知夫村

島根県隠岐郡の村

知夫村(ちぶむら)は、島根県隠岐郡。県内唯一の村である。

ちぶむら ウィキデータを編集
知夫村
知夫村旗 知夫村章
知夫村旗 知夫村章
1966年昭和41年)
3月制定
日本の旗 日本
地方 中国地方山陰地方
都道府県 島根県
隠岐郡
市町村コード 32527-9
法人番号 7000020325279 ウィキデータを編集
面積 13.70km2
総人口 585[編集]
推計人口、2024年5月1日)
人口密度 42.7人/km2
隣接自治体 (海上で隣接)
隠岐郡西ノ島町海士町松江市
村の木 タブノキ
村の花 はまだいこん(野だいこん)
知夫村役場
村長 平木伴佳
所在地 684-0102
島根県隠岐郡知夫村1065番地
北緯36度00分50秒 東経133度02分22秒 / 北緯36.01389度 東経133.03956度 / 36.01389; 133.03956座標: 北緯36度00分50秒 東経133度02分22秒 / 北緯36.01389度 東経133.03956度 / 36.01389; 133.03956
地図
役場庁舎位置

知夫村役場
外部リンク 公式ウェブサイト

知夫村位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

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知夫村の中心集落・郡(こおり)

隠岐諸島の最南端に位置し、知夫里島と周辺の浅島・島津島・大波加島などの無人島により構成される。

概要

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赤ハゲ山知夫赤壁をはじめとする、隠岐ユネスコ世界ジオパークにも登録されている雄大な自然があり、一宮神社の例大祭や民謡のしげさ節どっさり節など、伝統が息づく村である。古くから海上交通の要所であり、北前船の風待港として栄えた。

地理

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位置

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隠岐諸島の中では最も南に位置しており、本土に最も近い。北部の来居(くりい)港から島前別府港菱浦港を結ぶ隠岐観光の島前内航船や島後西郷港松江市七類港及び鳥取県境港とを結ぶ隠岐汽船の定期船航路がある。

地形

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知夫里島は火山島で第三紀から第四紀に形成された玄武岩質溶岩で形成されている。 西海岸には高さ200メートルもの巨大な赤い岩の壁「知夫赤壁」がある。

地域

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知夫村は7地区から構成されている。

  • 郡地区
  • 多沢地区
  • 薄毛地区
  • 大江地区
  • 仁夫地区
  • 来居地区
  • 古海地区

生物

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隠岐諸島で唯一タヌキが生息する。2000匹以上が確認されており、農作物などを食べられ被害も深刻である。本来、知夫里島にはタヌキは生息していなかったが、昭和16年、当時の宮谷弥太郎村長に、本土からつがいのタヌキが寄贈され、役場前のオリの中で飼われるようになった。村民には、村長の名前から「弥太郎タヌキ」と呼ばれていたが、このタヌキが現在村内で生息しているタヌキの先祖である[1]

歴史

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古代の隠岐国知夫郡由良郷の地であり、延喜式神名帳の天佐志比古命神社がある。また、現在西ノ島にある由良比女神社は知夫里島にあったとする伝承がある。知夫村は、古代から一島一村で現代まで続いている。

行政

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  • 村長:平木伴佳[2]

人口

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知夫村と全国の年齢別人口分布(2005年) 知夫村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 知夫村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
知夫村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 1,214人
1975年(昭和50年) 1,072人
1980年(昭和55年) 1,068人
1985年(昭和60年) 941人
1990年(平成2年) 855人
1995年(平成7年) 802人
2000年(平成12年) 718人
2005年(平成17年) 725人
2010年(平成22年) 657人
2015年(平成27年) 615人
2020年(令和2年) 634人
総務省統計局 国勢調査より


教育

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文化・暮らし

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主な催事

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  • 野だいこん祭り
弘法大師の命日に島の10社を回り、お参りする[3]
  • 盆踊り
  • 一宮神社例大祭
  • さざえの取り放題

独特な風習

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  • お大師参り[4]
  • 十社参り

医療

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  • 知夫村診療所
  • 知夫村歯科診療所

交通機関

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航路

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バス

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  • 知夫村営バス

道路

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名所・旧跡・観光スポット

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地理

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赤ハゲ山
島前カルデラを一望できる観光スポット。
知夫赤壁
国指定名勝天然記念物に指定されている、約1キロにわたり続く断崖。
島津島
渡津神社粗面岩が露出した岸壁である白壁を有する無人島。近年、観光を目的としたマリンアクティビティが盛んに行われている。

神社

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天佐志比古命神社(一宮神社)
郡地区にある、創建848年以前の、アマサシヒコノミコトを祀る神社。後醍醐天皇が腰を掛けられたお腰掛けの石が境内にある[5]
渡津神社
島津島にある、創建1757年以前の、イソタケルノミコトを祀る神社[6]。海の神様として崇敬されている。
姫宮神社
古海地区にある、創建1703年以前の、ヤマトヒメノミコトを祀る神社[7]
多沢神社
多沢地区にある、蔵王権現を祀る神社。起源は不明[8]
宇菅神社
薄毛地区にある、八幡宮・奈取彦明神を合祀している神社[9]
来居神社
来居地区にある、三宝荒神を祀る神社。もともとは祠であったが、大正9年に社殿を建設する[10]
大山神社
仁夫里地区にある神社。伊勢宮が合祀された[11]
天王原神社
郡地区にある、創建1872年の、スサノオノミコトを祀る神社[12]

寺院

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松養寺
郡地区にある寺院。真言宗東寺派。元弘元年(1331~33年)からあったと言い伝えられる[13]

その他

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知夫郵便局

郵便

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  • 知夫郵便局(集配局):684-01xx

市外局番

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市外局番は08514(2~9)となっている。

脚注

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  1. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、88貢
  2. ^ 村長室|島根県知夫村
  3. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、701貢
  4. ^ 古道を踏破、沿道に旧跡や絶景 知夫村”. 山陰中央新報 (2023年11月5日). 2024年5月28日閲覧。
  5. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、851貢
  6. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、880貢
  7. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、941貢
  8. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、871貢
  9. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、882貢
  10. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、926貢
  11. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、906貢
  12. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、844貢
  13. ^ 知夫村誌編纂委員会『新修 知夫村誌』知夫村、1996年、861貢

外部リンク

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