望月慎太郎

日本のプロテニス選手 (2003-)

望月 慎太郎(もちづき しんたろう、2003年6月2日 - )は、日本神奈川県川崎市出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス129位。身長175cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

望月 慎太郎
Shintaro Mochizuki
2023年ウィンブルドン選手権での望月慎太郎
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 同・神奈川県川崎市
生年月日 (2003-06-02) 2003年6月2日(21歳)
身長 175cm
体重 70kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2021年
4大大会最高成績・シングルス
全豪 1回戦(2024)
全仏 1回戦(2024)
全英 1回戦(2023)
全米 予選2回戦(2023)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 ワールドグループI(2022)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 129位(2023年11月6日)
ダブルス 371位(2021年10月18日)
2024年5月27日現在

2019年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルス英語版で優勝。

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

2003年6月2日神奈川県川崎市に生まれる。「慎太郎」という名は、父が小説家政治家石原慎太郎に肖って命名した[1]

3歳でテニスを始め、川崎市立向小学校5年のときに第32回第一生命全国小学生テニス選手権大会に出場して準決勝まで進出している[2]

12歳の時に盛田テニスファンドの選抜試験に合格し、アメリカ合衆国フロリダ州ニック・ボロテリー・テニスアカデミーにて修行するために渡米した[1]。2019年、N高等学校に入学[3]

2019年 ジュニアグランドスラム初優勝 ジュニア世界1位 編集

2019年全仏オープンジュニア男子シングルスではベスト4に進出した[1]2019年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルスでは第8シードから勝ち上がり、決勝へ進出する。No.1コートで開催された決勝戦では、カルロス・ヒメーノ・バレーロを相手に6-3, 6-2でストレート勝ちし、日本人男子選手として初めてジュニア部門シングルスで優勝した[4][5]。これにより望月慎太郎は日本人男子選手として初めてジュニア世界ランキング1位となった[6][7]。8月にカンクンで行われたITF男子サーキットM15の大会で、ティアゴ・アグスティン・ティランテ英語版とペアを組み、ダブルスで初めてプロレベルの大会で優勝を果たした。

9月下旬に行われたジュニアデビスカップ決勝大会英語版では、単複11試合に出場し全勝を達成。日本代表 (望月、磯村志末岡大和) を9年ぶり2度目の優勝に導く活躍を見せている。年間最終ランキングは1031位。

2020年 チャレンジャーダブルス準優勝 編集

2020年2月のクエルナバカ・チャレンジャー英語版ATPチャレンジャーツアー初出場。シングルスは初戦で敗れたが、ダブルスはカルロス・ゴメス=エレーラ英語版とペアを組み準優勝を果たした。年間最終ランキングは637位。

2021年 ATPツアー本戦参戦 編集

2月のシンガポール・テニス・オープンでATPツアー初出場。初戦で予選通過者のAltug Celikbilekに0-6、4-6で敗れる。3月にはマイアミ・オープンの予選を通過し、ATPマスターズ1000本戦初出場を果たす。1回戦ではタナシ・コッキナキスに3-6、3-6で敗れる。[8]年間最終ランキングは365位。

2023年 チャレンジャー初優勝 編集

 
2023年全仏オープンでの望月慎太郎

2月、テネリフェ・チャレンジャーIIでChristian Harrisonとペアを組みダブルス初優勝。これが単複通じてATPチャレンジャーツアー初優勝である。

4月、バルレッタ・チャレンジャーでシングルスでのチャレンジャーツアー初優勝を果たす[9]

 
2023年ウィンブルドン選手権での望月慎太郎

10月、ジャパン・オープン・テニス選手権にてATPツアー初勝利を挙げると、2回戦で世界ランキング10位のテイラー・フリッツに0–6, 6–4, 7–6(2)で勝利し、トップ10から初勝利、準々決勝でも勝利し、錦織圭以来となるベスト4入りを果たす[10]。準決勝でアスラン・カラツェフに敗れた。年間最終ランキングは137位。

2024年 グランドスラム本戦出場 編集

1月、香港オープンでは本戦出場。本戦1回戦ではボーティック・ファン・デ・ザンスフルプに5-7, 1-6のストレートで初戦敗退。 全豪オープンでは予選3回戦でアレクサンダル・コバチェビッチ英語版に6-1, 2-6, 2-6で予選敗退するも、ラッキールーザーとして本戦初出場となった。本戦1回戦ではトマーシュ・マハーチに5-7, 1-6, 5-7のストレートで初戦敗退となった。

