に教職に就いたのも親に勧めからで、本意ではなかったことを独白で明かしてる。
歩へのいじめに対しても、彼女から相談された際も嘘だと決めつけ取り合おうとしなかった。一方、同じく教え子である佐古と肉体関係を持つようになり、後にそのことを知った愛海に脅され彼女の手駒として動くことになってしまう。
その後、愛海に取り入るため自分に反抗する歩と未来を学校から追放すべく、未来にカンニングの濡れ衣を着せることを計画。自らカンニング用紙を偽装し、テストの際に計画を実行。未来を教室から退場させ、さらに自分に反抗してきた歩も退場させようとしたが、その際に歩が「未来も平岡のように消すつもりか」と発言し、生徒の1人が「羽鳥がカンニングなんかするか?」と発言したことから、歩へのいじめから始まった一連の事件が愛海の仕業であることと、未来のカンニングが偽装されたものだったことが、クラス中に知れ渡ることとなり、クラスの生徒はカンニング偽装も愛海が仕組んだことではないかと疑い始めてしまう。これを見て何とか事態を収拾しようと「平岡は自分から異動を希望していた」と嘘をついたが、エイコが平岡がいじめの真相を追っていたことを話したため結果的に墓穴を掘ってしまう。そして愛海がクラス内で完全に孤立し、全生徒がテストを放棄するという事態を招き、自身もエイコに糾弾された。
その後、このことに激怒した愛海から眼球をえぐられかけたが、途中で止めたため辛うじて失明は免れた。これが元で今までの行動を恥じて改心し、職員室に呼び出された未来の許に駆け着けてカンニングを偽装したことを告白し、未来に連れられて来た歩にも謝罪。更に教員達の前で佐古のことも含めて真実を話した。翌日、学年主任の要求もあって依願退職するが、これが愛海への土下座要求騒動のきっかけとなる。
最終回では心身共に回復し、塾講師になるべく面接に臨む様子が描かれた。
平岡 正子(ひらおか まさこ)
西舘高校1年2組の副担任。ややがっちりした小柄な体格にお嬢様結びが特徴。年齢は推定20代後半。学生時代はハンドボール部に所属していた体育会系。教職として理想と熱意を抱いている。
西舘高校の腐敗した教師陣の中で唯一モラルを持ち、歩のよき味方であった。廣瀬の自殺未遂の際、エイコらから愛海が歩や廣瀬をいじめていたことを知らされたのをきっかけに、いじめ問題に心から真剣に取り組み、やがて愛海がいじめの主犯格であることを突き止めたが、県会議員である愛海の父・富美男の権力によって強引に県立男子校に異動させられてしまった。自身の左遷のために裏で愛海が権力者の父親に働きかけたことを推察。最後に現れて挑発してきた愛海を平手で張り倒し、彼女の言行から末路を予見し「恥を知りなさい、あなたは最後独りになる」と咎めた[注 15]。一人公園で打ちひしがれているところで帰宅中の歩と会い、自身の詰めの甘さを詫びて西舘を去った。
最終回では異動させられた先の学校でも指導力と人徳から生徒達に慕われている様子が描かれている。戸田とは違い、挫折した後も諦めずに熱意を抱き続けている模様。
岩城(いわしろ)・田崎(たざき)
角刈りでジャージを着ているのが岩城、眼鏡を掛けスーツを着ているのが田崎。ともに典型的な事なかれ主義者。
富美男に「愛海が歩と未来にいじめられている」と聞かされた際には、事を荒立てないために歩と未来を強引に謝罪させ、いじめ隠蔽の為夏休みを返上して長期夏期講習を行うと宣言、いじめ隠蔽を生徒にも強要した。ただし、歩の抵抗とその後起こった廣瀬の自殺未遂の影響で夏期講習は取り止めた。更には「夜遊びしていないか生徒を見回る」と言いつつ、見回りを戸田一人に押し付け居酒屋で飲み歩いたり、カンニング偽装事件では戸田が告白するまで一方的に未来に責任を押し付ける等、性格は腐敗しており生徒からの信頼もなく、愛海への土下座要求騒動の際にも暴徒化した生徒を止められなかった。
その後、佐古宅で起きた騒動を電話で知らされたことでようやく自分達の過ちに気付き、これまでのことを全て公にしようと決意。後に富美男が職員室に乗り込んで来た際、田崎は富美男にこれまでの騒動の真相を告げ、直後学年主任に責められながらも「自分達は間違っていたのではないか」と自分の考えを述べた。その後は他の教師と共に今後どうするかを話し合い、学年主任に廣瀬の謹慎処分を解くよう提案するが、その直後歩からの電話で愛海を警察に告訴したことを知り、完全に改心。歩の復学当日、生徒に謝罪する。

西舘高校生の親族 編集

椎葉 文子(しいば ふみこ)
歩の母親。夫(歩と茜の父親)は単身赴任をしている。
世間体を気にする典型的な教育ママであり毒親。ヒステリックな性格で、成績不良の歩に頭に来て彼女に八つ当たりなどで精神的に追い詰めるなど、険悪な仲だった。歩がいじめを避けるため、「学校に行きたくない」と言った際も暴力を加わえてでも強引に登校させたり、本人の居ない所で歩を「アイツ」「クズ」「出来損ない」と呼び、歩が佐古の奇行を訴えても信用せずに歩をおかしいとなじったり、歩が拉致された事件にも「自分には関係ない」と無関心、遂には「アンタみたいな娘なんか産まなきゃ良かった」などと罵倒する等、体が弱い茜(歩の妹)には「絶対に期待してるからね」と笑顔で言ったりするなどで溺愛する一方、出来が悪い歩には差別的で、ほぼ虐待に近い扱いをしていた[注 16]。後に廣瀬の自殺未遂を学校からの連絡で知った後、歩がいじめに遭っていた事を歩本人の口から聞かされ、更にその際「自分が傷ついて帰ってきても何も言わなかった」と言われ歩に非暴力的な虐待してきたことを指摘されてショックを受けてしまう。
真実を知った後も罪悪感から敬遠となり、歩との関係は崩壊したままだったが、やがて少しずつ修復の兆しを見せ始め、佐古宅での騒動を知って病院に運ばれた歩の許に駆け着けた際に初めて歩がリストカットをしていたことを知り、今まで差別していたことを詫びて和解[注 17]。その後は退院した歩を気遣う描写も多々ある。歩が愛海を警察に告訴する前日に初めて歩が受けたいじめの全容を知り、その翌日一人で警察に赴いた歩に「歩は私が守る」と告げる。
人物紹介では一貫して「歩の母」と表記されているが、社宅の集合ポストで名前が確認されている。
椎葉 茜(しいば あかね)
歩の妹。小学生(ドラマ版では弟の椎葉誠に変更)。顔立は歩に似ている。
虚弱体質だが姉と違って勉強ができるため、母から溺愛されている。彼女が通っている学校でもいじめがあるようだが、本人は「ムカつく人はいじめられて当然。いじめられるキモい人が悪い」などといじめに肯定的な考えを持つ。その一方、姉思いなため歩とは良好な関係を築けている様子で、彼女がいじめられている事を告げた際には驚愕した表情を見せた。
安西 富美男(あんざい とみお)
愛海の父親で、県会議員兼会社社長(ドラマ版では富美男から大二郎に変更)。鼻下に髭を貯えた威厳のある恰幅の良い中高年男性で、容姿は娘と似ていない。
一人娘の愛海を溺愛するモンスターペアレントだが、将来の市長候補とも言われる有力者であるため、舞台となっている地域では非常に強い権力を持ち、学校側から畏怖されている。愛海から「歩にいじめられている」と嘘を聞かされて一方的に娘の主張を信じ込み、歩と未来を退学させようと学校へ乗り込んだが歩の反抗にあって失敗。その後は愛海の陰謀に利用されていることも知らず、平岡を強引に左遷するように仕向けたが、数日後に未来がアルバイトをしているキャバクラで平岡を左遷させたことを喋ってしまい、歩と未来から手痛い制裁を受けた[注 18]。根は俗っぽく、制裁目的で席に着いた未来の誘惑にあっさり乗った。
佐古宅での事件の後に職員室へ乗り込むが、そこでエミや田崎にこれまでの騒動の真相を知らされて生徒らを止められない教員らの無力さに逆上し、「愛海を転校させる」と宣言。独断で愛海の罪を揉み消し、娘に反省や償いの機会を与えようとしなかった。
入院中の愛海を見舞いに病院を訪れた際に本人から真実を告げられ、歪んだ娘の本性を目の当たりにして呆然としながら病室を後にしたが、その後も事件を公にせず、愛海を転校させる方針も変えなかった。だが、退院した愛海を迎えに行った日に、警察からの電話で、愛海自身の依頼で歩が彼女を告訴したことを知らされる。
最終回では改心し、娘が少年院に送致されたことで市長選への出馬を取り止め、もっと家族や娘のことを理解しようと努める様子が描かれている。
愛海の母親(仮称)
わずかなシーンしか登場していないが、愛海を「マナちゃん」と呼び、娘に対して過保護な模様。容姿は愛海に似ており、夫より大分若い。
佐古の父親(仮称)
安西グループ傘下にある子会社の社長。顔は息子に似ている(ドラマ版では佐古克敏と名前が判明)。
横暴な性格で、少しでも自分の意に沿わないことがあると佐古に体罰を加え、彼の人格形成に大きな影響を与えた。また、佐古に愛海と付き合うよう強制させていた張本人。
終盤、自宅で起こった愛海の傷害事件で息子が隠し持っていた緊縛写真の存在を知り、写真が警察の手に渡る前に全て処分した。そして重傷を負って入院することになった佐古の病室に押し入り、「お前が愛海を守らなかったせいで会社が存続の危機に陥った」と責め立てる上、まだ緊縛写真を隠し持っているのではないかと徹底的に問い詰め、まるで心配する様子を見せなかったことで、ついに反旗を翻されてしまった。その際、近くにいた看護師に助けを求めながら逃げ惑うという、今までとは打って変って臆病な態度を見せた。
最終話における富美男の発言から、会社自体はどうにか存続している模様。
佐古の母親(仮称)
気弱な性格で、夫の息子に対する家庭内暴力に悩んでいる。暴力的な夫に怯えて息子を守り切れない。
廣瀬の母親(仮称)
娘の和華が愛海から脅迫されていることに気づかずにいたが、後に和華が学校で自殺未遂を起こした際に病院内で面会に赴いた戸田に対し、門前払いにする上で娘に何があったのかを涙ながらに激しく問い詰め、看護師に諌められた。

