ルーク・グレガーソンLuke Gregerson、本名:ルーカス・ジョン・グレガーソンLucas John "Luke" Gregerson , 1984年5月14日 - )は、アメリカ合衆国イリノイ州クック郡パークリッジ出身のプロ野球選手投手)。右投左打。現在は、フリーエージェント(FA)。

ルーク・グレガーソン
Luke Gregerson
ヒューストン・アストロズ時代
(2017年7月23日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 イリノイ州クック郡パークリッジ
生年月日 (1984-05-14) 1984年5月14日(40歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2006年 MLBドラフト28巡目
初出場 2009年4月6日 ロサンゼルス・ドジャース
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2013年2017年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2017 野球

経歴 編集

プロ入りとカージナルス傘下時代 編集

2006年MLBドラフトセントルイス・カージナルスから28巡目(全体856位)指名され、プロ入り[1]

パドレス時代 編集

2009年の開幕前にトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した。4月6日のロサンゼルス・ドジャース戦で3番手として登板し、メジャーデビューを果たした[2]

2010年セットアッパーマイク・アダムスクローザーヒース・ベルへの繋ぎとして、歴代最高(当時)の40ホールドを記録した[3]

2011年のアダムス移籍後はセットアッパーとなった。クローザーの離脱時は代役を務めることもあった。

2013年はシーズン開幕前の3月に開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出された[4]

アスレチックス時代 編集

2013年12月3日にセス・スミスとのトレードで、オークランド・アスレチックスへ移籍した[5]

2014年1月17日にアスレチックスと506万5000ドルの1年契約に合意した[6][7]。この年は72試合に登板し、3勝3敗1セーブ・22ホールド、防御率は自己ベストの2.12を記録した[2]。9月30日、カンザスシティ・ロイヤルズとのワイルドカードゲームポストシーズン初登板を果たした。スコア7-4で迎えた8回裏、1アウト、ランナー1、2塁の場面で先発のジョン・レスターのマウンドを引き継いだが、1安打、1四球、1暴投でランナー2人を本塁に返してしまい、チームは延長戦の末に敗れた。オフにFAとなった[1]

アストロズ時代 編集

2014年12月12日にヒューストン・アストロズと総額1850万ドル+出来高[8]の3年契約を結んだ[9][10]

2015年は抑えで起用され、64試合に投げて通算500登板にあと1試合とリーチを掛けた。防御率は5年ぶりに3.00を超えて3.10だったが、7勝3敗と大きく勝ち越してア・リーグ10位の31セーブを記録した[2]。また、自己ベストの与四球率をマークしたほか、WHIPを5年ぶりに1.00未満にまとめ上げるなど、投球内容は安定していた。10月6日のニューヨーク・ヤンキースとのワイルドカードゲームで登板し、1回無失点、無安打、2奪三振に抑えてポストシーズンでの初セーブを挙げ、ディビジョンシリーズ進出に貢献した。

2016年シーズン1試合目の登板で、通算500試合登板を達成。メジャーデビューから8年連続54試合 (MLBレギュラーシーズン試合数の3分の1) 以上となる59試合に登板したが、それでもキャリア最少だった。防御率3.28・4勝3敗15セーブ・WHIP0.97という成績を残したが、防御率はキャリアで1番高い数値だった。ただ、三振を奪う力が復活し、6シーズンぶりの10.0超となる奪三振率10.5をマークした。またこのシーズンは、対右被OPSが.440だったのに対し、対左被OPSは.746と左打者に痛打されることが多かった。オフの12月28日第4回WBCアメリカ合衆国代表への参加の意思を表明した[11]

2017年はシーズン開幕前の2月9日に第4回WBCのアメリカ合衆国代表に選出され、2大会連続2度目の選出を果たした[12]。主に抑えを務め、4試合で4イニングを無失点、3セーブを記録した。チームも3月22日の決勝プエルトリコ戦に勝利し、初の優勝を果たした[13]

シーズンではチームトップとなる65試合に登板したものの、被本塁打が初めて10を超えるなど安定感を欠いた場面が多く、防御率4.57・WHIP1.34と成績を大きく落とした。一方、奪三振率は2年続けて10.0超と高水準を維持した[2]。オフの11月2日にFAとなった[14]

カージナルス時代 編集

2017年12月14日にカージナルスと2年総額1100万ドルで契約を結んだ[15]。契約には3年目の2020年に600万ドルの条件付き自動行使オプションが含まれている(行使条件は2年目に60試合登板または2年間で130試合登板で自動行使。条件を満たなかった場合は500万ドルの球団側選択オプションに変更となり、破棄された場合は100万ドルを受け取る)。

2019年5月17日にDFAとなり[16]、20日に自由契約となった[1]