2月、デルレイビーチ・オープンでは予選2回戦でタナシ・コキナキスに3-6, 0-6のストレートで惨敗。ロス・カボス・オープンでは予選1回戦敗退。メキシコ・オープンでは予選1回戦でリンジー・ヒジカタ英語版に4-6, 6-2, 4-6で敗れ、3大会連続でATPツアーレベル予選敗退となった。

3月、BNPパリバ・オープンでは予選1回戦で元世界ランキング8位のディエゴ・シュワルツマンに6-4, 6-3のストレートで破り、さらに予選2回戦のベンジャミン・ハッサン英語版を6-4, 7-6(4)のストレートで下して、大会初の本戦出場を果たす。本戦1回戦ではアレクサンダル・ブキッチ英語版に6-7(4), 6-7(6)のストレートで初戦敗退となった。マイアミ・オープンでは予選1回戦で元世界ランキング7位のダビド・ゴファンに6-7(4), 2-6のストレートで敗れ、予選1回戦敗退。

4月、マドリード・オープンでは予選1回戦でアレクサンドル・ミュレール英語版に7-6(7), 2-0の時点で相手が途中棄権して勝利するも、予選2回戦では前述のハッサンに7-5, 5-7, 3-6の逆転で敗れ、予選2回戦敗退。

5月、カリアリ・チャレンジャー英語版では予選2回戦で元世界ランキング16位のマルコ・チェッキナートを7-5, 3-6, 6-4で下して、予選3回戦ではダニエル・アルトマイアーを6-4, 1-6, 6-3で破り、予選を通過する。本戦1回戦ではマリアーノ・ナヴォーネ英語版に0-6, 6-4, 3-6で初戦敗退。全仏オープンでは予選3試合を突破して、ローラン・ギャロス本戦初出場を果たす。本戦1回戦では第8シードのホベルト・ホルカシュに6-4, 3-6, 6-3, 0-6, 3-6の2時間58分の熱戦の末、フルセットで敗れ、四大大会初白星とはならずに初戦敗退となった。

成績 編集

シングルス 編集

グランドスラム大会 編集

大会 2021 2022 2023 2024 通算成績
全豪オープン A A A 1R 0–1
全仏オープン A A Q1 0–0
ウィンブルドン Q2 A 1R 0–1
全米オープン A A Q2 0–0

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 1R 2024
マイアミ 1R 2021
モンテカルロ A 出場なし
マドリード Q2 2024
ローマ A 出場なし
カナダ A 出場なし
シンシナティ A 出場なし
上海 Q1 2023
パリ A 出場なし
オリンピック A 出場なし
デビスカップ WGⅠ 2022

ATPチャレンジャー・ITFフューチャーズ決勝 編集

ダブルス:5戦4勝 編集

記録
ATPチャレンジャーツアー (1–1)
ITFフューチャーズ (3–0)
結果 勝–敗 日時 トーナメント サーフェス パートナー 相手 スコア
優勝 1–0 2019年8月   M15, カンクン 19A ハード   ティアゴ・アグスティン・ティランテ英語版   Brandon Walkin
  Isaac Stoute
6-7(4–7), 7-5, [10-4]
優勝 2–0 2019年10月   M15, チャンウォン F5 ハード   中川直樹英語版   チョン・ホン英語版
  イ・ジェムン英語版
6–4, 6–4
優勝 3–0 2020年1月   M15, カンクン F2 ハード   Alejo Lorenzo Lingua Lavallen   Jordi Arconada
  Tanner K Smith
不戦勝
準優勝 3–1 2020年2月   クエルナバカ英語版 ハード   カルロス・ゴメス=エレーラ英語版   ルーク・サヴィル英語版
  ジョン=パトリック・スミス英語版
3–6, 7–6(7–4), [5–10]
優勝 4–1 2023年2月   テネリフェ・チャレンジャーii英語版 ハード   クリスチャン・ハリソン英語版   マッテオ・ジガンテ英語版
  フランチェスコ・パッサーロ英語版
6-4,6-3

ジュニアグランドスラム決勝 編集

シングルス:1戦1勝 編集

結果 大会 サーフェス 相手 スコア
優勝 2019英語版 ウィンブルドン グラス   カルロス・ヒメーノ・バレーロ (Carlos Gimeno Valero) 6–3, 6–2


脚注 編集

外部リンク 編集