その他 編集

篠塚 夕子(しのづか ゆうこ)
歩の中学時代の友人。歩からは「しーちゃん」と呼ばれていた。高校受験で西舘高校への進学を約束し、勉強が不得意な歩に勉強を教えていたが、その後自分の成績が下がり、その反面歩の成績が自分の成績を上回ったことを知ったのがきっかけで徐々に歩との間に距離が生じ、遂には歩だけが西舘高校に合格した事が原因で絶交してしまう。
歩のリストカット癖のきっかけを作った張本人であるが、それ以後は作中で描かれないため不明。
狩野 アキラ(かりの アキラ)
愛海の中学時代の先輩で、朝隈(あさくま)高校の不良グループのリーダー的存在。
かつて薗田をいじめて不登校にさせた過去を持ち、愛海グループに薬などの悪い遊びを教えた極悪人。一方、立場的に危うくなると途端に弱腰になるなど、小心な一面を持つ。ほか、意中の相手である愛海の言いなりになって何でも悪事を働く等、隷属体質でもある。
愛海とは体の関係まで至っており、彼女の命令で佐古を暴行及び脅迫、さらに歩と未来を廃墟に監禁し暴行しようとしたが、その場に介入してきた薗田と揉み合いとなり、窓から外へと転落して瀕死の重傷を負う。その際、廃墟に火を放ったため、翌日に事件のことがニュースなどで報道され、町中に知れ渡ることとなる。
事件後、病院を抜け出して愛海と再会するが、彼女からはすでに用済みと判断されており、別れた直後に警察へ通報されてしまい、愛海からの通報を受けて駆けつけた警官に取り押さえられ、逮捕された挙句に「役立たず」と無情に切り捨てられてしまった。
アキラ自身は愛海のことを本気で好きだったが、彼女の方は「手駒」として利用していただけであった。

書誌情報 編集

  • すえのぶけいこ 『ライフ』 講談社〈講談社コミックス別冊フレンド〉、全20巻
    1. 2002年8月9日発売、ISBN 4-06-341296-2
    2. 2002年12月13日発売、ISBN 4-06-341315-2
    3. 2003年4月11日発売、ISBN 4-06-341332-2
    4. 2003年7月11日発売、ISBN 4-06-341343-8
    5. 2003年12月12日発売、ISBN 4-06-341363-2
    6. 2004年4月13日発売、ISBN 4-06-341381-0
    7. 2004年8月11日発売、ISBN 4-06-341394-2
    8. 2004年12月13日発売、ISBN 4-06-341410-8
    9. 2005年4月13日発売、ISBN 4-06-341422-1
    10. 2005年7月13日発売、ISBN 4-06-341433-7
    11. 2005年12月13日発売、ISBN 4-06-341457-4
    12. 2006年4月13日発売、ISBN 4-06-341466-3
    13. 2006年9月13日発売、ISBN 4-06-341487-6
    14. 2007年1月12日発売、ISBN 978-4-06-341505-6
    15. 2007年5月11日発売、ISBN 978-4-06-341523-0
    16. 2007年9月13日発売、ISBN 978-4-06-341542-1
    17. 2008年2月13日発売、ISBN 978-4-06-341564-3
    18. 2008年6月13日発売、ISBN 978-4-06-341579-7
    19. 2008年12月12日発売、ISBN 978-4-06-341601-5
    20. 2009年4月13日発売、ISBN 978-4-06-341617-6

テレビドラマ 編集

ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜
ジャンル テレビドラマ
脚本 根津理香
演出 谷村政樹
加藤裕将
出演者 北乃きい
福田沙紀
細田よしひこ(現・細田善彦
大沢あかね
星井七瀬
末永遥
中村静香
夏目鈴
北条隆博
中村友也(現・中村倫也
山田健太
うえむらちか
平野早香
関めぐみ
酒井美紀
瀬戸朝香(友情出演)
真矢みき(現・真矢ミキ) 他
エンディングLIFE』(中島美嘉
製作
プロデューサー 中野利幸
制作 フジテレビ
放送
音声形式ステレオ
放送国・地域  日本
放送期間2007年6月30日 - 9月15日
放送時間毎週土曜 23:10 - 23:55
放送枠土曜ドラマ (フジテレビ)
放送分45分
回数11
公式ウェブサイト
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テレビドラマ『ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜』は、2007年6月30日から9月15日まで、フジテレビ系列(テレビ大分、テレビ宮崎を除く)で、毎週土曜日 23:10 - 23:55(JST、通称『土曜ドラマ』枠、『土曜プレミアム』の拡大・延長等で遅延の場合もあり)に放送されたドラマ。北乃きいの民放連続ドラマ初主演作で、ハイビジョン制作7月28日は『FNS27時間テレビ』の放送に伴い休止となった。

概要(ドラマ) 編集

クラスメイトから壮絶ないじめを受けながらも、真の友人と出会いそのいじめに立ち向かっていく女子高校生・椎葉歩と、いじめグループの中心にある中で周囲との人間関係を徐々に壊していく女子高校生・安西愛海の姿を軸に、いじめという行動の本質と問題点を描きつつそれらの行動の裏に潜む人間模様も描く。また、2分程度の西舘高校の学園生活を中心としたミニドラマスクールライフ』(薗田を主役とし、石井や遠藤、みどり、里絵などのサブキャラが中心のスピンオフドラマ)が携帯公式サイトで公開されている。これはドラマ放送終了直後に公開されており、1話につき105円でダウンロードすることができる。

原作では序盤はいじめの描写はなく、リストカットを繰り返す歩を中心に描かれていたが、ドラマではリストカットの設定をなくした代わりに第1話冒頭でいじめと立ち向かう覚悟を見せる歩のモノローグ(第4話終盤のハイライトでもある)から始まり、歩へのいじめが始まる前に他のクラスメートへのいじめがあるなど、序盤よりいじめに焦点を当てた作品となっている。また演出陣が求めるスピード感や臨場感を出すため、撮影にはほとんどステディカムが使用されている。

最高視聴率が17.4%を記録するヒット作となったもののいじめをテーマにした作品であり、さらに劇中の随所に過激な暴力シーンが描かれたことから、放送したフジテレビには放送開始直後から30代以上の親世代を中心に2000件を超える抗議や批判が送られたほか、放送倫理・番組向上機構 (BPO) の「放送と青少年に関する委員会」にも約55件の批判や抗議が寄せられた[3]。内容については、「いじめを助長する」「子供が見るのは不適切」といったものが多かった。その一方で、主要登場人物と年齢が近い若い世代を中心に「主人公に勇気をもらった」「(番組を見ていて)自分のまちがいに気付き、反省した」など意見も多数寄せられた[3]。「親が子どもに見せたくない番組」の第8位(2007年度『子供とメディアに関する意識調査』日本PTA全国協議会主催)にランクインされた。青森テレビドラマストリート』などFNS系列外局での遅れネットや、FNS系列局での再放送は行なわれていない。なお、CSフジテレビTWOにおいて放送を行うことがある。

福田沙紀細田善彦の出世作。

キャッチコピー 編集

  • 追いつめられた人間は、強く生きるしかない。私は負けない。
  • あなたも 友達のフリをした悪魔ですか。
  • 私は負けない。
  • 正解は分からない。だけど私は決めたんだ。自分らしく生きることを、そして、イジメと闘うことを。私は、負けない。

ストーリー 編集

椎葉歩は高校受験で自身のみが合格した事で、親友の篠塚夕子との友情が崩壊。夕子を自殺未遂を図らせるまでに追い詰めた事が心の傷となり、内向的な性格になってしまう。

そんな歩に声をかけてくれたのが安西愛海だった。歩は愛海と永遠の友情を約束する一方、「不良」と噂される羽鳥未来に憧れる。そんな中、愛海は彼氏の佐古克己に別れを宣告されたショックから踏切に飛び込み自殺を図ろうとする。愛海を間一髪で引き止めた歩は親友のため、佐古の家に向かうが、そこで佐古の異常な性癖を知り、以後頭を悩ますこととなる。

だが、その行為から歩は愛海からのいじめを受けることになってしまう。かつて愛海にいじめの標的とされた廣瀬倫子が自分を無視した歩を逆恨みし、佐古の家に入る歩を携帯電話で撮影。愛海グループにその映像を見せ、愛海に「歩が佐古を盗ろうとしている」と誤解させたからだった。

教科書に落書きをされる、机に接着剤を塗られる、弁当や教科書をゴミ箱に捨てられる、ゴミ捨て場に閉じ込められる、トイレで水をかけられる、黒板に誹謗中傷を書かれる、髪にスプレーを噴射される……。歩に対するいじめはどんどんエスカレートしていった。しかも廣瀬の嘘をクラスメイトは堅く信じて疑わず、誰一人歩に味方する者はいなかった。

耐えかねた歩は学校を逃げ出し、電車の駅で飛び込み自殺を図るが、偶然逃げ出すところを目撃した未来に止められる。未来はいじめの現状を語る歩に自身が味方することを約束。唯一の味方であり、強い支えとなった未来を得て、歩はいじめに立ち向かうことを決意する。佐古の邪魔もあってその後もいじめがエスカレートしていく中、かつていじめられていた経験を持つクラスメイトの薗田優樹も歩の味方となる。また、多くのクラスメイトは薗田が歩を引き止めたことを境に、愛海グループのいじめのやり方を「やり過ぎでは?」と感じ始めていた。

一方、なかなか歩が怯まない事にしびれを切らした愛海は、知り合いで不良のアキラに依頼して歩と未来を始末するように頼んだが、薗田の妨害によって失敗。表向きはアキラが主犯の放火事件として報道されたこの事件の真相を、廣瀬は知ってしまう。それに気付いた愛海は廣瀬に口外しないようにと脅すが、他の愛海グループのメンバーに事件の真相を漏らしてしまう。その後、愛海のいじめが再び自分に降りかかることを恐れた廣瀬が学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのを機に、事態は急転することとなる。

クラスメイトは一連の事件の真犯人が愛海だと勘付き、徐々に愛海から離れていく。愛海はそれにも怯まず、廣瀬をいじめの主犯に偽装したり、真実を知った副担任の平岡正子を県議である父・大治郎の力を使い解雇させたりと、様々な手を使い真実を隠そうとするが、それらの行動はクラスメイトの愛海に対する激しい憎悪を駆り立てていくことになった。

そんな中、愛海は父・大治郎の力を使って佐古の父・敏克の会社を倒産させ、担任の戸田和佳絵が自分と別れた佐古と付き合っていたことを知り、それをネタに彼女を脅し、中間テストで歩にカンニングの濡れ衣を着せるように依頼する。だが、カンニング偽装はすぐ男子生徒の石井知典と遠藤晃一に見破られて失敗。さらにクラスメイト達からこれまでの事件の黒幕だと糾弾され、いたたまれず教室から脱走する愛海だったが、クラス全員は愛海を追いかけ、中庭でクラスメイトに追い詰められる。石井が「土下座して謝れよ!」と愛海に要求したことに端を発し、学校中は「土下座」コールで包まれ、騒動が収まったその日からは愛海いじめがクラスで始まった。

