槐柳二

日本の俳優、男性声優 (1928−2017)

槐 柳二(さいかち りゅうじ、1928年3月27日[6][3][4] - 2017年9月29日[7])は、日本俳優声優東京府(当時)出身[2][3][4]。最終所属はテアトル・エコー[2][3]

さいかち りゅうじ
槐 柳二
1962年
1962年
プロフィール
本名 槐 柳二[1]
性別 男性
出身地 日本の旗 日本東京府[2][3][4]
死没地 日本の旗 日本東京都
生年月日 (1928-03-27) 1928年3月27日
没年月日 (2017-09-29) 2017年9月29日(89歳没)
職業 俳優声優
事務所 テアトル・エコー(最終所属)[2][3]
公称サイズ(時期不明)[1]
身長 / 体重 160 cm / 58 kg
俳優活動
活動期間 1950年代 - 2010年代
ジャンル テレビドラマ舞台
デビュー作 『歴程』[5]
声優活動
活動期間 1950年代 - 2010年代
ジャンル 特撮アニメ吹き替え
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

来歴 編集

早稲田大学を卒業[5]後、演出劇場、劇団演出座、劇団3の会[5]、演劇集団未踏[5]を経て劇団テアトル・エコーに所属[4]

初舞台は神谷量平作の『歴程』[5]

かつてはテアトル・エコー附属養成所の所長も務めており[8][9]コント赤信号中村有志野沢直子ダチョウ倶楽部上島竜兵寺門ジモンを育てた。

晩年は朗読を中心に活動しており、声優業はほとんど行っていなかった。

2017年9月29日、うっ血性心不全のため、東京都内の病院で死去。89歳没[7]

人物 編集

方言は東北弁[2]

吹き替え草創期より活躍し、若手時代から持ち前のしわがれ声を活かした老人役を得意としており[3][4]、ずっと老人役を引き受けていたために「ご先祖様」と呼ばれていた[10][3][4]

エピソード 編集

独特の声質となった理由について、槐自身は戦時中に身体を悪くしたことや軍事教練で声を荒らげたことなどが原因であったのだろうとしている[3]

仮面ライダーアマゾン』で声を演じたモグラ獣人は、槐にとっても思い出深い役と述べている[3]。同役で初めてファンレターをもらったという[3]。鳴き声については録音担当の大田克己が「モグラってのはネズミに似てるから、チューチューって入れて」と言われたので、それに応じたと語っている[3]

後任 編集

槐の死後、役を引き継いだ人物は以下の通り。

後任 役名 概要作品 後任の初担当作品
佐藤正治 ドクターH チキチキマシン猛レース チキチキマシン猛レース』3DO
伊井篤史 ウォルドーフ マペットシリーズ 『スタジオDC:オールスターライブ』
吉富英治 マペット・ベビー
鈴村健一 ガラガランダ 仮面ライダーシリーズ 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー
平井啓二 村長 ドラゴンボールシリーズ」 ドラゴンボール 天下一大冒険
高木渉 くしゃみ 白雪姫 ディズニー・クリスマス・ストーリーズ
駒谷昌男 ラフィキ ライオン・キングシリーズ ライオン・ガード

出演作品 編集

太字はメインキャラクター。

テレビドラマ 編集

テレビアニメ 編集

1966年
1967年
1968年
1969年
1970年
1971年
1972年
1973年
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1992年
1993年
1994年
1995年
1997年
1998年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年

劇場アニメ 編集

1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
  • 悪魔くん(漢鐘離老人)
1991年
1993年
1995年
1996年
2002年
2003年
2010年

OVA 編集

1985年
1988年
1989年
1991年
1995年
1997年
1998年
1999年

ゲーム 編集

1991年
1992年
1994年
  • 風の伝説ザナドゥ(エナス、ナレーション)
  • コズミック・ファンタジー4(ベラステン・デニファー)
1996年
1997年
1998年
2003年
2004年
2005年
2007年
2010年