投球スタイル 編集

81~85mphスライダーが全投球の約半数を占め、88~91mphのシンカーが約4割を占める。フォーシームチェンジアップも投げるが、頻度は低い[17]グラウンドボールピッチャーであり、特に2015年以降のゴロ率は約60%となっている。

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2009 SD 72 0 0 0 0 2 4 1 27 .333 318 75.0 62 3 31 9 3 93 4 0 29 27 3.24 1.24
2010 80 0 0 0 0 4 7 2 40 .364 297 78.1 47 8 18 2 1 89 0 0 30 28 3.22 0.83
2011 61 0 0 0 0 3 3 0 16 .500 241 55.2 57 2 19 3 2 34 2 0 23 17 2.75 1.37
2012 77 0 0 0 0 2 0 9 24 1.000 294 71.2 57 7 21 3 3 72 3 0 19 19 2.39 1.09
2013 73 0 0 0 0 6 8 4 25 .429 268 66.1 49 3 18 2 4 64 1 0 24 20 2.71 1.01
2014 OAK 72 0 0 0 0 5 5 3 22 .500 284 72.1 58 6 15 3 1 59 6 0 20 17 2.12 1.01
2015 HOU 64 0 0 0 0 7 3 31 0 .700 239 61.0 48 5 10 2 2 59 1 0 24 21 3.10 0.95
2016 59 0 0 0 0 4 3 15 15 .571 230 57.2 38 5 18 2 2 67 6 0 23 21 3.28 0.97
2017 65 0 0 0 0 2 3 1 18 .400 263 61.0 62 13 20 4 0 70 5 1 31 31 4.57 1.34
2018 STL 17 0 0 0 0 0 0 0 2 ---- 57 12.2 14 2 6 0 0 12 2 1 10 10 7.11 1.58
2019 6 0 0 0 0 0 0 0 0 .--- 27 5.2 11 0 1 0 0 2 0 0 5 5 7.94 2.12
MLB:11年 646 0 0 0 0 35 36 66 189 .493 2518 617.1 503 54 177 30 18 621 30 2 238 216 3.15 1.10
  • 2019年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

背番号 編集

  • 57(2009年 - 2013年)
  • 44(2014年 - 2019年)

代表歴 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2019年5月21日閲覧。
  2. ^ a b c d Basseball-Reference参照。2017年12月15日閲覧。
  3. ^ Gregerson's ride is as retro as he is
  4. ^ Corey Brock (2013年1月17日). “Luke Gregerson among six to represent Friars in World Baseball Classic” (英語). MLB.com. 2017年12月15日閲覧。
  5. ^ A’s acquire RHP Luke Gregerson from Padres for OF Seth Smith” (英語). FOX Sports (2013年12月3日). 2017年12月15日閲覧。
  6. ^ "A's Agree to Terms with Four Players on One-Year Contracts" (Press release) (英語). MLB.com (Oakland Athletics). 17 January 2014. 2017年12月15日閲覧
  7. ^ Greg Johns (2014年1月17日). “A's close book on arbitration with all but Reddick” (英語). MLB.com. 2017年12月15日閲覧。
  8. ^ 各年の年俸は、2015年は600万ドル、2016年と2017年は625万ドル。シーズンで45試合・50試合・55試合・57試合に登板するたび、次季の年俸に25万ドルが追加され、最大100万ドルが追加される。また、2015年と2016年の登板数の合計が100試合を超えた場合、2017年シーズンの年俸に50万ドルが追加される。そのため全てクリアした場合、2016年シーズンは725万ドル、2017年シーズンは775万ドルとなり、3年総額2100万ドルとなる。
  9. ^ "Astros sign free agent pitchers Luke Gregerson and Pat Neshek" (Press release). MLB.com (Houston Astros). 12 December 2014. 2017年12月15日閲覧
  10. ^ Brian McTaggart (2014年12月12日). “Astros introduce upgrades to back end of bullpen”. MLB.com. 2017年12月15日閲覧。
  11. ^ Cash Kruth (2016年12月28日). “Sources: Gregerson to pitch for Team USA”. MLB.comlanguage=英語. 2017年12月15日閲覧。
  12. ^ USA Baseball Announces 2017 World Baseball Classic Roster Archived 2017年2月12日, at the Wayback Machine. USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (英語) (2017年2月9日) 2017年3月16日閲覧
  13. ^ Doug Miller (2017年3月22日). “American Beauty: USA dominates PR in final” (英語). MLB.com. 2017年12月15日閲覧。
  14. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
  15. ^ Jenifer Langosch (2017年12月14日). “Cards, Gregerson agree to 2-year deal” (英語). MLB.com. 2017年12月15日閲覧。
  16. ^ Dave Sessions (2019年5月17日). “Hard-throwing Martinez, Helsley join Cards' 'pen” (英語). MLB.com. 2019年5月18日閲覧。
  17. ^ Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Player Card: Luke Gregerson

関連項目 編集

外部リンク 編集