いじめられても態度を変えなかった愛海だったが、やがて唯一自分に味方し続けていたクラスメイト・岩本みどりが愛海に利用されたことに気づき離反、佐古の発狂と愛海に対する復讐、さらには歩からの一言によって、これまでの自分の一連の行動の過ちに気づき、泣きながら反省することとなる。

キャスト 編集

基本的な人物設定は原作と同じだが、一部相違が見受けられる。

主要人物 編集

椎葉 歩(しいば あゆむ)
演 - 北乃きい
本作の主人公。愛称は「アユム」。
天然で空気が読めず、正しいと思ったことを口にしてしまう面と依存心の強さは見られるが、優しくて思いやりのある性格。
中学時代、自分のみが西舘高校に合格したことで、親友の夕子が自殺騒ぎを起こしたことがトラウマになっていた時期がある。
それもあって入学当初は暗かったが、愛海と親しくなる。しかし、愛海からの誤解などを理由にいじめのターゲットになってしまう。それに立ち向かい、未来や薗田と真の友情を築き上げる中で成長していく。
のちに愛海が新たないじめのターゲットにされた際、みどりからこれまでの仕返しをするよう強要されるが、「人を傷つけるのが強いんじゃない。あんた達が強いっていうなら、あたしは強くなんてなりたくない」と断固として拒絶。それでも自分を裏切り者扱いする愛海[注 19]に対し、「嬉しかった。愛海が入学して声かけてくれて。愛海が友達になってくれて、すごく救われたの。なのに何でこんな風になっちゃたの? 愛海には信じて欲しかった」と呼びかけ、「愛海には本当の友達はいるの?」と言い残してその場を去るが、その時の言動で彼女が改心の兆しを見せるきっかけになった。そして泣きながら廊下を歩いていたところを未来や薗田が笑顔で歩を迎え、歩も二人に笑顔を見せた。その後、愛海がかつての自分と同じようにみどり達に自身の机と椅子を落とされるいじめを受けていた際に落とされた机を拾いあげ、声をかけてきた愛海に「私、愛海を許せたわけじゃない。でも、いじめはもっと許せないから」と宣言し、未来や薗田とともに愛海に手を差し伸べた。
安西 愛海(あんざい まなみ)
演 - 福田沙紀
本作のもう1人の主人公。愛称及び一人称は「マナ」。
父が県会議員兼会社社長で裕福なため、並外れたお嬢様育ち。華やいだ風貌で中学生の頃から評判の美人に加え、表向きは明るく社交的な印象だが、実は自分本位な性格で、自分の思い通りにならないと感情的になり、冷酷な嫌がらせを展開する為、次第に周囲から反感を抱かれ孤立してゆく。神出鬼没でどこからともなく現れることがある。
母からは無関心な態度で振る舞われ、父からは溺愛されているが、仕事が多忙等で上手く伝わっていない。そのために心の中では孤独感、寂しさを感じており、誰かに構ってほしいという切なる願望から自分が気に入らないと感じた人間をいじめのターゲットとしていた。最初は親友だった歩に対して佐古を盗ったと誤解した事から彼女へのいじめの主犯格となり、様々な卑劣な手段を用いて歩を追い詰めようとする。
物語後半では、佐古の襲撃事件と歩・未来の拉致監禁事件に加え、真相を知った廣瀬が自殺未遂により、クラス中から疑惑の目を向けられ徐々に孤立。最終的に担任の戸田を脅して利用し、歩のカンニングを偽装した事件がきっかけですべての事件の黒幕だったことがクラス中に知れ渡り、事件後の当日から新たないじめのターゲットとなる[注 20]。佐古が警察に逮捕された後、元の取り巻き達[注 21]から暴力を振るわれていた際、やって来た歩がみどり達からこれまでの仕返しをするよう強要されてもそれを強く拒み、その時の歩の言葉や歩が立ち去った後に歩たちと撮ったプリクラ帳を見て歩たちとの出来事の日々を思い出し、泣きながらようやく改心の兆しを見せた。最後は様々な事件を起こしていた事が学校に発覚し[注 22]、退学処分を検討されることになった。その後も普通に登校したが、これまでとは異なり不安と恐怖心を抱きながら登校し、みどり達にかつて歩の机と椅子[注 23]を落とした事と同じいじめを受けるが、その一部始終を見て、落とされた机や椅子などを拾い上げる歩や未来や薗田から手を差し伸べられ、いじめに立ち向かう勇気を得る。
羽鳥 未来(はとり みき)
演 - 関めぐみ
歩のクラスメイト。
他人の目を気にせず、一人で自分のしたいことを黙々とこなしている、ストレートのロングヘアを靡かせて颯爽と歩く女子生徒。
原作と同じく高身長の関がキャスティングされた。
いじめを受けた歩に手を差し伸べ、最後まで味方になる。
小さい頃に両親が離婚しており、父の病気など経済的理由から喫茶店や水商売など複数のアルバイトをかけもちして生計を立てている為、欠席・早退が多く、クラスからは孤立している。
しかし、学校の成績も常に学年1位、2位を争う努力家。
だが、「成績上位なら欠席が多くても認められる」とは限らないと実感。
担任の戸田に対してはあまりよく思っておらず、反発した事も多くあった。
駅のホームから飛び込み自殺をしようとした歩を叱り飛ばした事をきっかけに歩と接近。のちに薗田と共にいじめに立ち向かう仲間となる。面倒見が良い性格だが、歩に対して直球で厳しい言葉を掛け、自立を促すこともある。
最終回のラストで歩と薗田と登校した時に「みんなと一緒に卒業したいから」という理由でバイトを辞めたことを告げた。その後、愛海がかつての歩と同じようにみどり達に自身の机と椅子を落とされるいじめを受けていた際に落とされた椅子を拾いあげ、歩や薗田とともに愛海に手を差し伸べた。
佐古 克己(さこ かつみ)
演 - 細田よしひこ(現・細田善彦
愛海の恋人だったが、後に破局する。主要メンバーの中で唯一クラスが違う。
試験で1位の成績を取り、表向きはクラスの担任である田崎を含めた教師たちにも一目置かれるほどの完璧な優等生を演じているが、父に性格づけされていた家庭環境育ち、好きでもない愛海と無理やり付き合わされたことから、少女監禁・緊縛趣味などサディストとしての性癖、戸田を利用するといった裏の顔を持ってしまう。また、夕子と同じ塾だったことから、彼女の自殺未遂の経緯を知って歩を脅し、廣瀬の自殺未遂後は歩と薗田が育てていた花壇の向日葵を切り落として、廣瀬の自殺未遂を歩のせいだと脅して追いつめたり[注 24]、戸田に歩から付きまとわれているという嘘をついたこともあった。
のちに事実を知った歩の母・文子が父の会社に乗りこんだことから父に性癖を知られて[注 25]問い詰められて暴力を受け、戸田との関係を知った安西家の報復[注 26]この時登校してきたばかりの歩と未来も呆然とし、そこに登校したきた佐古が周りの生徒からもドン引きされ、男子生徒から「よく来れるよな」と言われ、「小学生かよ。オーモラシくーん」と言い放たれた佐古は壁に貼り付けてあった写真を見て動揺して慌てて写真を剥がしていた[注 27]が、歩は未来とともに教室に行く最中にベランダから覗いていた愛海を見て愛海の仕業であることに気づいた。その後、佐古は愛海から「克己君って戸田先生が好きなんでしょ?」と聞き、「パパもあんな男やめとけ」と佐古に別れを告げ、「あんたんとこの会社もう終わりだしね」と告白、佐古も動揺して「突然別れるなんて困るよ。僕には愛海だけだし」と説得し、愛海は「じゃあ土下座して」と佐古に土下座をさせるも、「キモいんですけど」と一蹴してその場を去った。しかしこれが原因で佐古は愛海に対する復讐心を抱かせるきっかけの一つにもなってしまった。父から過剰な暴力を受け続けた末に精神を病み[注 28]、父をハサミで刺して[注 29]一部始終を目の当たりにした母(演 - 南風佳子)の目の前[注 30]で「ざまあみろ」と捨て台詞を吐いて顔に血まみれの状態で逃亡した[注 31]。逃亡中の夜に帰宅途中の戸田と再会し、戸田に「頼れるのは先生だけなんです。助けてください」と言って助けを求めるも、父が助かった[注 32]事を伝えた上で警察に自首するよう勧めた戸田に対して「おめぇも使えねぇなぁ」と言って「本気で惚れてるとでも思った。誰がテメェみたいなのに惚れっかよ」と言い放って本性を暴露し、「何も見えてねぇんだよ。父さんも母さんも先生もさ、自分に都合の良いことばっかして見てねぇくせに偉そうなこと言いやがって、おめーらクソみてぇな大人が子供をダメにしてるんだよ」と学校や家の不満をぶつけながら一方的に罵倒してその場を去って再び逃亡した数日後、登校してきたばかりの愛海がみどり達にいじめられている最中に歩のクラスの教室に突如現れ、愛海に詰め寄りながら「色々とね考え直したんだ。今までの僕は、やっぱり間違ってたんだって、愛海には色々と迷惑かけたよね」とこれまでのお詫びを告げて[注 33]、「だけど、これからは安心して」と言って愛海に笑みを浮かべた直後に「もう我慢して生きんのは、やめたからさ」と叫びながら、これまでの父や愛海に対しての不満を爆発させ、愛海に復讐するため折り畳みナイフ[注 34]を振りかざし、歩や未来、雪乃、および佐古が来るまで愛海いじめをしていたみどり達新グループをはじめ、石井や遠藤らいじめに加担していたクラスメイトを騒然とさせ、愛海に折り畳みナイフを向けて「お前がいけないんだよ。お前のせいで俺の人生めちゃくちゃなんだよ」と叫び、愛海を殺そうと襲いかかるが、薗田に阻止された上で「お前には人の痛みがわからないのか」と叱責されて突き飛ばされて叫び、石井や遠藤たちに取り押さえられながら愛海に「全部お前のせいだ。お前のせいでこうなったんだぞ」と叫ぶが、未来から「甘えんな。人のせいにして逃げてんじゃないよ」と一喝され、警察に連行されて逮捕された[注 35]その後は少年院隔離病棟に送致された。利用していたとは言え、戸田への想いを断ち切っていないらしく、合宿の時に撮った彼女の写真を隠し持っていた[注 36]。愛海と同様退学処分を検討されることになったのかは不明。
愛海とは対照的にこれまでの行いを反省する兆しがみられた原作とは異なり、ドラマ版においては最後まで自身の所業を反省することはなく、前述の通り原作以上に奇行ぶりが強調された。また、原作同様、腕力に関しては非力な描写が多く、すぐに屈服する気弱で臆病者である描写もあった。
なお、原作では当初から愛海のことを嫌悪する描写が散見されたが、ドラマ版ではあまりそういった描写は見られず、どちらかというと無関心に近い状態だった[注 37]
薗田 優樹(そのだ ゆうき)
演 - 北条隆博
物静かで勤勉な性格。クラスでは、歩とともに園芸委員を務める。
愛海・廣瀬・みどり・礼奈・克己と同じ中学校を卒業しているが、中学時代に先輩のアキラにいじめられて不登校となり、1年留年しているため、本来は1学年上となる。腕にはその時のいじめでつけられた煙草の跡があり、その跡を隠すよう常に長袖を着ている。
当初はクラスメイト全てに心を閉ざしており、周囲で起きていたいじめなどにも無関心な態度が見られた。しかし、歩が未来を庇って自らいじめられようとするのを引き止めたことをきっかけに、歩と本格的に関わり始める。その直後から未来を含めて3人でいじめと戦う中で成長し、歩と未来を拉致したアキラに立ち向かったり、歩・未来の退学騒動の時も愛海の父親に対して「恥をかくのは、そちらですよ」と言い放ったり、愛海を殺そうとして襲い掛かった佐古に立ち向かい、身を挺して庇う等、逞しくなっていった。
最終回のラストでは愛海がかつての歩と同じようにみどり達に自身の机と椅子を落とされるいじめを受けていた際に机や椅子と一緒に落とされた教科書やノートを拾いあげ[注 38]、歩や未来とともに愛海に手を差し伸べた。
平和主義者的な面があり、愛海がいじめのターゲットになった時には「標的が安西になっただけで何も解決していない」と歩と口を揃えている。
よくゴッホの画集を眺めている為、クラスメイトから「ゴッホ君」という蔑称で呼ばれる。序盤では眼鏡をかけていたが、廃墟事件の一件からコンタクトに変えた。
本編では歩・未来以外との交友関係は全く無いが、スクールライフでは主要人物を除いたクラスメイトと仲が良さそうな描写もある。