ドラマCD 編集

吹き替え 編集

俳優 編集

ウォルター・ブレナン

映画 編集

ドラマ 編集

アニメ 編集

人形劇 編集

特撮 編集

1968年
1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1979年
1981年
1985年

CM 編集

書籍 編集

  • 僕らを育てた声 槐柳二編(アンド・ナウの会)

その他のコンテンツ 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 第16話のゲストキャラ[15]
  2. ^ 第5話・第6話では池水通洋と誤記[3]

出典 編集

  1. ^ a b 『日本タレント名鑑(2017年版)』VIPタイムズ社、2017年1月27日、160頁。ISBN 978-4-904674-08-6 
  2. ^ a b c d e 槐柳二”. テアトル・エコー. 2017年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月14日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l OFM仮面ライダー6 2004, p. 32, 小川びい「仮面劇の主役たち ライダーを支えた10人の声優 第4回 槐柳二の巻」
  4. ^ a b c d e f 仮面ライダー怪人大画報 2016, p. 189, 「仮面ライダー スタッフ・キャスト人名録 2016年版」
  5. ^ a b c d e 『新劇便覧'89』テアトロ、1989年、123頁。 
  6. ^ 成美堂出版 編『声優名鑑』成美堂出版、1999年、454頁。ISBN 978-4415008783 
  7. ^ a b “声優の槐柳二さんが死去 89歳 『天才バカボン』レレレのおじさんなど”. ORICON NEWS. (2017年10月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2098240/full/ 2017年10月2日閲覧。 
  8. ^ 橋本崇宏、柳谷杞一郎 著「interview_09 竹若拓磨さん」、声優になる!マガジン編集部 編『もっと 声優になる!夢を叶えるためのヒントが見付かる!! 人気声優たちのリアルインタビュー』雷鳥社、2009年2月1日、163頁。ISBN 978-4-8441-3512-8 
  9. ^ 田中真弓 (2017年11月9日). “テアトル・エコーの大先輩のお別れ会”. 浜田山町内会. エキサイト. 2024年3月9日閲覧。
  10. ^ 神谷明(述)「田中真弓」『みんな声優になりたかった 神谷明と25人の声優たち』主婦の友社、1994年1月6日、206頁。ISBN 4-07-214333-2 
  11. ^ 遊星仮面”. エイケン オフィシャルサイト. 2016年6月11日閲覧。
  12. ^ 天才バカボン”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2023年2月22日閲覧。
  13. ^ ワンサくん”. 手塚治虫 公式サイト. 2023年4月13日閲覧。
  14. ^ 作品データベース タイムボカン”. タツノコプロ. 2022年11月13日閲覧。
  15. ^ VHS『タイムボカンシリーズ タイムボカンvol.1』解説書より。
  16. ^ トンデモネズミ大活躍”. 日本アニメーション. 2016年5月18日閲覧。
  17. ^ 作品データベース 森の陽気な小人たちベルフィーとリルビット”. タツノコプロ. 2023年1月5日閲覧。
  18. ^ フーセンのドラ太郎”. 日本アニメーション. 2016年8月2日閲覧。
  19. ^ 作品データベース OKAWARI-BOY スターザンS”. タツノコプロ. 2022年12月10日閲覧。
  20. ^ 銀河鉄道999|キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション. 2022年11月23日閲覧。
  21. ^ ユニコ 魔法の島へ”. メディア芸術データベース. 2017年10月2日閲覧。
  22. ^ 天空の城ラピュタ”. 金曜ロードSHOW!. 2017年10月7日閲覧。
  23. ^ Bugってハニー メガロム少女舞4622”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年2月17日閲覧。
  24. ^ キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション作品ラインナップ. ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ. 東映アニメーション. 2022年6月10日閲覧。

参考文献 編集

  • 小川びい『ロマンアルバム アニメ声優ハンドブック こだわり声優事典'97』1997年3月10日発行
  • 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』 Vol.6《仮面ライダーアマゾン》、講談社、2004年8月25日。ISBN 4-06-367089-9 
  • ホビージャパンMOOK『宇宙船別冊 仮面ライダー怪人大画報』2007年12月18日発行

外部リンク 編集