愛海の取り巻き(ドラマ) 編集

愛海を中心とした5人組のメンバー。最初は団結して歩をイジメていたが、歩の拉致監禁事件を機に一度グループに加わった廣瀬が愛海が事件の指示役と知り、再度恐怖感を抱くとそれに気づいた愛海に脅され自殺未遂してしまう。そして退院後に再度登校した廣瀬に虚偽のいじめの告白をさせる。そして愛海は自らが傷つけた怪我を歩の仕業と偽装し、未来までもいじめの犯人に仕立て父・大治郎の権力で強引に謝罪させた。しかし、自らがいじめの実行犯なのに大人を使ってまで自身を被害者に偽装し、本来被害者の歩らを加害者に仕立てるなどしたため、グループの面々もさすがに恐怖感を抱き始める。そしてクラスメートも次第に安西に疑問を抱いていく。そして歩へのカンニング偽装事件でグループにはいないクラスメートの石井が偽装を見抜いたのを合図に最終的に入院中の廣瀬と転校した美紗を除いて愛海をイジメるようになる。歩へのいじめは原作以上に悪化しているのに対し、原作にあった奔放な性談義やアキラ達との関わりがないなど、いじめ以外は原作ほど素行が悪い訳ではない。

廣瀬 倫子(ひろせ ともこ)
演 - 星井七瀬
愛海グループの一員。愛称は「ヒロ」。高校入学をきっかけに中学校からの同級生でもある愛海と親しくなる。本来は優等生タイプだが、口が悪いところもある。物語序盤でファッション雑誌のコーナーに載ったことから有頂天になってしまっていたところを、愛海に妬まれて愛海グループ最初のいじめの標的となり孤立[注 39]。この時に愛海の顔色をうかがって自分を無視した歩に憎悪の念を抱く。その後、歩が佐古の家に入って行く所を携帯電話で録画し、それを愛海グループに見せたことで信頼を取り戻し、愛海グループの一員となる。
その後はグループの中でも歩いじめの中心的役割を果たすが、愛海が学校でアキラと電話のやりとりをしているのを偶然目撃したことで次第に愛海に恐怖心を抱き、避けたいと思うようになる。しかし、愛海にその事を悟られて脅迫されてしまう[注 40]。そのことを里絵と美紗に告げたが、里絵に愛海がいる前で告げことをバラされてしまい、いじめが再び自身に降りかかることを恐れ、恐怖のあまり駆け込んだ屋上で歩に対して「私はあんたみたいにいじめられたくない」と叫び、歩と未来の目の前で投身自殺を図るが、幸い片足の骨折と軽傷で一命を取り留め、見舞いにやって来た歩と和解して、歩に「気持ちの整理が出来たらマナの事ちゃんと話す」と約束した。しかし、歩が家に帰ったその直後に病室に戻ろうとした瞬間に愛海から脅迫を受け[注 41]、夏休み明けの学校の集会で「私が安西さんを脅して椎葉さんをいじめさせてたんです」という虚偽の告白を生徒の前ですることになり、謹慎処分となって病院に戻った[注 42]
最終回のラストでは、原作と同様にリハビリに専念している様子が描かれている。また、愛海がいじめられるようになったことや佐古が逮捕されたことや戸田が教師を退職したことを知ったのかは不明。
原作の廣瀬和華と同じキャラクターだが、名前と性格が変更され、物語に大きく関わる人物として登場する。
岩本 みどり(いわもと みどり)
演 - 末永遥
愛海グループの一員。
詳しくは新グループ(ドラマ)を参照。
宇田 里絵(うだ りえ)
演 - 夏目鈴
愛海グループの一員。
詳しくは新グループ(ドラマ)を参照。
信川 美紗(のぶかわ みさ[注 43]
演 - 中村静香
原作における岩本咲に相当するキャラクター。
愛海グループの一員で、グループの中でも里絵とは信頼し合える親友。里絵と同じく自分の地位を上げるために愛海グループに入った。派手で明るい印象を持つ。当初は廣瀬と里絵とみどりたちと一緒に積極的に歩をいじめていたが、愛海が父親を利用してまで歩や未来を追い詰めたり[注 44]、廣瀬を自殺未遂にまで追い込む等と、次第にエスカレートしていく愛海の卑劣な行動についていけなくなり、彼女に恐怖心を抱くようになった。
その後、夏休みの愛海グループでの旅行を拒否した際に里絵と電話している時に里絵に「マナと旅行なんて死んでも嫌、考えただけでも吐き気がする」と言って自分の本心を打ち明けたのを里絵の携帯を取り上げた愛海に聞かれてしまい、愛海は「そんなにマナのこと嫌いなわけ」と不満に答え、美紗は電話越しで呆然とした[注 45]。後日、愛海との縁を切るため、自分の荷物をまとめに学校に行き、愛海達と写った合宿の時の写真を破り捨てるが、そこに向日葵の種を持ってきた歩に「もうマナに怯えて生きていくなんて嫌なの。あんたやヒロの次は、あたしの番だから」と次は自分が愛海のいじめの標的になると察し、「いじめなんかのせいで人生めちゃくちゃにしたくない。あたしは自分を守るために転校するから」と歩に別れを告げて逃げるように転校した。
最終回のラストでは転校先の明成国際高校で新しい友達(演 - 高橋慶子)とうまくやっている様子を見せている。新しい友達とは自身がいじめに関わっていた過去を抹消するかのように、いじめに関して「ダサいし」等と否定的な会話をしている。廣瀬同様、愛海がいじめられるようになったことや佐古が逮捕されたことや戸田が教師を退職したことをかつての取り巻きから聞いて知ったのかは不明。

新グループ(ドラマ) 編集

岩本 みどり(いわもと みどり)
演 - 末永遥
原作における深沢エミに相当するキャラクター。名前の由来は原作版の岩本咲から。
愛海グループの一員。最も忠実に愛海に仕えた。語尾に「〜じゃねぇよ」とつけるなど乱暴な口調が特徴で、石井とは愛海を庇ってつかみ合いの喧嘩[注 46]をするほど気が強い男勝りな性格。髪型は上部で括ったポニーテールで、ピアスをしていることが多い。
愛海とは中学時代からの親友で、先生に万引きの疑いをかけられた所を愛海に助けてもらったことから愛海のことを強く信じており、のちにグループのメンバーや今まで味方だったクラスメイト達が次々に離れ、最終回で愛海がいじめの標的になってからも一人彼女のそばに残り庇い続けていたが、愛海が歩に対して「みどりは裏切ったりしないよ。だってあいつ馬鹿だもん。馬鹿でも利用されるほうが価値があるんじゃない」とみどりに対しても親友どころか友達ではなく利用価値のある道具としてしか見てなかったとする発言をトイレの中で聞き、それに涙を流した。遂に離反[注 47]。新グループのリーダー的存在となり、教室から歩をいじめた時と同じように愛海の机と椅子を落とし、「おめーの席、ねぇから!」と大声で言い放った。
宇田 里絵(うだ りえ)
演 - 夏目鈴
原作におけるチカに相当するキャラクター。
愛海グループの一員。長身で髪型はショートカット。物語全般にわたって利己的な言動が目立ち、愛海グループに入ったのも自分の地位を上げるためだったと、劇中で明かしている。
当初は愛海たちと一緒に歩を積極的にいじめていたが、美紗とともに廣瀬から愛海に脅迫されていることを知らされる。そのことを愛海の目の前で明かし、廣瀬を不利な立場に追い込んだ。しかし、直後の廣瀬の自殺未遂によって美紗とともに罪悪感を感じて愛海グループにいることに気まずさを感じ、このままだと不利な立場になると思うようになる。その後のグループ旅行では、集合場所の東京駅に現れない美紗に愛海とみどりから離れて電話で「来ないとやばいよ」と言って来るよう説得したが、愛海が里絵の携帯を取り上げて愛海に対しての本音を言っているのを愛海本人に聞かれてしまい、愛海は美紗と電話していた里絵を睨みつけた。それもあって旅行では荷物を持たされたり買い出しに行かされる等、専ら使い走りにされるようになり、「友達ってマナにとっては利用する道具でしかないんじゃないの?」と感じるようになる。その後も愛海グループに留まっていたが、カンニング偽装事件を機に愛海から離れ[注 48]、新グループの中心となる。
洞察力に長け、前述のように愛海が友人を利用していることを見破ったり、克己の襲撃事件と歩・未来の拉致監禁事件の首謀者についても「廃墟の事件や佐古君を襲わせたのも全部こいつなんだよ」と言って真っ先に愛海を疑っていた。のちに事件の真相を知っているような発言をほのめかしているが、真相を知った経緯は不明。
佐藤 礼奈(さとう れいな)
演 - 平野早香
原作における女子生徒三人組のメガネをかけた女子生徒に相当するキャラクター。
眼鏡をかけた二つ縛りの女子生徒で、雪乃といつも2人で行動していた。見た目は地味な印象だが、小賢しい面もあり、中立的な立場を取っていた事もあった[注 49]
愛海とは中学時代の同級生でもあり、当時から可愛いと評判だった彼女に憧れを抱いており[注 50]、歩いじめでは愛海の味方についていた[注 51]。しかし、トイレで愛海にいじめられた直後のずぶ濡れの廣瀬を雪乃とともに目撃する[注 52]。そして廣瀬の自殺未遂を機に雪乃が歩や廣瀬がいじめられていたことを平岡に告げた際、自身も掌を返して愛海が主犯格であることを告げ、カンニング偽装事件でも「廣瀬さんも、嘘言わされるんじゃない?」と言って[注 53]愛海を追い詰めた[注 54]。それがすぐに校内にも広まり、愛海が不利な立場に追い込まれるきっかけにもなった。
最終的にはみどり・里絵・由香里・美保とともに新グループを結成し、愛海いじめの主な実行役となり、歩・未来・薗田以外のいじめ否定派である雪乃とは行動しなくなる。

その他のクラスメイト 編集

度々いじめの標的の変わるクラスで常にいじめる側に付き、クラスのいじめに加担している生徒も数多い。特に愛海いじめでは、雪乃・歩・未来・薗田を除いたクラスメイト全員がいじめに加担している。

石井 知典(いしい とものり)
演 - 中村友也(現・中村倫也
歩のクラスメイトで、いつも遠藤と一緒にいる今時の男子生徒。「女って怖えーよな」が口癖。自分が標的とされない事から歩いじめを面白がっていたが、薗田が歩を引き止めた頃から「やりすぎじゃないか?」と感じ始め、元から嫌っていた愛海グループと反発するようになり、廣瀬の自殺未遂をきっかけにクラスの主導権を握る存在へ変化。カンニング偽装事件で[注 55]戸田が歩に「退学を覚悟しときなさい」と言われた歩が教室から出ようとした時に「椎葉がカンニングなんてするか?」と言ってカンニング偽装を見破り[注 56]、犯人だと追い詰められた愛海は教室から脱走した愛海を追い詰めて[注 57]彼女に「土下座して謝れよ」と言って遠藤とともに土下座を要求[注 58]、その日から遠藤とともに愛海いじめが始まるきっかけを作った。歩・廣瀬いじめでの自身やクラスの男子達の責任が追及されるのを恐れており、新グループにも度々協力するようになる。物語前半、薗田の過去にいじめでつけられた腕の煙草の跡を見た際に少し動揺しており、何かを悟った様子でいた場面がある。アキラの存在を知っていたようだったが、結局最終回まで明かされなかった。最終回では歩や未来、雪乃や新グループおよび、愛海いじめに加担していたクラスメイトと共に発狂したあまりに愛海に復讐するため折り畳みナイフで殺そうと襲い掛かった佐古に動揺し、遠藤たちとともに佐古を取り押さえながら他の男子生徒に「お前ら先生呼んでこい」と伝えて佐古の確保に協力した。
スクールライフでは薗田と仲の良い描写が多い。
遠藤 晃一(えんどう こういち)
演 - 山田健太
原作における薗田の友人に相当するキャラクター。
いつも石井と一緒に行動する男子生徒。石井と同じく廣瀬いじめや歩いじめを面白がっていたが、愛海のことを快く思っておらず、最終的に自身も愛海いじめに加担するようになり、愛海に土下座コールをした最初の人物になった。最終回では愛海の土下座の騒動の時に駆けつけた岩城がクラス全員に「早く教室に戻れお前ら」と言った岩城に「安西が悪いんですよ」と言い放って反発していた。愛海いじめで黒板に書いてあった愛海の誹謗中傷を愛海に「手で消しちゃうよ」と言ったり、「お前しかもみんな敵じゃねぇか」と愛海を挑発していた。
スクールライフでは薗田と仲の良い描写が多い。
門倉 雪乃(かどくら ゆきの)
演 - うえむらちか
ドラマオリジナルキャラクター。原作におけるエイコに相当する。
眼鏡をかけたショートカットの女子生徒で、礼奈とは常に行動を共にしていた(出身中学校は別)。温厚な性格で、歩・未来・薗田以外でいじめに否定的[注 59]な唯一のクラスメイト。悪化していく歩いじめに顔を渋め[注 60]平気で加担する礼奈を諫めたりしていた。廣瀬の自殺未遂を機に礼奈とともに平岡に歩や廣瀬がいじめられていたことを告白[注 61]。カンニング偽装事件でも石井が愛海に「パパの力で平岡クビにして、今度は椎葉を辞めさせんのか」と問い詰め[注 62]、原作同様、それを聞いた戸田がこれを見て何とか事態を収拾しようと「平岡先生は自分の意思で」とクラス全員に嘘をついて告げたが、雪乃は「平岡先生が辞めたがるわけないよ。先生私たちの家一軒一件回って話聞いてたんだよ。この学校にあるいじめを解決したいって」と告白し[注 63]、戸田に「先生もいじめの加害者です!」と糾弾し、結果的に戸田は墓穴を掘ってしまった。
最終的に愛海いじめグループに加入した礼奈とは別行動をするようになり、最終回でも愛海いじめに加担せず、ラストでは愛海がかつての歩と同じようにみどり達に自身の机と椅子を落とされるいじめを受けていた際も礼奈を含めた新グループやそれを嘲笑するクラスメイトから距離を置きながら、悪化する愛海いじめに顔を渋めていた。
歩達のクラスメイトの生徒達。エキストラ扱いされており、台詞はほぼ無い。

西館高校の教員 編集

戸田 和佳絵(とだ わかえ)
演 - 瀬戸朝香(友情出演)
1年2組の担任。担当教科は英語。
原作以上にドライな性格で、生徒同士の問題には一切介入せず、事なかれ主義を貫かんとする「サラリーマン教師」に徹していた。それゆえに、自分とは対照的に生徒に対して熱心な副担任の平岡を疎ましく感じ、一貫して冷たく接していた[注 64]
佐古から父親による暴力のことについて相談を受け、それがきっかけに彼と付き合い始めるが、のちにそのことを知った愛海に脅され[注 65]、歩にカンニングの濡れ衣を着せることになってしまう。その後、帰宅途中に父親を刺して逃亡してパニック状態の佐古と再会したが、佐古に「お父さん助かったみたいだし、警察に行った方が」と説得して警察に自首するよう勧めた際に本性を暴露した[注 66]彼の言葉から自分が利用されていただけと知る[注 67]。最終的にこのことや歩や愛海の言葉がきっかけで目が覚め、愛海に佐古と付き合っていたことを脅されてカンニングの濡れ衣を着せた事を自白し[注 68]、教員室に乗り込んできた文子と未来に連れられて職員室に来た歩にこれまでの自分の行いを謝罪。その後、愛海への復讐に学校に現れた佐古が駆けつけた警察に逮捕され、複雑な表情で連行される佐古と一瞬顔を合わせるものの無視されてしまい、原作と同じく責任を取り退職した[注 69]。原作では退職した後に塾講師になるべく面接に臨む様子が描かれたが、ドラマ版では、その後どうなったのかは不明。また、平岡にも謝罪したのかは不明。
平岡 正子(ひらおか まさこ)
演 - 酒井美紀
1年2組の副担任。担当教科は古典。
元々は会社員として働いていたが、教師になりたいという夢が捨てきれず、採用試験に合格して中途採用で西館高校にやってきた。
腐敗した西高教師陣の中で唯一生徒達のことを心から思っている教師で、いじめ問題の解決に奮闘した。しかし、真実を知りたいという正義感の強さ故に戸田をはじめとする事なかれ主義の集う西高教師陣全員に嫌われてしまい、遂にはいじめの真相を知られるのを恐れた愛海の陰謀で大治郎の力[注 70]によって解雇されてしまう。その際に、「何も出来なくてごめんね」と、力になれなかったことを歩に詫び、愛海には平手打ちを浴びせ、「いつかあなたは独りぼっちになる」と言い残して学校を去る[注 71]。その後は最終回のラストで別の高校で教師をしており、ここでも「いじめ」について考えるよう生徒に呼びかけている。愛海が退学処分を検討されたことや佐古が逮捕されたことや戸田が教師を退職したことを知ったのかは不明。
岩城 正志(いわしろ まさし)
演 - 矢島健一
西館高1年の学年主任。
融通のきかない非常に凝り固まった性格。事なかれ主義を通し、西舘高校の名誉と見栄にこだわる。経済的に上の立場である愛海の父・大治郎から「娘がいじめを受けた」と虚偽のクレームを入れると謝罪するのに対し[注 72]、歩の母・文子の苦情に対しては「子供の問題は親の責任ですよ」とまともに取り合わない冷酷な発言をするなど人によって態度を変える様子も見られた。そして正義感の強い平岡を一方的に邪魔者扱いしたが、最終回のラストで佐古が逮捕され、戸田が反省して辞職の手続きが取れたことや愛海がいじめやこれまでの悪事を認めて退学処分を検討していることについても「安西といい、戸田先生といい、本当困った人達ばかりだ。本当反省してもらわないとね」と言って二人を非難し、事なかれ主義を変えなかったが、それを聞いた田崎が「私たち学校は、このままで良いんですかね?」と言われて考え込むシーンがある。
原作から容貌と設定が大きく変更されている。
田崎 洋(たさき ひろし)
演 - 二階堂智
西館高1年3組の担任。担当教科は数学。
明るくて面白く、生徒から人気のある教師。当初は戸田や岩城と同様の事なかれ主義で、平岡に対して反発していた。自分が受け持つクラスの生徒である佐古の優秀さに一目置いているが、佐古が父親を刺して逃亡していると警察から学校に電話がかかってきた時は驚いていた。その後、最終的には佐古が石井や遠藤たちに確保されて警察に逮捕され、愛海や戸田が自分の過ちを自ら認めた二人を一方的に非難する岩城に疑問を抱き[注 73]、最終回のラストでは「このままではいけない」と思い、考えを改めるようになった。
原作から容貌が大きく変更されている。

主要人物の家族 編集

椎葉家
椎葉 文子(しいば ふみこ)
演 - 真矢みき(現・真矢ミキ
歩の母親。原作ではとてつもなく険悪な関係だが、ドラマではある程度は良好的。基本的には前向きで明るく心優しい性格だが、歩が進学校である西館高校に通っていることを周囲に自慢し誇りに思ったり、典型的な「教育ママ」で、自身の学校での状況を話す事が出来ない歩を理解する事が出ず、歩いじめを知る前まではギクシャクしていた。だが、拉致監禁事件を切っ掛けに歩の状況を知り、母親として歩を守り、関係を再構築しようと努力をする。夫は単身赴任中で、歩、誠と共に夫の会社の社宅で暮らしている。
佐古克己の父親である敏克は高校時代からの同級生であり、勉強がはかどらない娘について何度か相談したことがあった。しかし、彼の息子である克己が歩を脅迫していたことを知ると激怒、敏克の会社まで押し掛け、写真とネガを要求するが、自宅に現れた敏克に金を出してもみ消そうとされた挙句、はじめから金目当ての行動だったかのように言われたことから敏克に幻滅。「あなたみたいな親だから、あんな息子が出来んのよ」と厳しく非難し、敏克を追い返した。
最終話では歩がカンニングの濡れ衣を着せられたことを電話で知り、歩を守るために自ら学校へ向かい、一方的に歩が悪いと決めつける岩城達に「真実に目を向けてください」と説得した。すると歩の担任である戸田がカンニングのメモを自らが仕込んだこと、歩がいじめを受けていたのを知っていたが責任を取るのが嫌で見て見ぬふりをしていたことを告白し、謝罪した。
椎葉 誠(しいば まこと)
演 - 細井允貴
ドラマオリジナルキャラクター。原作の茜に相当するキャラクター。
利勝 難関中学に通う歩の弟。成績はトップである上、明朗な性格な為、教育ママである文子でさえ頭が下がるほどである。苦悩して弱っている様子である歩に対してしばしば「お姉ちゃん。大丈夫?」と声をかける等、姉思いなところがある半面、いじめられっ子に同情する意思はなく、文子の出かけている隙にゲームをして楽しむなど、世渡り上手で賢い面もある。
安西家
安西 大治郎(あんざい だいじろう[注 74]
演 - 小野武彦
愛海の父親。県会議員兼会社社長であることから歩らの住む地域において絶大な権力を有する資産家。
娘の愛海[注 75]を溺愛するあまり愛海に歩・未来の退学騒動[注 76]や平岡の解雇、敏克の会社を倒産[注 77]させるなど自らの権力を遺憾なく行使した[注 78]。最終話では家で愛海に「学校はどうだ。また学校でいじめられたりしてないか?」と聞いたが、愛海は新グループ達からのいじめを伝えることが出来ず、「マナには友達がいっぱいいるから大丈夫だよ」と嘘をついていた。このように愛海を守るためなら手段を選ばずに相手を非難したり、上記のように会社を倒産させるなど権力を乱用していたが、ラストで娘の犯した過ちを知ったことにより電話で理事長宛に一連の騒動を謝罪した[注 79]
佐古家
佐古 敏克(さこ としかつ[注 80]
演 - 勝村政信
佐古の父親。建設会社「佐古建設」社長。文子の高校時代の同級生でもある。
原作と大きく容貌が異なるが、横暴な性格はより一層強調されている。「教育熱心な父親」を自認しているが、実は克己に対して過剰な体罰を浴びせている。
文子とは会食するなど当初は仲が良かったが、歩が克己から乱暴されたことを知った文子が会社に怒鳴り込まれる。文子から「克己君の部屋のどこかに写真があるはずよ。これから一緒に行って探させてちょうだい」と問い詰められると「そんなバカなことがあるわけないだろ。自分の娘に問題があるからって、克己を巻き込んで因縁付けんの止めてくれないか」と応じようとしなかったが、文子から「娘の写真とデータを全部こっちに渡して、そうでないとあたし訴える」と最終通告ともとれる発言を受けたことから帰宅後に克己の部屋を探した。すると克己がこれまで撮ってアルバムにしていた緊縛写真を見つけると文子に怒鳴り込んでこられたことへの腹いせに学校から帰ってきた克己[注 81]を背後から突き飛ばして問い詰めて暴行を加えた[注 82]。その後、文子の家に向かうと事件が明るみに出るのを恐れ、証拠の写真ではなく大量の金を持参し揉み消そうとしたため、文子との仲は崩壊した。しかし、大治郎の力で会社が倒産し[注 83]、腹いせとして試験当日に克己に過剰な暴力を振るい続けた。その結果、克己の精神を病ませることとなり、部屋にあったハサミで刺されるという報復に遭い致命傷を負うが、辛うじて一命は取り留めた模様[注 84]。しかしその後の動向については一切語られておらず、息子への虐待行為で取り調べをされたことについても不明。克己が戸田と付き合っていたのも知ったのかは不明。
原作では脇役扱いだったが、ドラマ版では主要人物として序盤から頻繁に登場している。

その他 編集

篠塚 夕子(しのづか ゆうこ)
演 - 大沢あかね
中学時代の歩の親友だった女子。歩の親友で、歩からは「しーちゃん」と呼ばれている。歩と西舘高校受験に取り組むが自分が勉強を教えた歩のみが合格したことで歩を妬み離れ、自暴自棄になり飛び降り自殺を図る。その事を塾で一緒だった克己に知られてしまうなど、歩が一時、人間不信に陥るきっかけにもなっている。
その後、西館高校とは別の公立の高校に進学。最終回で通学中のバスで歩と再会[注 85]、歩に「私ずっと友達だと思ってるから」と声をかけられても無視するが、その直後に彼女に「今度は希望の大学、絶対に合格するから」とメール[注 86]し、一緒にいた友人(演 - 松井絵里奈)に歩を「うん、友達」と答える等、次第に立ち直り、歩との仲直りの兆しが見えつつある。また、同じ塾だった佐古が警察に逮捕されたのを知っているのかは不明。
狩野 アキラ(かりの アキラ)
演 - 山根和馬
ヤンキーグループのリーダー格。愛海らの1学年歩の先輩であるが、原作と違って高校に通っていない。
中学時代、薗田をいじめていた過去を持つ。普段から仲間たち(演 - 末野卓磨宮田大金子弘幸牧本竜)と共に、街中でカツアゲなどの犯罪行為を行っている極悪人。
愛海に惚れ込んでおり、彼女の望むことなら何でもやると宣言している。まず手始めに廣瀬いじめを助長するメールを送り、塾から帰ってる時に戸田と電話が終わった後に歩いてた佐古に暴行を加えて金品を奪った[注 87]。その後、歩らを廃墟に拉致し、監禁および乱暴を加えようとしたが、救出に来た薗田に阻止される。
その後、歩と未来が発した一言に激怒して廃墟に火を放ってしまう。そのまま逃げようとして、追ってきた薗田も殴って踏みつけるが、途中で体勢を逆転されて首を絞められる。歩がそれを止めて薗田が我に返ったことでその場は凌げたが、パトカーのサイレンが聞こえると慌てて廃墟をあとにした。しかし、最終的には放火の罪で警察に逮捕された。最後まで愛海のことを堅く信じていたが、彼女自身は体の関係と引き換えに、「持ち駒」として利用しただけだった[注 88]
ドラマ版では、髪形がスキンヘッドに変更されている。

スタッフ 編集

  • プロデューサー - 中野利幸
  • 演出 - 谷村政樹加藤裕将・遠藤光貴
  • 脚本 - 根津理香
  • 音楽 - 海田庄吾山嵜廣和(オリジナルサウンドトラック ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ
  • 主題歌 - 中島美嘉LIFE
  • 技術プロデュース - 井上治久
  • 撮影 - 鈴木富夫、岡本世基
  • 撮影助手 - 宍戸勇
  • 映像 - 作田和矢
  • 音声 - 吉田勉、大畑健三郎、安部岳
  • 照明 - 梶山高弘
  • 照明助手 - 田中亜矢、中江純平、大賀章雄
  • 編集 - 深沢佳文
  • VTR編集 - 伊藤裕之
  • 編集デスク - 名取佐斗史
  • MA - 蜂谷博
  • 音楽プロデュース - 志田博英
  • 音響効果 - 谷口広紀
  • 美術プロデュース - 関口保幸
  • 美術プロデュース補 - 宮崎かおる
  • デザイン - 坪田幸之
  • 美術進行 - 竹田政弘
  • 大道具 - 浅見大
  • 操作 - 和田幸政
  • 建具 - 船岡英明
  • 装飾 - 百瀬貴弥、伊神誠司
  • 持道具 - 山本恵
  • 衣裳 - 渡邊純好、有山さつき
  • メイク - 外山隼人、馬渡ゆう
  • 視覚効果 - 菅谷守
  • 電飾 - 白鳥雄一
  • アクリル装飾 - 竹中大悟
  • 植木装飾 - 後藤健
  • 生花装飾 - 小柳幸絵
  • フードコーディネーター - 住川啓子
  • CGタイトル - 小関一智
  • 編成 - 熊谷剛
  • 広報 - 正岡高子
  • 広告宣伝 - 川植浩治、加地綾子
  • ホームページ - 伏見香織
  • スチール - 浜田拓
  • スケジュール - 森本和史
  • 制作担当 - 田村豊
  • 制作主任 - 田澤俊彦
  • 制作進行 - 皆川なぎさ、吉岡由佳里
  • 制作デスク - 白浜美奈
  • 記録 - 土屋真由美、赤星元子
  • 演出捕 - 遠藤光貴、青木達也、角啓太、中川充、相沢秀幸
  • プロデュース補 - 荻田真弓、関谷友美


放送日程 編集

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 2007年6月30日 壮絶なイジメと闘う!!
衝撃の話題作がスタート!! 私は負けない
谷村政樹 11.0%
第2話 2007年7月07日 話題沸騰衝撃の展開!!
今夜遂にイジメの標的に!? 追い詰められていく歩!
11.7%
第3話 2007年7月14日 絶体絶命加速するイジメ!!
見えて来た希望の光!? 再び追い詰められる歩!!
10.9%
第4話 2007年7月21日 超衝撃の1部最終回!!
イジメと闘う決意!! 反撃開始!? 私は強く生きたい!!
10.9%
第5話 2007年8月04日 超待望の2部スタート!!
イジメへ反撃&逆襲開始か!? 私は絶対に負けない
加藤裕将 10.0%
第6話 2007年8月11日 話題沸騰壮絶なイジメ!!
新たな強敵に勝てるか!? 衝撃の陰謀と裏切りが!!
11.7%
第7話 2007年8月18日 絶体絶命イジメを超えた犯罪!!
卑劣な強敵と闘う!! 逆転に次ぐ逆転の結末!?
遠藤光貴 09.4%
第8話 2007年8月25日 話題沸騰衝撃の展開!!
逆転勝利目指す痛快な反撃!? 手に汗握る大波乱!!
谷村政樹 12.4%
第9話 2007年9月01日 話題沸騰闘いは新たな舞台へ!!
形勢逆転を勝ち取れ!!増えていく味方達!?
加藤裕将 14.2%
第10話 2007年9月08日 話題沸騰壮絶な闘いの行方は!?
遂に逆転する関係!!追い詰められた愛海!?
14.2%
最終話 2007年9月15日 最終話今夜遂に最後の対決!!話題沸騰!!
壮絶な闘いの衝撃的な結末は!?
谷村政樹 17.4%
平均視聴率 12.2%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

備考 編集

関連商品 編集

関連項目 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 一度、クラスの男子から「キャバ嬢みたいな女」と揶揄されたことがある。
  2. ^ 愛海が歩のいじめの主犯であることを生徒からの事情聴取で突き止めて自宅を訪ねてきた平岡から「人をいじめるのは自分が寂しいからじゃないの?」と問いかけられるが、「キモチイイからですよ」と答えて否定し本性を露わにした。後に歩に自信を告訴するよう依頼した際には、抱えている愛の飢えを「からっぽ」と表現している。
  3. ^ この際の描写から、佐古に対する未練が少なからずあった模様。
  4. ^ 佐古から思い通りにならないと相手をすぐ攻撃する一面を「お前そんなんだから一人なんだよ」という言葉で図星を突かれ、絶望すると佐古ではなく自分の腹部を刺した。
  5. ^ その際、佐古に対しても「つまんない男だった」と述べた。
  6. ^ 歩が初めて自宅アパートに訪れた際、「人工透析を受けている」と明かしていた。
  7. ^ 未来に彼への異性意識はないが、再会時に飛びついて喜ぶ程憎からず思っており、彼は歩に「連れて来たのが男じゃなくて良かった」と語っており、異性として密かに思いを寄せられている。
  8. ^ 主治医から「この病院では 手術はできない」と宣告された。
  9. ^ 未来と共に美男美女と評されたことがある。
  10. ^ ただし、佐古曰く「写真に写っている多くの女子(歩以外)は、喜んで撮影に協力してくれた」とのことで、実際に笑顔を向けている女子もいた。
  11. ^ その後は戸田と接するシーンが一度もなく、彼女に対する未練なども描かれなかった。
  12. ^ 当初は歩のせいにしてしどろもどろで言い訳したが、歩から鉄拳制裁され、愛海からは他にも多くの女子の緊縛写真があることを指摘されると白状した。
  13. ^ ただし、初期の頃は他のクラスメイト達と共に歩に同情しつつも歩が克己を略奪しようとしているという噂を鵜呑みにし、「安西さんが怒るのもムリないよ」と愛海を擁護する発言をしていた。その後、愛海が父親を連れてきた日に歩が反撃したのを境に「もしかしたら椎葉さんは何も悪くないのにいじめられているのでは…?」と考えを改めるようになる
  14. ^ フルネームは 廣瀬和華(のどか)/岩本咲/佐原千夏/深沢えみ です”. Twitter. 2022年7月27日閲覧。
  15. ^ 実際平岡の予見した通り愛海は孤立した。
  16. ^ 文子自身が過剰に世間体を気にするきらいがある上、日常的にいつまでも社宅暮らしであることや夫への不平不満を募らせていたことから、思い通りに学業成績が向上しない歩を粗雑に扱い、ストレスの吐口として精神的虐待を始めたと思われる。
  17. ^ 当初は歩の第一志望校の入試合格を喜んでおり、謝罪の際には歩の自傷行為に心を痛めて号泣していたことから、心根には母として歩への愛情はあった模様。
  18. ^ キャバクラでバニーガールに変装した歩が非常ベルを鳴らし、慌てて飛び出したその時の痴態を後援会副会長夫人(富美男の秘書いわく「最大の支援者」)に偶然目撃されてしまい、弁解しようと追いすがるも彼女のスカートを破ってしまい、「不潔!」と言い捨てられバッグで顔を殴られてしまう。
  19. ^ この時愛海はトイレから出ようとする歩を捕まえて「全部あんたが悪いのよ。マナのこと裏切ったくせに」と八つ当たりして、かつての夕子と同じように「あんたなんかいなければ良かったのに」と言われた。
  20. ^ 事件後に教室に戻った愛海は、クラス全員から冷たい目で見られ自分の席に座った直後に歩と同じように背後から飲料水の入ったペットボトルなどを投げつけられ、愛海は「今投げたの誰?」とクラス全員に言ったが、誰も答えなかった。
  21. ^ 里絵・由香里・美保を除く。
  22. ^ 最終話で岩城が愛海の父からの電話を受け取り、一連の事件の真相を知って田崎に話すシーンがある。
  23. ^ この時愛海の机には歩以上に誹謗中傷が書かれていた。
  24. ^ 去り際に佐古とすれ違った薗田はすぐ様異変に気付き、歩の元へ駆けつけた。
  25. ^ この時佐古は父に写真を見せられて「こんな写真知らない、僕のじゃない」と言って否定していた。
  26. ^ アキラに脅迫のネタとして撮影された複数の写真を愛海が校内の壁に貼り付けて画鋲で「オモラシくん」となぞって刺すなどの報復を受けた。
  27. ^ 未来も写真を剥がしている佐古に「くだらない」と一蹴した。
  28. ^ この時佐古は精神を病んだ際、父を突き飛ばして「ふざけんな、何が優等生の佐古君だ」と呟いていた。
  29. ^ 刺す直前に佐古は父にこれまで佐古に言われたことを呟き、父は動揺しながら「止めろ」と言っていた。
  30. ^ おそらく母親がこの事を警察に通報したと思われる。また、逃亡中の佐古が警察官から追いかけられているシーンもあった。
  31. ^ その日は試験当日で、戸田が佐古の担任の田崎に「佐古君、来てないんですか?」と聞き、田崎は「テストの日に来ないなんて、あいつらしくないでしょ。電話してるんですけど、誰も出なくて」と心配していたが、愛海の土下座の要求の騒動の後に警察から学校に電話がかかってきて担任達が事件の真相を知った。
  32. ^ 佐古は父が助かった事を聞くと舌打ちして「死ねば良かったのに」と呟いていた。
  33. ^ その際、原作と同様に「愛海のことなんて、最初からこれっぽっちも好きじゃなかったのさ」と愛本心を打ち明けていた。
  34. ^ どこで入手したかは不明だが、おそらく家から持参したか、購入したかのどちらかと思われる。
  35. ^ 連行中に戸田と一瞬顔を合わせるものの複雑な顔を見せる彼女のことは無視したが、パトカーに乗る直前に歩に「ねぇ歩ちゃん、写真撮った時みたいに笑ってよ」と言いながら絡んだが平手打ちを受け、歩を止める未来には「こんな奴、殴る価値もないって」と言い放たれて歩と未来を睨んだが、警察官に声をかけられパトカーに乗った。しかし愛海は自分が危険な目に遭ったにもかかわらず、佐古が連行された後に歩と未来やみどり達の前で「馬鹿ばっかり」と平然と罵倒して去ったため、これが原因でみどり達による愛海いじめが更にエスカレートしてしまう原因にもなってしまった。
  36. ^ その際体育座りしながら写真を舐めて口にくわえるという常軌を逸た行動を取っている。
  37. ^ 実際に合宿の時や戸田とのデート中に愛海が彼の携帯に電話をかけた時も無視して出なかった。
  38. ^ この時に右手に包帯が巻かれていた。
  39. ^ これが原因で歩いじめにも繋がるきっかけにもなってしまった。
  40. ^ それにより廣瀬の母親に「行きたくない」と登校拒否を頼むが、廣瀬の母親は「何言ってるの。わざわざお友達が来てくれてるわよ」と言って、廣瀬は疑念に思って起きたが、そこには廣瀬の部屋まで来た愛海だった。
  41. ^ 歩が家に帰ろうとした時に歩を呼び止めるシーンに愛海が病院内にいるシーンがある。
  42. ^ 廣瀬は病院に戻る時に歩に謝罪したが、愛海は歩に「ヒロって頭悪いよね。マナにタテ突くなんて」と言って歩は愛海を睨むが、愛海は「裏切り者はみんな消してやる」と歩に言い放った。
  43. ^ 苗字は公式設定では「しんかわ」だが、本編では「のぶかわ」となっている。
  44. ^ 美紗は里絵とトイレの中で話している時に美紗は「自分が歩のことをいじめてたくせに、よくあんなこと出来るよね。あたしマジで怖いんだけど」と里絵に本音を言ったが、トイレの中から出てきた廣瀬 に聞かれてしまい、廣瀬は二人に「私マナの秘密を知っちゃって、マナに脅されてて」と二人に話し、それを聞いた里絵と美紗に「絶対に秘密にしといて欲しいんだけど」と頼んだが、そこにみどりが現れ、何の話をしてたか聞こうとしたが、里絵は「何かヒロ、失恋しちゃったらしくて」ととっさにみどりをごまかし、美紗も「慰めてやったの」とあわててごまかしたため、真実を言えなかった。
  45. ^ その後、旅行から帰ってきた愛海が東京駅で美紗の携帯に電話したが、着信拒否していたため繋がらなかった。更にその直後に愛海は佐古の携帯にも電話したが、佐古は戸田とデート中で佐古は愛海からの電話に気付いていたが無視し、戸田も「電話出なくて良いの?」と聞き、「良いんです。戸田先生と一緒にいる時間の方が大事だから」と戸田に言った。しかし愛海は機嫌を悪くして家に帰ってしまった。
  46. ^ のちにみどりが愛海に利用された事を知り離反して新グループに入ったことで対立はなくなり、協力するようになった。
  47. ^ 利用された事に傷ついたみどりは翌日、登校してきた愛海に教室で里絵と礼奈の間から現れて「いいように利用しやがって」と怒りを露わにし、愛海に「お前が言うとおり、私がバカだった」と言って愛海に黒板消しを投げつけた。
  48. ^ 当初はみどりの顔を見てためらったが、愛海の土下座の騒動の時も土下座コールをしていた。この時みどりは土下座コールをする里絵を見て動揺していた。
  49. ^ 自分が雪乃と一緒に歩や廣瀬がいじめられていたことや「安西さんです。安西さんが全部やってたんです。私たちは何もしてないんです」と言って愛海が主犯格であることを平岡に告げた際、雪乃を啞然とさせた。
  50. ^ 礼奈も入学したばかりの時期に「愛海ちゃん、ウチの中学でも可愛いって有名だったよ。友達になってくれないかな?」と羨ましがっていて、雪乃も「ウチらなんて眼中にない」と言っていた。また、礼奈は当初、愛海の事を「愛海ちゃん」と呼んでいたが、愛海いじめが始まってからは「愛海」と呼び捨てするようになった。
  51. ^ 歩の教科書が誹謗中傷に書かれた時も担当の先生に「教科書忘れちゃって」と言って、「じゃあ友達に借りなさい」と言われて歩に声をかけられ無視したが、担当の先生は「佐藤さん、貸してあげて」と言われて歩に教科書を貸し、返してもらった時は「最悪」と言ったり、克己がアキラに襲われた時も無関心だった歩に「ちょっと無神経すぎない?」と言っていた。
  52. ^ 雪乃とともにトイレに入ろうとした時にトイレから出てきた愛海に「邪魔」と言われて雪乃に「何か怖くない?」と言って疑念に思っていた。
  53. ^ 礼奈の隣にいた女子生徒も「絶対そうだよ」と言って愛海を疑っていた。
  54. ^ 最終回でも愛海に「ヒロを脅してたのもあんたなんでしょ?」と言って問い詰めた。
  55. ^ 戸田は愛海に佐古と付き合っていることを脅されていたため、愛海の顔を見ながら動揺していた。
  56. ^ 登校時に石井が下駄箱の前で愛海が歩に「今日は楽しい1日になりそうだね」と言ったのに対し、疑念を抱く様子の歩を遠巻きで見ていたため、それがきっかけと思われる。また、遠藤も「誰かが入れたんじゃねぇの」と言って偽装を見破り、戸田に「先生も安西に脅されてたりしてな」と戸田を疑っていた。しかしみどりは石井と遠藤に「お前がいい加減にしろよ」と言って愛海を庇ったが、石井はみどりに「もうみんな分かってんだよ。安西のやってるってことぐらい、分かってねぇのはお前だけだよ」と言い放った。
  57. ^ みどりは愛海を助けようと石井に「どけよ」と言って割り込もうとしたが、石井に「邪魔すんじゃねーよ」と言い放たれて突き飛ばされた。
  58. ^ 歩・未来・薗田・雪乃・みどりを除いたクラス全員が土下座コールをしている時に中庭にやってきた戸田は、クラス全員に「教室に戻りなさい。早く戻りなさい」と説得するが、クラス全員に無視されてしまい、その後も土下座コールをするクラス全員に「やめなさい」と説得しても無視され、その結果田崎とともに騒動に駆けつけた岩城に「戸田先生。何ですかこの騒ぎは?」と問い詰められ、岩城の背後にいた愛海に睨みつけられながら謝罪した。その後、戸田は愛海に「どうしてくれるの、こうなったも全部あんたのせいなんだからね」と責められ、「何よその目は、いつでもあんたのことやめさせられんのよ。あんたもマナのおもちゃなんだから」と言って戸田を脅した。
  59. ^ ただし本編で歩・未来・薗田と直接関わることはなかったが、愛海を追い詰めて彼女に土下座を要求している最中に歩が転倒した時は「椎葉さん大丈夫?」と心配して歩の腕を掴んで立たせていた。また、礼奈は歩に「ほら、あんたも」と言って歩に土下座コールを要求していた。
  60. ^ 廣瀬いじめでも黒板に誹謗中傷が書かれていた時は廣瀬が隠された黒板消しを探していた時に、隠し場所に気付いていた雪乃はその事が言えず、顔を渋めていた。
  61. ^ しかし礼奈もいじめに加担していたにも関わらず、掌を返して愛海が主犯格であると告げた時や愛海の土下座騒動の時に礼奈が土下座コールをしていた時も平気で掌を返す礼奈には唖然としていた。
  62. ^ 遠藤も愛海に「お前どこまでやったら気が済むんだよ」と問い詰めた。
  63. ^ 実際に平岡が夏休みに雪乃の家に訪問するシーンがある。
  64. ^ 歩と未来がアキラ達に廃墟に監禁された時も歩の母・文子が心配して学校に電話し、平岡がその事実を聞き、平岡が戸田の携帯電話したが、戸田は塾から終わった克己と会ってデートしていて、平岡からの電話に気付いていたが無視し、克己も「電話どうぞ」と言っていたが。「良いのよ別に、佐古君の話の方が大事だから」と克己に言った。
  65. ^ 愛海が克己に土下座をさせた後に職員室に来た愛海が戸田に「教師と生徒がこんなことして良いのかな?」と言って、克己と抱きしめている現場をデジカメで撮った写真を戸田に渡して見せて、更に「克己君、ただでさえ大変なことになってるのに、克己君のとこの会社潰れちゃったんですよ」と告白し、「克己君、先生のせいで学校まで退学になっちゃったら人生真っ暗ですよね」と告げ「ねぇ先生、お願いがあるんですけど?」と言って戸田を脅した。
  66. ^ この時佐古は、これまで戸田を先生と呼んでいたが、本性を暴露されてからは呼ばなくなった。
  67. ^ この時戸田は佐古に不満をぶつけられながら一方的に罵倒されたショックから、動揺して学校で佐古の事を伝えることが出来ず、その翌日に職員室でも岩城が「佐古が行方不明になっている事件ですが、生徒や保護者にはくれぐれも内密でお願いします。もしそっから連絡があったらすぐに連絡するように」と職員全員に報告したが、更に翌日、佐古は愛海に復讐しに学校に現れ、石井や遠藤たちに確保されて学校に駆けつけた警察に逮捕されたため、全校生徒全員に事件の真相を知られることになった。また、担任の田崎や佐古を発見したことを報告しなかった戸田は警察から事情聴取を受けたのかは不明。
  68. ^ この時岩城は戸田に「戸田先生何言ってるんですか?」と言って動揺していた。
  69. ^ そのため最終回のラストで岩城と田崎が職員室で、愛海がいじめを認めて退学処分を検討していることついて話ししてたシーンにも、戸田は職員室にいなかった。
  70. ^ しかしこれが原因で愛海が戸田に佐古と付き合ってることを脅すきっかけにもなった。
  71. ^ 愛海は「ひとりぼっちになったのは先生の方ですね」と言い放ったが、皮肉にも平岡の言葉通り、愛海は新たないじめの標的となり孤立することになってしまった。
  72. ^ この時岩城は歩と未来に無理やり頭を下げさせて、「事を大きくするな」と二人に言った。
  73. ^ 田崎は岩城に「じゃあ安西は、いじめてたって認めたんですか?」と聞き、岩城が「理事長宛に謝罪の電話があったそうです。今退学処分を決めて検討してます」と答え、それを聞いた田崎は複雑な顔をしながら動揺していた。
  74. ^ ドラマ放送時、掲載を続けていた原作では名前が判明していなかったため、名前が異なる。
  75. ^ 歩・未来の退学騒動の後に克己に「愛海が辛い思いをしてるっていうのに」と言って「この件は君のお父さんに報告させてもらうからね」と伝えたが、克己は「待ってください」と動揺し、「君の役目は愛海を守ることだ。分かったな」と言って家に帰った。
  76. ^ しかしこの騒動がきっかけで、職員室に歩のクラスメイトたち全員がこの騒動の一部始終を職員室から見ていたため、最終回で登校してきた愛海がみどり達による新グループからのいじめを受けた時も、愛海が教室から出て大治郎に伝えようとしたが、みどりが「またパパんところにチクりに行くのかよ」と言い放って愛海の行動を見破り、里絵も「ウチら全員退学とか?」と愛海を挑発、他の生徒たちも笑われ遠藤も「ありえねぇ、ありえねぇ」と挑発し、愛海は動揺して伝えることが出来ず、新グループ達には通用しなかった。更に廣瀬や歩と同じように黒板に書いてあった愛海の誹謗中傷を愛海が「早く消しなさいよ」と訴えたが、礼奈も「自分で消せば」と挑発した。それにより愛海の怒りが頂点に達して、みどり達にバッグを投げつけたが、みどりに弾かれてしまい「いい加減にしろ」と愛海の怒りが爆発した。そこに未来とともに登校してきた歩からも冷たい視線で見られ、気づいた愛海は歩に「そんな目で見んな」と言いながら歩を睨みつけた。
  77. ^ しかしこれが原因で佐古は腹いせと して父親の敏克から過剰な暴力を受けてしまい、佐古の精神を病ませるきっかけにもなってしまった。
  78. ^ 最終回で礼奈が愛海に「佐古君の会社潰したんだって」と問い詰めていた。
  79. ^ 岩城が田崎からの黒幕が安西だったことを知ったことに対しての質問に対し「理事長宛に謝罪の電話があったそうです。今退学処分を決めて検討してます」と答えていた。
  80. ^ 原作では未設定。
  81. ^ この時学校から帰ってきた佐古は自分の部屋が荒らされた部屋を見て唖然としていた。
  82. ^ この時克己は戸田と電話して公園で会う約束をしていたが、戸田が電話越しで克己に暴行されているのを聞き、克己の名前を呼び続けて心配していたが、その一部始終を職員室から覗いていた愛海が見て、叫びながら隙をついて逃げ出してきた克己が夜に公園で戸田と会い、戸田が克己を抱きしめている現場を愛海にデジカメで撮られてしまい、二人が付き合ってることがバレてカンニング偽装事件が起きてしまう原因にもなってしまった。
  83. ^ 愛海が佐古への報復の一環として父を利用し、会社を倒産させたことが示唆されている。この時敏克は自暴自棄になって自分の会社の社長室にあった壺を壁に投げつけていた。
  84. ^ おそらく克己が敏克をハサミで刺して血まみれの状態で逃亡する一部始終を目の当たりにした妻(佐古の母親)が警察に通報したと思われる。
  85. ^ 実際には第2話、第10話でも会っているが、前者は花束を持って彼女の家に訪れた歩と一瞬顔を合わせたものの、すぐにドアを閉めて「あんたの顔なんてもう見たくない。もう二度と来ないで」と歩を追い返し、後者は歩が通学中のバスで乗っていた歩と偶然再会するが、知らないふりをしている。
  86. ^ 歩を無視した際にメールを打ってる素振りをしてるシーンがある。
  87. ^ この時、佐古が力尽きて失禁したところを脅迫のネタとして撮影しており、この写真が後に愛海の佐古への報復の手段として使われることになった。
  88. ^ この時愛海は自分の携帯にあったアキラのアドレスを削除して原作と同様に「役立たず」と言って無情に切り捨てられてしまった。
  89. ^ 藤木直人が演じる北島進之助は「なんとかこうこう」と言っていた。

出典 編集

  1. ^ ライフ2:コミックス1000万部超の話題作 アフタヌーンで7年ぶり新作”. MANTANWEB (2016年4月25日). 2020年9月25日閲覧。
  2. ^ 男性教師達からは「才色兼備」と好評を得ている。
  3. ^ a b “「ライフ」いじめ描写に大反響”. 読売新聞. (2007年9月5日). オリジナルの2008年2月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080208224129/http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20070905et03.htm 

外部リンク 編集

フジテレビ 土曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
LIAR GAME
(2007年4月14日 - 6月16日)
ライフ
〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜
(2007年6月30日 - 9月15日)
フライトパニック
(2007年10月20日)